42 / 62
42
しおりを挟む
42
「あぁやっぱり、お前も浮気していたんだろう!僕は正直にお前に伝えて違約金も支払おうとしたというのに、お前は僕にバレなくてラッキーだとでも思っていたん
だろう!?」
冗談も大概にしてくださる?『お前も』ですって?浮気なんてバカみたいなことを仕出かしたのはあなただけでしてよ。」
「嘘はもっと上手につくんだな……!僕達の婚約が破談になった後に築ける関係値だというのか!?それが!?」
「あら、羨ましいんですの?まあ、あれだけ二人の絆を力説されておりましたものねえ…………。でもあなたたちが手に入れられるようなものではございませんのよ。だって、私達の信頼関係は長い時間をかけて築き上げられたものなんですもの。」
「とうとう開き直ったのか!?ごまかせなくなったらそうすれば許されるとでも思ったのか!?」
自分のしでかしたことも忘れてフェリアにかみ付いてくるリオルの姿は衆目にひどく滑稽にうつった。フェリアを責め立てれば責め立てる程過去に自分が行った非常識な行いがうきぼりになるのだから。
リオルとしては、フェリアも自分と同罪であるのだと言いたいのであろうが、フェリアとヘリオスの関係性を知っている者からすれば、何を頓珍漢な事を…………という具合である。
「まぁ、何を意味の分からないことを·······。私達の仲が良いですって?当然じゃない。私達は従兄妹同然で育てられてきたんだから。」
「は…… ?何を言っているんだ?お前と彼が従兄妹?そんな訳ないだろう!」
「だから、従兄妹『同然」ですわ。実際は遠縁の親戚
ですが…………まぁこんな知ってて当然のこと、わざわざ言う必要もないはずですものね。」
フェリアは呆れる様子を隠そうともしていなかった。
「あぁやっぱり、お前も浮気していたんだろう!僕は正直にお前に伝えて違約金も支払おうとしたというのに、お前は僕にバレなくてラッキーだとでも思っていたん
だろう!?」
冗談も大概にしてくださる?『お前も』ですって?浮気なんてバカみたいなことを仕出かしたのはあなただけでしてよ。」
「嘘はもっと上手につくんだな……!僕達の婚約が破談になった後に築ける関係値だというのか!?それが!?」
「あら、羨ましいんですの?まあ、あれだけ二人の絆を力説されておりましたものねえ…………。でもあなたたちが手に入れられるようなものではございませんのよ。だって、私達の信頼関係は長い時間をかけて築き上げられたものなんですもの。」
「とうとう開き直ったのか!?ごまかせなくなったらそうすれば許されるとでも思ったのか!?」
自分のしでかしたことも忘れてフェリアにかみ付いてくるリオルの姿は衆目にひどく滑稽にうつった。フェリアを責め立てれば責め立てる程過去に自分が行った非常識な行いがうきぼりになるのだから。
リオルとしては、フェリアも自分と同罪であるのだと言いたいのであろうが、フェリアとヘリオスの関係性を知っている者からすれば、何を頓珍漢な事を…………という具合である。
「まぁ、何を意味の分からないことを·······。私達の仲が良いですって?当然じゃない。私達は従兄妹同然で育てられてきたんだから。」
「は…… ?何を言っているんだ?お前と彼が従兄妹?そんな訳ないだろう!」
「だから、従兄妹『同然」ですわ。実際は遠縁の親戚
ですが…………まぁこんな知ってて当然のこと、わざわざ言う必要もないはずですものね。」
フェリアは呆れる様子を隠そうともしていなかった。
1,143
あなたにおすすめの小説
私がいなくなっても構わないと言ったのは、あなたの方ですよ?
睡蓮
恋愛
セレスとクレイは婚約関係にあった。しかし、セレスよりも他の女性に目移りしてしまったクレイは、ためらうこともなくセレスの事を婚約破棄の上で追放してしまう。お前などいてもいなくても構わないと別れの言葉を告げたクレイであったものの、後に全く同じ言葉をセレスから返されることとなることを、彼は知らないままであった…。
※全6話完結です。
追放した私が求婚されたことを知り、急に焦り始めた元旦那様のお話
睡蓮
恋愛
クアン侯爵とレイナは婚約関係にあったが、公爵は自身の妹であるソフィアの事ばかりを気にかけ、レイナの事を放置していた。ある日の事、しきりにソフィアとレイナの事を比べる侯爵はレイナに対し「婚約破棄」を告げてしまう。これから先、誰もお前の事など愛する者はいないと断言する侯爵だったものの、その後レイナがある人物と再婚を果たしたという知らせを耳にする。その相手の名を聞いて、侯爵はその心の中を大いに焦られるのであった…。
冷遇する婚約者に、冷たさをそのままお返しします。
ねむたん
恋愛
貴族の娘、ミーシャは婚約者ヴィクターの冷酷な仕打ちによって自信と感情を失い、無感情な仮面を被ることで自分を守るようになった。エステラ家の屋敷と庭園の中で静かに過ごす彼女の心には、怒りも悲しみも埋もれたまま、何も感じない日々が続いていた。
事なかれ主義の両親の影響で、エステラ家の警備はガバガバですw
【完結】愛しの婚約者に「学園では距離を置こう」と言われたので、婚約破棄を画策してみた
迦陵 れん
恋愛
「学園にいる間は、君と距離をおこうと思う」
待ちに待った定例茶会のその席で、私の大好きな婚約者は唐突にその言葉を口にした。
「え……あの、どうし……て?」
あまりの衝撃に、上手く言葉が紡げない。
彼にそんなことを言われるなんて、夢にも思っていなかったから。
ーーーーーーーーーーーーー
侯爵令嬢ユリアの婚約は、仲の良い親同士によって、幼い頃に結ばれたものだった。
吊り目でキツい雰囲気を持つユリアと、女性からの憧れの的である婚約者。
自分たちが不似合いであることなど、とうに分かっていることだった。
だから──学園にいる間と言わず、彼を自分から解放してあげようと思ったのだ。
婚約者への淡い恋心は、心の奥底へとしまいこんで……。
第18回恋愛小説大賞で、『奨励賞』をいただきましたっ!
※基本的にゆるふわ設定です。
※プロット苦手派なので、話が右往左往するかもしれません。→故に、タグは徐々に追加していきます
※感想に返信してると執筆が進まないという鈍足仕様のため、返事は期待しないで貰えるとありがたいです。
※仕事が休みの日のみの執筆になるため、毎日は更新できません……(書きだめできた時だけします)ご了承くださいませ。
※※しれっと短編から長編に変更しました。(だって絶対終わらないと思ったから!)
婚約者が妹と結婚したいと言ってきたので、私は身を引こうと決めました
日下奈緒
恋愛
アーリンは皇太子・クリフと婚約をし幸せな生活をしていた。
だがある日、クリフが妹のセシリーと結婚したいと言ってきた。
もしかして、婚約破棄⁉
【完結】「お前とは結婚できない」と言われたので出奔したら、なぜか追いかけられています
22時完結
恋愛
「すまない、リディア。お前とは結婚できない」
そう告げたのは、長年婚約者だった王太子エドワード殿下。
理由は、「本当に愛する女性ができたから」――つまり、私以外に好きな人ができたということ。
(まあ、そんな気はしてました)
社交界では目立たない私は、王太子にとってただの「義務」でしかなかったのだろう。
未練もないし、王宮に居続ける理由もない。
だから、婚約破棄されたその日に領地に引きこもるため出奔した。
これからは自由に静かに暮らそう!
そう思っていたのに――
「……なぜ、殿下がここに?」
「お前がいなくなって、ようやく気づいた。リディア、お前が必要だ」
婚約破棄を言い渡した本人が、なぜか私を追いかけてきた!?
さらに、冷酷な王国宰相や腹黒な公爵まで現れて、次々に私を手に入れようとしてくる。
「お前は王妃になるべき女性だ。逃がすわけがない」
「いいや、俺の妻になるべきだろう?」
「……私、ただ田舎で静かに暮らしたいだけなんですけど!!」
本日、貴方を愛するのをやめます~王妃と不倫した貴方が悪いのですよ?~
なか
恋愛
私は本日、貴方と離婚します。
愛するのは、終わりだ。
◇◇◇
アーシアの夫––レジェスは王妃の護衛騎士の任についた途端、妻である彼女を冷遇する。
初めは優しくしてくれていた彼の変貌ぶりに、アーシアは戸惑いつつも、再び振り向いてもらうため献身的に尽くした。
しかし、玄関先に置かれていた見知らぬ本に、謎の日本語が書かれているのを見つける。
それを読んだ瞬間、前世の記憶を思い出し……彼女は知った。
この世界が、前世の記憶で読んだ小説であること。
レジェスとの結婚は、彼が愛する王妃と密通を交わすためのものであり……アーシアは王妃暗殺を目論んだ悪女というキャラで、このままでは断罪される宿命にあると。
全てを思い出したアーシアは覚悟を決める。
彼と離婚するため三年間の準備を整えて、断罪の未来から逃れてみせると……
この物語は、彼女の決意から三年が経ち。
離婚する日から始まっていく
戻ってこいと言われても、彼女に戻る気はなかった。
◇◇◇
設定は甘めです。
読んでくださると嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる