機械仕掛けの最終勇者

土日月

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第39781章 天動地蛇の円環(クリカエス セカイ)――全属全系魔法のギャラン

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 プルト城でネィムを仲間にした後、輝久とティアは武芸都市ソブラまでやってきた。

 おりしもその日は、年に一度の武芸大会の日。仲間になったクローゼとユアンは大会に出場し、それぞれの特技を披露した。そして――。

「ユアンさん! 凄かったです!」
「あはは。今日は調子が良かっただけだよ」

 闘技場を出た後、興奮するネィムに対して、ユアンは謙遜していた。今回の武芸大会の優勝者は、魔法で二十を超える火球を瞬時に発現させたユアンだった。

 仲間も揃い、魔王を懲らしめる冒険に向かう為、輝久のパーティがソブラの町外れまできた時。

「……ゆ、優勝、お、お、おめでとうございます」

 乾いた拍手と共に、黒いローブの者が輝久達にゆっくりと歩み寄ってきた。

「わ、私、た、戴天王界覇王……ぜ、全属全系魔法のギャランと、も、申します」

 輝久を含めたパーティメンバー全員、男の言っていることが良く理解できなかった。だが、ユアンは感謝の言葉を述べながら、笑顔で頭を下げる。すると、男はくぐもった声で嗤った。

「し、失礼ながら、あの程度の低級魔法で優勝されるとは、し、し、失笑いたしました」

 クローゼが、兄に対する侮辱に反応する。

「何だ、てめえ! 兄貴に喧嘩売りに来たのかよ!」
「め、滅相もない。ぶ、武芸大会を見たのは、ま、魔術研究者としてのサガ。わ、わ、私がアルヴァーナに来た目的は、め、女神と勇者を、さ、殺害する為です」
「な……!」

 突然の不穏な台詞に輝久は絶句し、ティアも睨むような目を黒いローブの男に向けた。

 男はティアの鋭い視線に動じず、喋り続ける。

「ひ、光の女神は、わ、我々、闇の対極。け、研究材料として、申し分ありません。こ、殺した後は、か、髪の毛一本に至るまで、体の隅々を、し、調べさせていただきます」

 訥々と話すギャランに、ティアが大きな溜め息を吐く。

「気持ちの悪い敵ねえ。さっさと片付けちゃいましょ」
「ああ!」

 頷く輝久の隣で、ユアンが一歩前に進み出た。

「魔術研究者って言ってたし、僕と同じ魔法使いみたいだね。バカにされちゃったし、僕も戦うよ」

 ユアンは温和な表情のまま、杖を構えてそう言った。ふと、ユアンはギャランが素手であることに気付いて、不思議そうに問う。

「杖はないのかい?」
「ひ、必要ありません。わ、私には、こ、これがありますので……」

 そう言ってギャランは懐から、辞典のように分厚い本を出して見せた。

「ま、『魔導書グレノワ』と言います」
「え……っ」

 ティアが呆然と呟き、ギャランの持った古びた本を目を丸くして眺めていた。表紙には、物々しい竜の紋章が描かれている。

 輝久は気になって、ティアに尋ねる。

「あの本、知ってるのか?」
「『グレノワ』は、三千世界全ての魔法が記されてるという伝説の魔導書よ。手にした者は完全無欠の魔術師になれるって、いわく付きのね」
「ってことは……アイツ、メチャクチャ強い魔法使いなんじゃ!?」

