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番外編&後日談
愚者の贈り物―最初のクリスマス
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小人が僕の背中を歩いている。
裸でベッドにうつ伏せになっている僕にはみえないけれど、ほんとうにそんな感じ。裸の皮膚の上をこちょこちょと弄られるようで、くすぐったくてたまらない。
「朋晴、答えは?」
首のうしろで峡さんがささやき、産毛にふうっと息を吹きかける。なんでもないみたいなふりをしないでほしい。僕がどう感じているか、峡さんにはわかっているはずなのに。
「ガシャポンの景品?」
僕は枕に顔をくっつけたまま答える。これは先週から僕と峡さんのあいだでプチ流行しているゲームだ。おたがいにささやかなプレゼントを用意して、ベッドにうつ伏せになった相手の背中や腕にすべらせて、それが何なのか当てるのだ。
ちなみに最初にゲームを提案したのは僕である。ところが峡さんはいつもあっさり当てるのに、僕は毎度苦戦している。さっきの峡さんのターンで、僕が背中に置いたアルファベットチョコなんて、ずばりそのまま当てられてしまった。僕としては、峡さんが迷っているあいだにチョコが柔らかくなったら面白い――なんて思っていたくらいなのに、なんということだろう。
小人が僕の背中をまた歩いた。
「もうすこしくわしく」
そういいながら峡さんが声を出さずに笑ったのを、僕はうなじを震わせる振動で悟る。
「えっとほら、犬みたいなうさぎのあれ、でしょ?」
「惜しいな。ほら、正解は……」
僕の腕をつたって小人が指先までやってくる。白と黒の小人――じゃない、リーマンペンギン・シリーズだ! とぼけたまなざしでスーツを着たペンギンサラリーマンがこっちをみている。ファッションブランドとコラボしているのでいつもはガシャポンになんて興味のない僕もつい欲しくなってしまうあざとさだ。
先々週だったか、峡さんとのデートの前に一回だけガチャガチャを回した。狙っていたアイテムは出なかったのだが、ちょうど峡さんがやってきたのもあって、大人げない気がして二度は回さなかった。ただ、峡さんに手に入れたアイテムはみせたし、欲しかったのはこれだ、なんて話もしたはずだ。もう、これだから峡さんというのは……。
「ずるい」
僕は思わずつぶやいてしまう。
「ん?」
仰向けになるとすぐ上に峡さんの顔がある。僕は伸びかけの髭でざらっとしている顎をなぞった。
「峡さんはずるいです……また僕の負けだし」
「どうして?」峡さんは真顔でいう。
「俺はいつも朋晴に負けてる」
そんなところがずるいんです、ともいいたくなったけれど、口に出すかわりキスを仕掛けたくなって、僕は方針変更する。
*
窓の外はもう冬だ。十二月になるとあちこちでクリスマスイルミネーションが輝きはじめる。 ハウス・デュマーの中庭にも可愛らしいクリスマスツリーが立っていた。枝先に吊るされた銀色の球に赤いリボンが映っている。日が暮れるとライトアップされるにちがいない。
「クリスマスはどうするの?」と鷹尾がいう。
僕らは午後のカフェで十二月の新作デザートを堪能しているところだ。チョコレートファウンテンの滝でコーティングしたストロベリー味のバームクーヘン、宝石のように輝くラズベリーのタルト。小さなツリーをかたどったひと口サイズの最中をかじると、上品な甘さのこし餡に包まれた苺が爽やかな後味を残す。
「どうするのって?」
鷹尾が何を聞きたいのか察してはいたものの、知らないふりで僕は聞き返す。
「だって今年は彼氏がいるじゃない」
ほら、やっぱり。鷹尾は面白い芸をする動物みたいに僕をみる。僕はつとめて無表情を作った。
「うん、まあね」
「つきあいはじめて最初のクリスマスでしょ? 楽しみね」
楽しみ? それはそう、そう、そうです! リーマンペンギンの日に峡さんに予定を聞かれて、僕はもう予約済み! というわけで、もちろんそれはそれは楽しみなのだが、こうして人生初めての新しい行事「恋人のいるクリスマス」がやってくると思うと、新しいタイプのドキドキも加わる。
「ねえ、鷹尾は彼氏へのクリスマスプレゼントに何を選んでるの?」
「あ、そうか」鷹尾は目をみひらいた。
「今はそれが悩みごと?」
