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終章
第67話:最終対話・前編リリア vs アルティナ
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空が裂け、舞台が現れる。灰と光が交錯するその場所は、無神域の中心、世界が“定義”を待つ空白。そこにふたりの巫女が立った。リリアとアルティナ。
誰の介入も許されない空間で、いま――信念そのものがぶつかろうとしていた。
「……来たのね、リリア」
アルティナが静かに呟く。
「うん。私はあなたと戦いたくない。でも、あなたが“この未来”を譲れないのなら……私は全力で止める」
「じゃあ、私も容赦しない。あなたの“理想”を、この場で壊してみせる。感情に縋る世界なんて、もう十分見た」
アルティナが手を掲げると、無神域の術式が応じるように展開された。
幾何学的な紋が浮かび、世界の構造そのものが“武装”として形を取る。
「これは……法則干渉術式《イグノス=コーデ》……!」
ユリウスの驚きの声が通信を通じて届く。
「リリア、油断するな。これは単なる攻撃じゃない。“自分以外の術式を否定する空間”を展開する特殊構文だ!」
「……つまり、“私の力を封じながら戦う”ってことね」
リリアは深く息を吸い、静かに風を集める。
風精霊たちは、この空間で完全な力を発揮できない。けれど――
「それでも、届けられるはず。“私の想い”が、この空間ごと、あなたに届くって信じてる!」
風が逆流し、リリアの魔力が渦を巻く。
感情に支えられた術式が、制限された空間の中で微かに花開く。
「調停術式――《セフィル=リンク》!」
風とともに、彼女の言葉が放たれる。
「あなたは、自分を正しいって言い聞かせてる。でも、本当はどこかで……“誰かに止めてほしかった”んじゃないの?」
アルティナの目が揺れる。
「私を――哀れんでるの?」
「違うよ。私は、“あなたを否定しないために、戦ってる”。あなたが“全部を抱えてしまう”ことが、何よりもつらいから」
アルティナが叫ぶ。
「だったら――私に勝ってみせてよ! 想いなんて、不確かな力で!」
空が光り、再構成の術式が放たれる。構造を上書きする強制干渉。リリアはそれを受け止めながら、真っ直ぐ進む。
「……アルティナ。あなたの苦しみを、私にも背負わせてほしい。あなたが望む未来を、私たちが“一緒に考えられる”ように――」
その一歩が、空間を裂いた。
風が、閉ざされた空を切り裂いて、ほんの一筋、アルティナの頬を撫でた。
「……こんな術式、あなたがなぜ破れるの……」
アルティナが目を見開いたまま、動けなくなる。
「それが、“対話”の力だよ」
リリアの声は、届いていた。
誰の介入も許されない空間で、いま――信念そのものがぶつかろうとしていた。
「……来たのね、リリア」
アルティナが静かに呟く。
「うん。私はあなたと戦いたくない。でも、あなたが“この未来”を譲れないのなら……私は全力で止める」
「じゃあ、私も容赦しない。あなたの“理想”を、この場で壊してみせる。感情に縋る世界なんて、もう十分見た」
アルティナが手を掲げると、無神域の術式が応じるように展開された。
幾何学的な紋が浮かび、世界の構造そのものが“武装”として形を取る。
「これは……法則干渉術式《イグノス=コーデ》……!」
ユリウスの驚きの声が通信を通じて届く。
「リリア、油断するな。これは単なる攻撃じゃない。“自分以外の術式を否定する空間”を展開する特殊構文だ!」
「……つまり、“私の力を封じながら戦う”ってことね」
リリアは深く息を吸い、静かに風を集める。
風精霊たちは、この空間で完全な力を発揮できない。けれど――
「それでも、届けられるはず。“私の想い”が、この空間ごと、あなたに届くって信じてる!」
風が逆流し、リリアの魔力が渦を巻く。
感情に支えられた術式が、制限された空間の中で微かに花開く。
「調停術式――《セフィル=リンク》!」
風とともに、彼女の言葉が放たれる。
「あなたは、自分を正しいって言い聞かせてる。でも、本当はどこかで……“誰かに止めてほしかった”んじゃないの?」
アルティナの目が揺れる。
「私を――哀れんでるの?」
「違うよ。私は、“あなたを否定しないために、戦ってる”。あなたが“全部を抱えてしまう”ことが、何よりもつらいから」
アルティナが叫ぶ。
「だったら――私に勝ってみせてよ! 想いなんて、不確かな力で!」
空が光り、再構成の術式が放たれる。構造を上書きする強制干渉。リリアはそれを受け止めながら、真っ直ぐ進む。
「……アルティナ。あなたの苦しみを、私にも背負わせてほしい。あなたが望む未来を、私たちが“一緒に考えられる”ように――」
その一歩が、空間を裂いた。
風が、閉ざされた空を切り裂いて、ほんの一筋、アルティナの頬を撫でた。
「……こんな術式、あなたがなぜ破れるの……」
アルティナが目を見開いたまま、動けなくなる。
「それが、“対話”の力だよ」
リリアの声は、届いていた。
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