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焦燥
しおりを挟むしかしながら、どれだけ平穏を望もうとも、不穏とは必ず訪れるものです。
ある日、彼の友人……私はあまり面識の無い方でしたが、その友人から言伝を聞きました。
「彼には好いてる人がいる」
いつかは来ると思っておりましたが、やはり面食らうのは私が彼を好きだったからなのでしょう。
信じられませんでした。彼はずっと私と共にいましたから、女性と戯れたところなど一度も見たことがないというのに。
その友人から突きつけられた事実に、眩暈がしました。
ただただ悲しいだけでした。
しかし、その後私の心中に湧き上がったものは、怒りでありました。
親友である私には何も言わず、ただの友人にはそれを伝える彼の神経が理解できませんでした。
何故私には言わないのか。何故目の前にいる友人には言うのか。
理解などできるわけもなく、怒りは徐々に膨らみ、尖り、黒く禍々しいものに成り果てた気がしました。
殺意。これがそうなんだと、私は悟りました。
一方的だと罵られようが構いません。
その時の私はただ彼が憎う御座いましたから。
いぢらしくも親友である私に伝えぬ彼を、私を放った彼を、殺してやりたいと思いました。
好きだからこそ、強く想いました。
初めに彼を好いたのは私に御座います。それを何処の馬の骨かもわからぬ輩が盗んでいくのが許せませんでした。
だから、奪われとう御座いませんでしたので、
殺しました
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