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429.北白川サナの父方の祖母が死に瀕したとき、父方の祖父は敵に回してはならぬものを知る。守りたいものを守って生きるには、身の振り方を。
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「サナの110番通報の電話に受け答えしながらも、電話口からは向かうという言葉は聞けなかった。」
と北白川サナの父方の祖父。
「妻をめった刺しにしていた犯人は、110番にかけて話しているサナに、妻を刺したナイフを見せびらかしながら、答えはまだか?と聞いた。」
と北白川サナの父方の祖父。
「犯人のその質問にも、サナさんは、答えなかったのですか?」
「孫娘に、祖父母の命の選択などさせてたまるか。
俺は、警察では埒が明かないと判断して、サナに110番の通話を切らせ、119番へ電話させた。」
と北白川サナの父方の祖父。
110番通報した北白川サナが通話を切った後、警察が発信元を調べることは不可能ではなかった状況か。
「人通りのある場所なら、通行人はいませんでしたか?」
「そそくさと立ち去る人や、遠巻きに見ている人はいたな。」
と北白川サナの父方の祖父。
タケハヤプロジェクトに参加したツカサが、周りを人で固められたときの状況と似ている。
「交番は、犯行現場の近くにありましたか?」
「徒歩で五分以内の距離にあったが、救急車が到着するまで誰も駆けつけてこなかった。」
と北白川サナの父方の祖父。
「通行人が駆け込んだ交番が無人だった可能性もありますが。サナさんの110番通報の時点で、支援団体が何かをした可能性を疑いたくなります。」
交番が、無人なら、人が出払うような無人の状態を作り出された可能性は否定できない。
どこの誰が支援団体の関係者か、どこに支援団体の関係者がいるか、と言った情報は、支援団体の関係者との接触があるまで、知ることが難しい。
俺が、北白川サナの父方の祖父が支援団体の関係者だと知れたのは。
北白川サナの父方の祖父が俺と接触するときに、自らの正体を俺に隠そうとしなかったおかげだ。
北白川サナの父方の祖父は、俺に合わせて話を展開していた。
俺が知りたいだろう情報を与えて俺の気を引きながら、支援団体からの指示に従い、支援団体へ俺を取り込む話を持ちかけつつも、俺への情報の開示の仕方で、俺自身で正解を当てさせた。
北白川サナの父方の祖父は、俺のような思考をする生徒も扱ってきたのだと思う。
子どもながら、大人にも子どもにも、無邪気ではいられなかった子どもの成れの果てが、俺。
「救急車の方が先に到着したんだ。交番の方が遥かに近い場所にあったのに。」
と北白川サナの父方の祖父。
「救急車が到着したのは、いつですか?」
「妻が動かなくなってからだ。」
と北白川サナの父方の祖父。
救急車の方にまで、支援団体の手が回っていたかは分からないが。
間に合わないようにする妨害は、あった可能性は高い。
「警察は、いつ来ましたか?」
北白川サナの父方の祖父は、警察が来なかったとは、一言も言っていない。
「妻が息を引き取った確認後、のこのことやってきた。」
と北白川サナの父方の祖父。
「間に合わせないよう、見計らったかのようなタイミングということですか。」
「金剛くん。俺はこのときに理解したんだ。」
と北白川サナの父方の祖父。
北白川サナの父方の祖父の声は力強かった。
これから話すことが、俺に一番伝えたい内容なのだと予想がつく。
「支援団体がサナさんを狙ったことをですか?」
「大事なものを守り切る秘訣は、何を味方につけるか、ではない。
敵に回しては生きていけないものの見極め、絶対に敵対しないことなんだ。」
と北白川サナの父方の祖父。
俺は、北白川サナの父方の祖父の来し方を思った。
「お祖父さんは、北白川秀蔵氏とは別の方法で、守りたいものを守ろうとしたのですか。」
「サナと不肖の息子がいたあの家の外向きは、俺が担当していたと話しただろう?」
と北白川サナの父方の祖父。
「サナさんが暮らしていた家の監視カメラの件ですか。」
