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おうちにかえりたい編
姫君の支度
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「おかえりなさい」
何食わぬ顔で戻れば、オスカーが既に部屋にいた。ソファで寛いでいる。きちんと入れたお茶のよい匂いがした。
外を守っていた者をどう言いくるめたのだろうか。確かに担当ではないと確認したはずだ。
「代わってもらいましたよ。姫はちょっと雑なんです。ジンジャーがいつもしないことをしたんです。確認しないわけにはいかないでしょう?」
「いつからいたの」
「現地で問題がないと確認してからは戻りましたよ。妃殿下のお茶もらうくらいはいいですよね」
気配を殺すのがまたうまくなっているな。それなりに重量はあるはずだから音がしないはずはないんだけど。いつもよりさらに動きにくそうな近衛の服でよくやったものだ。
本職の本気はさすがに気がつかない。
ユリアを見れば横に首を振っていた。知らなかったらしい。そして、気がつきもしなかったようだ。
「今度は俺も混ぜてくださいね」
言い訳すべきかちょっと迷っている間にしれっとオスカーが言ってきたので、キッチンの残り物のサンドイッチを押しつけた。証拠隠滅だ。
「貴重な姫様手作りですよ。味わって食べてくださいね。あと一つください」
ユリアもちゃっかり食べようとしている。
「ほんと色々できますね」
「どれも兄弟には及ばないわ。異能さえ大した物ではないし」
「……一撃必殺ほかは壊滅みたいな人たちと比べても姫様の方がおかしいですからね」
「失礼な」
確かに得意分野以外は全く、見向きもしない傾向が皆にあった気がするが。
私の場合は姉のプライドを守るためにある嗜んだ程度だ。すぐに皆に追い越される。
「多領域に有能(オールランダー)の自覚はないんですよね……」
「無自覚で自覚しているから一人で平気なんじゃないか」
ほんとにこそこそと聞こえるように言うのやめて欲しい。本気で聞かせたくなければ、いくらでもやりようがあるので聞かれてもいいや程度の認識なんだろう。
「さて、寝てくるわ。今は起きてては不審でしょうし。それ、とっとと片付けなさいね」
一人で寝室に戻ることにする。眠くはないが、着替えやらなにやらしている間にいつもの時間になるだろう。
「あ、姫様」
「なぁに?」
「色々探られ始めたので、誰を引き入れるかご検討ください」
保った方かしらね。
オスカーの意見は、誰かを引き入れたいということになる。
ユリアはきょとんとした顔で、サンドイッチを頬張っていた。……本当に策謀向きじゃない。
「な、なんなのっ! その生暖かい目って」
和むなぁと思って。
完全にオフだ。お仕事だともうちょっとこう、物騒な感じだから。
「ユリアは可愛いなぁと思って」
オスカーが呆れたように言っている。同感だ。
しかし、ユリアが何か言いかけてもう一度サンドイッチを口にしているところも。ちょこっと赤い耳も。
気がつかないんだろうな。オスカーは。
「姫様のがうつったんですよ」
「別に何も言ってないけど。
それはともかく、考えておくわ。こいつは嫌ってのがいたら教えてちょうだい」
「ジャックは避けたい」
「はい、私もジャック」
……おいおい。すごい人気ないぞ。逆に興味深い。
「なんと言うんですかね。不安定過ぎて、ちょっと、おすすめしません」
オスカーは言葉にしづらそうにしている。
「野生の勘」
とユリアは言うが野生生物じゃないでしょう。貴方は。
勘がよいとは聞いたことがないんだけど。単純に好みの問題だろうか。
「わかったわ」
私も王と近いのではないかと思うから手を出すなら最後だと思うし、籠絡するならジンジャーとしてだろう。
「……悪寒がしました」
そんな勘はいいのね。うっすら笑って、背を向けた。
