憧れのスローライフを異世界で?

さくらもち

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学生編

改めまして

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ただいま学生カフェの半個室で優雅なティータイム中です。

あの後連れてこられたのは半個室と言ってもテラス席で周りからは声も姿も見えない絶妙な位置にある感じ。
でもって顔見知りのアンちゃんの侍女さんでもセレナさんだけ部屋に残った途端。

「久しぶりねユーナ。」
さっきまでご令嬢モードはどこに行った?ってくらいいつも通りのアンちゃんで、
「お、お久しぶりです。」
下手なことを言えず戸惑う私。
「ここでの話は周りにはバレないからいつも通りで大丈夫よ、ちなみにセレナは結界師で今は防音結界の中だから。」
スキルで結界関係を授かる人も居るとは聞いていたけどセレナさんがそうだったとは…
「ってそんな大事なこと私に教えて大丈夫なの?!」
とびっくりしたのもありついいつも通りに話しちゃったよ。

「へーきよ、ユーナのことは信用してるから。」
「お嬢様のお忍びだとは思ってたけど公爵家のご令嬢だとは思わなかったよ。でもセレナさんが結界師さんならあちこちフラフラ出来るってことなのね。」
前々から少し無防備なお嬢様だと思ってたけどそういうことだったのかと納得したよ。
「そーいうこと、公爵家って肩書きのせいで気の合うお友達なんて出来なくてユーナは初めてのお友達だもの、まだ話してくれてないことはありそうだけどそれはお互い様だったしね。」
うーん、このお嬢様中身は男前なんだよね。
「はぁ、改めまして。私は、モルグ商会会頭の長女のユーナ・モルグと申します。」
アンちゃんの家名を知ったことだしこちらもちゃんと伝えないとだね!

「え?あの最近絶好調のモルグ商会?スノウリリーを傘下にいれている?」
オーナーデザイナーとはいえパパの商会の庇護はあるよー的な店なので傘下のお店扱いになっているからね。
「というか、実はスノウリリーって私のお店だったりするんだよね…」
今までは市場調査も兼ねてファンに成りすまして買い物してみたりしてたからさ、このことを知っているスタッフは少なかったりするんだよね。
いつもは店長に任せっきりだからデザイナーは謎のままになっているんだよ。

「ぇぇえ!?」
アンちゃんお嬢様が大きな声出しちゃダメだよ。
「アハハ、今まで黙っててゴメン!」
「じゃ、じゃースノウリリーのデザイナーが誰かも知ってたりするわけ?」
「アハハ…」
「ずるいわ!私がどれだけデザイナーに会いたがっているか知っていたのに、ユーナだけ会っていたなんて…」
うぅん、ショックを受けているところ申し訳ない、
「えっと、アンちゃんも実は会ったこと会ったりするんだよね。」
「な、なんですって?!ユーナどういう事?」
食い付きがヤバい。
ちなみに侍女のセレナさんもスノウリリーの大ファンなのでアンちゃんの後ろで黙っているけど目がヤバいよぉー。

「私なんだよね、実は。」
ここまで来たら内緒にしておくのもってなったしアンちゃんになら教えても良いかなって思っていたから今が話すチャンスだと思って暴露しちゃう。

「え?」
「だから、私がデザイナーなの。」
鳩が豆鉄砲をくらったような顔ってこういうことなのかなーって思わず思ってしまうがここはキチンと伝えないとだよね。

「セレナ!」
「はい!」
しばらくフリーズしてたアンちゃんはハッとすると、
「今度我が家に招待をするから是非来て下さるわよね?」
あれ?ご令嬢モードにもどってるよぉ。
「えっ、あ、はい。」
「それは良かったわ、セレナ日程調整わよろしくね。」
「かしこまりました、お嬢様。」
なんか入学前に一波乱ありそうな予感だけどコレは仕方がないのかな?
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