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幕間 「ローズウッド伯爵家の受難1」
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昼行燈ーエレナの父であるヘンリー・ローズウッド伯爵は、影でそう人から呼ばわれていることを知っていたし、それを特に否定するつもりもなかった。
自分が古い家柄だけが取り柄のお飾り貴族である自覚はあった。そもそもが争いや政治にまつわるパワーゲームが好きではなかったから、昼行燈などと揶揄されても特に腹も立たなかった。とはいえ剣技も魔法も一流の教育は受けたし、特に剣技に関しては光るものがあると武道の師は言ってくれたが、率先してそれを振おうという気持ちにはならなかったので、騎士団にも入らず時折一人で黙々と振るうのみだった。
そんなヘンリーが唯一わがままをいったのは、妻ーシャーロットとの婚姻だった。シャーロットの実家は名ばかりの辺境貴族で、家格としては全く釣り合っていなかった。ある時、気が進まないながらも宮廷で開かれた舞踏会で二人は出会った。社交の場で交わされる泡のように空虚な会話に嫌気がさして、庭をぶらぶらとしていたら、同じように無聊を託っていたシャーロットと出会ったのだった。社交界という場に馴染めないものを感じていた二人は、すぐに惹かれあった。
シャーロットは家格もさることながら、華美な装いを好まず、よくよく見れば整った美しい顔立ちをしているのだが、まったく目立たなかった。ヘンリーにとってはそれこそが好ましいところでもあったが、父親に交際を打ち明けるとあまりいい顔をしなかった。だが、ヘンリーには世界でいちばん魅力的な女性に思えたし、実際にシャーロットはとても優しくて気立がよい才女だった。ある時こっそりとシャーロットが、自分が精霊と会話ができ、精霊術を使えることを打ち明けてくれたときは、自分が何をおいてもこの人を守らねばならないと思ったものだった。
凡庸な名門貴族の跡取り息子が、一人の男性として人を愛し、世界と向き合おうと思ったのは、ひとえにシャーロットとの出会いのおかげだったといえる。渋る父親を、相続放棄もちらつかせて半ば脅すようにして説得し、シャーロットと結婚した。二人でガーデンを散策したり、庭いじりをするのが何よりも幸せな時間だった。数年して一人娘のエレナを授かった時が、思えばヘンリーにとっては至福の時だったのだろう。
けれど神ーあるいは世界は残酷で、エレナが生まれても間も無くシャーロットは病を得て、そのままあっさりと帰らぬ人となった。手を尽くす暇もなく、彼女はただ静かに微笑んで、ヘンリーとエレナを心から愛していることと、それから娘をくれぐれも頼むとだけ言い残し静かにこの世を去ったのだった。絶望に襲われかけたヘンリーを支えたのは残されたエレナだった。貴族ならば乳母や侍女に育児を任せきりにするのが当たり前だったが、ヘンリーは自らの手でエレナを育てることに注力した。あるいはそれは現実逃避だったのかもしれない。しかし、ヘンリーにとっては愛する女性との約束を守るため、ぜひとも成し遂げねばならないことだった。
やがてエレナは、母親に似て優しく穏やかな、そして清楚な美しさを秘めた女性として成長した。エレナがふとした時に見せる表情に、シャーロットの面影を見て、微かな胸の痛みを覚えることもしばしばあった。だから、長年の知己であるエルトリア公爵家の跡取り息子と婚約が決まった時は、肩の荷が半分降りたような気がしたものだ。愛する娘が嫁ぐ寂しさはあったが、しかし何よりもその娘の幸せを願う父親にとっては、良きパートナーと結婚することが望ましいことだと思えたのだった。
「それが婚約破棄とはな...」
エレナから報告を受けた時は、その気持ちを思って言葉がつまり、あまり励ましてやることができなかった。良かれと思って取りまとめた婚約が、むしろ娘にとっては不幸の種だったかもしれないという後悔もあった。
だから、ヘンリーにできるのは、シャーロットとの思い出の場所でもあるガーデンで娘を休ませることだけだった。
「と思ったら北の騎士団の団長と辺境へ向かうとは...」
