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第一章 ギャップ萌えって、いい方向へのギャップじゃなきゃ萌えないよね。
20 やって来ましたファミリーデー、やってきましたイケメン兄弟。
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そんな感じで迎えたファミリーデーは、ざっきー一家とマサトさん父子が来ることになった。とはいえ香子は朝子ちゃんの具合がイマイチということで二人でキャンセル、アヤノさんは体調不良でお留守番とのことだ。
アヤノさん大丈夫かしら。心配だわ。
それでも高身長のイケメン二人と子ども三人、目立たない訳はない。受付担当だった私はソッコーでその姿を目に留め、手を振った。
「サリーちゃぁん」
手を振った私に真っ先に駆け寄ってきたのは、ざっきーの長男翔太くんだ。四歳になってすっかりお兄ちゃんになっている。
「久しぶり。よく来たね」
くしゃくしゃと髪を撫でると、照れ臭そうに笑った。ずきゅん!お姉さん今その笑顔に胸を射抜かれちゃったわ。
「はい、これ参加者の印だからね」
手首に紙のリストバンドを巻いてあげると、得意げに後ろを振り向き腕を掲げた。
「お父さん、見て。かっこいい?」
「そうだね。よかったね」
穏やかに微笑みを浮かべる美丈夫はざっきーである。笑顔ブリザードがなければ見惚れる容姿だ。
そのとき、声がした。
「元気そうだね」
私が猫だったら、聞いた途端に耳がぴんと跳ね上がったことだろう。
きらりと目が輝くのを自覚しながら振り向くと、そこにはベビーカーを押すマサトさんが立っていた。
長男の悠人くんはベビーカーの後ろのボードに立ち、次男の健人くんはベビーカーに座っている。
「マサトさぁあん!」
はわわーと近づいて行くと、苦笑を返された。
「こないだはビックリしたよ。もう復活した?」
「しました!今、完全復活しました!もう全然大丈夫ですぴんぴんしてます!」
私は喜びを身体中で表現するように跳ねてみる。
「わかった、わかったから落ち着いて」
肩に手を添えられてぴたりと動きを止めた。大きな左手には、Vラインのプラチナリング。彼のすらりと長い指が、その指輪でさらに色気を増している。
マサトさんに触られちゃったー!
「この服しばらく洗えません」
「は?」
ついだだ漏れた本音に、マサトさんが訝しげな顔をする。しまった。取り繕わねば。
「いえ、なんでもありません。ちょっと興奮しただけで」
にこりと笑顔を浮かべて言うと、マサトさんはふわりと笑った。この笑顔ですよ奥さん。いやー生きてて良かったって思うよね、マジで。
この夏場にあって、マサトさんはシンプルなポロシャツとジーパンだ。ーーなのに何でこんなにかっこいいんだろう。アクセサリーになり得るアイテムとしては、結婚指輪と腕時計、ベルトくらいしか見当たらないのだけれど、一つ一つ似合っているからなのだろうか。モデルさんみたいに見える。
財布などはポケットに入っているのだろう、鞄は子どもの荷物が入っているらしい黒いボストンバッグだけで、ベビーカーにぶら下げている。鞄の隣に帽子を見つけて、私の目が輝いた。
「その帽子被って来たんですか?」
「え?ああ、暑かったからね」
「被ってみてください」
「何で」
「私が今日がんばるために!」
さあさあ!と強引に勧めると、首を傾げながらも、仕方ねぇなと帽子を被ってくれた。これまたシンプルなスポーツキャップだが、
「わー似合ってるー」
かしゃ。
「おいこら」
「はい腕貸してねー」
写真を撮ったスマホをソッコーで懐にしまい込み、悠人くんと健人くんにリストバンドを取り付ける。ちなみにスマホをしまい込んだ場所はジャケットの内ポケットである。手を出したら、きゃーセクハラー!って言えばいいかなって。えへ。
続けて、あきれ顔のマサトさんにも笑顔でリストバンドを差し出した。
「つけるので腕貸してください」
「……」
マサトさんは半眼のまま右手を差し出す。
きゃー、これってちょっとだけ指輪の交換みたい!ちょっとだけ。