「俺がやっていたあの家の外向きの用事は、家の外から来るもの全ての対応だ。」
と北白川サナの父方の祖父。
「家の外から来るものの対応は。
あの家での外界との窓口として、支援団体とやりとりをしていたのはサナさんではなくお祖父さん、という解釈で間違っていませんか?」
「サナの代わりはしていない。
サナはサナで、支援団体とやりとりをしていた。
俺が引き受けていたのは、あの家に必要な買い物全般だ。」
と北白川サナの父方の祖父。
「特殊な買い物、ですか?」
北白川サナの父方の祖父は、ゆっくりと説くように話す。
「家の外に出るのもままならない状態だったにもかかわらず、長期間の籠城があの家で可能だったのは。
俺と妻の住んでいた家で買い物した荷物を俺が受け取り、俺自身の足であの家へ運んでいたからだ。」
と北白川サナの父方の祖父。
「サナさんのお祖父さんが、買い物に困らなかったのは、支援団体がサナさんのお祖父さんの邪魔をしなかったからですか。」
「孫娘と不肖の息子の生活のためには、俺が生活物資を援助する必要があった。
サナからあの家に一緒に住んでと呼ばれてからも、俺は、俺の家とあの家との往復を続けた。
あの家にいては、買い物もままならなかったからな。」
と北白川サナの父方の祖父。
あの家の住所と北白川という名前だけで、支援団体の関係者に、買い物の邪魔をされてしまう、か。
「サナさんのご両親は、その事実に気付いていましたか?」
「サナよりも家にいない息子夫婦だからな。
買い物ができなくて家にものがなかったという実感はないだろう。」
と北白川サナの父方の祖父。
「お祖父さんが、お祖父さんの家に帰ってからの生活を始めるのに困ることはありませんか?」
「新生活はいつでも始められる。」
と北白川サナの父方の祖父。
北白川サナの父方の祖父は、支援団体の関係者の妨害をくぐり抜けて、息子夫婦と孫娘に生活物資の援助を続けた。
なぜ、北白川サナの父方の祖父には、息子夫婦と孫娘への援助が可能だったか。
それは。
「サナさんが傘下に入るのとは別に、お祖父さんは支援団体の関係者になった、ということで間違いありませんか?」
直球過ぎたか?
聞く必要があるから、聞いたが、答えが返ってこない可能性も俺は考えていた。
と北白川サナの父方の祖父。
「妻をめった刺しにしていた犯人は、110番にかけて話しているサナに、妻を刺したナイフを見せびらかしながら、答えはまだか?と聞いた。」
と北白川サナの父方の祖父。
「犯人のその質問にも、サナさんは、答えなかったのですか?」
「孫娘に、祖父母の命の選択などさせてたまるか。
俺は、警察では埒が明かないと判断して、サナに110番の通話を切らせ、119番へ電話させた。」
と北白川サナの父方の祖父。
110番通報した北白川サナが通話を切った後、警察が発信元を調べることは不可能ではなかった状況か。
「人通りのある場所なら、通行人はいませんでしたか?」
「そそくさと立ち去る人や、遠巻きに見ている人はいたな。」
と北白川サナの父方の祖父。
タケハヤプロジェクトに参加したツカサが、周りを人で固められたときの状況と似ている。
「交番は、犯行現場の近くにありましたか?」
「徒歩で五分以内の距離にあったが、救急車が到着するまで誰も駆けつけてこなかった。」
と北白川サナの父方の祖父。
「通行人が駆け込んだ交番が無人だった可能性もありますが。サナさんの110番通報の時点で、支援団体が何かをした可能性を疑いたくなります。」
交番が、無人なら、人が出払うような無人の状態を作り出された可能性は否定できない。
どこの誰が支援団体の関係者か、どこに支援団体の関係者がいるか、と言った情報は、支援団体の関係者との接触があるまで、知ることが難しい。
俺が、北白川サナの父方の祖父が支援団体の関係者だと知れたのは。
北白川サナの父方の祖父が俺と接触するときに、自らの正体を俺に隠そうとしなかったおかげだ。
北白川サナの父方の祖父は、俺に合わせて話を展開していた。
俺が知りたいだろう情報を与えて俺の気を引きながら、支援団体からの指示に従い、支援団体へ俺を取り込む話を持ちかけつつも、俺への情報の開示の仕方で、俺自身で正解を当てさせた。