「悩みってほどじゃないけど、迷ってる」
ま、ほんとうは「すごく」を十個つけるくらい迷っているのだが、僕はあえて控えめに答えた。お嬢様な見かけによらず、鷹尾にはいたずら好きの妖精みたいなところがあるから、うかつな返事は禁物だ。
鷹尾はふうん、とうなずきながらバームクーヘンをチョコファウンテンの泉に突き刺す。
「どんな風に迷ってるの?」
「まずアイテムだけど、常識的な線でいえば財布とかネクタイとかワイシャツとか、そういうものだと思うんだ。日常使いできて、自分では買わないけど欲しいと思うようなもの……だから時計もいいかもしれないし、ネクタイピンとかクラッチバッグとか、そういう手もある」
「ちゃんと考えてるじゃない」
「考えているから迷うんだよ。選択肢が多すぎる」
「三波が欲しいものにしたら? たとえば同じブランドの同じシリーズの小物を二つ買って、ひとつは自分で使うの。この機会にお揃いにするってわけ」
なるほど、そういう手もあるか――でもペアルックについての僕の評価は微妙なものがあるし、そうやって不意打ちで「お揃い」にされるのを峡さんはどう思うだろう。そもそも峡さんは僕の趣味が気に入らないかもしれない。
黙りこんだ僕に、鷹尾がにこっと笑いかける。いいことを思いついた、という笑顔だ。
「それとも、いっそ古典的なものにしたら?」
「古典的って?」
「ほら、お風呂にする、ご飯にする、僕にする? みたいなの」
「はぁ?」
僕はへんな声を出しかけ、あわてて声を低めた。裸エプロンじゃないんだから!
「そういうのはなし。もっとその、真面目に……」
「でも三波の話きいてると、多少お茶目なことをしても面白がってくれるかなって」
まったくこんなことをいいだすから、いたずら妖精みたいだと思うのだ。僕はバシッといいかえそうと決意する。
「じゃあ、鷹尾も彼氏にそのプレゼント、あげたことあるんだね?」
鷹尾の笑顔がもっと深くなる。
「さあどうかしら。ひ・み・つ」
結局ハウス・デュマーを出たあと、鷹尾にショッピングにつきあってもらった。持つべきものは良き友人である。ネットを徘徊すればいろいろなレベルの「アドバイス」を拾うことができるが、核心をついた答えはあまり落ちていない。
僕がこんなに迷ってしまうのは、峡さんが僕よりかなり年上の人だからだ。それに、うっかり峡さんの好みとは正反対のものを送ってしまったらどうしよう、と思っているから。峡さんと過ごす最初のクリスマスに失敗したくないから。
ああもう、理由はたくさんある。
結局その日、僕はお気に入りの革小物ショップで、煩悶する様子を鷹尾に見守られつつ、とある品物を買った。
*
「峡さん……答えは?」
薄暗い部屋で僕はうつぶせになった峡さんの背中に唇をくっつける。クリスマスの朝に好きな人の横で目を覚ますという、シンプルだけど奇跡みたいな喜びに浸りながら。
枕にひたいをつけたまま、峡さんがくすくす笑う。
「うーん……今日は難しいな」
「今日はクリスマススペシャルだから」
僕はすました声でいうが、内心はドキドキだ。
「包装紙に包んでないよね?」
「そんなズルはしてません」
「じゃあ、革製品かな? 定期入れとか……」
うーむ。さすが峡さんだ。でも今日の僕にはひとひねりある。
「もうすこしくわしく」
僕は前回のゲームのことを思い出しながらいう。峡さんがまた笑う。
「途中まではあってる?」
「革製品ってところまでは」
僕はなめらかな革を手のひらに押し当て、峡さんの背筋にそってすべらせる。チャリ、と金具が鳴る音がする。かすかな音だったけど、峡さんは気づいただろうか。
「定期入れじゃないなら……小銭入れ?」
「残念、ハズレ! 正解は……」
僕は峡さんの肩から顔の前へ、贈り物をすべらせてシーツに落とした。峡さんの手がそっと栗色の革をもちあげ、背面の鋲をなぞった。仰向けになって僕をみつめる。
「キーケース?」
「中はみた?」
僕はシーツをひっぱりあげ、峡さんの隣に横たわる。マグネットの蓋がひらくとき、パチッと小さな音が鳴った。
「……鍵がある」
「合鍵です。僕の部屋の。まだ渡してなかったから」
峡さんがハッとしたように僕をみた。僕のアパートはオメガ専用だ。合鍵を渡せるのは家族か、いずれ家族になる人だけ。
「朋晴、これは当てられないよ」