内心のハイテンションを隠しつつ、私がにこにこ笑顔のままリストバンドをつけ終わると、マサトさんはまた私の肩に手を置き、もう片手を差し出した。うは。やっぱりこの服二、三日洗えない。
「スマホ寄越して」
「嫌です」
「あのさ。前から思ってたけど、俺の写真結構入ってるでしょ、それ」
やば、ばれてた。
「ソンナコトナイデス」
「いや、バレバレだから。消そうよ。何のために持ってるの、それ」
「嫌です!絶対嫌です!私の宝物なんです!」
ぶんぶんとかぶりを振るが、マサトさんは呆れるばかりだ。横で弟のざっきーが笑っている。
「まあサリーちゃんのそれも犯罪じみてるけど、兄さんが隙だらけ過ぎるんじゃないの」
言われてマサトさんは居心地悪そうに肩をすくめた。弟には敵わないらしい。
「そういえば、アヤノさん大丈夫ですか?はやくよくなるといいですね」
私が言うと、マサトさんはざっきーと目配せをしてから、実はと声をひそめた。
「言ってもいいって言ってたから言うけど、三人目で」
「えー!」
私は嬉しくなって目を輝かせた。マサトさんの手を取り、ぶんぶんと上下に振る。
「おめでとうございます!予定日はいつですか?」
「いや、まだだいぶ先だから。ーー安定期にも入ってないし、まだどうなるかわかんないから、そんなに期待しないで。でも、疲れやすくてね」
「ああ、そうですよね。お大事にーーくれぐれもお大事にしてくださいっ。何かお手伝いできることがあったらしますから!」
言ってから、完全に無意識にその手を取っていたことに気づいた。慌てて手を離す。
「す、すみません。嬉しくてつい」
「いいけど。ーーいや、よくないのかな」
マサトさんはちらりと目を上げて、中二階の方を見た。私が首を傾げると、マサトさんは意味深な笑みを浮かべた。
「ところで、元カレに未練はあるの?」
「は?そんなんありません」
「そう、ならよかった」
言って、私の耳に口元を近づけた。
「仕事もいいけど、そっちもがんばれよ」
耳元で聞こえる声に、身体中の血が顔に昇るのが分かる。ーーだから。その色気。ヤバいって。
いくら無自覚なマサトさんでも、さすがに今のは狙ったのだろう。いたずらが成功した少年のように軽やかに笑うと、手を振って弟一家と中に入って行った。
それを見送ってから、マサトさんは何を見ていたんだろうと中二階を見やったが、そこには何もなかった。
アヤノさん大丈夫かしら。心配だわ。
それでも高身長のイケメン二人と子ども三人、目立たない訳はない。受付担当だった私はソッコーでその姿を目に留め、手を振った。
「サリーちゃぁん」
手を振った私に真っ先に駆け寄ってきたのは、ざっきーの長男翔太くんだ。四歳になってすっかりお兄ちゃんになっている。
「久しぶり。よく来たね」
くしゃくしゃと髪を撫でると、照れ臭そうに笑った。ずきゅん!お姉さん今その笑顔に胸を射抜かれちゃったわ。
「はい、これ参加者の印だからね」
手首に紙のリストバンドを巻いてあげると、得意げに後ろを振り向き腕を掲げた。
「お父さん、見て。かっこいい?」
「そうだね。よかったね」
穏やかに微笑みを浮かべる美丈夫はざっきーである。笑顔ブリザードがなければ見惚れる容姿だ。
そのとき、声がした。
「元気そうだね」
私が猫だったら、聞いた途端に耳がぴんと跳ね上がったことだろう。
きらりと目が輝くのを自覚しながら振り向くと、そこにはベビーカーを押すマサトさんが立っていた。
長男の悠人くんはベビーカーの後ろのボードに立ち、次男の健人くんはベビーカーに座っている。
「マサトさぁあん!」
はわわーと近づいて行くと、苦笑を返された。
「こないだはビックリしたよ。もう復活した?」
「しました!今、完全復活しました!もう全然大丈夫ですぴんぴんしてます!」
私は喜びを身体中で表現するように跳ねてみる。
「わかった、わかったから落ち着いて」
肩に手を添えられてぴたりと動きを止めた。大きな左手には、Vラインのプラチナリング。彼のすらりと長い指が、その指輪でさらに色気を増している。
マサトさんに触られちゃったー!
