推しの幸せをお願いしたら異世界に飛ばされた件について

あかね

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教会にて

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「孤児院で育ったから、その、シスターには逆らうなと刻み込まれていて」

 クルス様には気まずそうに言い訳されました。小さい頃の思い出ならなかなか覆しにくいんでしょう。そんな小さい頃のクルス様ですか。
 ……いい感じにひねてそうですね。

 カリナさんはクルス様の弱腰をわかっててやってる感じがします。おそらく一番年下なんでしょうけど、他人を従えることになれきってます。

「料理が上手とか聞いたので、ちょうどよいと思いまして」

 あたしは恭しく厨房までご案内されましたよ。なんなら王子様みたいなエスコートでした。子供たちのごっこ遊びにつきあっていたら、洗練されてきたと笑ってましたけどね。
 演劇とか向いてるんじゃないでしょうか。

 厨房は古いながらも片付いています。まあ、洗いものがシンクに溜まっているのは仕方ない気はするので見ないことにしました。
 木製の食器が多いのは子供が使うからでしょうか。

「シスター、お客さん? あ、この間のまほーつかいのひと」

「エルア様にご用ですって。その間お手伝いしてもらうことにしたの」

 鍋をかき混ぜていた少年が同情したような視線を投げてきました。ああ、いつもなんですか。

「味見してもらっていいかしら。いつも微妙、っていわれるのよね」

「いい匂いしてますよ」

 さて、味見です。
 澄んだスープに臓物が浮いてます。少々グロテスクですが、肉そのものよりはお安いでしょうから。香草はありましたが、具材はほとんどありませんね。

「確かに微妙」

 おいしくないとも言いませんけど、今一歩何かが足りないです。臓物ということで下処理はきちんとしているのか嫌な臭みはないんですけどね。
 ケープを脱いで、腕まくりして挑んだのですが。

 気がついたら、魔改造してました。そして、観客が増えてました。

「お、おいしい。な、何が違うのっ!」

 味見をしたカリナさんがうちひしがれています。
 シンプルな臓物の煮込みにワイン入れたり、香草足したり、トマトと玉葱、セロリ、人参など投入しています。
 塩、こしょう、砂糖で味を調えておきました。

 なお、スープに具材がない謎は鍋を混ぜていて少年が教えてくれました。カリナさんが急がしすぎて、鍋を放っておくことが多く、具材がぐだぐだになって大変不評だったから、だそうです。謎の灰色どろどろスープ、だそうで。見た目に目を瞑ればおいしいという評価を彼女が喜ぶかどうかは謎です。
 料理人になりたいといいながらチラ見してきたので、コツのようなものを伝授しておきました。

 煮込みとパンだけということなので、野菜も拝借してゆでてしまいます。人数と食事の量があってない気がするんですよね。

「はいはい、野菜剥きました? ゆでますよ」

「はぁい」

 他にもお手伝い志願の子供たちもいまして、きらきらした眼で見上げられます。別に特別な事してないはずです。厨房の入り口にも小さい子たちがいて、珍獣感がアップした気がします。

 そして、以前ゲイルさんにないのか聞いたスライサーとピーラーがここにあることに少々驚きましたが。あるならあたしにもくれていいと思いますね。

 ちなみにクルス様はどこから持ってきたのか厨房の端で椅子に座ってます。不調の魔動具メンテナンスしてますよ。玩具とかあったりして子供が寄ってくるのを邪魔そうにしています。

 子供には怯えられるような存在のような気もしたんですが、カリナさん曰く、孤児院の子供たちには魔導師は憧れだそうです。師匠に見いだされたり、上級の学校に通ったり、生まれなど全く問わず立身出世が目指せるということで。
 さらに男女問わないというところが魅力的に見えるようです。
 完全なる実力社会というのはそれはそれで辛いように思えますが、最低限の衣食住は保証されているのだそうです。

 なぜって?
 あっさり、悪事に手を染めるからですって……。全く悪びれず、悪意すら持たず、やるのだそうですよ。
 なので、魔導協会は魔導師の登録は必須としてます。活動するしないに関わらず、定期的に査察が入るそうですよ。そして、登録してない魔導師の存在は許さず、見つかった場合活動期間分の無償労働をさせるそうです。
 甘いのか厳しいのかわからない処分方法ですね。

 年かさの少年少女がとことこと寄っては、一言二言交わしているのが見えます。クルス様がとても戸惑ったような表情でしたけど、なんでしょうね?

