正義が勝たないデスゲームから脱出しよう。【R15】

かざみはら まなか

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19.『デスゲームから、出たいと頼んできただろう?だから、デスゲームから脱出させてやる。』デスゲームから脱出する方法は、あるのか?

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ふーくんは、紅一点じゃなく、同性のテニス経験者っぽい男に向かって文句を言っている。

ふーくんは、紅一点を無害だと評していた。

俺には、紅一点が全く無害に見えない。

スポーツのルールに則って、攻撃する手を緩めない紅一点。

紅一点は、ふーくんを攻撃することに迷いがない。

ふーくんを攻撃することについて、紅一点が良心の呵責を覚えているようには見えない。

むしろ、嬉々としているように見える。

紅一点は、害する機会がなかったから、ふーくんの目には無害に見えていただけでは?

積極的にリンチに加担している紅一点は、ふーくんの前では攻撃性を隠していただけでは?

ふーくんが声をあげても、ふーくんへの攻撃は、止まらない。

スポーツではなく、リンチのつもりだった場合。

いったん始まってしまったら、標的が動く間は、止まらないだろう。

動かなくなってはじめて、ヤバい、やりすぎた、と気づくものでは?

始まってしまったリンチを途中で止めることは可能なのか?

ふーくんが開始早々に、抗議したのは、タイミングとしては正解だったと俺は思う。

「リーダーに従うのが、試合のルールだから、俺はリーダーに従っている。」
とテニス経験者っぽい男。

スポーツじゃなく、リンチだと自覚があれば、責任を取るより、押し付ける言い方になってもおかしくない。

テニス経験者っぽい男は、話しながら、ふーくんに向かって、ボールとダーツを投げている。

ふーくんの抗議は、ふーくんへの攻撃を止める手立てにはならなかった。

「リーダーと話し合って合意しているのに、リーダーの作戦に文句を言うのは、卑怯だ。」
とテニス経験者っぽい男。

「内野に入ってくれと頼まれたから入っただけだ!それ以外は聞いていない!」
と抗議するふーくんは、男リーダーを振り返った。

「なあ、本当に俺一人を狙う作戦を立てたのか!」
ふーくんは、飛来物を躱しながら、男リーダーの顔を見た。

男リーダーに詰め寄るふーくんの横顔に、ボールが直撃する。

「顔面セーフ。」
と男リーダー。

「いて!顔面セーフじゃない。俺だけを狙うことに俺は同意していない!なんで、そんな作戦にしたんだ!」
とふーくんは、ボールが当たった側の頬を押さえながら、男リーダーに言い募る。

ふーくんに詰め寄られた男リーダーは、ふーくんを笑いながらあしらった。

「ふっしーは、デスゲームから、出たいと頼んできた。
今日は、デスゲームから出してやるよ。
同意したのを忘れていたのは、ふっしーだろ?」
と男リーダー。

デスゲームから、出たいと言ったから、出してやる?

脱出、できるのか?

ふーくんがデスゲームから脱出できるなら、俺にもチャンスがある!

俺は、俄然、試合の行く末に興味が湧いた。

ドッジボールを見せられている意味が分からなかったけど、やる気が出てきた。

どんな方法で、脱出するんだ?

ラキちゃんは、デスゲームを墓場だと、ふーくんに言った。

デスゲームの参加者は、死に方を見せるためにいるという話を、ラキちゃんはしていた。

死ぬことが前提のデスゲームへの参加が決まっていても尚、デスゲームから脱出できる方法があるなら、俺は知りたい。

ふーくんの表情は、驚いた後に、ぱっと明るくなった。

続いて、ラキちゃんの形相が大写しになる。

ふーくんが、喋ろうとした言葉に、ラキちゃんは被せてきた。

「デスゲームから、生きて脱出することはできない、と聞いているけれど、この人限定で、適応されないってこと?

このデスゲームから出られるのは、死体だけ、じゃないの?

どうなの?」
とラキちゃん。
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