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俺が朝から鏡の前で睨めっこしていると、姉ちゃんがやってきた。あんた今日、デート? とニヤニヤしている。俺はすぐに、うるせぇ、と追い出した。
俺はこの日を心待ちにしていた。完全に部活オフの日曜日。つまり、茅野と約束したお出かけの日だから。
デート。姉ちゃんが言った単語が耳に残る。そう、デートだ。恋人同士で出かけるのだから、間違いなくデートだろう。
これまでも茅野と二人で遊びに行くことはあったけど、付き合うことになってからは初めてだ。服装についてさんざん悩んだ末、無難な服でまとめることにした。念入りに髪をセットして、俺はようやく家を出た。
今日は駅の改札で待ち合わせだ。茅野は初めて見るTシャツと黒のパンツでやってきた。俺を見て片手を上げる茅野はなんだかいつもと違う雰囲気だ。そう思うと、途端に俺の心臓が騒がしくなる。
目的地のショッピングモールは電車で二駅である。駅直結で、ファッション系のテナントが充実し、ゲーセンや本屋、映画館も入っている大きめのモールだ。
「新鮮だ」
電車の座席に座ってから、茅野が言う。嬉しそうに俺を見る顔がかわいい。
「なにが?」
「学校でも部活でもないのに、朝賀と待ち合わせて出かけてる。なんか今日の朝賀かっこいいし」
「そか? 良かったわ。……今日は、デートだから」
平静を装って言う。ちらりと茅野を見ると、目を見張って、それから笑った。
電車は駅に到着した。俺たちは改札を通り、駅からショッピングモールへの連絡通路を渡って店の中に入る。
日曜ということもあり、モールの中は人であふれていた。茅野は何か揃いのものを買おうと言っていたけど、何が良いだろう。明確な目的地がない俺たちは、とりあえずぶらぶらと店内を回る。
季節柄、ちょうど夏物のセールが始まっていて、いろいろな店の目立つ場所に「SALE」のPOPが貼られている。これからもこんな風に茅野と出かける機会が増えるかもしれない。少し服でも買っておこうかと、好きなブランドの店に入り、いくつか手に取ってみる。試しにどっちがいい、と聞いてみると、茅野が俺はこっちの方が好きだな、と答えてくれたので、それを買った。
俺もお前の服を選んでやると言うと、茅野はいいのか、と目を輝かせた。あまり服装に拘りがなく、いつも適当に買っているらしい。茅野に似合いそうな服を選ぶと、やっぱり朝賀はお洒落だな、と感心したように茅野は言って、それを買った。
ゲーム機が並ぶエリアが見えてきた。流行りのキャラのぬいぐるみのUFOキャッチャーに二人して挑戦したが、惨敗で大笑いする。
いくつかゲームをして、そろそろ腹が減ってきたのでフードコートで昼を食べることになった。俺はうどん、茅野はハンバーガーを買って、席に座ったところで、ふと思う。デートなのに、しかも初デートなのに、これで良かったのかと。もう少しお洒落な店でゆっくりと食べるべきだったんじゃ。
「ここでよかったか」
「うん」
ポテトをかじりながら言うその言葉に嘘はなさそうだ。茅野が満足しているなら、それでいいか。
「朝賀。どうやら高校生のデートはこういうところで食べるのが普通らしいぞ。だから俺は満足だ」
「そっか……」
「でも記念日とかはちょっといい所で食べるものらしい。だから、お前の誕生日はどっか予約してやる」
茅野が真面目な顔で宣言したので、おー楽しみにしてるわ、と俺は返した。
俺はこの日を心待ちにしていた。完全に部活オフの日曜日。つまり、茅野と約束したお出かけの日だから。
デート。姉ちゃんが言った単語が耳に残る。そう、デートだ。恋人同士で出かけるのだから、間違いなくデートだろう。
これまでも茅野と二人で遊びに行くことはあったけど、付き合うことになってからは初めてだ。服装についてさんざん悩んだ末、無難な服でまとめることにした。念入りに髪をセットして、俺はようやく家を出た。
今日は駅の改札で待ち合わせだ。茅野は初めて見るTシャツと黒のパンツでやってきた。俺を見て片手を上げる茅野はなんだかいつもと違う雰囲気だ。そう思うと、途端に俺の心臓が騒がしくなる。
目的地のショッピングモールは電車で二駅である。駅直結で、ファッション系のテナントが充実し、ゲーセンや本屋、映画館も入っている大きめのモールだ。
「新鮮だ」
電車の座席に座ってから、茅野が言う。嬉しそうに俺を見る顔がかわいい。
「なにが?」
「学校でも部活でもないのに、朝賀と待ち合わせて出かけてる。なんか今日の朝賀かっこいいし」
「そか? 良かったわ。……今日は、デートだから」
平静を装って言う。ちらりと茅野を見ると、目を見張って、それから笑った。
電車は駅に到着した。俺たちは改札を通り、駅からショッピングモールへの連絡通路を渡って店の中に入る。
日曜ということもあり、モールの中は人であふれていた。茅野は何か揃いのものを買おうと言っていたけど、何が良いだろう。明確な目的地がない俺たちは、とりあえずぶらぶらと店内を回る。
季節柄、ちょうど夏物のセールが始まっていて、いろいろな店の目立つ場所に「SALE」のPOPが貼られている。これからもこんな風に茅野と出かける機会が増えるかもしれない。少し服でも買っておこうかと、好きなブランドの店に入り、いくつか手に取ってみる。試しにどっちがいい、と聞いてみると、茅野が俺はこっちの方が好きだな、と答えてくれたので、それを買った。
俺もお前の服を選んでやると言うと、茅野はいいのか、と目を輝かせた。あまり服装に拘りがなく、いつも適当に買っているらしい。茅野に似合いそうな服を選ぶと、やっぱり朝賀はお洒落だな、と感心したように茅野は言って、それを買った。
ゲーム機が並ぶエリアが見えてきた。流行りのキャラのぬいぐるみのUFOキャッチャーに二人して挑戦したが、惨敗で大笑いする。
いくつかゲームをして、そろそろ腹が減ってきたのでフードコートで昼を食べることになった。俺はうどん、茅野はハンバーガーを買って、席に座ったところで、ふと思う。デートなのに、しかも初デートなのに、これで良かったのかと。もう少しお洒落な店でゆっくりと食べるべきだったんじゃ。
「ここでよかったか」
「うん」
ポテトをかじりながら言うその言葉に嘘はなさそうだ。茅野が満足しているなら、それでいいか。
「朝賀。どうやら高校生のデートはこういうところで食べるのが普通らしいぞ。だから俺は満足だ」
「そっか……」
「でも記念日とかはちょっといい所で食べるものらしい。だから、お前の誕生日はどっか予約してやる」
茅野が真面目な顔で宣言したので、おー楽しみにしてるわ、と俺は返した。
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