峡さんの手――キーケースを持っていない方の手が伸びて、僕の髪をかきまぜた。峡さんのぬくもりを感じながら、僕はクリスマスの幸せに浸っている。
裸でベッドにうつ伏せになっている僕にはみえないけれど、ほんとうにそんな感じ。裸の皮膚の上をこちょこちょと弄られるようで、くすぐったくてたまらない。
「朋晴、答えは?」
首のうしろで峡さんがささやき、産毛にふうっと息を吹きかける。なんでもないみたいなふりをしないでほしい。僕がどう感じているか、峡さんにはわかっているはずなのに。
「ガシャポンの景品?」
僕は枕に顔をくっつけたまま答える。これは先週から僕と峡さんのあいだでプチ流行しているゲームだ。おたがいにささやかなプレゼントを用意して、ベッドにうつ伏せになった相手の背中や腕にすべらせて、それが何なのか当てるのだ。
ちなみに最初にゲームを提案したのは僕である。ところが峡さんはいつもあっさり当てるのに、僕は毎度苦戦している。さっきの峡さんのターンで、僕が背中に置いたアルファベットチョコなんて、ずばりそのまま当てられてしまった。僕としては、峡さんが迷っているあいだにチョコが柔らかくなったら面白い――なんて思っていたくらいなのに、なんということだろう。
小人が僕の背中をまた歩いた。
「もうすこしくわしく」
そういいながら峡さんが声を出さずに笑ったのを、僕はうなじを震わせる振動で悟る。
「えっとほら、犬みたいなうさぎのあれ、でしょ?」
「惜しいな。ほら、正解は……」
僕の腕をつたって小人が指先までやってくる。白と黒の小人――じゃない、リーマンペンギン・シリーズだ! とぼけたまなざしでスーツを着たペンギンサラリーマンがこっちをみている。ファッションブランドとコラボしているのでいつもはガシャポンになんて興味のない僕もつい欲しくなってしまうあざとさだ。
先々週だったか、峡さんとのデートの前に一回だけガチャガチャを回した。狙っていたアイテムは出なかったのだが、ちょうど峡さんがやってきたのもあって、大人げない気がして二度は回さなかった。ただ、峡さんに手に入れたアイテムはみせたし、欲しかったのはこれだ、なんて話もしたはずだ。もう、これだから峡さんというのは……。
「ずるい」
僕は思わずつぶやいてしまう。
「ん?」
仰向けになるとすぐ上に峡さんの顔がある。僕は伸びかけの髭でざらっとしている顎をなぞった。
「峡さんはずるいです……また僕の負けだし」
「どうして?」峡さんは真顔でいう。
「俺はいつも朋晴に負けてる」
そんなところがずるいんです、ともいいたくなったけれど、口に出すかわりキスを仕掛けたくなって、僕は方針変更する。
*
窓の外はもう冬だ。十二月になるとあちこちでクリスマスイルミネーションが輝きはじめる。 ハウス・デュマーの中庭にも可愛らしいクリスマスツリーが立っていた。枝先に吊るされた銀色の球に赤いリボンが映っている。日が暮れるとライトアップされるにちがいない。
「クリスマスはどうするの?」と鷹尾がいう。
僕らは午後のカフェで十二月の新作デザートを堪能しているところだ。チョコレートファウンテンの滝でコーティングしたストロベリー味のバームクーヘン、宝石のように輝くラズベリーのタルト。小さなツリーをかたどったひと口サイズの最中をかじると、上品な甘さのこし餡に包まれた苺が爽やかな後味を残す。
「どうするのって?」
鷹尾が何を聞きたいのか察してはいたものの、知らないふりで僕は聞き返す。
「だって今年は彼氏がいるじゃない」
ほら、やっぱり。鷹尾は面白い芸をする動物みたいに僕をみる。僕はつとめて無表情を作った。
「うん、まあね」
「つきあいはじめて最初のクリスマスでしょ? 楽しみね」
楽しみ? それはそう、そう、そうです! リーマンペンギンの日に峡さんに予定を聞かれて、僕はもう予約済み! というわけで、もちろんそれはそれは楽しみなのだが、こうして人生初めての新しい行事「恋人のいるクリスマス」がやってくると思うと、新しいタイプのドキドキも加わる。
「ねえ、鷹尾は彼氏へのクリスマスプレゼントに何を選んでるの?」
「あ、そうか」鷹尾は目をみひらいた。
「今はそれが悩みごと?」
「悩みってほどじゃないけど、迷ってる」
ま、ほんとうは「すごく」を十個つけるくらい迷っているのだが、僕はあえて控えめに答えた。お嬢様な見かけによらず、鷹尾にはいたずら好きの妖精みたいなところがあるから、うかつな返事は禁物だ。
