外れスキルの屑と言われ追放された最底辺の俺が大逆襲のリスタート! 最強賢者への道を歩み出す!「頼む、戻ってくれ」と言われても、もう遅い!

東導 号

文字の大きさ
507 / 777

第507話「リオネルよ。さすがお前は魔法使いだけあって、勘が鋭く、思慮深い。単なる武辺者ではないな」

しおりを挟む
修羅の戦いの中で、あるじのサムライとともにったムラマサは、
リオネルの神髄を知るチャンスとばかりに、気合が入った。

ヒュドラは、そんなリオネルとムラマサを威嚇するかの如く、
9本の首についた顔その口から、濁った猛毒とおぞましい瘴気を吐く。

かああああっっっっ!!!!! しゃあああああっっっっ!!!!!

かああああっっっっ!!!!! しゃあああああっっっっ!!!!!

かああああっっっっ!!!!! しゃあああああっっっっ!!!!!

広大な沼地一帯は、更に猛毒と瘴気に満ち、濃度が、著しく上がった。

そんな中、リオネルは平然と微笑み、腕組みをして立っていた。

やはり究極の防御魔法『破邪霊鎧はじゃれいがい』の効果効能は抜群。

常人なら即座に死に至るヒュドラの猛毒でも、ほんの少し刺激を与えるだけ。

リオネルへのダメージは、限りなくゼロに近い。

『お、おいっ!! こ、この!! ビリビリ来る毒とおぞましき瘴気!!
さ、更に濃くなったぞお!! リ、リオネル!! お、お前!!?? ま、ま、全く平気なのか!!??』

泰然自若とするリオネルを見て、ムラマサは驚愕していた。

『ああ、大丈夫だよ、ムラマサ。ヒュドラの攻撃は、この前戦った時と全く同じパターンだからな』

『こ、この前戦った時と!!?? ま、全く同じパターン!!??』

『そうさ。コイツの攻撃は、単に猛毒と瘴気を吐くだけ。後は野に居る大蛇と同じ、力任せに巻き付き、絞め殺すだけだ』

『むむむむ………………』

その、単に猛毒と瘴気が、どんなに怖ろしいものか、ムラマサは感じ取っていた。

猛毒と瘴気に触れただけで、人間は即座に死に至ると分かるからだ。

しかし!
リオネルは、

『ああ、俺に特殊攻撃……毒、瘴気、麻痺、混乱、睡眠、石化、呪い等は全て無効だ』

こうムラマサに事前に告げた通り、全く平気なのだ。

リオネルは、更に言う。

『まあ野に居る大蛇とは、ヒュドラは持つパワーが桁違いだし、図体が、これぐらい、どが付くほど、でかいと、人間を踏み潰す事もするがな』

『う、うむう……』

『ムラマサ、お前の言うヤマタノオロチもこんな感じか?』

「しれっ」と言うリオネルは、不敵な笑みを浮かべていたのである。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

たったひとりの脆弱な人間が、自分の猛毒にも瘴気にも斃れず、
平然と腕組みをして立っている。

そんなリオネルを見て、ヒュドラは大いにれ、いらつく。

今回相まみえたヒュドラは、先に対峙した、別個体と全く同じ反応であった。

いらつくヒュドラの波動も伝わって来る。

こんなはずはない! たかがちっぽけな人間の癖に!

単なる餌の癖に! 我の毒でたおれろ!

さっさと! 斃れてしまえ!

リオネルに対する反応も全く同じだ。

攻撃パターンも全く変わらない。

更に更に! ヒュドラは猛毒と瘴気を吐き散らす。

かああああっっっっ!!!!! しゃあああああっっっっ!!!!!

かああああっっっっ!!!!! しゃあああああっっっっ!!!!!

かああああっっっっ!!!!! しゃあああああっっっっ!!!!!

しかし!

リオネルは腕組みをしたまま笑みを絶やさない。

そして軽く息を吐く。

『それだけか? ワンパターンの毒蛇め』

そんな念話をヒュドラへ送りながら、

リオネルはゆっくりと体内魔力を上げていた。

いよいよ、ムラマサと共に戦う時が来た。

『ムラマサ、行くぞ、お前の、この世界のデビュー戦だ』

『お、おお! わ、分かった!』

『ヒュドラは再生能力がもの凄い。単に首を斬り落としただけでは、すぐに復活モードへ入り、首が生えて来てしまうんだ。そして全ての首を斬り落としても死なない……不死なんだ』

