388 / 777
第388話「いえ、18歳になってから冒険者になったので、丸1年経ってないっす」
しおりを挟む
「まいどっ! ありがとうございまあす!」
リオネルの決定を聞いたブレンダ。
満面の笑みを浮かべ、嬉しそうに声を張り上げた。
「リオネルさん、部屋は、この1号室でOK?」
「ええ、この部屋で構いません」
「了解! 改めて確認だけど、今夜から、3泊だよね」
「はい、3泊でお願いします」
「夕食は、すぐ食べられるよ。1階が、食堂になってるんだ。一緒に降りる?」
「ええ、降ります。腹減ったんで、すぐメシにします」
「そう! じゃあ、一緒に降りよ!」
「はい」
「鍵かけとくね」
かちゃりと、1号室の鍵をかけたブレンダ。
という事で、再びブレンダにいざなわれ、リオネルは1階へ。
ブレンダの言う通り、正面カウンター、向かって左奥が食堂となっていた。
既にふたりほど、丸テーブルの席に座り、食事を始めている。
客のふたりは、それぞれ商人風の中年男であった。
丸テーブルは全部で5つほど……
ブレンダは、空いている席に、リオネルを座らせた。
「すぐ、料理を持って来るね!」
リオネルへ微笑みかけ、ブレンダは厨房へ。
……やがて、ブレンダにより料理が運ばれて来る。
ミートボール、サーモンのムニエル、パン、ポタージュスープ、
そして野菜サラダだ。
どの料理も大盛りである。
「ウチの料理はね、基本的にアクィラ王国料理だよ! パンはお代わり自由だから、いっぱい食べて!」
成る程!
国境の町、レ・ワイズで摂った夕食と同じメニューがあるな。
見た目は同じだけど、味が違うとか?
「何かあったら、呼んでね! 食後の紅茶も付いてるよ!」
「ありがとうございます」
ブレンダは、礼を言うリオネルへにっこり笑い、再び厨房へ去って行った。
さあて、食べようか!
リオネルは、料理に向かい一礼し、食事を始める。
旺盛な食欲で、パンをかじりながら、料理を次々と平らげて行く……
使っている肉が違うのと、味付けも少し違う。
リオネルは、ブレンダを呼んで、パンをお代わり。
更に料理を食べ続けた。
そんなこんなで、リオネルは料理を完食。
「ありがとうございます。美味しかったです」と告げ、
皿を下げに来たブレンダへ、食後の紅茶を頼む。
時計を見れば、時刻は午後7時過ぎ。
眠るのは早すぎるし、どうしようかと、迷う。
少し考えるリオネル。
ブレンダは、すぐ紅茶を運んで来た。
ふたり居た客は、既に食事を終え、部屋に引き上げている。
食堂は、リオネルとブレンダのふたりのみ。
だからなのか、今日の仕事はもう終わり! というような雰囲気で、
ブレンダは、リオネルの座っている丸テーブル席の隣に座った。
「うふふ、完食してくれてありがと! 母さんも喜んでるわ!」
「はい、ブレンダさん。とても美味しかったから、このメニュー、自分でも作ってみたいですよ」
「え? リオネルさん、自分でもって、料理するの?」
リオネルが言えば、ブレンダは少し驚いたのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
驚いたブレンダに対し、リオネルは、
「はい、俺、ソヴァール王国の王都で、宿屋の手伝いをしてましたから、その時、もろもろ仕事をして、料理も結構やりました」
そう、しれっと答えた。
「え? えええええ!? ラ、ランクAの冒険者なのに宿屋の手伝い!?」
「はい、冒険者になって間もない頃、お世話になっていた宿屋で」
「え!? 冒険者になって間もない頃って!! な、な、何それ!? リ、リオネルさんって、じゅ、18歳だよね?」
「はい、そうっす、ブレンダさん」
「ねえ、貴方って、冒険者になってどれくらい? 少なくとも5年以上は経ってるよね? い、いや! 確か冒険者になれるのは15歳以上だから3年間?」
「いえ、18歳になってから冒険者になったので、丸1年経ってないっす」
リオネルが告げた衝撃のカミングアウト。
冒険者デビューして1年未満で、既にランクA!!