 そちらを気にしていたらカリナさんが復活してきました。

「ディレイさんとはこの間が初対面だったんですが、名前は知ってましたよ。エルア様が気にしてたのもそうですけど、あちこちで困りごとを請け負ってたとかで。実際はシスターがとても苦手で押し切られたってことらしいですけど」

 ……なんて言いますか、ご愁傷様です。今日の態度を見ているとありありと想像が出来ます。
 ということは前情報として、カリナさんは知っていたということですか。
 白い目を向けてしまいました。慌てて、ああ、パン屋さんこないかなぁと呟いてます。

「そう言えば、教会の子供だろうがなんだろうが、揉め事になりそうなのには介入したりしてましてね。一々憶えてないらしいんですけど、子供たちには頼れる兄ちゃん、みたいな感じに思っているようで」

「そうですか」

 なんでしょう。このもぞもぞした感じ。そう、うちの旦那様は素敵なのですっ! と言いたいのですが。
 言うと怒られそうな気がします。本人は良い事をしようとは思ってなさそうですからね。
 それでも隠しきれない笑みが気持ち悪くなっていないことを祈りましょう。

 茹で野菜をさましたり、皿に盛ったりしているうちに声が聞こえてきました。

「こんにちは。今日はどうしたんです?」

 見るからに肉体労働してそうな立派な体格の男性が、厨房をのぞき込んで来ています。その後ろに小柄な少女がついてきてます。
 知り合いらしき少年が近づいてきてごそごそと話をしていましたね。

「あらあら。ごめんなさいね。今日はフェイちゃんじゃないの?」

「忙しいとかで代理で。いつでも用事があれば、伺いますよ」

「あら、いつも悪いわね」

 にこにこと笑いながらカリナさんはパンを受け取って、子供たちの手を避けるように上に持ち上げています。

「ふかふかのパン!」

 大いに盛り上がっています。
 特別なものなんでしょうね。でも祭日って感じでもありませんし、なんでしょう?

「臨時収入、ありましたから特別なんですよ。ま、明日からは硬いパンなので今日はこの幸運に感謝しましょう」

 カルナさんは厳かに宣言しました。
 なぜかちらっとクルス様へ視線を向けてましたけど。

「へぇ、景気いい……」

 男性がびしりと固まったのがわかりました。クルス様を見て、ぎぎっと音がしそうな動きでカリナさんを見ています。

「知り合いかしら?」

「ああ、配達を頼んでいる」

 クルス様はちらっと見て、元の作業にもどりましたね。子供たちはパンに夢中なので、ようやく静かになったと安堵しているようにも見えます。
 あたしはお会いしたことはなかったですが、配達の人ですか。いつもお世話になってます。とご挨拶したいですが、それもまずい気はします。

 配達の人のうろうろと動いた視線の先にあたしがいたようで、少し目があいました。
 営業スマイルを浮かべて少し頭を下げました。時々わがまま言ってごめんなさい。

 笑顔を普通に返されて、二度見されました。

「え、ええ!?」

 驚愕という表情をされたのですが、なぜでしょう?
 その後、連れの少女に袖を引かれて、ご帰宅されました。

「なんでしょうか?」

「中身を知らなかったんじゃないかしら。でも、妹さんだけで今日の用事って済んだと思うのだけど」

 中身って。
 そして、首をかしげているカリナさんが、鈍そうだと言うことはわかりました。いつも悪いわねってことはよく顔を見に来ているって事ですよ?
 いえ、あたしの勘ぐりすぎかもしれませんね。