「この服しばらく洗えません」
「は?」
ついだだ漏れた本音に、マサトさんが訝しげな顔をする。しまった。取り繕わねば。
「いえ、なんでもありません。ちょっと興奮しただけで」
にこりと笑顔を浮かべて言うと、マサトさんはふわりと笑った。この笑顔ですよ奥さん。いやー生きてて良かったって思うよね、マジで。
この夏場にあって、マサトさんはシンプルなポロシャツとジーパンだ。ーーなのに何でこんなにかっこいいんだろう。アクセサリーになり得るアイテムとしては、結婚指輪と腕時計、ベルトくらいしか見当たらないのだけれど、一つ一つ似合っているからなのだろうか。モデルさんみたいに見える。
財布などはポケットに入っているのだろう、鞄は子どもの荷物が入っているらしい黒いボストンバッグだけで、ベビーカーにぶら下げている。鞄の隣に帽子を見つけて、私の目が輝いた。
「その帽子被って来たんですか?」
「え?ああ、暑かったからね」
「被ってみてください」
「何で」
「私が今日がんばるために!」
さあさあ!と強引に勧めると、首を傾げながらも、仕方ねぇなと帽子を被ってくれた。これまたシンプルなスポーツキャップだが、
「わー似合ってるー」
かしゃ。
「おいこら」
「はい腕貸してねー」
写真を撮ったスマホをソッコーで懐にしまい込み、悠人くんと健人くんにリストバンドを取り付ける。ちなみにスマホをしまい込んだ場所はジャケットの内ポケットである。手を出したら、きゃーセクハラー!って言えばいいかなって。えへ。
続けて、あきれ顔のマサトさんにも笑顔でリストバンドを差し出した。
「つけるので腕貸してください」
「……」
マサトさんは半眼のまま右手を差し出す。
きゃー、これってちょっとだけ指輪の交換みたい!ちょっとだけ。
内心のハイテンションを隠しつつ、私がにこにこ笑顔のままリストバンドをつけ終わると、マサトさんはまた私の肩に手を置き、もう片手を差し出した。うは。やっぱりこの服二、三日洗えない。
「スマホ寄越して」
「嫌です」
「あのさ。前から思ってたけど、俺の写真結構入ってるでしょ、それ」
やば、ばれてた。
「ソンナコトナイデス」
「いや、バレバレだから。消そうよ。何のために持ってるの、それ」
「嫌です!絶対嫌です!私の宝物なんです!」
ぶんぶんとかぶりを振るが、マサトさんは呆れるばかりだ。横で弟のざっきーが笑っている。
「まあサリーちゃんのそれも犯罪じみてるけど、兄さんが隙だらけ過ぎるんじゃないの」
言われてマサトさんは居心地悪そうに肩をすくめた。弟には敵わないらしい。
「そういえば、アヤノさん大丈夫ですか?はやくよくなるといいですね」
私が言うと、マサトさんはざっきーと目配せをしてから、実はと声をひそめた。
「言ってもいいって言ってたから言うけど、三人目で」
「えー!」
私は嬉しくなって目を輝かせた。マサトさんの手を取り、ぶんぶんと上下に振る。
「おめでとうございます!予定日はいつですか?」
「いや、まだだいぶ先だから。ーー安定期にも入ってないし、まだどうなるかわかんないから、そんなに期待しないで。でも、疲れやすくてね」
「ああ、そうですよね。お大事にーーくれぐれもお大事にしてくださいっ。何かお手伝いできることがあったらしますから!」
言ってから、完全に無意識にその手を取っていたことに気づいた。慌てて手を離す。
「す、すみません。嬉しくてつい」
「いいけど。ーーいや、よくないのかな」
マサトさんはちらりと目を上げて、中二階の方を見た。私が首を傾げると、マサトさんは意味深な笑みを浮かべた。
「ところで、元カレに未練はあるの?」
「は?そんなんありません」
「そう、ならよかった」
言って、私の耳に口元を近づけた。
「仕事もいいけど、そっちもがんばれよ」
耳元で聞こえる声に、身体中の血が顔に昇るのが分かる。ーーだから。その色気。ヤバいって。
いくら無自覚なマサトさんでも、さすがに今のは狙ったのだろう。いたずらが成功した少年のように軽やかに笑うと、手を振って弟一家と中に入って行った。
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