しばらくして落ち着いたら様子を見に行こうと思っていた矢先、ガーデンの管理人サイラスがもたらしたのは意外にも程がある知らせだった。エレナが突如として魔力に目覚め、北の騎士団長に請われて旅立ったという、ヘンリーにとってはいわば驚天動地の知らせに、最初は耳を疑った。
「どうしてエレナが急にそんなことに...」
「北の騎士を率いるカイル・ノーザンハート殿は誠実な武人として誉高く、彼がエレナ様を見込んで頭を下げられたのです。そして何より、エレナ様ご自身が国のため、民のためにできることをなさりたいと決意なさいました」
そういってサイラスは慌てふためくヘンリーを安心させるべく、懸命に説明してくれたのだった。
「そうか...エレナが自ら望んだのか」
それでも、数日間は衝撃と心配の方が上回り、いっそ自分も北方へ向かおうかなどとクレイトンに相談することもあった。しかし、エレナが自身で決めたことであり、幼いと思っていた娘が一人の大人として自分の人生を改めて歩み出したのだという事実を徐々に受け入れる気持ちが芽生えてくるとともに、親としての感慨の方が大きくなってきていた。そして、娘や辺境のために自分も何かができるのではないかと思い、慣れぬ身ながら宮廷での情報収集や支援の模索をはじめようとしたその矢先のことだった。
「恐れながらヘンリー様...お屋敷が包囲されております」
緊張した面持ちのクレイトンがもたらした報告は、予想もしないものだった。反射的に愛剣を手に取ってクレイトンに確認する。
「どこの紋章か?」
「それが...炎を吐く獅子にございます」
「アイアンメイデン...身に覚えはないが、もしやエレナに何か?」
名門貴族であるローズウッド伯爵家を、王家直属のアイアンメイデンが包囲するとなればただ事ではない。
アイアンメイデンが王の裁可を得ず動くことはないのだから、すでに大きな陰謀に巻き込まれたのは間違いなかった。
「何はともあれ、話を聞くとするか」
「ヘンリー様...異常事態です。お屋敷の抜け道から脱出なさるべきです」
クレイトンが悲痛な面持ちで提案した。
ヘンリーはそれを一笑に付した。
「いかに私が凡骨であろうと話も聞かず当主が逃げたとあれば、末代までの恥だ。だが、念のため使用人たちは逃がせ。そうだな...エレナが向かった北の騎士団を頼らせよ」
「ヘンリー様...いえ、これ以上出過ぎたことは申しますまい。畏まりました」
クレイトンは深々と一礼すると、使用人たちを逃がすため慌ただしく行動を開始した。
自分が古い家柄だけが取り柄のお飾り貴族である自覚はあった。そもそもが争いや政治にまつわるパワーゲームが好きではなかったから、昼行燈などと揶揄されても特に腹も立たなかった。とはいえ剣技も魔法も一流の教育は受けたし、特に剣技に関しては光るものがあると武道の師は言ってくれたが、率先してそれを振おうという気持ちにはならなかったので、騎士団にも入らず時折一人で黙々と振るうのみだった。
そんなヘンリーが唯一わがままをいったのは、妻ーシャーロットとの婚姻だった。シャーロットの実家は名ばかりの辺境貴族で、家格としては全く釣り合っていなかった。ある時、気が進まないながらも宮廷で開かれた舞踏会で二人は出会った。社交の場で交わされる泡のように空虚な会話に嫌気がさして、庭をぶらぶらとしていたら、同じように無聊を託っていたシャーロットと出会ったのだった。社交界という場に馴染めないものを感じていた二人は、すぐに惹かれあった。
シャーロットは家格もさることながら、華美な装いを好まず、よくよく見れば整った美しい顔立ちをしているのだが、まったく目立たなかった。ヘンリーにとってはそれこそが好ましいところでもあったが、父親に交際を打ち明けるとあまりいい顔をしなかった。だが、ヘンリーには世界でいちばん魅力的な女性に思えたし、実際にシャーロットはとても優しくて気立がよい才女だった。ある時こっそりとシャーロットが、自分が精霊と会話ができ、精霊術を使えることを打ち明けてくれたときは、自分が何をおいてもこの人を守らねばならないと思ったものだった。
凡庸な名門貴族の跡取り息子が、一人の男性として人を愛し、世界と向き合おうと思ったのは、ひとえにシャーロットとの出会いのおかげだったといえる。渋る父親を、相続放棄もちらつかせて半ば脅すようにして説得し、シャーロットと結婚した。二人でガーデンを散策したり、庭いじりをするのが何よりも幸せな時間だった。数年して一人娘のエレナを授かった時が、思えばヘンリーにとっては至福の時だったのだろう。