「あーあ、今日も敗退していった」

「ねー。シスターにぶにぶだから」

 ……勘ぐりすぎでもなさそうですね。子供、よく見てます。そして、本人に聞こえないようにこそこそしています。
 カリナさんは今、パンを死守するのに気持ち持ってかれてますからね。

 おいしそうな匂いが食欲を誘いますね。

「いったい何の騒ぎだね」

 厨房を覗きこんできた方々が実は用がある人たちでした。
 小柄な女性と背の高い男性でした。

「遅い」

 クルス様の不機嫌な声に面食らったような表情をしていますね。

「……リィ。これ、どういうことなの? 孤児院には誰もいなかったし、どこに連れていったのか探した」

「え、お手伝いしてもらってます。いかにもワケありと個室に通すと目立つじゃないですか。私も仕事が減ります。お得」

 カリナさんが胸を張ってます。全くどこも悪いとは思ってませんね。このくらい押しが強くないとシスターやれないんでしょうか。

 クルス様も作業を中断してますね。手招きされたので、近くの子にお玉を渡してふらふらと近寄って行きます。紹介とかしてくれるんでしょうか。

「お疲れ」

 頭を撫でてくれます。もっと褒めてくれても良いですよ。半分以上、自業自得な所はありましたけどね。
 いやー、仕事してるって感じがしますっ!

「あー、甘えてるぅ」

 ……子供よ。見ない振りをするのです。
 露骨に距離をとってしまった我々の心境を察してっ! 無理だと思うんですけどね。

 クルス様は大変ぎこちなく、小柄な女性を紹介してくれました。フェザーの町の教会長だそうです。
 あちらで頭が痛そうにしている男性がエルアさんだそうです。クルス様が嫌そうに同郷の神官といっていました。ものすっごい遠い血縁と言ってました。確かに似ているところは全くありませんね。
 白髪交じりですが茶色の髪も珍しくはありませんし、身長もわりと高めですけど個人差があるものですから。目の色は青ですから全く違います。

 それにしても優しげというより微妙に漂う胡散臭さはなんなんでしょう。
 偽神官、みたいな風に見えます。

 ふと思い出したように荷物から何かを取り出していました。

「役に立った」

 紙袋をそのまま渡しているって、あれって。
 色々思い出して恥ずかしい気持ちがしてきます。

 許可証。教会にも保管されて無事に成立しちゃった感じですね。まあ、本来はそれから色々あるんでしょうが、先に済んでますので。

 改めて考えるとすごいもの出してきたなとしか思えません。

「おやおや、思ったよりも早かったね」

 教会長さんは面白がるように言ってました。
 ほんとそうですね。前に出かけたときに手に入れてすぐ使ったことになりますか。良かったんでしょうか?
 クルス様を見ているのに気がつかれたのか優しく微笑まれてしまいました。きゅんとしますね。

「おー、なんか照れてる」

「お姉ちゃん可愛い」

 ……ギャラリーが勝手なこと言ってます。全力で逃亡したくなりました。
 とりあえず、お鍋の前に逃げることにしました。クルス様は苦笑いしてましたけどね。

 で、鍋をかき混ぜるつもりが、なぜかカリナさんにがっちりと腕を捕まれました。
 無言でエルアさんへの壁にされてます。な、なぜっ!

「お断りされませんでした。お昼もおいしい、良い事じゃないですか」

「客人を使うなと言っているだろうが。疲れるなら休めって」

「嫌です。戻ってきた時倍以上で汚れてるんですよっ! 誰か代わり寄越してくださいっ!」

「それは今は無理。だからって客人を」

 最初に戻りましたね。何ループ目でしょうか。
 子供たちも飽きてきてますね。お腹すいたとか言い出してる子もいます。あらら。話をするような環境ではありませんね。
 ところでパンはどうしたのでしょうか? ああ、年長組が死守していると。
 困ったなと辺りを見回していると。