「ええええええ!!?? い、い、1年経ってないのお!!!!」
「はい、経ってないっす」
「ええええええ!!??」
「もう! どうしたんだい、ブレンダ!」
驚いて、大声を連発するブレンダ。
そんな愛娘の様子を見に、何事かと、母ダニエラが、厨房を出てやって来た。
ダニエラへ向かい、ブレンダは声を張り上げる。
「か、か、母さん!! ど、どうもこうもないの!! リ、リオネルさんったら!! ぼ、冒険者になって1年未満なのに!! も、もうランクAなのよ!! こんな人、どこにも居ないわっ!!」
「ひ、ひえええっっっ!!!!」
そんな驚愕母娘に対し、リオネルは、
「あの、ダニエラさん。頂いた料理が美味しかったので、申し訳ありませんが、作り方を教えて頂けませんか?」
そう、再び、しれっと頼んでいたのである。
リオネルの決定を聞いたブレンダ。
満面の笑みを浮かべ、嬉しそうに声を張り上げた。
「リオネルさん、部屋は、この1号室でOK?」
「ええ、この部屋で構いません」
「了解! 改めて確認だけど、今夜から、3泊だよね」
「はい、3泊でお願いします」
「夕食は、すぐ食べられるよ。1階が、食堂になってるんだ。一緒に降りる?」
「ええ、降ります。腹減ったんで、すぐメシにします」
「そう! じゃあ、一緒に降りよ!」
「はい」
「鍵かけとくね」
かちゃりと、1号室の鍵をかけたブレンダ。
という事で、再びブレンダにいざなわれ、リオネルは1階へ。
ブレンダの言う通り、正面カウンター、向かって左奥が食堂となっていた。
既にふたりほど、丸テーブルの席に座り、食事を始めている。
客のふたりは、それぞれ商人風の中年男であった。
丸テーブルは全部で5つほど……
ブレンダは、空いている席に、リオネルを座らせた。
「すぐ、料理を持って来るね!」
リオネルへ微笑みかけ、ブレンダは厨房へ。
……やがて、ブレンダにより料理が運ばれて来る。
ミートボール、サーモンのムニエル、パン、ポタージュスープ、
そして野菜サラダだ。
どの料理も大盛りである。
「ウチの料理はね、基本的にアクィラ王国料理だよ! パンはお代わり自由だから、いっぱい食べて!」
成る程!
国境の町、レ・ワイズで摂った夕食と同じメニューがあるな。
見た目は同じだけど、味が違うとか?
「何かあったら、呼んでね! 食後の紅茶も付いてるよ!」
「ありがとうございます」
ブレンダは、礼を言うリオネルへにっこり笑い、再び厨房へ去って行った。
さあて、食べようか!
リオネルは、料理に向かい一礼し、食事を始める。
旺盛な食欲で、パンをかじりながら、料理を次々と平らげて行く……
使っている肉が違うのと、味付けも少し違う。
リオネルは、ブレンダを呼んで、パンをお代わり。
更に料理を食べ続けた。
そんなこんなで、リオネルは料理を完食。
「ありがとうございます。美味しかったです」と告げ、
皿を下げに来たブレンダへ、食後の紅茶を頼む。
時計を見れば、時刻は午後7時過ぎ。
眠るのは早すぎるし、どうしようかと、迷う。
少し考えるリオネル。
ブレンダは、すぐ紅茶を運んで来た。
ふたり居た客は、既に食事を終え、部屋に引き上げている。
食堂は、リオネルとブレンダのふたりのみ。
だからなのか、今日の仕事はもう終わり! というような雰囲気で、
ブレンダは、リオネルの座っている丸テーブル席の隣に座った。
「うふふ、完食してくれてありがと! 母さんも喜んでるわ!」
「はい、ブレンダさん。とても美味しかったから、このメニュー、自分でも作ってみたいですよ」
「え? リオネルさん、自分でもって、料理するの?」
リオネルが言えば、ブレンダは少し驚いたのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
驚いたブレンダに対し、リオネルは、
「はい、俺、ソヴァール王国の王都で、宿屋の手伝いをしてましたから、その時、もろもろ仕事をして、料理も結構やりました」
そう、しれっと答えた。
「え? えええええ!? ラ、ランクAの冒険者なのに宿屋の手伝い!?」
「はい、冒険者になって間もない頃、お世話になっていた宿屋で」
「え!? 冒険者になって間もない頃って!! な、な、何それ!? リ、リオネルさんって、じゅ、18歳だよね?」
「はい、そうっす、ブレンダさん」
「ねえ、貴方って、冒険者になってどれくらい? 少なくとも5年以上は経ってるよね? い、いや! 確か冒険者になれるのは15歳以上だから3年間?」
「いえ、18歳になってから冒険者になったので、丸1年経ってないっす」
リオネルが告げた衝撃のカミングアウト。
冒険者デビューして1年未満で、既にランクA!!