 輝久は驚愕するが、ティアは鼻で笑う。

「ないない。グレノワが実在したとして、そんなのアルヴァーナに住む魔物が持ってる訳ないわ。難度F世界の魔物が、伝説の魔導書の名前を知ってることに驚いただけ」

 ティアの言葉を聞きながら、ギャランは、にやりと笑い、分厚い本を開いた。

「そ、それでは魔導書グレノワより、氷結魔法を、お、お見せしましょう」

 ギャランが口早に呪文を呟くと、開かれた魔導書のページより、ふわりと小指ほどの大きさの氷柱が浮かび上がった。クローゼが口角を上げる。

「何だ、ありゃあ! 豆粒みたいに小せえ氷柱だな!」

 氷柱は嘲ったクローゼの方へと、ゆっくりと飛来した。クローゼは蝿を追い払うように難なく、それを大剣で打ち払った。

 しかし、クローゼの振った剣に小さな氷柱が触れた瞬間、氷が拡散するようにして広がり、大剣を瞬く間に凍らせた。更に氷は、大剣からクローゼの腕を伝わり、クローゼの全身をも凍らせて、氷の彫像に変える。

「クローゼ!?」

 ユアンが凍らされた妹の名を叫び――。

「あ、あんな小さな氷柱で!?」

 ティアも驚きの声を上げた。

 凍り付いたまま動かないクローゼ。輝久は歯噛みし、ネィムの小さな肩を揺する。

「ネィム!! 治癒魔法でクローゼを治せないのか!?」
「や、やってみますです!」

 ネィムが小走りで凍らされたクローゼに近付こうとした瞬間、ユアンが叫ぶ。

「ダメだ、今、近付いちゃ! 奴の攻撃が来る!」

 クローゼに間近まで迫っていたネィムが足を止める。いつしか、魔導書グレノワを持つギャランの周りに、百を超える火球が出現していた。火球は、その一つ一つがユアンが武芸大会で作った火球よりも大きかった。

「嘘……嘘よ……!」

 ティアが血相を変えていた。輝久は、武芸大会でユアンが出した何倍もの数の火球をギャランが出したことに驚いたのだろうと思ったが、ティアの戦慄はそれとは違った。

「氷結魔法と火炎魔法! 相反する属性の魔法を使えるなんて!」

 叫んだ後、ごくりと唾を呑みながら、ティアが呟く。

「『魔導書グレノワ』……! 本物なの……?」
「そ、そう言っておりますでしょう」

 ギャランが、グレノワを持っていない手の指を軽く上げた。途端、百を超える火球が一箇所に集まり、直径1メートルはある巨大火球へと変化する。

 ギャランが指をネィムに向けた刹那、巨大火球は、ネィム目掛けて高速で飛来した。

「ネィム!」

 輝久は叫ぶが、ネィムに間近に迫る巨大な火球に為す術も無かった。しかし、不思議なことが起きた。ネィムに火球がヒットしたと思われた瞬間、火球は音もなく、忽然と消えてしまったのだ。

 きょとんとした顔を見せた後、ネィムはにこりと微笑んでみせる。

「だ、大丈夫なのです! 威力はなかったです! 皆さんは気にせず、あの敵を!」

 そう言って、ネィム自身は治癒魔法を施すべく、クローゼの方に走る。だが、ネィムがクローゼに近付いた途端、ギャランが口元を歪めながら言う。

「ね、『熱力解放』……!」

  刹那、カッと目も眩む眩い光が発生。輝久達は思わず目を瞑ってしまう。

 数秒後――輝久が目を開いた時。凍らされたクローゼとネィムの姿は、何処にも見当たらなかった。

「な、何が起こったんだ……!?」
「ネィム……クローゼ……!」

 ユアンが愕然として、二人の名を呟く。ギャランは楽しげに笑っていた。

「さ、先程の火球は、じゅ、充分にあの幼女を殺す威力を持っていたのです。し、しかし、あえて魔力の発動を遅らせた。そして、こ、凍らされた娘に近付いた時、魔力を解放したのです。そ、その刹那、火炎魔法と氷結魔法が反応。す、凄まじい破壊のエネルギーが発生し、ふ、二人とも瞬時に消えたのです」

