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幼馴染み襲来編
宰相と盾
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女王陛下というのは、国一番の権力者である。その絶対的権力は誰も阻むことはない、なんてのは、嘘だった。
そうでなければ、私以外の賛同を得た宰相が爆誕することない。
正確に言えば、私が承認すれば、という段階ではあるが……。週一の大会議にねじ込んできた。これを覆すには相当な理由を用意せねばならない。
「…………いい度胸ね」
「えへへへ」
フィンレーがごまかすように笑う。
いつもは退屈と付き合わない会議についてきたのは少し変だと思ったんだ。それより前から姉様のお仕事手伝う? とか、中身はどうなのかなとか、可愛いことを言ってくれると騙された。
今日の日のために、私の気をそらしていたんだろう。
そういう根回しは彼の得意なやつだ。いつもは騙されないだろうが、弟フィルターがすべてを台無しに。
ついでに油断もしていた。
大人しくしている、と報告があったから。それも、弟から。
つまりは、フィンレーは説教ということだ。
「陛下、どうなさいました?」
そう尋ねてくるのは進行役を任せた役人の一人だ。ちょっとビビっている。やけに青ざめた顔で小刻みに震えてる。
現実が現実をしていなくて、ため息が出る。もう一度、弟へ視線を向ければごまかすように笑った。弟一人で企てたわけじゃないだろう。どちらかというとと視線をユリアに向ける。いい仕事したぜと言いたげなどや顔だ。なぜか、私の隣に陣取ってるけど……。最高権力者はユリアのほうじゃないかな……。
ユリアがその気にならねば、彼がこの場どころか家を出ることすら許すことはない。動かせなくなる薬を処方してもいいんですよと脅していたらしいから。どこまでも本気そうで怖かったという報告が来ている。
だから、薬神の使徒を怒らせてはならぬのだ。
「ほんと、してやられたわ」
私は小声でぼやく。
今日はなんだか空気感が違うなと思っていたのを無視すべきではなかった。ユリアがご機嫌にしているからいっかなんて見逃したのが悪かった。
そう言った言い訳を今しても無意味だ。
今日一番最初の議題で、あとがあるからこれを処理しないということもできない。後回しというのも問題があるだろう。
やはり現実として向き合わねばならないらしい。
あたらしい宰相として推薦されている男に視線を向けた。オドオドしたところもない。いつも通りですが? というふうで会議の資料をペラリとめくっていた。
いい度胸だ。
少しでもすまなそうな顔をしていたら叩き出していたかもしれない。
「これまでどうしていたのかしら」
ただ、黙って承認するのも腹が立つと下問する。
体調が悪く療養していたという嘘を聞き流しながら、観察する。
麦束のような明るい髪は少し暗くなった。黒い物が混じるのは、ささやかな加護。痩せたなとか、生真面目そうな表情はあまり見たことないなとか、文官の服は似合わないとか。
周囲が、心配しているような雰囲気とか。
「わかったわ。
国のために励みなさい」
私が言えるのはそれくらいだ。
ほっとしたような雰囲気が漂うのは少しばかり気に入らない。だから、席を立った。
「報告を後で寄こしなさい。
疲れたわ」
「あとはなんとかしておくー」
軽いフィンレーの答えにいらっとしたので、その耳を引っ張って外に出ることにした。おまえが、悪い。
「ね、ねえさま、ちょ、ぼく」
「ほどほどにしてくださいね」
「ジニーにはちょっと用事を言いつけておくわ。しばらく不在になるかもね?」
「!?」
固まったユリアを見て、少しはすっとした。部屋を出てフィンレーの耳を離してあげる。
痛いと涙目なのはすこし可哀想な気がした。いやいや、可哀想なのは私の方だ。
「プリン禁止令と洗いざらい話すのどちらがいいかしら?」
「何でも聞いて下さい、お姉様」
素直でよろしい。
ひとまず場所を変えた。私室ならば人払いをしても良いし、弟ならば部屋を閉じていてもなにか言われることもない。
「姉さまが悪いんだよ」
プリン片手に弟が言う。すべらかに話せるために用意してもらったが、間違いだった気がした。とても腹が立つ。
私の知らない間、というより気が付かせない間にあったことはそんなに難しいことじゃない。
そもそもの話、仕事の横流しがあった。いや、たぶん、そうなんじゃないかなぁって思っていて放置していた件だ。もう、本人しか知らないような案件というのがたっぷりありすぎた。これでいなくなって平気と思っていたとは頭が煮えてる。
本当にもう全部何もかも嫌になったんだな、と今更察して余計なお世話したんだと反省していたんだ。だから、落ち着いたら隠居でもしてもらおうかと思っていた。ユリアが言うには、数年は一人で生活させるのは厳しいという話だったから。
本人も表に出たくなさそうというのはあって、顔も見ることもなかったし。