「姫様、今、なに考えたんですかっ! 私、人身御供にしようとかしてませんか」
さあ、どうかしらね。
何事もなく昼も過ぎ、昨日、ローガンからもらった服や他のものを置いたままだったことを思い出した。正確には開けて一枚目と二枚目が、灰色と茶色だったのでちょっとやる気をなくしたんだ。ちなみにその下は黒だった。もうめくる気も起きなかった。
別に華やかさは求めていないがもっと可愛いが欲しい。似合うかどうかは別として。
それはさておき、用事があるので衣装を選ばなければいけない。通知は来ないけど。
「式典があるらしいから、衣装を選んで欲しいのだけど」
と言ったら侍女が招集された。
メリッサ、エルダー、マリーゴールド、ソレルの四人だ。似たような雰囲気で揃ったようで、各自個性的である。
それが何日か付き合ってようやくわかってきた。
メリッサは無表情ではあるが感情の揺れ幅がないと言うわけではないようだ。過去の自分を見ているようで、ちょっとだけ親近感がある。
エルダーは薄い微笑みで首をかしげる癖がある。淡々と仕事をしているようで、ちょっとサボっているときがあるとユリアが言っていた。
マリーゴールドが一番年下らしく、ユリアにこんな事も出来ないのとツンデレしていた。しかたないから教えてあげると世話を焼いているところを見ると妹たちを思い出す。
ソレルは一番そつなく、そっと気を遣ってくれる。殺風景だった部屋に花が飾られ、地味な食器が落ち着いた色合いに変わっていたりする。
そんな四人の中に居るジンジャーはちょっと毛色が違うように見えた。
ひとりぽつねんと寝台に座らせられ、衣装入れから服を出す仕事をしているのだが。
「おかしい。私が見たのは一箱だった」
ジンジャーは首をひねっている。私の記憶でも一箱だった。10枚は入っていないと踏んでいたのだが、いつの間に積まれているのか。
総数二十枚。
三分の一が色違い。どっちが似合うかわからないから両方入れたよ、という声が聞こえそうでげんなりする。
「初孫に喜ぶ、おじいちゃんか」
ソレルがぼそりと呟いた。まさに、それだ。
装飾品の方も見たくない。
「今回使えそうなものを選びましょう」
メリッサが仕切るのは家格が一番高いことと長く城に仕えているからだそうだ。暗黙の了解であるらしい。
ユリアが直球で聞いて彼女たちが困惑していたものだ。
ああでもないこうでもないと服を広げて言う彼女たちは楽しそうだった。
いつになったら決まるのかわからないという事実がなければ付き合ってもいいけど。これが嫌で、試着しなくなったんだなと思いだした。
あの中には入れないなぁと。
いつから思ったんだろう。
「姫様?」
「なぁに?」
「どうぞ」
ソレルはやっぱり気が利くらしい。サイドテーブルを近くに寄せてお茶と菓子を用意してくれた。本を数冊置いてくれる。
「お待たせして申しわけございません。寛いでお待ちください」
ソレルはすっと頭を下げて戻る。
「ありがとう」
少し彼女は笑ったような気がした。
選ばれたのはぱっと見は平凡と言える服だった。薄い赤の布で作った花が裾の縫い付けられている。徐々に淡い花が散らばって、最後は白になっていた。
その白い花は玉虫色。
装飾はキラキラとしたガラス玉を多用したものだった。微かな光でも煌めくように首もとと髪を飾る。両手首に付けると用意されたのは小さな鈴が連なったものだった。途中で一人抜けてどこかにいったかと思えば、祭事担当から借りてきたと言っていた。
聖女より聖女らしい格好を決めてきました、と言葉ではなく主張されていている。
暗黙の了解で伴侶の色を入れたりするのですけどねとマリーゴールドは言っていた。無視している。
ある種、女子力の結集だ。全力で、殴りに行くスタイル。
小さく笑いがこみ上げてきた。
「素敵ね」
最良の日に、悪意の雫を垂らすにはとてもうってつけ。
それにしても私の周りにはこんな人ばかり集まってくるのはどうしてかしら?
