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第2章 カップルみたいな事をしてるけどまだ付き合ってすらいないんだぜ
第6話 拓馬は絶対そんな事しないって信じてるよ
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「もう朝か……」
部屋中に鳴り響くスマホのアラーム音で目を覚ました俺はゆっくりとベッドから起き上がる。
アリスが転校してきてから今日で五日目となるわけだが、ここ数日間ずっと振り回されっぱなしだったせいでどれだけ寝ても疲れが抜け切っていない。
「あっ、拓馬。おはよう」
「……アリスが俺の部屋にいてもあまり違和感を感じなくなってきたよ」
朝から俺の部屋にアリスがいるのも今回が四回目になるため流石に慣れてきた。アリスは転校二日目の朝から今日まで毎日俺の部屋に朝から押しかけてきている。
そんな事をしている理由は俺と一緒に登校するためのようだが、こんな朝早くから来る必要が果たしてあるのだろうか。
ちなみにアリスを家の中に招き入れているのは言うまでもなく母さんだ。アリスは母さんが早朝のパートで家を出るタイミングを見計らって来ているらしい。
「とりあえず朝食を食べるから少し待っててくれ」
「はーい」
俺はダイニングへ移動すると棚からスプーンを、冷蔵庫の中からヨーグルトを取り出す。朝食にあまり時間をかける気がなかった俺は一瞬で食べ終えて、洗面所で寝癖を直してから自室へと戻る。
「制服に着替えるから外に出てもらってもいいか?」
「私は気にしないからそのまま着替えて良いよ」
「……それは不味いだろ」
同姓同士なら別に問題ないが、俺とアリスは言うまでもなく異性なのだ。するとアリスは平然とした顔で口を開く。
「夫婦になるんだから別に裸を見せる事くらい恥ずかしくないと思うけど?」
「いやいや、普通に恥ずかしいから」
しばらく粘るアリスだったが何とか部屋から追い出す事に成功した。まだ朝起きてから十分くらいしか経っていないというのにもう既にだいぶ疲れてしまったため、この後が学校に行く気が全くと言っていいほど湧いてこない。
「もう一回ベッドで寝直したい気分だな」
もし今ベッドに寝転んでしまったらそのまま昼過ぎまで寝てしまいそうだ。だが当然学校を無断欠席する訳にはいかないため誘惑に耐えつつパジャマから制服に着替える。
「じゃあ行こう」
「うん、今日もよろしくね」
それから俺達は学校へ向かって出発したわけだが、アリスは腕を組んできた。めちゃくちゃ目立つせいで周りからの視線を独占してしまうため、ぼっちの俺にとっては中々の苦行だ。
「……なあ、このままだと目立つから普通に歩かないか?」
「えっ、嫌だけど」
意を決してそう口にした俺だったが一瞬で却下されてしまった。どうやらアリスは俺から離れる気が一切無いらしい。結局教室に到着するまで俺達は腕を組んだままだった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
転校してからわずか数日でアリスはクラスに馴染んだ。あっという間にクラスの人気者になったアリスだったが、特定のグループには所属していなかった。
正直どこのグループのメンバーでもなれそうだが、アリスはそもそもどこにも入る気がないようだ。
そのためアリスは色々なグループから熱烈なアプローチされているにも関わらず全てばっさりと断っていた。だから昼休みもこうして俺と二人で過ごしている。
「……ぼっちの俺が言うのもどうかなとは思うけど、流石にどこかのグループには入った方が良いんじゃないか?」
「んー、グループに入っちゃうと拓馬と一緒に過ごす時間が減っちゃいそうだからさ」
それが特定のグループに入ろうとしない理由らしい。恐らくアリスは普通の女子高生とは思考回路がどこか違うのだろう。そうでなければ転校初日に俺の未来の妻を自称し始めたり、突然ディープキスなどしてこないはずだ。
「今はそう言ってるけど今後気が変わったりする可能性もあると思うし、もしグループに入るつもりなら遠慮なく言ってくれ。俺は一人でも別に構わないし」
「私は何があっても拓馬が一番だからそんな事は万が一にもあり得ないけどその気持ちは結構嬉しいな、ありがとう」
嬉しそうにアリスが微笑む姿を見て俺は不覚にも見惚れてしまった。するとそんな俺の様子に気付いたアリスはニヤニヤし始める。
「あっ、ひょっとして私に見惚れてた?」
「い、いやそんな事は無いと思うぞ」
「そっか、やっぱり見惚れてたんだ」
慌てて誤魔化そうとする俺だったがどうやらアリスにはバレバレだったようだ。女性は視線に敏感とは聞いていたが、ここまでとは思わなかった。
「ごめん」
「別に謝らなくてもいいよ、私達はこれから夫婦になるんだし。それに拓馬から見惚れられるのは正直めちゃくちゃ嬉しいからさ」
反射的に謝ってしまった俺に対してアリスがそう言葉を口にしたのを聞いて安心したのも束の間、彼女の雰囲気がガラッと一変する。
「でも私以外の女の子に見惚れたりなんかしたら絶対に許さないから」
