《本編 完結 続編 完結》29歳、異世界人になっていました。日本に帰りたいのに、年下の英雄公爵に溺愛されています。

かざみはら まなか

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第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。

435.サーバル王国の王女様のお名前は、シガラキノ・サーバルでした。女神様は、手のかかる親戚のように感じてきました。

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サーバル王国の王女様と女神様が友達になったことを、政治的に良かったと考えるようになるなんて、オレもだいぶ、この世界に馴染んだと思う。

日本で同じシチュエーションに遭遇していたら、オレは、友情が芽生えたことだけを喜んでいた。

クロードと一緒に、この世界で骨を埋めるために、問題をコツコツと片付けていくぞ。

「女神様、どうぞ、わたくしのことを名前でお呼びください、ずべし。」
と王女様。

「いいわ。名前は?」
と女神様。

「わたくしは、シガラキノ・サーバルと申します。」
と王女様。

シガラキノ?

信楽の?

信楽焼?

タヌキの焼き物?

オレの頭に、名は体を表す、という諺が浮かんだ。

女神様の裁定は、王女様の名前に引きずられたのかな?

もし、王女様の名前がオイナリノ様だったら、キツネ顔に?

オレがびっくりしていると。

王女様は、オレのびっくりに気づいた。

「何か驚くことがあった、ずべし?」
と王女様。

「オレ、王女様の名前を初めて聞いたなーと。」

「紹介し合う場面がなかったのです、ずべし。」
とサーバル王国の若手。

「互いに、喧嘩腰だったもんな。」

オレと王女様は、名前を名乗り合って、名前を呼ぶことを互いに許した。

「サーバル王国のシガラキノ様とサーバル王国の若手の皆さん。

女神様の裁定が下った人は、ケレメイン大公国の人も含めて、サーバル王国で暮らすことになる。

サーバル王国へ帰る前に、功績を作っておくと、凱旋するつもりで堂々と帰れる上に、帰った後も一目置かれるようになるとオレは、思う。」

「それは、勿論です、ずべし。」
とサーバル王国の若手。

「功績をあげる目的でケレメイン大公国に来たんだよな?

功績が、ケレメイン大公国の乗っ取りじゃなくてもいいんじゃないかな?

ドリアン王国がサーバル王国に与えている影響をゼロに近付けることは、サーバル王国に持ち帰れる功績になるよな?」

サーバル王国の若手は、目配せして頷き合った。

「望むところです、ずべし。」
とサーバル王国の若手。

オレは、ケレメイン大公国をドリアン王国に好き勝手させないために、サーバル王国にも強くなってほしい。

サーバル王国の王女シガラキノ様御一行が、サーバル王国で活躍するためには、サーバル王国で一目置かれる功績をあげてから、帰国する方がいい。

サーバル王国とお付き合いを続けるケレメイン大公国にとって。

ケレメイン大公国とサーバル王国の窓口になるサーバル王国の王女様やサーバル王国の若手の皆さんが、サーバル王国で立つ瀬がないことになるのは、ケレメイン大公国の足を引っ張ることになる。

サーバル王国にドリアン王国の人が入り込んでいる実態を聞いた今、女神様の裁定にこじつけて、ドリアン王国がサーバル王国への侵略スピードをあげるかもしれない。

サーバル王国の王女シガラキノ様には、サーバル王国で発言力のある人物になってもらいたい。

王女シガラキノ様の立場を強くして、シガラキノ様が生きやすくなるのは、勿論だけど、政治的にも、シガラキノ様には強くなってもらいたいんだよな。

シガラキノ様には、サーバル王国の国内外、あちらこちらからの無理難題を突っぱね、ドリアン王国の影響力に、サーバル王国の王女として、ノーを突きつけられる人になってほしい。

「シガラキノ様、
シガラキノ様に仕えることになる、ケレメイン大公国の柴犬人、
サーバル王国の若手の皆さん、
サーバル王国、
シガラキノ様を友好大使に任命したオレ、
ケレメイン大公国、
ケレメイン大公クロード。

ケレメイン大公国にもサーバル王国にも、大事な物はたくさんある。

ドリアン王国は、戦わないと押し切って奪い取りにくる。

ケレメイン大公国とサーバル王国は、国の危機に踏みとどまりながらここまで来た。

ドリアン王国に負けないで、それぞれの国民が住みやすい国にしよう。」

「勿論、ずべし。」
と王女様。

オレと王女シガラキノ様は、次の打ち合わせの約束をした。

女神様は、オレの加護として顕現しているため、オレの客だから、という理由で、女神様とシガラキノ様だけの約束はなしにした。

オレは、女神様と話をしながら歩く。

女神様が隣にいることに、だんだん慣れてきた。

「女神様は、たまに会う、自由気ままで手のかかる、年下で引率が必要な親戚な気がしてきたな。」
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