392 / 519
392.称賛は受け取るが、有頂天にはならない。正義が勝たないデスゲームに参加した俺への総括がある?
しおりを挟む
「勿論。
正義が勝たないデスゲームに参加する前の面談での新人くんがどうだったか、自分ではもう思い出せないかい?」
とケンゴ。
ほんの数日前のことだ。
忘れるわけがない。
「今の俺は、知らないでいることや、無関心でいることは、俺の首を絞めると知っている。」
「最初の面談での新人くんは、俺との会話から情報だけをもらい、自分一人で全部解決するしかないという考えに凝り固まっていた。」
とケンゴ。
俺の立場に立って物事を考えないから、俺が不出来に見えるだけ。
俺のやっていたことは、至極真っ当だ。
「拉致された後、見ず知らずの人間に、どうたらこうたらと説明されたところで。
親しみなど覚えるか?」
説明役がケンゴではなくメグたんだったら、親しみは持てなくても、興味は持てた。
メグたんの前では、言わないが。
「親しみはないにしても、はじめましてのときに、嫌悪感を持たせることはないようにはしているよ。」
とケンゴ。
「はじめましての席か。
嫌悪感を持つ持たない以前に、ケンゴは俺の興味を持つ対象にならなかった。」
「人の観察はするのにかい?」
とケンゴ。
「ケンゴを個人ではなく、俺を誘拐した中の一人くらいで認識していたから。」
「今の新人くんは、俺とも打ち解けた。
俺と探り合い目的の会話も出来るところまで、成長したよ。」
とケンゴ。
成長と言っていいのか?
「ケンゴは、俺を褒めようとしているのか?」
正面切って俺を褒めるやつが、佐竹ハヤト以外に、まだ、いたのか。
目から鱗だ。
「正義が勝たないデスゲームに参加する前の新人くんは。
自分の殻を破って外に出ることなく、一人で生きていこうとしていなかったかい?」
とケンゴ。
「正義が勝たないデスゲームに参加する前の俺は、自分の殻に閉じこもっていて、正義が勝たないデスゲームを経験した俺は、自分の殻を破って出てきたとケンゴは言いたいのか?」
言われていることは、分からないでもない。
面と向かって言われたくはないが。
俺のムッとしている感情を嗅ぎ取ったのか、ケンゴは殻を破った俺について、それ以上は言及しなかった。
「新人くんの成長を助けたのは、新人くんの素直さだ。」
とケンゴ。
「ケンゴの忠告を素直に聞き入れたから、俺は成長した、とケンゴは言いたいのか?」
ケンゴの自画自賛か?
「新人くんは、忠告されると、ひねくれた解釈をしてみせる。
しかし、言われた言葉は言葉通りに吸収して、言葉自体をねじ曲げて解釈しようとはしない。」
とケンゴ。
「言葉の受け取り方についてなど考えたことはない。」
ひねくれた受け取り方は、思考の癖または、性格に起因する。
生来の気質に環境がプラスして、ひねくれ具合は完成する。
「新人くんは、相手の言葉を自分に都合よく解釈して一喜一憂したり、相手を責めることをしなかった。」
とケンゴ。
「そんな会話が成立しなくなるようなことをするやつ、いるか?」
自ら、人間とのコミュニケーションを不自由にして。
苦労したがりか?
「ショウタが思うよりも、いる。」
とツカサ。
俺の周りにはいらない。
「難癖のときもあるわ。
自身の希望的観測が希望にもならなかったときの八つ当たりのときもある。」
とメグたん。
「難癖も八つ当たりも、やられた方は、巻き込まれ事故だが?」
「正義が勝たないデスゲームの参加者の中には、自身の命を賭けながら、人を殺す日常で平常心を維持しようとして、攻撃的になる人もいるわ。」
とメグたん。
「溜まった鬱憤を嫌がらせで発散する目的がある参加者は、喧嘩を装って暴力を振るったりするためだから、自分より弱そうだったり、一人でいる参加者をターゲットにするよ。」
とケンゴ。
「その参加者は、放置か?」
「都度、始末するわ。」
とメグたん。
「正義が勝たないデスゲームの娯楽性を損なう参加者は不要だよ。」
とケンゴ。
「サバイバルゲームで、俺とメグたんがそれぞれ殺した、二人の男の参加者はその典型だね。」
とツカサ。
「新人くんは自身と世界という立ち位置で、正面から世界に向き合ってきただけある。」
とケンゴ。
「俺の何を褒めようとしている。」
「世間ずれすることなく、すくすく育った、新人くんの素直さを褒めようとしているよ。」
とケンゴ。
今、俺を素直と言ったか?