けれど神ーあるいは世界は残酷で、エレナが生まれても間も無くシャーロットは病を得て、そのままあっさりと帰らぬ人となった。手を尽くす暇もなく、彼女はただ静かに微笑んで、ヘンリーとエレナを心から愛していることと、それから娘をくれぐれも頼むとだけ言い残し静かにこの世を去ったのだった。絶望に襲われかけたヘンリーを支えたのは残されたエレナだった。貴族ならば乳母や侍女に育児を任せきりにするのが当たり前だったが、ヘンリーは自らの手でエレナを育てることに注力した。あるいはそれは現実逃避だったのかもしれない。しかし、ヘンリーにとっては愛する女性との約束を守るため、ぜひとも成し遂げねばならないことだった。
やがてエレナは、母親に似て優しく穏やかな、そして清楚な美しさを秘めた女性として成長した。エレナがふとした時に見せる表情に、シャーロットの面影を見て、微かな胸の痛みを覚えることもしばしばあった。だから、長年の知己であるエルトリア公爵家の跡取り息子と婚約が決まった時は、肩の荷が半分降りたような気がしたものだ。愛する娘が嫁ぐ寂しさはあったが、しかし何よりもその娘の幸せを願う父親にとっては、良きパートナーと結婚することが望ましいことだと思えたのだった。
「それが婚約破棄とはな...」
エレナから報告を受けた時は、その気持ちを思って言葉がつまり、あまり励ましてやることができなかった。良かれと思って取りまとめた婚約が、むしろ娘にとっては不幸の種だったかもしれないという後悔もあった。
だから、ヘンリーにできるのは、シャーロットとの思い出の場所でもあるガーデンで娘を休ませることだけだった。
「と思ったら北の騎士団の団長と辺境へ向かうとは...」
しばらくして落ち着いたら様子を見に行こうと思っていた矢先、ガーデンの管理人サイラスがもたらしたのは意外にも程がある知らせだった。エレナが突如として魔力に目覚め、北の騎士団長に請われて旅立ったという、ヘンリーにとってはいわば驚天動地の知らせに、最初は耳を疑った。
「どうしてエレナが急にそんなことに...」
「北の騎士を率いるカイル・ノーザンハート殿は誠実な武人として誉高く、彼がエレナ様を見込んで頭を下げられたのです。そして何より、エレナ様ご自身が国のため、民のためにできることをなさりたいと決意なさいました」
そういってサイラスは慌てふためくヘンリーを安心させるべく、懸命に説明してくれたのだった。
「そうか...エレナが自ら望んだのか」
それでも、数日間は衝撃と心配の方が上回り、いっそ自分も北方へ向かおうかなどとクレイトンに相談することもあった。しかし、エレナが自身で決めたことであり、幼いと思っていた娘が一人の大人として自分の人生を改めて歩み出したのだという事実を徐々に受け入れる気持ちが芽生えてくるとともに、親としての感慨の方が大きくなってきていた。そして、娘や辺境のために自分も何かができるのではないかと思い、慣れぬ身ながら宮廷での情報収集や支援の模索をはじめようとしたその矢先のことだった。
「恐れながらヘンリー様...お屋敷が包囲されております」
緊張した面持ちのクレイトンがもたらした報告は、予想もしないものだった。反射的に愛剣を手に取ってクレイトンに確認する。
「どこの紋章か?」
「それが...炎を吐く獅子にございます」
「アイアンメイデン...身に覚えはないが、もしやエレナに何か?」
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アイアンメイデンが王の裁可を得ず動くことはないのだから、すでに大きな陰謀に巻き込まれたのは間違いなかった。
「何はともあれ、話を聞くとするか」
「ヘンリー様...異常事態です。お屋敷の抜け道から脱出なさるべきです」
クレイトンが悲痛な面持ちで提案した。
ヘンリーはそれを一笑に付した。
「いかに私が凡骨であろうと話も聞かず当主が逃げたとあれば、末代までの恥だ。だが、念のため使用人たちは逃がせ。そうだな...エレナが向かった北の騎士団を頼らせよ」
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