その答えが思いがけず手に入るのは、もう少し先のことだった。
何食わぬ顔で戻れば、オスカーが既に部屋にいた。ソファで寛いでいる。きちんと入れたお茶のよい匂いがした。
外を守っていた者をどう言いくるめたのだろうか。確かに担当ではないと確認したはずだ。
「代わってもらいましたよ。姫はちょっと雑なんです。ジンジャーがいつもしないことをしたんです。確認しないわけにはいかないでしょう?」
「いつからいたの」
「現地で問題がないと確認してからは戻りましたよ。妃殿下のお茶もらうくらいはいいですよね」
気配を殺すのがまたうまくなっているな。それなりに重量はあるはずだから音がしないはずはないんだけど。いつもよりさらに動きにくそうな近衛の服でよくやったものだ。
本職の本気はさすがに気がつかない。
ユリアを見れば横に首を振っていた。知らなかったらしい。そして、気がつきもしなかったようだ。
「今度は俺も混ぜてくださいね」
言い訳すべきかちょっと迷っている間にしれっとオスカーが言ってきたので、キッチンの残り物のサンドイッチを押しつけた。証拠隠滅だ。
「貴重な姫様手作りですよ。味わって食べてくださいね。あと一つください」
ユリアもちゃっかり食べようとしている。
「ほんと色々できますね」
「どれも兄弟には及ばないわ。異能さえ大した物ではないし」
「……一撃必殺ほかは壊滅みたいな人たちと比べても姫様の方がおかしいですからね」
「失礼な」
確かに得意分野以外は全く、見向きもしない傾向が皆にあった気がするが。
私の場合は姉のプライドを守るためにある嗜んだ程度だ。すぐに皆に追い越される。
「多領域に有能(オールランダー)の自覚はないんですよね……」
「無自覚で自覚しているから一人で平気なんじゃないか」
ほんとにこそこそと聞こえるように言うのやめて欲しい。本気で聞かせたくなければ、いくらでもやりようがあるので聞かれてもいいや程度の認識なんだろう。
「さて、寝てくるわ。今は起きてては不審でしょうし。それ、とっとと片付けなさいね」
一人で寝室に戻ることにする。眠くはないが、着替えやらなにやらしている間にいつもの時間になるだろう。
「あ、姫様」
「なぁに?」
「色々探られ始めたので、誰を引き入れるかご検討ください」
保った方かしらね。
オスカーの意見は、誰かを引き入れたいということになる。
ユリアはきょとんとした顔で、サンドイッチを頬張っていた。……本当に策謀向きじゃない。
「な、なんなのっ! その生暖かい目って」
和むなぁと思って。
完全にオフだ。お仕事だともうちょっとこう、物騒な感じだから。
「ユリアは可愛いなぁと思って」
オスカーが呆れたように言っている。同感だ。
しかし、ユリアが何か言いかけてもう一度サンドイッチを口にしているところも。ちょこっと赤い耳も。
気がつかないんだろうな。オスカーは。
「姫様のがうつったんですよ」
「別に何も言ってないけど。
それはともかく、考えておくわ。こいつは嫌ってのがいたら教えてちょうだい」
「ジャックは避けたい」
「はい、私もジャック」
……おいおい。すごい人気ないぞ。逆に興味深い。
「なんと言うんですかね。不安定過ぎて、ちょっと、おすすめしません」
オスカーは言葉にしづらそうにしている。
「野生の勘」
とユリアは言うが野生生物じゃないでしょう。貴方は。
勘がよいとは聞いたことがないんだけど。単純に好みの問題だろうか。
「わかったわ」
私も王と近いのではないかと思うから手を出すなら最後だと思うし、籠絡するならジンジャーとしてだろう。
「……悪寒がしました」
そんな勘はいいのね。うっすら笑って、背を向けた。
「姫様、今、なに考えたんですかっ! 私、人身御供にしようとかしてませんか」
さあ、どうかしらね。
