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第4章 夫が真実の愛を捧げる相手はどこにいるのでしょうか?名乗り出てください。
37.公爵の伴侶として、外回りをしました。視察ってやつです。オレが、したいのは、公務ではなく、お忍びだったんですよ。
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オレは、今。
この国を代表する大店の主人に、本店の案内をしてもらっている。
商品の懇切丁寧な解説に絡めて、商会が公爵家と懇意にしてきた歴史を聞いているオレ。
オレ、人探しをする予定だったのに。
今、オレは、この国の超一流の品々を手に取りながら、もっともらしい感想を述べている。
一つ目が終わった、と思ったら。
次々、手渡されるんだもん。
その都度、大店の主人の解説から、イチオシの部分を汲み取り、素晴らしさを伝えていくオレ。
何なの?
オレの言語中枢を鍛える訓練なの?
視察って、頭をフル回転して、言葉を紡ぐ必要あったっけ?
ふう。
オレが、予定外の頭脳労働をすることになった原因は、オレの見通しの甘さからきているから、文句も言えない。
オレさあ、公爵の伴侶なんだよ。
公爵の伴侶が、街中を見て回りたいって言ったらさ、視察になるんだって。
違う!
オレがやりたかったのは、コレじゃないぞ。
準備万端なお膳立てを見て、叫ばなかったオレは偉い。
オレは、公爵の伴侶として、仕事がしたかったんじゃない。
公爵の伴侶と気づかれないように、公爵が真実の愛を捧げる人を探したかったのに。
最初から、全力で接待されているんだけど。
オレも、お偉方が、現場の視察にきたときの現場サイドだったときがあるから、お膳立てを無駄にしてはいけないと思ったんだよ。
結論。
仕事し過ぎました。
案内してくれた担当者や、お膳立てをした担当者に感極まられて、次は、あちらの工房の一帯を、とか次の視察の予定と、その次の視察の予定が、オレの目の前で決まっていく。
次も視察?
ノーだよ?
次は、お忍びだ!
「次は、お忍びをしてみたい。」
と負けずに主張したオレ。
「分かりました。次回は、お忍びバージョンですね。」
と笑顔で請け負われた。
違う、違うんだよ。
お忍びバージョンの視察じゃなくて。
お忍びをしたいの、オレは。
公爵の伴侶の仕事をしたいんじゃないんだ!
「先代公爵閣下も、草葉の陰から、さぞお喜びになられていることでしょう。」
とか、言ってくれるな。
不慮の死を遂げた先代の公爵閣下を思い出して、涙ぐむとか、止めてくれ。
公爵家を支えるつもりなんて、オレ、全然ないから。
「これからも、公爵閣下の支えとなってくださいますよう、お願い申し上げます。」
と大店の主人をはじめとする関係者に、ずらっと並んで、頭を下げられたよ。
壮観だけど、オレに期待したら、ダメだって。
オレは、いずれ、この世界から、いなくなる人間なんだからさ。
「頭を上げなさい。
皆の思いは、仕事で返す。
オレは、オレのやり方でやっていく。
皆の仕事ぶりも、仕事にかける思いも、気持ちが良かった。
今後も励むように。」
と言って、大店の本店を後にした。
この国を代表する大店の主人に、本店の案内をしてもらっている。
商品の懇切丁寧な解説に絡めて、商会が公爵家と懇意にしてきた歴史を聞いているオレ。
オレ、人探しをする予定だったのに。
今、オレは、この国の超一流の品々を手に取りながら、もっともらしい感想を述べている。
一つ目が終わった、と思ったら。
次々、手渡されるんだもん。
その都度、大店の主人の解説から、イチオシの部分を汲み取り、素晴らしさを伝えていくオレ。
何なの?
オレの言語中枢を鍛える訓練なの?
視察って、頭をフル回転して、言葉を紡ぐ必要あったっけ?
ふう。
オレが、予定外の頭脳労働をすることになった原因は、オレの見通しの甘さからきているから、文句も言えない。
オレさあ、公爵の伴侶なんだよ。
公爵の伴侶が、街中を見て回りたいって言ったらさ、視察になるんだって。
違う!
オレがやりたかったのは、コレじゃないぞ。
準備万端なお膳立てを見て、叫ばなかったオレは偉い。
オレは、公爵の伴侶として、仕事がしたかったんじゃない。
公爵の伴侶と気づかれないように、公爵が真実の愛を捧げる人を探したかったのに。
最初から、全力で接待されているんだけど。
オレも、お偉方が、現場の視察にきたときの現場サイドだったときがあるから、お膳立てを無駄にしてはいけないと思ったんだよ。
結論。
仕事し過ぎました。
案内してくれた担当者や、お膳立てをした担当者に感極まられて、次は、あちらの工房の一帯を、とか次の視察の予定と、その次の視察の予定が、オレの目の前で決まっていく。
次も視察?
ノーだよ?
次は、お忍びだ!
「次は、お忍びをしてみたい。」
と負けずに主張したオレ。
「分かりました。次回は、お忍びバージョンですね。」
と笑顔で請け負われた。
違う、違うんだよ。
お忍びバージョンの視察じゃなくて。
お忍びをしたいの、オレは。
公爵の伴侶の仕事をしたいんじゃないんだ!
「先代公爵閣下も、草葉の陰から、さぞお喜びになられていることでしょう。」
とか、言ってくれるな。
不慮の死を遂げた先代の公爵閣下を思い出して、涙ぐむとか、止めてくれ。
公爵家を支えるつもりなんて、オレ、全然ないから。
「これからも、公爵閣下の支えとなってくださいますよう、お願い申し上げます。」
と大店の主人をはじめとする関係者に、ずらっと並んで、頭を下げられたよ。
壮観だけど、オレに期待したら、ダメだって。
オレは、いずれ、この世界から、いなくなる人間なんだからさ。
「頭を上げなさい。
皆の思いは、仕事で返す。
オレは、オレのやり方でやっていく。
皆の仕事ぶりも、仕事にかける思いも、気持ちが良かった。
今後も励むように。」
と言って、大店の本店を後にした。
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