憧れのスローライフを異世界で?

さくらもち

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学生編

コネ、ツテのみの先行販売スタート

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ブランデーの先行販売が始まります!
私の工房で仕込んでた分のみで、本格的な販売は3年後からになるんだけど待ちきれない皇家、リーベント公爵家とその関係だけ製造分の半分は出すことになったんだよ。

私が成人後初めて作ったものを飲む分はひと樽確保するためにもひとまず半分だけね。
ひと樽で10本の瓶に移し替えられて1回に6樽作ったから残り2樽ちょっとだけどさ、ほとんどこの2家に渡されてその後何本か他に譲ったり売ったりするそう。
とりあえずひと樽分ずつ売って残りはパパに少しと閉まっておくかな。

工場もなんとか稼働して現在順調に樽詰めされているけどそろそろ今年の仕込みは終わるのであとは蒸留後の酒を消毒用アルコールと、果実酒を作って販売するつもりなんだ!
手軽に手に入るのは酸味の強いオレンジのような果物で砂糖は高いのでそれより安価な蜂蜜を入れたのと普通に砂糖を入れたもの、果物のみのものと3種類試作していてそろそろ1ヶ月ものが出来上がる。
どれくらいが良いかはコレから実験していくために毎月作って比べてみようと思っていて、値段もだけど長い期間手に入る果物って言う条件にもマッチして都合良かったんだよね。

という訳でマークに試飲してもらってるんだけど、
「うーん、蜂蜜が1番飲みやすいですね。オリンの酸っぱさがあまりなく蜂蜜の甘さもくどくなくて飲みやすいですね。」
「ちなみに砂糖の方は?」
「砂糖のはあまいけど酸味が残ってて好き嫌いが分かれそうだな。」
「なるほど、じゃオリンだけのは酸味が強すぎるの?」
「それも有りますが苦味があって口の中に残ってるな。」

なるほどねー
あとは時間をかけたら変わるかどうかだけど最高でも3ヶ月までにしようと思ってるんだよ、場所も取るし値段もその分高くなると売りにくいしね。

せっかくなので蜂蜜バージョンと砂糖バージョンを紅茶に少し垂らして飲んでみたけど蜂蜜バージョンの方が女性ウケも良くて値段も手ごろにできるのでコレを沢山仕込んでもらうことにしよう。

そうだ!せっかくだからパパとママにも感想を聞こう。

「ユーナちゃん!これもっとある?」
ママが思いのほか気に入ったみたい。
「コレもお酒の工場で作る予定だからこっちはブランデーより手に入りやすいようにするつもりだよ。」
「売り物にするのか?」
パパはどっちかと言うとブランデーの方がいいみたいだね。

「うん、ブランデーは作るのに寝かせる時間が長いから短期間で作って売れるものも一緒に用意しておこうと思ってね。」
「なるほど、さすがは私の娘。」
「季節ごとの果物もコレから試作してみるつもりだからその時はまた感想聞かせてね。」
「まぁ!それはとっても楽しみにしているわ。」
ママの食い付きが凄いね。

「そうだ、家具職人達が1度ユーナに会いたいそうだ。」
「ん?もう人集まったの?」
「というか元々ロッキングチェアを作っていた職人たちが最近は仕事が減ってきていたからちょうど良かったのさ。」

あーもう販売してからだいぶ経つしそろそろ売れ行きが落ち着いてきていたってことか。
興味がなくほかの収入もあったので商業ギルドの口座に毎月いくら入ったのか確認せずにあるお金使って工場買っちゃったから忘れてたよ。
おかげで今は結構貯め込んでた資産はほぼカラッポだけど手持ちのブランデー売ればそれなりの金額になると思うし気にはしてない。だってあっという間に元預金以上のお金が入ってくる予定だから。
増産品が出来上がるまでは1本金額100枚(全部売ったら工房を買ったお金を余裕で超えるよね)で取引することになったし安定したお金の入ってくる仕組みはコレで出来た事になるのかな?
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