「ええええええ!!?? い、い、1年経ってないのお!!!!」
「はい、経ってないっす」
「ええええええ!!??」
「もう! どうしたんだい、ブレンダ!」
驚いて、大声を連発するブレンダ。
そんな愛娘の様子を見に、何事かと、母ダニエラが、厨房を出てやって来た。
ダニエラへ向かい、ブレンダは声を張り上げる。
「か、か、母さん!! ど、どうもこうもないの!! リ、リオネルさんったら!! ぼ、冒険者になって1年未満なのに!! も、もうランクAなのよ!! こんな人、どこにも居ないわっ!!」
「ひ、ひえええっっっ!!!!」
そんな驚愕母娘に対し、リオネルは、
「あの、ダニエラさん。頂いた料理が美味しかったので、申し訳ありませんが、作り方を教えて頂けませんか?」
そう、再び、しれっと頼んでいたのである。
1
あなたにおすすめの小説
ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。
もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。
ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。
ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。
【完結】妖精を十年間放置していた為SSSランクになっていて、何でもあり状態で助かります
すみ 小桜(sumitan)
ファンタジー
《ファンタジー小説大賞エントリー作品》五歳の時に両親を失い施設に預けられたスラゼは、十五歳の時に王国騎士団の魔導士によって、見えていた妖精の声が聞こえる様になった。
なんと十年間放置していたせいでSSSランクになった名をラスと言う妖精だった!
冒険者になったスラゼは、施設で一緒だった仲間レンカとサツナと共に冒険者協会で借りたミニリアカーを引いて旅立つ。
ラスは、リアカーやスラゼのナイフにも加護を与え、軽くしたりのこぎりとして使えるようにしてくれた。そこでスラゼは、得意なDIYでリアカーの改造、テーブルやイス、入れ物などを作って冒険を快適に変えていく。
そして何故か三人は、可愛いモモンガ風モンスターの加護まで貰うのだった。
催眠術師は眠りたい ~洗脳されなかった俺は、クラスメイトを見捨ててまったりします~
山田 武
ファンタジー
テンプレのように異世界にクラスごと召喚された主人公──イム。
与えられた力は面倒臭がりな彼に合った能力──睡眠に関するもの……そして催眠魔法。
そんな力を使いこなし、のらりくらりと異世界を生きていく。
「──誰か、養ってくれない?」
この物語は催眠の力をR18指定……ではなく自身の自堕落ライフのために使う、一人の少年の引き籠もり譚。
お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~
志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」
この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。
父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。
ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。
今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。
その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。
生活魔法は万能です
浜柔
ファンタジー
生活魔法は万能だ。何でもできる。だけど何にもできない。
それは何も特別なものではないから。人が歩いたり走ったりしても誰も不思議に思わないだろう。そんな魔法。
――そしてそんな魔法が人より少し上手く使えるだけのぼくは今日、旅に出る。
聖女の力を隠して塩対応していたら追放されたので冒険者になろうと思います
登龍乃月
ファンタジー
「フィリア! お前のような卑怯な女はいらん! 即刻国から出てゆくがいい!」
「え? いいんですか?」
聖女候補の一人である私、フィリアは王国の皇太子の嫁候補の一人でもあった。
聖女となった者が皇太子の妻となる。
そんな話が持ち上がり、私が嫁兼聖女候補に入ったと知らされた時は絶望だった。
皇太子はデブだし臭いし歯磨きもしない見てくれ最悪のニキビ顔、性格は傲慢でわがまま厚顔無恥の最悪を極める、そのくせプライド高いナルシスト。
私の一番嫌いなタイプだった。
ある日聖女の力に目覚めてしまった私、しかし皇太子の嫁になるなんて死んでも嫌だったので一生懸命その力を隠し、皇太子から嫌われるよう塩対応を続けていた。
そんなある日、冤罪をかけられた私はなんと国外追放。
やった!
これで最悪な責務から解放された!
隣の国に流れ着いた私はたまたま出会った冒険者バルトにスカウトされ、冒険者として新たな人生のスタートを切る事になった。
そして真の聖女たるフィリアが消えたことにより、彼女が無自覚に張っていた退魔の結界が消え、皇太子や城に様々な災厄が降りかかっていくのであった。
2025/9/29
追記開始しました。毎日更新は難しいですが気長にお待ちください。
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる