《本編 完結 続編 完結》29歳、異世界人になっていました。日本に帰りたいのに、年下の英雄公爵に溺愛されています。

かざみはら まなか

文字の大きさ
505 / 673
第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。

505.ドリアン王国は、模造品を作ることに抵抗がありません。真似することに躊躇いがないドリアン王国の真似っこは、モノだけだったのでしょうか?

しおりを挟む
うん?

会議の参加者の頭の上に、疑問符が浮かんだ気がする。

「女神様。

話の腰を折って悪いけど、質問するぞ。

ドリアン王国の国王陛下として、ケレメイン大公国に乗り込んできて、カズラくんと話し合いをしている男と女神様は、ドリアン王国の国王陛下として会っていないのかな?」

「ドリアン王国の国王陛下を名乗っているのは、ドリアン王国の第二王子。

ドリアン王国の国王は、あれの父。

妾は、第二王子に力を授けないわ。」
と女神様。

ドリアン王国の国王陛下と名乗ったのは、第二王子?

ええ?!

女神様の情報に驚いているのは、俺だけじゃなかった。

会議の全参加者が驚いていた。

一人を除いて。

「ドリアン王国は、代替わりをしたのではありませんの?」
とマウンテン王国の宰相補佐で侯爵令嬢ポーリーン・タチバナ。

「ドリアン王国は、先代国王陛下が、第二王子に譲位された、と発表されていたが?」
とサーバル王国の国王陛下。

オレは、気づいた。

オレ以外の参加者も気づいた。

「女神様。

ドリアン王国の第二王子は、国王陛下を名乗っているけれど、第二王子が国王陛下になったのは、女神様の預かり知らぬ話なんだよな?」

「人が勝手に王を名乗るのは、初めてではないわ。

妾のしもべにならずに王を名乗るのは二人目。」
と女神様。

「女神様。一人目は、マウンテン王国の女王陛下かな?」

「マウンテン王国の先代の王の姉だった王女は、妾と先代の王に、王になると言って、女王を名乗るようになったわ。」
と女神様。

「女神様。
人が、王になる宣言するだけでは、王になれないのかな?」

「妾と関係なく王を名乗るなら、妾と関係のない国の王になるわ。」
と女神様。

マウンテン王国の四人とドリアン王国の侯爵子息は、沈痛な面持ちになった。

女神様によれば、マウンテン王国に女王陛下が存在していた期間と、ドリアン王国の第二王子が国王陛下を自称している期間は、国に女神様の恩恵がない、ということになる。

「女神様が与える国への恩恵は、あるのとないのとでは、どのくらい差が出るのかな?」

マウンテン王国は、女神様から国への恩恵を断っている。

オレが、躊躇なく断れたのは、魔王による消失を二度と起こさないという決意もあったけれど、女神様の恩恵がどういうものかを知らなかったから、ということも大きい。

女神様の力を借りなくてもなんとかなる、という、根拠のない自信と、なんとかしてみせるというやる気が、オレの行動を後押しした。

「女神様の恩恵は、その代の国王陛下の御代での国の繁栄を左右すると考えていい。」
とマウンテン王国の王姉殿下スナメリ様。

「繁栄というのは、作物が豊作になる、とかかな?」

「国の全てに滞りがなくなる。」
とマウンテン王国の王姉殿下スナメリ様。

「全て、というのは、作物も実り、商売は繁盛し、政治も滞りなく、ということかな?」

「そう。王の御代は、国に関わること全てが、好転するようになる。」
と王姉殿下スナメリ様。

国に関わる全て?

まさか、まさか。

ケレメイン大公国が、出足からつまづいていたのは、女神様の恩恵を受けるのを断ったからじゃないよな?

振り返って後悔なんかしないぞ。

つまずいても、一つずつ問題を解決して、前進しているんだからな。

女神様の力を授からなくても、ここまで、なんとかしてきたからな。

女神様の加護は使ったけどさ。

「一度、女神様の国への恩恵が切れたら、二度と元には戻らないのかな?」

「妾との縁を切ったら、国への恩恵はなくなるわ。」
と女神様。

「マウンテン王国の国王陛下は、しもべにしたんだよな?
マウンテン王国の国への恩恵は、復活しないのかな?」

「王は、妾のしもべ。
国を治めるのは、王がすること。」
と女神様。

「マウンテン王国の国王陛下が女神様の恋人になったとしても、マウンテン王国に女神様の恩恵は与えられないのかな?」

「国には、何も与えないわ。妾のしもべにだけ与える。」
と女神様。

「ドリアン王国が、ケレメイン大公国に密入国する作戦が、途中までうまくいっていたのは、実際に動いていたサーバル王国が、女神様の恩恵を受けている国だったからかな?

ドリアン王国とケレメイン大公国の一騎打ちになったから、ドリアン王国は勝負に負けたんだよな?

ドリアン王国は、女神様に認められていない王を戴き、国に対する女神様の恩恵を失ったから。」

「女神様の恩恵がない大公国などというふざけた国に我が国が負ける?」
とドリアン王国の侯爵子息。

「ケレメイン大公国は、最初から女神様の恩恵がない。

女神様の恩恵がない状態からスタートして、人力で這い上がってきた。

女神様の恩恵がない国の大公妃殿下のオレは、女神様と並んで話しているけどな。」

「どうして、ドリアン王国は、第二王子殿下を王にしたのですか、ずべし?」
とサーバル王国の王妃陛下。

オレも聞きたい。
しおりを挟む
感想 84

あなたにおすすめの小説

異世界転移してΩになった俺(アラフォーリーマン)、庇護欲高めα騎士に身も心も溶かされる

ヨドミ
BL
もし生まれ変わったら、俺は思う存分甘やかされたい――。 アラフォーリーマン(社畜)である福沢裕介は、通勤途中、事故により異世界へ転移してしまう。 異世界ローリア王国皇太子の花嫁として召喚されたが、転移して早々、【災厄のΩ】と告げられ殺されそうになる。 【災厄のΩ】、それは複数のαを番にすることができるΩのことだった――。 αがハーレムを築くのが常識とされる異世界では、【災厄のΩ】は忌むべき存在。 負の烙印を押された裕介は、間一髪、銀髪のα騎士ジェイドに助けられ、彼の庇護のもと、騎士団施設で居候することに。 「αがΩを守るのは当然だ」とジェイドは裕介の世話を焼くようになって――。 庇護欲高め騎士(α)と甘やかされたいけどプライドが邪魔をして素直になれない中年リーマン(Ω)のすれ違いラブファンタジー。 ※Rシーンには♡マークをつけます。

氷の騎士団長様の悪妻とかイヤなので離婚しようと思います

黄金 
BL
目が覚めたら、ここは読んでたBL漫画の世界。冷静冷淡な氷の騎士団長様の妻になっていた。しかもその役は名前も出ない悪妻! だったら離婚したい! ユンネの野望は離婚、漫画の主人公を見たい、という二つの事。 お供に老侍従ソマルデを伴って、主人公がいる王宮に向かうのだった。 本編61話まで 番外編 なんか長くなってます。お付き合い下されば幸いです。 ※細目キャラが好きなので書いてます。    多くの方に読んでいただき嬉しいです。  コメント、お気に入り、しおり、イイねを沢山有難うございます。    

黒とオメガの騎士の子育て〜この子確かに俺とお前にそっくりだけど、産んだ覚えないんですけど!?〜

せるせ
BL
王都の騎士団に所属するオメガのセルジュは、ある日なぜか北の若き辺境伯クロードの城で目が覚めた。 しかも隣で泣いているのは、クロードと同じ目を持つ自分にそっくりな赤ん坊で……? 「お前が産んだ、俺の子供だ」 いや、そんなこと言われても、産んだ記憶もあんなことやこんなことをした記憶も無いんですけど!? クロードとは元々険悪な仲だったはずなのに、一体どうしてこんなことに? 一途な黒髪アルファの年下辺境伯×金髪オメガの年上騎士 ※一応オメガバース設定をお借りしています

【WEB版】監視が厳しすぎた嫁入り生活から解放されました~冷徹無慈悲と呼ばれた隻眼の伯爵様と呪いの首輪~【BL・オメガバース】

古森きり
BL
【書籍化決定しました!】 詳細が決まりましたら改めてお知らせにあがります! たくさんの閲覧、お気に入り、しおり、感想ありがとうございました! アルファポリス様の規約に従い発売日にURL登録に変更、こちらは引き下げ削除させていただきます。 政略結婚で嫁いだ先は、女狂いの伯爵家。 男のΩである僕には一切興味を示さず、しかし不貞をさせまいと常に監視される生活。 自分ではどうすることもできない生活に疲れ果てて諦めた時、夫の不正が暴かれて失脚した。 行く当てがなくなった僕を保護してくれたのは、元夫が口を開けば罵っていた政敵ヘルムート・カウフマン。 冷徹無慈悲と呼び声高い彼だが、共に食事を摂ってくれたりやりたいことを応援してくれたり、決して冷たいだけの人ではなさそうで――。 カクヨムに書き溜め。 小説家になろう、アルファポリス、BLoveにそのうち掲載します。