 輝久、ティア、そしてユアンが息を呑む中、ギャランは口元を三日月にした。

「こ、これが対属性魔力反応を応用した『破壊魔法』です! べ、勉強になりますでしょう!」
「何て……ことを……!」

 憤怒の表情を見せたユアン。輝久は、ユアンのこんな表情を見るのは初めてだった。

 ユアンはギャランを見据えながら、呪文を詠唱。即座に二十を超える火球を、自身の周りに発現させる。

 対して、ギャランも魔導書グレノワを開いた。

「お、同じ魔術師であるアナタには、も、もっと面白いものを、お、お見せしましょう」
「ユアン! 敵の攻撃が来るわ! 出した火球を、まずは防御に使って!」

 ティアの助言に、ユアンはこくりと頷いた。火球はまるで主人を守る、しもべ達のようにユアンの前方に集結する。

 だが、ギャランがゆっくりと口を開く。

「た、対象直撃魔法……『イネヴィタブル・ダークスピア闇槍必中殺』!」

 突如、ユアンの前方に浮遊していた二十の火球が全て消失した。

 一体何が起こったのか、輝久には計りかねた。だが、ユアンを見た瞬間、輝久は自分の目を疑う。

 ユアンの胸をいつの間にか、漆黒の槍が貫いていた。「ごぼっ」と大量の血液を口から吐いて、ユアンがくずおれる。

「これが、た、対象直撃魔法です。あ、相手の防御を無視し、標的に到達する。きょ、強力無比な魔法故、左手を、だ、代償に差し出しましたがね」

  グレノワを持っていないギャランの左手が忽然と消えていた。しかし、自らの手が無くなったことなど意にも介さないように、にたりと笑ってギャランはティアに視線を向けた。

 ティアはギャランの攻撃の意志を読み取るや――。

「レベル61光聖魔法! 『ブライト・バリアー』!」

 咄嗟に光の防御魔法を詠唱した。ティアの四方を光の壁がぐるりと囲う。それは、光の魔法結界。輝久には完璧な防御に思えた。

「イ、『イネヴィタブル・ダークスピア闇槍必中殺』!」

  しかし、ギャランが呟くと同時に、光の壁が消失。ティアが、がくりと体勢を崩すのが見えた。ユアンと同じように、いつの間にか闇の槍がティアの胸を貫通している。

  輝久は震えながら、声を発する。

「こ、こんな……! 無茶苦茶だ……!」
「ま、魔法障壁も物理障壁も、か、関係ありません。は、発動と同時に標的を貫通するのです」

 楽しげにギャランが語る。今度は代償に右脚を差し出したのか、片足で器用に立ちながら……。

 一方、ティアは血を吐き、倒れながらもどうにか、輝久に言葉を紡ぐ。

「に、逃げて……テル……」

 輝久は咄嗟に踵を返し、駆け出した。ギャランは片足。追っては来れない筈だった。

「ひっ!?」

 ほんの少し走った後で、輝久は情けない声を上げてしまう。いつしか輝久の前方に、ギャランが佇んでいる。代償に使い、消えた筈の左手と右脚を復活させて。

「だ、代償は治癒魔法にて、か、完治いたしました」

 あっという間に欠損した部位を復活させる、高度な治癒魔法までも使えるらしい。全ての魔法を操る最強の魔術師が、輝久のすぐ目前にいた。

 輝久の体は動かなかった。体を麻痺させる魔法を掛けられたのか。或いは極度の恐怖の為か。輝久には分からなかった。

「ゆ、勇者の器となる人間の、な、内臓などは通常と、ち、違うのでしょうか? あ、アナタは、じっくり時間も掛けて、い、生きたまま、か、解剖しましょう」

 ギョロリとした目は凶気に満ちている。

 輝久は思う。この後おそらく、正気が保てない程の地獄の苦痛を味わわされるのだろう。仲間達が即座に殺されたのが、羨ましいと感じる程に……。

 輝久が失禁していることに気付くと、ギャランは下卑た声で嗤った。
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