何事もなく昼も過ぎ、昨日、ローガンからもらった服や他のものを置いたままだったことを思い出した。正確には開けて一枚目と二枚目が、灰色と茶色だったのでちょっとやる気をなくしたんだ。ちなみにその下は黒だった。もうめくる気も起きなかった。
別に華やかさは求めていないがもっと可愛いが欲しい。似合うかどうかは別として。
それはさておき、用事があるので衣装を選ばなければいけない。通知は来ないけど。
「式典があるらしいから、衣装を選んで欲しいのだけど」
と言ったら侍女が招集された。
メリッサ、エルダー、マリーゴールド、ソレルの四人だ。似たような雰囲気で揃ったようで、各自個性的である。
それが何日か付き合ってようやくわかってきた。
メリッサは無表情ではあるが感情の揺れ幅がないと言うわけではないようだ。過去の自分を見ているようで、ちょっとだけ親近感がある。
エルダーは薄い微笑みで首をかしげる癖がある。淡々と仕事をしているようで、ちょっとサボっているときがあるとユリアが言っていた。
マリーゴールドが一番年下らしく、ユリアにこんな事も出来ないのとツンデレしていた。しかたないから教えてあげると世話を焼いているところを見ると妹たちを思い出す。
ソレルは一番そつなく、そっと気を遣ってくれる。殺風景だった部屋に花が飾られ、地味な食器が落ち着いた色合いに変わっていたりする。
そんな四人の中に居るジンジャーはちょっと毛色が違うように見えた。
ひとりぽつねんと寝台に座らせられ、衣装入れから服を出す仕事をしているのだが。
「おかしい。私が見たのは一箱だった」
ジンジャーは首をひねっている。私の記憶でも一箱だった。10枚は入っていないと踏んでいたのだが、いつの間に積まれているのか。
総数二十枚。
三分の一が色違い。どっちが似合うかわからないから両方入れたよ、という声が聞こえそうでげんなりする。
「初孫に喜ぶ、おじいちゃんか」
ソレルがぼそりと呟いた。まさに、それだ。
装飾品の方も見たくない。
「今回使えそうなものを選びましょう」
メリッサが仕切るのは家格が一番高いことと長く城に仕えているからだそうだ。暗黙の了解であるらしい。
ユリアが直球で聞いて彼女たちが困惑していたものだ。
ああでもないこうでもないと服を広げて言う彼女たちは楽しそうだった。
いつになったら決まるのかわからないという事実がなければ付き合ってもいいけど。これが嫌で、試着しなくなったんだなと思いだした。
あの中には入れないなぁと。
いつから思ったんだろう。
「姫様?」
「なぁに?」
「どうぞ」
ソレルはやっぱり気が利くらしい。サイドテーブルを近くに寄せてお茶と菓子を用意してくれた。本を数冊置いてくれる。
「お待たせして申しわけございません。寛いでお待ちください」
ソレルはすっと頭を下げて戻る。
「ありがとう」
少し彼女は笑ったような気がした。
選ばれたのはぱっと見は平凡と言える服だった。薄い赤の布で作った花が裾の縫い付けられている。徐々に淡い花が散らばって、最後は白になっていた。
その白い花は玉虫色。
装飾はキラキラとしたガラス玉を多用したものだった。微かな光でも煌めくように首もとと髪を飾る。両手首に付けると用意されたのは小さな鈴が連なったものだった。途中で一人抜けてどこかにいったかと思えば、祭事担当から借りてきたと言っていた。
聖女より聖女らしい格好を決めてきました、と言葉ではなく主張されていている。
暗黙の了解で伴侶の色を入れたりするのですけどねとマリーゴールドは言っていた。無視している。
ある種、女子力の結集だ。全力で、殴りに行くスタイル。
小さく笑いがこみ上げてきた。
「素敵ね」
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