元チート大賢者の転生幼女物語

こずえ

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現代の常識学

白の覚醒

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「お前は…」

私がそう呟くと黒い鎧の人間が言う。

「我は西の帝国グライベルのリグレッタと申す!ですなっ!冥土の土産に覚えておくといい!ですなっ!」

「西の帝国…」

私はその国を知っている。

人間界で暮らすヒトたちを手当り次第に痛めつけて奴隷印による奴隷化を行っているクソッタレどもの塊だ。

そのヒトの中には私のような魔族も含まれている。

西の帝国の王はかなりの野心家で強欲な人間だ。

私の故郷もこいつらに襲われて壊滅した。

私のようなの姿をした魔族は購入者が決まるまではその国の男たちの性欲の受け口にさせられ、の姿をした魔族も地下施設のような劣悪な環境で人間なら二日と持たないであろう過酷な重労働を強いられる。

私にとっても因縁深い相手だ。

私は込み上げる殺意を抑え込んで言う。

「一応、聞いときますけど、何もしないで帰ってくれたりはしませんよね…」

「当然!ですなっ!我々の目的は中心の国アーミアの領地の侵攻!ですなっ!よって、我々の邪魔をするものは男は奴隷として労働力に!女は我々の欲を解消するための道具にする!ですなっ!」

さも当たり前であるかのようにリグレッタは言う。

私はリグレッタの言葉から、あの国は絶対に変わらないと確信する。

「やはり、お前たちは生きているべきではない…」

私は蜃気楼を解除し、魔力を解放する。

そして、固有ユニークの姿を解放する。

「ウッ…グラアアアアアアアアアアア!」

全身に力がみなぎる。

そして、私の姿が魂の形ソウルボディに変化する。

背丈は変わらないが、指の先には全てを切り裂くような先の尖った長く強靭で鋭利な爪が現れ、背中には大きな悪魔のような翼が生える。

この姿の私は力を20%ほどの解放をしてる。

だが、この姿は長くは持たない。

私の身体には大き過ぎた力なのだ。

これに適合するには力の制御が必要だ。

私たち魔族にとってそれは自身への存在否定に繋がる。

私の固有能力の蜃気楼はそれを手助けすることも出来る能力なのだ。

だから、蜃気楼による存在否定で力を制御しなければならない。

それが根源の白ブランである私の力…

シェラの名付けによって解放された私の真の姿だ。

今思えば、故郷の魔族たちからと呼ばれていたのも納得だ。

「ほほう!貴様は魔族!ですなっ!ならば、手始めに我の軍勢を向かわせる!ですなっ!」

D~Bランクのモンスターの軍勢が一斉に飛びかかってくる。

その数は1000は軽く超えているだろう。

私は殺気を爪に込める。

「コノ程度ノ軍勢ナドッ!」

私が力一杯に右腕を振り払うと斬撃が無数に発生し、モンスターの軍勢を壊滅させる。

「おやおや。さすがにこの程度では相手にならない!ですなっ!」

リグレッタはそう言うと召喚門を展開する。

「ならば、こいつはどうですかな?現れよ!炎の使者、フレアサーベル!」

リグレッタの宣言とともに炎のトラのようなモンスターが周囲のモンスターの軍勢を喰らい尽くし、私の前に現れる。

「ふはははは!こいつはAランクなみの強さを持つと言われる炎の獣!ですなっ!フレアサーベル!あの魔族が抵抗する気が無くなるまで痛めつけてやりなさい!ですなっ!」

「ぐおおおおおおおー!」

フレアサーベルがリグレッタの命令を聞いて大きな声で吼える。

大地が揺れ、灼熱の熱風が荒れ狂う。

私の魔力が火属性でなければ、きっとこの時点で重度の火傷により動けなくなっていただろう。

「効ナイデスヨ。ダッテ、私ハ…」

私は爪を構成していた魔力を使って風属性の魔力を具現化した剣を振るい、一瞬でフレアサーベルを細切れにする。

私のの高まりを感じる。

身体がピッタリとハマったような感覚を感じると同時に力が安定したような気がする。

【固有スキル:蜃気楼しんきろう白乃世界ブランディアードへ進化しました。】

「シェラ様の下僕なのですからねっ!」

【スキル:白之獄ブラジション霊属覚醒テイムバーストを獲得しました。】

そんな声が聞こえた。

「おやおや。少しはやるようですな。ならば、我が直々に相手してやりましょう!ですなっ!」

リグレッタは腰の黒い剣を引き抜くと言う。

「暗黒の剣よ!その力を存分に振るうのですなっ!」

黒い剣から禍々しい魔力が溢れる。

「私は負けない…いや…負けられない!」

私は火と風の魔力を使い、大地を蹴り、自身の翼に強風を受けさせる事で一気に加速する。

「せやぁ!」

「ギャリリリリガン!」とどう考えても剣が鎧にぶつかっただけとは思えないような音が発生する。

「脆い!」

咄嗟に飛び退いて避けるが、リグレッタの剣が私の前髪を数本斬った。

(あ、危なかった…)

私は空中に浮いてリグレッタの様子を伺う。

(あの鎧…魔力を無効化しているのでしょうか…ただ硬いだけじゃないのはかなり厄介ですね…)

私は冷静に分析する。

(だけど、どこかに弱点があるはず…それさえ見つけてしまえば余裕ですね。)

私はリグレッタが動き出すのを感じる。

「ダークスラッシュ!」

そんな声が聞こえたと同時に闇の斬撃が私がいた場所に発生する。

(あの斬撃は私の存在を斬ろうとしたって言うのですか…なんてデタラメな能力なんでしょう。)

私は魔法陣を展開する。

(シェラ様、大賢者様の力、少しお借りしますよ。)

展開した魔法陣にシェラの魔力を注ぐ。

「闇を照らす光となれ!シャイニングアロー!」

無数の光の矢が発生し、リグレッタの身体を貫かんと迫る。

「その程度の光で我を倒せると思わぬことですなっ!ダークバースト!」

リグレッタが闇の魔力を放って光の矢を全て無効化する。

私はリグレッタの行動をしっかりと見る。

(試す価値はありますね。)

私はもう一度同じ魔法陣を二つ展開する。

「詠唱省略…ツインシャイニングアロー!」

先程よりも量の増えた無数の光の矢がリグレッタに放たれる。

「何度やっても無駄ですなっ!ダーク…」

「そこだっ!ライトニングバレット!」

光速で放たれた光の弾丸がリグレッタの魔力が集まった場所を貫く。

「なんと!」

リグレッタが光の矢が当たる寸前でを行った。

相殺したり受け流さなかったその行動を私は覚える。

私は風の剣を光の魔力に変換する。

「お前の弱点はわかりました。これで終わりです!」

私はリグレッタの周囲に魔法陣を展開する。

そして、リグレッタが逃げられないように結界を貼り、出られないように閉じ込める。

「審判の時だ…聖なる光の裁きを受けよ!ホーリージャッジメント!」

結界内部が光に埋め尽くされ、外側にもその輝きが放たれる。

「ぐっ…」

凄まじい風が発生することで身体が吹き飛びそうになるのを光速で地面に降り立つ事で回避する。

そして、光が爆発したと同時に結界が割れる。

「さすがに凄まじい威力ですね…」

土埃の向こう側を見る。

「…ッ!?」

そこには二人の人間がいた。
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