『う、うむ……で、リオネル、コイツをどう倒す?』

『ああ、まずは火の魔法剣を使う』

『ま、まずは? 火の魔法剣?』

『そう! 二段構えだ』

『二段構え……』

『ああ、まずは火の魔法剣で、斬り落としたヒュドラの傷口を同時に焼いてしまう。再生を遅らせる為だ』

『な、成る程……で、次は?』

『うん、次は再生中……死にかけのヒュドラの魂を破邪葬送の魔法で破壊し、とどめを刺す』

『再生中……死にかけのヒュドラの魂を破邪葬送の魔法で破壊し……とどめを刺す……』

『ああ、そうだ!』

何か思いついたのか、リオネルの顔が輝いた。

『おい、ムラマサ。もしかしたら、お前と組んだ一度の攻撃で、ヒュドラを倒せるかもしれないぞ』

『何? 我と組んだ、一度の攻撃でヒュドラを倒せるだと……』

『うん。不死身の肉体にダメージを受け、再生中の死にかけとは、つまり不死者アンデッドに近い状態だと推測した』

『ほう!』

『そこで、俺はピンと来て、ヒュドラと以前戦った時は、斬撃を加え、死にかけの状態にした上、破邪葬送の魔法を放ち、とどめを刺した』

『おお、成る程!』

『しかし、ムラマサ。お前は並の剣ではなく破邪の魔力を帯びた太刀だ。俺の火属性、お前の破邪を合わせ、一度の斬撃で、ヒュドラを倒せるやもしれんと思ったんだ』

『うむうむ! リオネルよ。さすがお前は魔法使いだけあって、勘が鋭く、思慮深い。単なる武辺者ではないな』

『おいおい、褒めても何も出ないぞ』

『ははははは、我は、あるじへ嘘は言わん。そんな事より、早くヒュドラとの戦いに臨もうではないか!』

リオネルの言葉を聞き、ムラマサは戦いの開始を、熱く熱く促したのである。
しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います

とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。 食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。 もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。 ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。 ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。

【完結】妖精を十年間放置していた為SSSランクになっていて、何でもあり状態で助かります

すみ 小桜(sumitan)
ファンタジー
 《ファンタジー小説大賞エントリー作品》五歳の時に両親を失い施設に預けられたスラゼは、十五歳の時に王国騎士団の魔導士によって、見えていた妖精の声が聞こえる様になった。  なんと十年間放置していたせいでSSSランクになった名をラスと言う妖精だった!  冒険者になったスラゼは、施設で一緒だった仲間レンカとサツナと共に冒険者協会で借りたミニリアカーを引いて旅立つ。  ラスは、リアカーやスラゼのナイフにも加護を与え、軽くしたりのこぎりとして使えるようにしてくれた。そこでスラゼは、得意なDIYでリアカーの改造、テーブルやイス、入れ物などを作って冒険を快適に変えていく。  そして何故か三人は、可愛いモモンガ風モンスターの加護まで貰うのだった。

催眠術師は眠りたい ~洗脳されなかった俺は、クラスメイトを見捨ててまったりします~

山田 武
ファンタジー
テンプレのように異世界にクラスごと召喚された主人公──イム。 与えられた力は面倒臭がりな彼に合った能力──睡眠に関するもの……そして催眠魔法。 そんな力を使いこなし、のらりくらりと異世界を生きていく。 「──誰か、養ってくれない?」 この物語は催眠の力をR18指定……ではなく自身の自堕落ライフのために使う、一人の少年の引き籠もり譚。

国外追放だ!と言われたので従ってみた

れぷ
ファンタジー
 良いの?君達死ぬよ?

タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。

渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。 しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。 「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」 ※※※ 虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。 ※重複投稿作品※ 表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。

お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~

志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」 この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。 父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。 ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。 今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。 その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。

無能なので辞めさせていただきます!

サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。 マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。 えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって? 残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、 無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって? はいはいわかりました。 辞めますよ。 退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。 自分無能なんで、なんにもわかりませんから。 カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

聖女の力を隠して塩対応していたら追放されたので冒険者になろうと思います

登龍乃月
ファンタジー
「フィリア! お前のような卑怯な女はいらん! 即刻国から出てゆくがいい!」 「え? いいんですか?」  聖女候補の一人である私、フィリアは王国の皇太子の嫁候補の一人でもあった。  聖女となった者が皇太子の妻となる。  そんな話が持ち上がり、私が嫁兼聖女候補に入ったと知らされた時は絶望だった。  皇太子はデブだし臭いし歯磨きもしない見てくれ最悪のニキビ顔、性格は傲慢でわがまま厚顔無恥の最悪を極める、そのくせプライド高いナルシスト。  私の一番嫌いなタイプだった。  ある日聖女の力に目覚めてしまった私、しかし皇太子の嫁になるなんて死んでも嫌だったので一生懸命その力を隠し、皇太子から嫌われるよう塩対応を続けていた。  そんなある日、冤罪をかけられた私はなんと国外追放。  やった!   これで最悪な責務から解放された!  隣の国に流れ着いた私はたまたま出会った冒険者バルトにスカウトされ、冒険者として新たな人生のスタートを切る事になった。  そして真の聖女たるフィリアが消えたことにより、彼女が無自覚に張っていた退魔の結界が消え、皇太子や城に様々な災厄が降りかかっていくのであった。 2025/9/29 追記開始しました。毎日更新は難しいですが気長にお待ちください。

処理中です...