お望み通り、別れて差し上げます！

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「絶対に裏切られることはないと信じていたんだろう?残念だったな。」

そう鼻で笑う。カミラは怒りに震えているが、不用意なことを口走る事も出来ず、くやしそうに唇を噛み締める。

「一体どういうこと…………！？そんな訳が無いわ！今すぐにでも問い質して……。」
「残念だが、それは出来ない。」

カミラは、対面で話せば口封じできると考えたのだろう。しかし、ファルコがそんなリスクのある状況を許す訳が無かった。

「その医師は、我が領地にて違法な診察をしたことにより身柄を拘束されている。」

欲しい証拠が入手出来るまで泳がせておいただけのことだったのだ。用済みとなった今、見逃してやる義理などない。

「あんたの所で拘束されてるってこと！？それなら証言なんて捏造し放題じゃないの!」
「そんな訳無いだろう。当然、国営の捜査機関と共同で進めた。当然だろう？わざわざ証拠の信憑性を下げる必要がどこにある?」

言い掛かりに等しい難癖までもがことごとく全て論破されていってしまう現状に、カミラはどうすることも出来ず、焦りでどんどん予裕が無くなっていった。

「わ……私はその医師が違法な診察をしていることなんて知らなかったのよ!そのせいでこんな疑いまで掛けられて…………。私だって被害者だわ！そう思うでしょ!?ねぇ!!」

カミラは必死に訴えかけるが、その主張に賛同する者は一人も居なかった。

「ひ......ひどいわひどいわ!みんなして私を無視して!」

そう泣き落としに舵を切ったカミラを一蔑すると、リオルは一枚の写真を取り出した。

「残念だが、フェリアが婚約の解消をつきつけられたその日、お前が祝杯を挙げに行きつけの酒場に行ったことまで調べは付いているんだ。」