アリスの口から出た言葉を聞いた瞬間、全身に今までかつて感じた事が無いほどの悪寒が走った。命の危機に直面したと錯覚してしまうほどのプレッシャーを感じた俺は完全に動けなくなっている。
「拓馬は絶対そんな事しないって信じてるよ」
部屋中に鳴り響くスマホのアラーム音で目を覚ました俺はゆっくりとベッドから起き上がる。
アリスが転校してきてから今日で五日目となるわけだが、ここ数日間ずっと振り回されっぱなしだったせいでどれだけ寝ても疲れが抜け切っていない。
「あっ、拓馬。おはよう」
「……アリスが俺の部屋にいてもあまり違和感を感じなくなってきたよ」
朝から俺の部屋にアリスがいるのも今回が四回目になるため流石に慣れてきた。アリスは転校二日目の朝から今日まで毎日俺の部屋に朝から押しかけてきている。
そんな事をしている理由は俺と一緒に登校するためのようだが、こんな朝早くから来る必要が果たしてあるのだろうか。
ちなみにアリスを家の中に招き入れているのは言うまでもなく母さんだ。アリスは母さんが早朝のパートで家を出るタイミングを見計らって来ているらしい。
「とりあえず朝食を食べるから少し待っててくれ」
「はーい」
俺はダイニングへ移動すると棚からスプーンを、冷蔵庫の中からヨーグルトを取り出す。朝食にあまり時間をかける気がなかった俺は一瞬で食べ終えて、洗面所で寝癖を直してから自室へと戻る。
「制服に着替えるから外に出てもらってもいいか?」
「私は気にしないからそのまま着替えて良いよ」
「……それは不味いだろ」
同姓同士なら別に問題ないが、俺とアリスは言うまでもなく異性なのだ。するとアリスは平然とした顔で口を開く。
「夫婦になるんだから別に裸を見せる事くらい恥ずかしくないと思うけど?」
「いやいや、普通に恥ずかしいから」
しばらく粘るアリスだったが何とか部屋から追い出す事に成功した。まだ朝起きてから十分くらいしか経っていないというのにもう既にだいぶ疲れてしまったため、この後が学校に行く気が全くと言っていいほど湧いてこない。
「もう一回ベッドで寝直したい気分だな」
もし今ベッドに寝転んでしまったらそのまま昼過ぎまで寝てしまいそうだ。だが当然学校を無断欠席する訳にはいかないため誘惑に耐えつつパジャマから制服に着替える。
「じゃあ行こう」
「うん、今日もよろしくね」
それから俺達は学校へ向かって出発したわけだが、アリスは腕を組んできた。めちゃくちゃ目立つせいで周りからの視線を独占してしまうため、ぼっちの俺にとっては中々の苦行だ。
「……なあ、このままだと目立つから普通に歩かないか?」
「えっ、嫌だけど」
意を決してそう口にした俺だったが一瞬で却下されてしまった。どうやらアリスは俺から離れる気が一切無いらしい。結局教室に到着するまで俺達は腕を組んだままだった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
転校してからわずか数日でアリスはクラスに馴染んだ。あっという間にクラスの人気者になったアリスだったが、特定のグループには所属していなかった。
正直どこのグループのメンバーでもなれそうだが、アリスはそもそもどこにも入る気がないようだ。
そのためアリスは色々なグループから熱烈なアプローチされているにも関わらず全てばっさりと断っていた。だから昼休みもこうして俺と二人で過ごしている。
「……ぼっちの俺が言うのもどうかなとは思うけど、流石にどこかのグループには入った方が良いんじゃないか?」
「んー、グループに入っちゃうと拓馬と一緒に過ごす時間が減っちゃいそうだからさ」
それが特定のグループに入ろうとしない理由らしい。恐らくアリスは普通の女子高生とは思考回路がどこか違うのだろう。そうでなければ転校初日に俺の未来の妻を自称し始めたり、突然ディープキスなどしてこないはずだ。
「今はそう言ってるけど今後気が変わったりする可能性もあると思うし、もしグループに入るつもりなら遠慮なく言ってくれ。俺は一人でも別に構わないし」
「私は何があっても拓馬が一番だからそんな事は万が一にもあり得ないけどその気持ちは結構嬉しいな、ありがとう」
嬉しそうにアリスが微笑む姿を見て俺は不覚にも見惚れてしまった。するとそんな俺の様子に気付いたアリスはニヤニヤし始める。
「あっ、ひょっとして私に見惚れてた?」
「い、いやそんな事は無いと思うぞ」
「そっか、やっぱり見惚れてたんだ」
慌てて誤魔化そうとする俺だったがどうやらアリスにはバレバレだったようだ。女性は視線に敏感とは聞いていたが、ここまでとは思わなかった。
「ごめん」
「別に謝らなくてもいいよ、私達はこれから夫婦になるんだし。それに拓馬から見惚れられるのは正直めちゃくちゃ嬉しいからさ」
反射的に謝ってしまった俺に対してアリスがそう言葉を口にしたのを聞いて安心したのも束の間、彼女の雰囲気がガラッと一変する。
「でも私以外の女の子に見惚れたりなんかしたら絶対に許さないから」
アリスの口から出た言葉を聞いた瞬間、全身に今までかつて感じた事が無いほどの悪寒が走った。命の危機に直面したと錯覚してしまうほどのプレッシャーを感じた俺は完全に動けなくなっている。
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