「シスター、エルア様大好きだから休むなんて無理よ」

 大人びた少女が爆弾発言投げ込んできました。
 しんと静まりかえって、皆が勝手に話し始めて、カオスです。背後からごごごっと音がしそうな感じの怒りの波動を感じます。

 手に負えません。大人がちゃんとしていただきたいですが、教会長さんは苦笑し、クルス様は首を横に振ってます。
 そーですか。

「はーい、ごはんにしましょーねーっ!」

 手近にあったフライパンをお玉で叩きます。とりあえず、ごはんです。作らせたのだから喰え。

 子供たちを使ってそれぞれに仕事を割り振ります。今までの仕事の成果が発揮されている気がしてますね。手下を従えているみたいな感じなのは心外ですが。
 子供たちが急増したということで食堂で一回では食べられないのだそうです。年少者と年長者の組を作って、半分ずつ食堂に送り込みます。ベッドも小さい子は2人組で寝かされてるそうで少々ストレスが溜まってる気はします。

 さて、残った方がおやつ準備の手伝いをしてもらいます。

 その間にカリナさんもエルアさんもクールダウンしたようです。いいことです。

 リンゴの皮むきをしていると心が落ち着きます。延々と剥き続け、子供たちにはひたすらすり下ろしてもらってます。ジャムになります。あとで人参もすり下ろしますよ。

「働かない?」

 その様子を見ていたエルアさんがそんなことを言いだしてきました。

「嫌です」

 皮むきが終わったらあたしがみじん切りをして、食感を残したい感じです。これで砂糖が少なくてもそれなりに甘いジャムが出来ます。
 食事後にはただひたすらに火にかけた鍋を混ぜる仕事が増えます。
 ちょいちょい味見されるのは仕方ないですね。
 パンケーキを焼いておけばあとでつけて食べられるでしょう。焼くまでいるんでしょうかね?

 クルス様は教会長さんとお話しているようです。
 というかお話が終わったのか再び呼ばれました。

「アーテルちゃんといったかね」

「はい」

「教会に就職しないかい? 教会ではいつでも歓迎するよ」

 ……こっちも勧誘されました。

「今のところ困ってませんので。機会があれば」

「うちも一枚岩ではないからね。不快なこともするかもしれない。完全に味方とも言えないが、うちはいつでも歓迎するよ」

 微妙な言い方の違いですね。中立よりは味方に近いというあたりでしょうか。

「そっちの魔導師には多大なる借りがあるからね」

 言われた本人が首をかしげていました。
 教会長さんはからから笑っていましたね。エルアさんが何とも言い難い、いえ、笑い出すのを神妙な顔で誤魔化しているような顔ですね。

 ああ、各地のシスターたちに色々押しつけられたってやつですか。恩を売ったとも思ってなさそうですよね。

「暇があったら手伝いにおいで」

 教会長さんはエルアさんを従えて部屋に戻られました。ちゃっかり昼食は持たせています。

「いつでもいいですよ」

 カリナさんは嬉々として言ってますが、使い潰されそうな予感しかしません。これほどのパワフルさは残念ながら持ち合わせません。
 あたしは引きこもっていたいのです。

「あ、そうだった。今度王都行きで同行を仰せつかりましたのでよろしく」

「はい?」

「魔導協会からはリリーさんが出るということなので、一応、教会としては私が。リリーさんとは面識がありますし、仮にも貴族令嬢でしたので肩書きが役に立つということで」

 カリナさんにはどこもご令嬢っぽさはありません。にかっと笑うのが男前な気さえします。

「孤児院どうするんだ?」

「さあ? 暇な魔導師拾ってくるとか言ってましたよ。なにかこの間から暇だからろくでもないことしてるとか言ってたので。そのわりに全然音沙汰ありませんけどね」

 魔導師に子守させるって大丈夫なんでしょうか。

「師匠をもっているなら、家事全般やらされるから精度はともかく、生活に困ることはない。複数弟子をとっているなら子供相手もさせられるから、内容はともかく慣れてはいる」

 渋い顔でクルス様が捕捉してくれました。
 あ、そうですか……。

「情操教育にはとても悪そうですが、したたかに生きて行くにはいいかもしれませんね」

 遠い目でカリナさんが言っています。やっぱりそう言う認識ですか。
 結局、昼食後の片付けやらなにやら手伝って、長居することになってしまいました。
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