このまま、穏やかに、と思ったのに。
「姉さまが悪いんだよ。
黙って、帝国からの手紙に返事を書こうとするから」
「国家間の交渉は国家元首の仕事でしょう? というかどこから聞いたの」
「ユリアだよ。
すんごいいい笑顔で、治療しますね! 元はない命、三年くらい減っても誤差なんて言って」
想像できた。今までのストレスを発散させるが如く、無茶な何かをするのが。
「で?」
「別に普通に淡々とまっずーいお薬飲んでたよ。気が遠くなりそうなくらいを超えて、冬の女神様にもう一回会ったって」
「もう一回?」
それは聞いたことがなかったな。まずいという顔のフィンレーに穏やかに続きを聞けば、お帰りはこちらと言われたらしい。そして、冬の女神は美人だったらしい。
へぇ……。美人ねぇ。
「姉さま、顔が怖い」
「あら? そう? で?」
「でって?」
きょとんとした顔の弟に頭が痛い。何をさせる気なのかとか、何をする気なのか、というのは全く考えてもいないに違いない。
今、眼の前にある問題を片付けるための人を用意した、という意味ではあってる。
私も少しは考えた。
「あんな簡単に暗殺できそうな人、盾にできないでしょ?」
「……そ、そこは物理で、ウィリアム殿を」
「二ヶ月は帰ってこない」
「え、そんな、近々になんかあるの!?」
「ああ、知らないのよね」
私の厄介な幼馴染というのは、人への連絡なんて最後の最後でいいと思っている。半年前から決まっていても、私に言うのは、三日前、そういうタイプだ。
私の予定などいつも考えられていない。
ほんとうに、ろくでもない男だ。
どこかの16歳にも劣る。
なんで、あんなのが良かったのか。
ということだけは答えがある。
「使者がきたということは本人が来る段取りは終わっていて、そのうちに国境から知らせが来るわ」
「姉さまは準備なし?」
「していたわよ」
「ええとしばらくは、近隣の街とかに遊びに行って……ん?」
「ほら、私って人気の女王陛下じゃない? そう簡単には連れていけないわよ」
要は悪評潰し。短期的でもいい言葉で語られる必要がある。
よその噂に惑わされぬように。
「……そーだね」
他国の王を無理やり連れて行くなど、外聞の悪いことはできない。理由なく、戦争を始めるにしてもそれをしたら私が死ぬ。国同士の争いというのは、結局のところ王族皆殺しになるわけだから。属国にと言われても断るならば戦争だ。
それが皇太子であった頃と皇帝になった今とは違うこと。そして、私もただの王女ではなく、女王であることで得た利。
つきあわされる国民には悪いが、きちんと私を守ってもらいたいものだ。
そうでなければ、私以外の賛同を得た宰相が爆誕することない。
正確に言えば、私が承認すれば、という段階ではあるが……。週一の大会議にねじ込んできた。これを覆すには相当な理由を用意せねばならない。
「…………いい度胸ね」
「えへへへ」
フィンレーがごまかすように笑う。
いつもは退屈と付き合わない会議についてきたのは少し変だと思ったんだ。それより前から姉様のお仕事手伝う? とか、中身はどうなのかなとか、可愛いことを言ってくれると騙された。
今日の日のために、私の気をそらしていたんだろう。
そういう根回しは彼の得意なやつだ。いつもは騙されないだろうが、弟フィルターがすべてを台無しに。
ついでに油断もしていた。
大人しくしている、と報告があったから。それも、弟から。
つまりは、フィンレーは説教ということだ。
「陛下、どうなさいました?」
そう尋ねてくるのは進行役を任せた役人の一人だ。ちょっとビビっている。やけに青ざめた顔で小刻みに震えてる。
現実が現実をしていなくて、ため息が出る。もう一度、弟へ視線を向ければごまかすように笑った。弟一人で企てたわけじゃないだろう。どちらかというとと視線をユリアに向ける。いい仕事したぜと言いたげなどや顔だ。なぜか、私の隣に陣取ってるけど……。最高権力者はユリアのほうじゃないかな……。
ユリアがその気にならねば、彼がこの場どころか家を出ることすら許すことはない。動かせなくなる薬を処方してもいいんですよと脅していたらしいから。どこまでも本気そうで怖かったという報告が来ている。
だから、薬神の使徒を怒らせてはならぬのだ。
「ほんと、してやられたわ」
私は小声でぼやく。
今日はなんだか空気感が違うなと思っていたのを無視すべきではなかった。ユリアがご機嫌にしているからいっかなんて見逃したのが悪かった。
そう言った言い訳を今しても無意味だ。
今日一番最初の議題で、あとがあるからこれを処理しないということもできない。後回しというのも問題があるだろう。
やはり現実として向き合わねばならないらしい。
あたらしい宰相として推薦されている男に視線を向けた。オドオドしたところもない。いつも通りですが? というふうで会議の資料をペラリとめくっていた。
いい度胸だ。
少しでもすまなそうな顔をしていたら叩き出していたかもしれない。
