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281.キノの北白川サナに対する態度は、薄ら寒い。カガネが対等になろうとせず、ツカサが避け続けたキノの本質。北白川サナは、否定する。
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「裏切り者?サナが?支援団体と通じていた?
そんなこと、ある?
サナは、支援団体に一番やられたのに?
あんたは、本気で言っているわけ?」
とキノ。
キノは、支援団体の指示を受けて、タケハヤプロジェクトの学生を炎上させ、炎上させるときに使った情報をまとめに載せている。
キノのまとめは、人気を博した。
キノは、北白川サナが炎上したことを知っている。
炎上したことで、北白川サナがどんな人生になったか、も。
北白川サナが炎上するように、火付けをしたのは、キノ自身だから。
キノとカガネの告白を聞いてから、改めてキノの行動を振り返ると。
ツカサがキノを警戒した理由が分かる。
カガネのキノについての人物評が的確だったことに、舌を巻く。
カガネがキノの性格を理解した上で、キノをどう扱ったか。
カガネは、キノとは対等になっていない。
キノといるときのカガネは、思考も行動も全てにおいて主導権を握り、キノに手綱をとらせていない。
キノは、カガネを友達として見ていたが、カガネは、精神的にも立ち位置的にも、キノの友達になろうとはしなかった。
カガネに人を見る目があったからなのか。
それとも、経験から知っていたのか。
キノの自分本位さは、突き抜けている。
キノが北白川サナと接しているときの態度を振り返ると、答えが出る。
今も、キノは、自然体で、北白川サナと会話している。
俺が知る限り。
北白川サナと接しているときのキノからは、北白川サナに対する後ろめたさが微塵も感じ取れない。
キノは、北白川サナに対する言い訳や、弁解を用意していない。
後ろめたさから、キノが北白川サナに対して攻撃的だということもない。
北白川サナは、カガネとキノをひとまとめにして、警戒していた。
しかし。
キノは、北白川サナに対して、一切、含むところがないように見える。
キノは、支援団体の指示に従って、北白川サナを炎上させた後、支援団体から得た情報をまとめに載せている。
キノのしたことで、北白川サナは、取り返しのつかない被害をこうむった。
キノは、北白川サナの人生をねじ曲げたのだが、そのことに対する感情の波が立つことはないように見える。
俺は、『キノは、キノ自身が大事』と話していたカガネの言葉の意味を、今、噛み締めている。
キノに、軽々しく関わってはいけない。
親しくなったら、親しくなった相手を蝕みそうな自分本位さが、キノにはある。
ツカサが、キノを警戒したのは、キノのしたことではなく、キノの性格によるところが大きいかもしれない。
厚顔無恥に似て非なる何か。
北白川サナの元に来たカガネは、特に変わった様子を見せなかった。
カガネは、どのくらい前から、正義が勝たないデスゲームに参加しているのか?
カガネは、どうしてそんなことをカガネが知り得たのか、という内容まで知っている気がする。
「私は裏切っていない、です。」
と北白川サナ。
「裏切っていないのか?
支援団体に通じていたのに?」
「裏切ったのは、私ではない、です。
私は、裏切られた、です。」
と北白川サナ。
北白川サナは、支援団体に通じていただろう、という俺の指摘に関して、否定も肯定もしていない。
裏切り者かどうか、が、北白川サナにとっては、重要なのか?
裏切り者、か。
タケハヤプロジェクトの学生の中にいた裏切り者を思い出す。
メグたんに絶対服従の、モエカを一輪車で殴り殺した男。
今も正義が勝たないデスゲームの参加者として生きている男。
「北白川サナは、いつ、裏切られたと分かった?」
「私がさらされて炎上した後、です。」
と北白川サナ。
「北白川サナのさらされた情報は、流出させた相手を特定できるものだったのか?
流出させた相手の特定が、北白川サナには可能だったのか?」
「違う、です。特定の誰か、ではないです。」
と北白川サナ。
特定の誰かではなくとも、北白川サナが、タケハヤプロジェクトの学生に裏切られた、と感じた出来事があった、ということか。
「私を裏切ったのは、タケハヤプロジェクトの学生全員、です。」
と北白川サナ。
北白川サナを裏切ったのは、タケハヤプロジェクトの学生全員ときたか。
「全員で、私の信頼を裏切った、です。」
と北白川サナ。
信頼?