鷹尾はふうん、とうなずきながらバームクーヘンをチョコファウンテンの泉に突き刺す。
「どんな風に迷ってるの?」
「まずアイテムだけど、常識的な線でいえば財布とかネクタイとかワイシャツとか、そういうものだと思うんだ。日常使いできて、自分では買わないけど欲しいと思うようなもの……だから時計もいいかもしれないし、ネクタイピンとかクラッチバッグとか、そういう手もある」
「ちゃんと考えてるじゃない」
「考えているから迷うんだよ。選択肢が多すぎる」
「三波が欲しいものにしたら? たとえば同じブランドの同じシリーズの小物を二つ買って、ひとつは自分で使うの。この機会にお揃いにするってわけ」
なるほど、そういう手もあるか――でもペアルックについての僕の評価は微妙なものがあるし、そうやって不意打ちで「お揃い」にされるのを峡さんはどう思うだろう。そもそも峡さんは僕の趣味が気に入らないかもしれない。
黙りこんだ僕に、鷹尾がにこっと笑いかける。いいことを思いついた、という笑顔だ。
「それとも、いっそ古典的なものにしたら?」
「古典的って?」
「ほら、お風呂にする、ご飯にする、僕にする? みたいなの」
「はぁ?」
僕はへんな声を出しかけ、あわてて声を低めた。裸エプロンじゃないんだから!
「そういうのはなし。もっとその、真面目に……」
「でも三波の話きいてると、多少お茶目なことをしても面白がってくれるかなって」
まったくこんなことをいいだすから、いたずら妖精みたいだと思うのだ。僕はバシッといいかえそうと決意する。
「じゃあ、鷹尾も彼氏にそのプレゼント、あげたことあるんだね?」
鷹尾の笑顔がもっと深くなる。
「さあどうかしら。ひ・み・つ」
結局ハウス・デュマーを出たあと、鷹尾にショッピングにつきあってもらった。持つべきものは良き友人である。ネットを徘徊すればいろいろなレベルの「アドバイス」を拾うことができるが、核心をついた答えはあまり落ちていない。
僕がこんなに迷ってしまうのは、峡さんが僕よりかなり年上の人だからだ。それに、うっかり峡さんの好みとは正反対のものを送ってしまったらどうしよう、と思っているから。峡さんと過ごす最初のクリスマスに失敗したくないから。
ああもう、理由はたくさんある。
結局その日、僕はお気に入りの革小物ショップで、煩悶する様子を鷹尾に見守られつつ、とある品物を買った。
*
「峡さん……答えは?」
薄暗い部屋で僕はうつぶせになった峡さんの背中に唇をくっつける。クリスマスの朝に好きな人の横で目を覚ますという、シンプルだけど奇跡みたいな喜びに浸りながら。
枕にひたいをつけたまま、峡さんがくすくす笑う。
「うーん……今日は難しいな」
「今日はクリスマススペシャルだから」
僕はすました声でいうが、内心はドキドキだ。
「包装紙に包んでないよね?」
「そんなズルはしてません」
「じゃあ、革製品かな? 定期入れとか……」
うーむ。さすが峡さんだ。でも今日の僕にはひとひねりある。
「もうすこしくわしく」
僕は前回のゲームのことを思い出しながらいう。峡さんがまた笑う。
「途中まではあってる?」
「革製品ってところまでは」
僕はなめらかな革を手のひらに押し当て、峡さんの背筋にそってすべらせる。チャリ、と金具が鳴る音がする。かすかな音だったけど、峡さんは気づいただろうか。
「定期入れじゃないなら……小銭入れ?」
「残念、ハズレ! 正解は……」
僕は峡さんの肩から顔の前へ、贈り物をすべらせてシーツに落とした。峡さんの手がそっと栗色の革をもちあげ、背面の鋲をなぞった。仰向けになって僕をみつめる。
「キーケース?」
「中はみた?」
僕はシーツをひっぱりあげ、峡さんの隣に横たわる。マグネットの蓋がひらくとき、パチッと小さな音が鳴った。
「……鍵がある」
「合鍵です。僕の部屋の。まだ渡してなかったから」
峡さんがハッとしたように僕をみた。僕のアパートはオメガ専用だ。合鍵を渡せるのは家族か、いずれ家族になる人だけ。
「朋晴、これは当てられないよ」
峡さんの手――キーケースを持っていない方の手が伸びて、僕の髪をかきまぜた。峡さんのぬくもりを感じながら、僕はクリスマスの幸せに浸っている。
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