「これまでどうしていたのかしら」
ただ、黙って承認するのも腹が立つと下問する。
体調が悪く療養していたという嘘を聞き流しながら、観察する。
麦束のような明るい髪は少し暗くなった。黒い物が混じるのは、ささやかな加護。痩せたなとか、生真面目そうな表情はあまり見たことないなとか、文官の服は似合わないとか。
周囲が、心配しているような雰囲気とか。
「わかったわ。
国のために励みなさい」
私が言えるのはそれくらいだ。
ほっとしたような雰囲気が漂うのは少しばかり気に入らない。だから、席を立った。
「報告を後で寄こしなさい。
疲れたわ」
「あとはなんとかしておくー」
軽いフィンレーの答えにいらっとしたので、その耳を引っ張って外に出ることにした。おまえが、悪い。
「ね、ねえさま、ちょ、ぼく」
「ほどほどにしてくださいね」
「ジニーにはちょっと用事を言いつけておくわ。しばらく不在になるかもね?」
「!?」
固まったユリアを見て、少しはすっとした。部屋を出てフィンレーの耳を離してあげる。
痛いと涙目なのはすこし可哀想な気がした。いやいや、可哀想なのは私の方だ。
「プリン禁止令と洗いざらい話すのどちらがいいかしら?」
「何でも聞いて下さい、お姉様」
素直でよろしい。
ひとまず場所を変えた。私室ならば人払いをしても良いし、弟ならば部屋を閉じていてもなにか言われることもない。
「姉さまが悪いんだよ」
プリン片手に弟が言う。すべらかに話せるために用意してもらったが、間違いだった気がした。とても腹が立つ。
私の知らない間、というより気が付かせない間にあったことはそんなに難しいことじゃない。
そもそもの話、仕事の横流しがあった。いや、たぶん、そうなんじゃないかなぁって思っていて放置していた件だ。もう、本人しか知らないような案件というのがたっぷりありすぎた。これでいなくなって平気と思っていたとは頭が煮えてる。
本当にもう全部何もかも嫌になったんだな、と今更察して余計なお世話したんだと反省していたんだ。だから、落ち着いたら隠居でもしてもらおうかと思っていた。ユリアが言うには、数年は一人で生活させるのは厳しいという話だったから。
本人も表に出たくなさそうというのはあって、顔も見ることもなかったし。
このまま、穏やかに、と思ったのに。
「姉さまが悪いんだよ。
黙って、帝国からの手紙に返事を書こうとするから」
「国家間の交渉は国家元首の仕事でしょう? というかどこから聞いたの」
「ユリアだよ。
すんごいいい笑顔で、治療しますね! 元はない命、三年くらい減っても誤差なんて言って」
想像できた。今までのストレスを発散させるが如く、無茶な何かをするのが。
「で?」
「別に普通に淡々とまっずーいお薬飲んでたよ。気が遠くなりそうなくらいを超えて、冬の女神様にもう一回会ったって」
「もう一回?」
それは聞いたことがなかったな。まずいという顔のフィンレーに穏やかに続きを聞けば、お帰りはこちらと言われたらしい。そして、冬の女神は美人だったらしい。
へぇ……。美人ねぇ。
「姉さま、顔が怖い」
「あら? そう? で?」
「でって?」
きょとんとした顔の弟に頭が痛い。何をさせる気なのかとか、何をする気なのか、というのは全く考えてもいないに違いない。
今、眼の前にある問題を片付けるための人を用意した、という意味ではあってる。
私も少しは考えた。
「あんな簡単に暗殺できそうな人、盾にできないでしょ?」
「……そ、そこは物理で、ウィリアム殿を」
「二ヶ月は帰ってこない」
「え、そんな、近々になんかあるの!?」
「ああ、知らないのよね」
私の厄介な幼馴染というのは、人への連絡なんて最後の最後でいいと思っている。半年前から決まっていても、私に言うのは、三日前、そういうタイプだ。
私の予定などいつも考えられていない。
ほんとうに、ろくでもない男だ。
どこかの16歳にも劣る。
なんで、あんなのが良かったのか。
ということだけは答えがある。
「使者がきたということは本人が来る段取りは終わっていて、そのうちに国境から知らせが来るわ」
「姉さまは準備なし?」
「していたわよ」
「ええとしばらくは、近隣の街とかに遊びに行って……ん?」
「ほら、私って人気の女王陛下じゃない? そう簡単には連れていけないわよ」
要は悪評潰し。短期的でもいい言葉で語られる必要がある。
よその噂に惑わされぬように。
「……そーだね」
他国の王を無理やり連れて行くなど、外聞の悪いことはできない。理由なく、戦争を始めるにしてもそれをしたら私が死ぬ。国同士の争いというのは、結局のところ王族皆殺しになるわけだから。属国にと言われても断るならば戦争だ。
それが皇太子であった頃と皇帝になった今とは違うこと。そして、私もただの王女ではなく、女王であることで得た利。
つきあわされる国民には悪いが、きちんと私を守ってもらいたいものだ。
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