北白川サナにしては、抽象的な単語を使ってきた、と俺は思った。
北白川サナが支援団体と通じたのは、生半可な気持ちからではない、ということを俺は理解した。
信頼は、一度、ひっくり返されたら、覆らない。
そんなこと、ある?
サナは、支援団体に一番やられたのに?
あんたは、本気で言っているわけ?」
とキノ。
キノは、支援団体の指示を受けて、タケハヤプロジェクトの学生を炎上させ、炎上させるときに使った情報をまとめに載せている。
キノのまとめは、人気を博した。
キノは、北白川サナが炎上したことを知っている。
炎上したことで、北白川サナがどんな人生になったか、も。
北白川サナが炎上するように、火付けをしたのは、キノ自身だから。
キノとカガネの告白を聞いてから、改めてキノの行動を振り返ると。
ツカサがキノを警戒した理由が分かる。
カガネのキノについての人物評が的確だったことに、舌を巻く。
カガネがキノの性格を理解した上で、キノをどう扱ったか。
カガネは、キノとは対等になっていない。
キノといるときのカガネは、思考も行動も全てにおいて主導権を握り、キノに手綱をとらせていない。
キノは、カガネを友達として見ていたが、カガネは、精神的にも立ち位置的にも、キノの友達になろうとはしなかった。
カガネに人を見る目があったからなのか。
それとも、経験から知っていたのか。
キノの自分本位さは、突き抜けている。
キノが北白川サナと接しているときの態度を振り返ると、答えが出る。
今も、キノは、自然体で、北白川サナと会話している。
俺が知る限り。
北白川サナと接しているときのキノからは、北白川サナに対する後ろめたさが微塵も感じ取れない。
キノは、北白川サナに対する言い訳や、弁解を用意していない。
後ろめたさから、キノが北白川サナに対して攻撃的だということもない。
北白川サナは、カガネとキノをひとまとめにして、警戒していた。
しかし。
キノは、北白川サナに対して、一切、含むところがないように見える。
キノは、支援団体の指示に従って、北白川サナを炎上させた後、支援団体から得た情報をまとめに載せている。
キノのしたことで、北白川サナは、取り返しのつかない被害をこうむった。
キノは、北白川サナの人生をねじ曲げたのだが、そのことに対する感情の波が立つことはないように見える。
俺は、『キノは、キノ自身が大事』と話していたカガネの言葉の意味を、今、噛み締めている。
キノに、軽々しく関わってはいけない。
親しくなったら、親しくなった相手を蝕みそうな自分本位さが、キノにはある。
ツカサが、キノを警戒したのは、キノのしたことではなく、キノの性格によるところが大きいかもしれない。
厚顔無恥に似て非なる何か。
北白川サナの元に来たカガネは、特に変わった様子を見せなかった。
カガネは、どのくらい前から、正義が勝たないデスゲームに参加しているのか?
カガネは、どうしてそんなことをカガネが知り得たのか、という内容まで知っている気がする。
「私は裏切っていない、です。」
と北白川サナ。
「裏切っていないのか?
支援団体に通じていたのに?」
「裏切ったのは、私ではない、です。
私は、裏切られた、です。」
と北白川サナ。
北白川サナは、支援団体に通じていただろう、という俺の指摘に関して、否定も肯定もしていない。
裏切り者かどうか、が、北白川サナにとっては、重要なのか?
裏切り者、か。
タケハヤプロジェクトの学生の中にいた裏切り者を思い出す。
メグたんに絶対服従の、モエカを一輪車で殴り殺した男。
今も正義が勝たないデスゲームの参加者として生きている男。
「北白川サナは、いつ、裏切られたと分かった?」
「私がさらされて炎上した後、です。」
と北白川サナ。
「北白川サナのさらされた情報は、流出させた相手を特定できるものだったのか?
流出させた相手の特定が、北白川サナには可能だったのか?」
「違う、です。特定の誰か、ではないです。」
と北白川サナ。
特定の誰かではなくとも、北白川サナが、タケハヤプロジェクトの学生に裏切られた、と感じた出来事があった、ということか。
「私を裏切ったのは、タケハヤプロジェクトの学生全員、です。」
と北白川サナ。
北白川サナを裏切ったのは、タケハヤプロジェクトの学生全員ときたか。
「全員で、私の信頼を裏切った、です。」
と北白川サナ。
信頼?
北白川サナにしては、抽象的な単語を使ってきた、と俺は思った。
北白川サナが支援団体と通じたのは、生半可な気持ちからではない、ということを俺は理解した。
信頼は、一度、ひっくり返されたら、覆らない。
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