「素直さへの称賛か。
どの部分が、素直と判定されたのか俺には見当もつかない。」
「素直なのにかい?」
とケンゴ。
「ケンゴの褒め言葉が、皮肉ではないと分かってはいる。」
「慌てることはないよ。」
とケンゴ。
「ショウタのこれからの人生が、これまでの積み重ねの上に続いていくことには変わらないわ。」
とメグたん。
「積み重ねた先に進む道が、変わっていくんだね。」
とツカサ。
「新人くんとの最初の面談のとき。
俺がしたのは、忠告だけだ。」
とケンゴ。
今さら、改めて何だ?
「忠告はありがたく聞いた。役に立った。」
「正義が勝たないデスゲームに参加した新人くんの総括を聞くかい?」
とケンゴ。
「総括があるなら、聞かせろ。
正義が勝たないデスゲームに参加したことについて何かを言われる機会があるなど、想像していなかった。」
「新人くんは、他の参加者を利用するのではなく、他の参加者から学んだことを吸収して、強みに変えていった。」
とケンゴ。
「改めて言葉でまとめられていると、前向きなコメントに聞こえる。」
「前向きに受け取っていいわ。」
とメグたん。
「裏の意味などないから。
言葉通りだからね。」
とツカサ。
前向きな称賛を聞くのは、心地よい。
「裏の意味がある可能性は、別の機会に考える。」
俺は、有頂天にはならない。
「他の参加者から吸収したことを自身の成長へ繋げていなければ、新人くんはサバイバルゲームをクリアしていない。」
とケンゴ。
俺の人生の経験値が急上昇したことは、否定しない。
「コメント入力を辞めようとして、誘拐されて以来。
これまでの人生では得られなかった人生の経験値を積めるだけ積んだ。」
正義が勝たないデスゲームに参加する前の面談での新人くんがどうだったか、自分ではもう思い出せないかい?」
とケンゴ。
ほんの数日前のことだ。
忘れるわけがない。
「今の俺は、知らないでいることや、無関心でいることは、俺の首を絞めると知っている。」
「最初の面談での新人くんは、俺との会話から情報だけをもらい、自分一人で全部解決するしかないという考えに凝り固まっていた。」
とケンゴ。
俺の立場に立って物事を考えないから、俺が不出来に見えるだけ。
俺のやっていたことは、至極真っ当だ。
「拉致された後、見ず知らずの人間に、どうたらこうたらと説明されたところで。
親しみなど覚えるか?」
説明役がケンゴではなくメグたんだったら、親しみは持てなくても、興味は持てた。
メグたんの前では、言わないが。
「親しみはないにしても、はじめましてのときに、嫌悪感を持たせることはないようにはしているよ。」
とケンゴ。
「はじめましての席か。
嫌悪感を持つ持たない以前に、ケンゴは俺の興味を持つ対象にならなかった。」
「人の観察はするのにかい?」
とケンゴ。
「ケンゴを個人ではなく、俺を誘拐した中の一人くらいで認識していたから。」
「今の新人くんは、俺とも打ち解けた。
俺と探り合い目的の会話も出来るところまで、成長したよ。」
とケンゴ。
成長と言っていいのか?
「ケンゴは、俺を褒めようとしているのか?」
正面切って俺を褒めるやつが、佐竹ハヤト以外に、まだ、いたのか。
目から鱗だ。
「正義が勝たないデスゲームに参加する前の新人くんは。
自分の殻を破って外に出ることなく、一人で生きていこうとしていなかったかい?」
とケンゴ。
「正義が勝たないデスゲームに参加する前の俺は、自分の殻に閉じこもっていて、正義が勝たないデスゲームを経験した俺は、自分の殻を破って出てきたとケンゴは言いたいのか?」
言われていることは、分からないでもない。
面と向かって言われたくはないが。
俺のムッとしている感情を嗅ぎ取ったのか、ケンゴは殻を破った俺について、それ以上は言及しなかった。
「新人くんの成長を助けたのは、新人くんの素直さだ。」
とケンゴ。
「ケンゴの忠告を素直に聞き入れたから、俺は成長した、とケンゴは言いたいのか?」
ケンゴの自画自賛か?
「新人くんは、忠告されると、ひねくれた解釈をしてみせる。
しかし、言われた言葉は言葉通りに吸収して、言葉自体をねじ曲げて解釈しようとはしない。」
とケンゴ。
「言葉の受け取り方についてなど考えたことはない。」
ひねくれた受け取り方は、思考の癖または、性格に起因する。
生来の気質に環境がプラスして、ひねくれ具合は完成する。
「新人くんは、相手の言葉を自分に都合よく解釈して一喜一憂したり、相手を責めることをしなかった。」
とケンゴ。
「そんな会話が成立しなくなるようなことをするやつ、いるか?」
自ら、人間とのコミュニケーションを不自由にして。
苦労したがりか?