北白川サナの父方の祖父は、俺のような思考をする生徒も扱ってきたのだと思う。
子どもながら、大人にも子どもにも、無邪気ではいられなかった子どもの成れの果てが、俺。
「救急車の方が先に到着したんだ。交番の方が遥かに近い場所にあったのに。」
と北白川サナの父方の祖父。
「救急車が到着したのは、いつですか?」
「妻が動かなくなってからだ。」
と北白川サナの父方の祖父。
救急車の方にまで、支援団体の手が回っていたかは分からないが。
間に合わないようにする妨害は、あった可能性は高い。
「警察は、いつ来ましたか?」
北白川サナの父方の祖父は、警察が来なかったとは、一言も言っていない。
「妻が息を引き取った確認後、のこのことやってきた。」
と北白川サナの父方の祖父。
「間に合わせないよう、見計らったかのようなタイミングということですか。」
「金剛くん。俺はこのときに理解したんだ。」
と北白川サナの父方の祖父。
北白川サナの父方の祖父の声は力強かった。
これから話すことが、俺に一番伝えたい内容なのだと予想がつく。
「支援団体がサナさんを狙ったことをですか?」
「大事なものを守り切る秘訣は、何を味方につけるか、ではない。
敵に回しては生きていけないものの見極め、絶対に敵対しないことなんだ。」
と北白川サナの父方の祖父。
俺は、北白川サナの父方の祖父の来し方を思った。
「お祖父さんは、北白川秀蔵氏とは別の方法で、守りたいものを守ろうとしたのですか。」
「サナと不肖の息子がいたあの家の外向きは、俺が担当していたと話しただろう?」
と北白川サナの父方の祖父。
「サナさんが暮らしていた家の監視カメラの件ですか。」
「俺がやっていたあの家の外向きの用事は、家の外から来るもの全ての対応だ。」
と北白川サナの父方の祖父。
「家の外から来るものの対応は。
あの家での外界との窓口として、支援団体とやりとりをしていたのはサナさんではなくお祖父さん、という解釈で間違っていませんか?」
「サナの代わりはしていない。
サナはサナで、支援団体とやりとりをしていた。
俺が引き受けていたのは、あの家に必要な買い物全般だ。」
と北白川サナの父方の祖父。
「特殊な買い物、ですか?」
北白川サナの父方の祖父は、ゆっくりと説くように話す。
「家の外に出るのもままならない状態だったにもかかわらず、長期間の籠城があの家で可能だったのは。
俺と妻の住んでいた家で買い物した荷物を俺が受け取り、俺自身の足であの家へ運んでいたからだ。」
と北白川サナの父方の祖父。
「サナさんのお祖父さんが、買い物に困らなかったのは、支援団体がサナさんのお祖父さんの邪魔をしなかったからですか。」
「孫娘と不肖の息子の生活のためには、俺が生活物資を援助する必要があった。
サナからあの家に一緒に住んでと呼ばれてからも、俺は、俺の家とあの家との往復を続けた。
あの家にいては、買い物もままならなかったからな。」
と北白川サナの父方の祖父。
あの家の住所と北白川という名前だけで、支援団体の関係者に、買い物の邪魔をされてしまう、か。
「サナさんのご両親は、その事実に気付いていましたか?」
「サナよりも家にいない息子夫婦だからな。
買い物ができなくて家にものがなかったという実感はないだろう。」
と北白川サナの父方の祖父。
「お祖父さんが、お祖父さんの家に帰ってからの生活を始めるのに困ることはありませんか?」
「新生活はいつでも始められる。」
と北白川サナの父方の祖父。
北白川サナの父方の祖父は、支援団体の関係者の妨害をくぐり抜けて、息子夫婦と孫娘に生活物資の援助を続けた。
なぜ、北白川サナの父方の祖父には、息子夫婦と孫娘への援助が可能だったか。
それは。
「サナさんが傘下に入るのとは別に、お祖父さんは支援団体の関係者になった、ということで間違いありませんか?」
直球過ぎたか?
聞く必要があるから、聞いたが、答えが返ってこない可能性も俺は考えていた。
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