身代わり召喚された俺は四人の支配者に溺愛される〜囲い込まれて逃げられません〜

たら昆布
BL
間違って異世界召喚された青年が4人の男に愛される話

天使のような子の怪我の手当てをしたら氷の王子に懐かれました

藤吉めぐみ
BL
12/23後日談追加しました。 ================= 高校の養護教諭の世凪は、放課後の見回り中にプールに落ちてしまう。カナヅチの世凪は、そのまま溺れたと思ったが、気づくと全く知らない場所にある小さな池に座り込んでいた。 ここがどこなのか、何がどうなったのか分からない世凪に、「かあさま」と呼んで近づく小さな男の子。彼の怪我の手当てをしたら、世凪は不審者として捕まってしまう。 そんな世凪を助けてくれたのは、「氷の王子」と呼ばれるこの国の第二王子アドウェル。 冷淡で表情も変わらない人だと周りに言われたが、世凪に対するアドウェルは、穏やかで優しくて、理想の王子様でドキドキしてしまう世凪。でも王子は世凪に母親を重ねているようで…… 優しい年下王子様×異世界転移してきた前向き養護教諭の互いを知って認めていくあたたかな恋の話です。

勇者は魔王!?〜愛を知らない勇者は、魔王に溺愛されて幸せになります〜

天宮叶
BL
十歳の誕生日の日に森に捨てられたソルは、ある日、森の中で見つけた遺跡で言葉を話す剣を手に入れた。新しい友達ができたことを喜んでいると、突然、目の前に魔王が現れる。 魔王は幼いソルを気にかけ、魔王城へと連れていくと部屋を与え、優しく接してくれる。 初めは戸惑っていたソルだったが、魔王や魔王城に暮らす人々の優しさに触れ、少しずつ心を開いていく。 いつの間にか魔王のことを好きになっていたソル。2人は少しずつ想いを交わしていくが、魔王城で暮らすようになって十年目のある日、ソルは自身が勇者であり、魔王の敵だと知ってしまい_____。 溺愛しすぎな無口隠れ執着魔王 × 純粋で努力家な勇者 【受け】 ソル(勇者) 10歳→20歳 金髪・青眼 ・10歳のとき両親に森へ捨てられ、魔王に拾われた。自身が勇者だとは気づいていない。努力家で純粋。闇魔法以外の全属性を使える。 ノクス(魔王) 黒髪・赤目 年齢不明 ・ソルを拾い育てる。段々とソルに惹かれていく。闇魔法の使い手であり、歴代最強と言われる魔王。無口だが、ソルを溺愛している。 今作は、受けの幼少期からスタートします。それに伴い、攻めとのガッツリイチャイチャは、成人編が始まってからとなりますのでご了承ください。 BL大賞参加作品です‼️ 本編完結済み

【完結】水と夢の中の太陽

エウラ
BL
何の前触れもなく異世界の神という存在に異世界転移された、遠藤虹妃。 神が言うには、本来ならこちらの世界で生きるはずが、まれに起こる時空の歪みに巻き込まれて、生まれて間もなく地球に飛ばされたそう。 この世界に戻ったからといって特に使命はなく、神曰く運命を正しただけと。 生まれ持った能力とお詫びの加護を貰って。剣と魔法の世界で目指せスローライフ。 ヤマなしオチなし意味なしで、ほのぼの系を予定。(しかし予定は未定) 長くなりそうなので長編に切り替えます。 今後ややR18な場面が出るかも。どこら辺の描写からアウトなのかちょっと微妙なので、念の為。 読んで下さってありがとうございます。 お気に入り登録嬉しいです。 行き当たりばったり、不定期更新。 一応完結。後日談的なのを何話か投稿予定なのでまだ「連載中」です。 後日譚終わり、完結にしました。 読んで下さってありがとうございます。

処理中です...