「ショウタが思うよりも、いる。」
とツカサ。
俺の周りにはいらない。
「難癖のときもあるわ。
自身の希望的観測が希望にもならなかったときの八つ当たりのときもある。」
とメグたん。
「難癖も八つ当たりも、やられた方は、巻き込まれ事故だが?」
「正義が勝たないデスゲームの参加者の中には、自身の命を賭けながら、人を殺す日常で平常心を維持しようとして、攻撃的になる人もいるわ。」
とメグたん。
「溜まった鬱憤を嫌がらせで発散する目的がある参加者は、喧嘩を装って暴力を振るったりするためだから、自分より弱そうだったり、一人でいる参加者をターゲットにするよ。」
とケンゴ。
「その参加者は、放置か?」
「都度、始末するわ。」
とメグたん。
「正義が勝たないデスゲームの娯楽性を損なう参加者は不要だよ。」
とケンゴ。
「サバイバルゲームで、俺とメグたんがそれぞれ殺した、二人の男の参加者はその典型だね。」
とツカサ。
「新人くんは自身と世界という立ち位置で、正面から世界に向き合ってきただけある。」
とケンゴ。
「俺の何を褒めようとしている。」
「世間ずれすることなく、すくすく育った、新人くんの素直さを褒めようとしているよ。」
とケンゴ。
今、俺を素直と言ったか?
「素直さへの称賛か。
どの部分が、素直と判定されたのか俺には見当もつかない。」
「素直なのにかい?」
とケンゴ。
「ケンゴの褒め言葉が、皮肉ではないと分かってはいる。」
「慌てることはないよ。」
とケンゴ。
「ショウタのこれからの人生が、これまでの積み重ねの上に続いていくことには変わらないわ。」
とメグたん。
「積み重ねた先に進む道が、変わっていくんだね。」
とツカサ。
「新人くんとの最初の面談のとき。
俺がしたのは、忠告だけだ。」
とケンゴ。
今さら、改めて何だ?
「忠告はありがたく聞いた。役に立った。」
「正義が勝たないデスゲームに参加した新人くんの総括を聞くかい?」
とケンゴ。
「総括があるなら、聞かせろ。
正義が勝たないデスゲームに参加したことについて何かを言われる機会があるなど、想像していなかった。」
「新人くんは、他の参加者を利用するのではなく、他の参加者から学んだことを吸収して、強みに変えていった。」
とケンゴ。
「改めて言葉でまとめられていると、前向きなコメントに聞こえる。」
「前向きに受け取っていいわ。」
とメグたん。
「裏の意味などないから。
言葉通りだからね。」
とツカサ。
前向きな称賛を聞くのは、心地よい。
「裏の意味がある可能性は、別の機会に考える。」
俺は、有頂天にはならない。
「他の参加者から吸収したことを自身の成長へ繋げていなければ、新人くんはサバイバルゲームをクリアしていない。」
とケンゴ。
俺の人生の経験値が急上昇したことは、否定しない。
「コメント入力を辞めようとして、誘拐されて以来。
これまでの人生では得られなかった人生の経験値を積めるだけ積んだ。」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語
jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ
★作品はマリーの語り、一人称で進行します。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
17歳男子高生と32歳主婦の境界線
MisakiNonagase
恋愛
32歳主婦のカレンはインスタグラムで20歳大学生の晴人と知り合う。親密な関係となった3度目のデートのときに、晴人が実は17歳の高校2年生だと知る。
カレンと晴人はその後、どうなる?
美人生徒会長は、俺の料理の虜です!~二人きりで過ごす美味しい時間~
root-M
青春
高校一年生の三ツ瀬豪は、入学早々ぼっちになってしまい、昼休みは空き教室で一人寂しく弁当を食べる日々を過ごしていた。
そんなある日、豪の前に目を見張るほどの美人生徒が現れる。彼女は、生徒会長の巴あきら。豪のぼっちを察したあきらは、「一緒に昼食を食べよう」と豪を生徒会室へ誘う。
すると、あきらは豪の手作り弁当に強い興味を示し、卵焼きを食べたことで豪の料理にハマってしまう。一方の豪も、自分の料理を絶賛してもらえたことが嬉しくて仕方ない。
それから二人は、毎日生徒会室でお昼ご飯を食べながら、互いのことを語り合い、ゆっくり親交を深めていく。家庭の味に飢えているあきらは、豪の作るおかずを実に幸せそうに食べてくれるのだった。
やがて、あきらの要求はどんどん過激(?)になっていく。「わたしにもお弁当を作って欲しい」「お弁当以外の料理も食べてみたい」「ゴウくんのおうちに行ってもいい?」
美人生徒会長の頼み、断れるわけがない!
でも、この生徒会、なにかちょっとおかしいような……。
※時代設定は2018年頃。お米も卵も今よりずっと安価です。
※他のサイトにも投稿しています。
イラスト:siroma様
セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち
ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。
クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。
それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。
そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決!
その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる