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039 再会
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「お前が元気そうで、本当に良かった」
リリーの父親も、涙声になっている。母親も、リリーの元に歩いて来て優しく背中を擦ってくれた。
「本当に、リリーの顔が見られて安心したわ」
母親も、感極まって涙をハンカチで拭っている。
「……心配を……かけて……グスン。ごめんなさい」
リリーは、涙をポロポロ溢してつっかえつっかえ言葉にした。
ダニエルやマーティン夫妻は、リリーたち親子を温かい眼差しで見守っている。少し、リリーが落ち着いて来たところで三人にソファーに座るように声をかけた。
「リリー、立ったままもなんだから座って話をしよう」
ダニエルが、そう声を掛けるとリリーの父親は娘を離してハンカチで目を拭う。
「申し訳ありません。みっともないところをお見せしてしまって……」
リリーの父親は、マーティン家の人々に頭を下げた。
「いえ。久しぶりの再会だったのだから当然ですよ。さあ、座ってお茶を飲みましょう」
マーティン夫人が、笑顔で答えた。リリーたち親子は、顔を合わせると仲良く三人でソファーに腰を降ろす。
すると、ブルーノがすぐにお茶菓子を用意してテーブルに置いてくれた。みな、ブルーノが淹れてくれたお茶に口をつけて一息つく。
「ダニエル様、両親に合わせてくれてありがとうございます」
リリーは、ダニエルに向かって深々と頭を下げた。さっき沢山泣いてしまったので目が赤いままだ。
「いや、喜んで貰えて良かった。約束してから、かなり時間が経ってしまって悪かったね。冬よりも温かくなってからの方が良いと思って」
ダニエルは、両親に合わせるのが遅くなってしまった訳を話す。
「あらっ。リリーの誕生日を知って、それに合わせたかっただけでしょ?」
マーティン夫人が、ダニエルの思惑を話してしまう。
「ちょっ。何で、言うんだよ!」
ダニエルが、母親に文句を言っている。そんな二人の掛け合いを見ていて、リリーは可笑しくて笑ってしまう。
「ふふふ。ダニエル様、とっても嬉しいですが内緒にされるのは良い気分しないです」
リリーが、ちょっと怒ったように抗議する。
「えっ。そっそうなのか……。女性は、サプライズが好きだと聞いたから」
ダニエルが、失敗したと肩を落として落ち込んでいる。
「こら、リリー。そんな風に言うもんじゃないだろ」
リリーの父親が、娘の物言いに驚いて注意を促す。母親も、びっくりした顔でハラハラしていた。
「フローレス子爵、いいんです。リリーには、我慢しないで思ったことを言うように約束しているので」
ダニエルが、ニコッと何も気にしていないように笑う。
「そうなんですよ。ダニエルが勝手にやっていることなので、お気になさらずに」
マーティン夫人も、ふふふと笑いながら気にした様子はない。
「そうですぞ。フローレス子爵、何も気にする必要はない。惚れた男の弱みだからな」
マーティン伯爵も、そう言って豪快に笑っている。リリーの両親は、ダニエルとリリーが一体どういう関係なのかわからずに困惑する。
「リリー、これは一体……」
リリーの父親が、娘を困惑の眼差しで見ている。
「お父様、違うの。私とダニエル様は何でもないから。私は、ただ使用人としてお世話になっているだけなの」
リリーは、必死に父親に説明する。もう同じことは繰り返さないと決めているのだ。両親だって、もう安心させてあげたい。
「そうなのか……?」
リリーの父親は、そう言われても困惑の表情を崩せなかった。ダニエルには、リリーに助けられてそのお礼として屋敷で過ごしてもらっていると聞いている。
一体、この六年の間に一体何があったのか詳しく聞きたかった。
「さあ、リリーの驚く顔も見られたから私たちは退出するよ」
ダニエルが、両親二人に目配せして退出を促す。
「えっ。あの……」
リリーは、突然の申し出に慌てふためく。
「あとは、久しぶりの親子水入らずでゆっくりしなさいな。私たちも、ご両親にお礼が言えたし充分だわ」
マーティン夫人が、立ち上がってそう言った。
「何から何まで、本当にありがとうございます」
リリーの父親が立ち上がって、改めて頭を下げた。
「うちの息子も助けられたんだ、これでお互い様だ」
マーティン伯爵も、いつもの明るい顔をする。そしてダニエルたち三人は、応接室を後にした。親子水入らずにしてもらった三人は、リリーの近況を聞いた。
リリーの両親は、ダニエルから手紙である程度のことは聞きかじっていた。しかし、この六年の間にあった詳しいことは、リリーでないとわからない。直接、何があったのか聞きたかったのだ。
リリーも、グレンの隠れ家で住み始めたことや一年後に子供を産んだこと。それと同時に、郊外の森の中で暮らし始めたことなどを丁寧に話した。
話を聞き終わった両親は、しばし呆気にとられていた。リリーは、淡々と話をしているが聞き方によっては森の中に隔離されていたようなものだ。
バーバラと子供と三人で四年間も森の中で暮らしていたなんて、驚きを隠せなかった。
「リリー、大変だったわね……」
母親は、何て言っていいのかわからずに、そんな言葉しか出てこなかった。
「お母様、それほど大変ではなかったわ。アレンとバーバラと暮らした四年間は、それなりに楽しかったのよ。私の子供、男の子でアレンって言うの」
リリーは、ちょっと寂しそうに笑う。
「ピーターソン伯爵は、全く私たちに何も教えては下さらないし。接触しようにも、避けられていて全く相手にしてくれなかったんだよ。手紙も何度も送ったが、そのまま送り返されてしまうだけだった」
父親が、グレンに対して憤りを見せる。リリーも初めて知る事実だったので驚く。
「そう。そんなことになっていたの……」
リリーは、悲しそうに呟く。この六年の間、本当に両親には心配をかけてしまった。
「とにかく、またリリーに会えて本当に良かった。ダニエル様から手紙をもらった時は本当にびっくりしたよ。リリーは、今グヴィネズ国にいると聞いて、どうなっているのかさっぱりわからなくてただ驚くばかりだったよ」
父親は、ダニエルから手紙が届いた頃のことを思い出しているみたいだった。
「私も、こんなことになるなんて思ってもいなくて……。自分でもびっくりしてるの。でも、ここでの生活もとても良くしてもらってるのよ」
リリーは、明るく笑って言った。
「ねえ、リリー。うちに戻ってくるつもりはないの? お母様は、娘が使用人として働いているなんて辛いわ……」
リリーの母親が、娘の手を取って荒れた手を優しくこする。
「私、どうすればいいかわからないの……。アレンに会いたい。だけど、グレン様に会うのは怖いの。また、囲われるようなことになりたくない。そう言えば、グレン様は私を探しに来なかった?」
リリーは、今の素直な気持ちを吐露する。アレンに会いたいが現状どうするのが一番なのかわからない。
それに、自分があの森から出てきてどうなったのか全く知らないのだ。
「一度だけ、領地の方に来たんだよ。突然で、私たちも驚いてね。リリーは一緒にいないし、それとなくこちらにいないか聞かれたが、もちろんいる訳ないと説明して。私たちも本当に何のことかわからなくて……。困惑していたら、そのまま何も言わずに帰って行ったんだ」
父親が、グレンが訊ねて来たことを教えてくれた。やっぱり、両親のところに探しにいったのだ。そして、両親になんの説明もせずに確認だけして帰った。
そんな、グレイの身勝手な行動に憤りを覚える。客観的に考えると、グレイは自分のことしか考えていない。他は、どうなってもいいような振る舞いだ。
「私、グレイ様の何にそんなに惹かれたのか今となってみるとわからない……。あの時は、本当に子供で「愛してる」って言われて舞い上がってしまったの。社交界デビューした当時、誰にも相手にされなくて寂しくて……」
リリーは、当時を思い出して悲しくなる。どうするのが正解だったのか、今でもわからない。
「いや、リリーだけのせいじゃない。私たちも悪かった。リリーには、学園にも行かせてやれなかったから友達の一人もいなかったし。自分で相手を見つけるだろうなんて、気楽に考えていたのがいけなかったんだ」
父親は、肩を落として反省している。
「昔のことは、もうやめにしましょう。リリーのこれからを考える方が大切よ。ねえ、リリー。ヴォリック国に帰って来ない? ダニエル様は、リリーをどうするつもりなのかしら?」
リリーの母親が、娘を心配そうに見る。母親としては、もうこれ以上娘に苦労して欲しくないのだ。
「ダニエル様は、バーバラとも連絡をとってくれると約束してくれたの。その後の進捗を聞いていないのだけれど……。バーバラは、アレンに着いてピーターソン家に行ってもらったの」
リリーが、バーバラの話をした。色々なことを話さなければいけなくて話が前後してしまう。
「そう。バーバラが……。でも、それなら子供のことは心配ないわね……。私も、会ってみたいものだわ」
母親が、アレンに思いを馳せる。どんな子供なのか想像を巡らせているみたいだった。そうやって、親子三人で会えなかった六年の月日について日が暮れるまで話し続けた。
そして、夜はリリーの二十一歳の誕生日をマーティン家の家族と一緒に祝ってくれた。
リリーの父親も、涙声になっている。母親も、リリーの元に歩いて来て優しく背中を擦ってくれた。
「本当に、リリーの顔が見られて安心したわ」
母親も、感極まって涙をハンカチで拭っている。
「……心配を……かけて……グスン。ごめんなさい」
リリーは、涙をポロポロ溢してつっかえつっかえ言葉にした。
ダニエルやマーティン夫妻は、リリーたち親子を温かい眼差しで見守っている。少し、リリーが落ち着いて来たところで三人にソファーに座るように声をかけた。
「リリー、立ったままもなんだから座って話をしよう」
ダニエルが、そう声を掛けるとリリーの父親は娘を離してハンカチで目を拭う。
「申し訳ありません。みっともないところをお見せしてしまって……」
リリーの父親は、マーティン家の人々に頭を下げた。
「いえ。久しぶりの再会だったのだから当然ですよ。さあ、座ってお茶を飲みましょう」
マーティン夫人が、笑顔で答えた。リリーたち親子は、顔を合わせると仲良く三人でソファーに腰を降ろす。
すると、ブルーノがすぐにお茶菓子を用意してテーブルに置いてくれた。みな、ブルーノが淹れてくれたお茶に口をつけて一息つく。
「ダニエル様、両親に合わせてくれてありがとうございます」
リリーは、ダニエルに向かって深々と頭を下げた。さっき沢山泣いてしまったので目が赤いままだ。
「いや、喜んで貰えて良かった。約束してから、かなり時間が経ってしまって悪かったね。冬よりも温かくなってからの方が良いと思って」
ダニエルは、両親に合わせるのが遅くなってしまった訳を話す。
「あらっ。リリーの誕生日を知って、それに合わせたかっただけでしょ?」
マーティン夫人が、ダニエルの思惑を話してしまう。
「ちょっ。何で、言うんだよ!」
ダニエルが、母親に文句を言っている。そんな二人の掛け合いを見ていて、リリーは可笑しくて笑ってしまう。
「ふふふ。ダニエル様、とっても嬉しいですが内緒にされるのは良い気分しないです」
リリーが、ちょっと怒ったように抗議する。
「えっ。そっそうなのか……。女性は、サプライズが好きだと聞いたから」
ダニエルが、失敗したと肩を落として落ち込んでいる。
「こら、リリー。そんな風に言うもんじゃないだろ」
リリーの父親が、娘の物言いに驚いて注意を促す。母親も、びっくりした顔でハラハラしていた。
「フローレス子爵、いいんです。リリーには、我慢しないで思ったことを言うように約束しているので」
ダニエルが、ニコッと何も気にしていないように笑う。
「そうなんですよ。ダニエルが勝手にやっていることなので、お気になさらずに」
マーティン夫人も、ふふふと笑いながら気にした様子はない。
「そうですぞ。フローレス子爵、何も気にする必要はない。惚れた男の弱みだからな」
マーティン伯爵も、そう言って豪快に笑っている。リリーの両親は、ダニエルとリリーが一体どういう関係なのかわからずに困惑する。
「リリー、これは一体……」
リリーの父親が、娘を困惑の眼差しで見ている。
「お父様、違うの。私とダニエル様は何でもないから。私は、ただ使用人としてお世話になっているだけなの」
リリーは、必死に父親に説明する。もう同じことは繰り返さないと決めているのだ。両親だって、もう安心させてあげたい。
「そうなのか……?」
リリーの父親は、そう言われても困惑の表情を崩せなかった。ダニエルには、リリーに助けられてそのお礼として屋敷で過ごしてもらっていると聞いている。
一体、この六年の間に一体何があったのか詳しく聞きたかった。
「さあ、リリーの驚く顔も見られたから私たちは退出するよ」
ダニエルが、両親二人に目配せして退出を促す。
「えっ。あの……」
リリーは、突然の申し出に慌てふためく。
「あとは、久しぶりの親子水入らずでゆっくりしなさいな。私たちも、ご両親にお礼が言えたし充分だわ」
マーティン夫人が、立ち上がってそう言った。
「何から何まで、本当にありがとうございます」
リリーの父親が立ち上がって、改めて頭を下げた。
「うちの息子も助けられたんだ、これでお互い様だ」
マーティン伯爵も、いつもの明るい顔をする。そしてダニエルたち三人は、応接室を後にした。親子水入らずにしてもらった三人は、リリーの近況を聞いた。
リリーの両親は、ダニエルから手紙である程度のことは聞きかじっていた。しかし、この六年の間にあった詳しいことは、リリーでないとわからない。直接、何があったのか聞きたかったのだ。
リリーも、グレンの隠れ家で住み始めたことや一年後に子供を産んだこと。それと同時に、郊外の森の中で暮らし始めたことなどを丁寧に話した。
話を聞き終わった両親は、しばし呆気にとられていた。リリーは、淡々と話をしているが聞き方によっては森の中に隔離されていたようなものだ。
バーバラと子供と三人で四年間も森の中で暮らしていたなんて、驚きを隠せなかった。
「リリー、大変だったわね……」
母親は、何て言っていいのかわからずに、そんな言葉しか出てこなかった。
「お母様、それほど大変ではなかったわ。アレンとバーバラと暮らした四年間は、それなりに楽しかったのよ。私の子供、男の子でアレンって言うの」
リリーは、ちょっと寂しそうに笑う。
「ピーターソン伯爵は、全く私たちに何も教えては下さらないし。接触しようにも、避けられていて全く相手にしてくれなかったんだよ。手紙も何度も送ったが、そのまま送り返されてしまうだけだった」
父親が、グレンに対して憤りを見せる。リリーも初めて知る事実だったので驚く。
「そう。そんなことになっていたの……」
リリーは、悲しそうに呟く。この六年の間、本当に両親には心配をかけてしまった。
「とにかく、またリリーに会えて本当に良かった。ダニエル様から手紙をもらった時は本当にびっくりしたよ。リリーは、今グヴィネズ国にいると聞いて、どうなっているのかさっぱりわからなくてただ驚くばかりだったよ」
父親は、ダニエルから手紙が届いた頃のことを思い出しているみたいだった。
「私も、こんなことになるなんて思ってもいなくて……。自分でもびっくりしてるの。でも、ここでの生活もとても良くしてもらってるのよ」
リリーは、明るく笑って言った。
「ねえ、リリー。うちに戻ってくるつもりはないの? お母様は、娘が使用人として働いているなんて辛いわ……」
リリーの母親が、娘の手を取って荒れた手を優しくこする。
「私、どうすればいいかわからないの……。アレンに会いたい。だけど、グレン様に会うのは怖いの。また、囲われるようなことになりたくない。そう言えば、グレン様は私を探しに来なかった?」
リリーは、今の素直な気持ちを吐露する。アレンに会いたいが現状どうするのが一番なのかわからない。
それに、自分があの森から出てきてどうなったのか全く知らないのだ。
「一度だけ、領地の方に来たんだよ。突然で、私たちも驚いてね。リリーは一緒にいないし、それとなくこちらにいないか聞かれたが、もちろんいる訳ないと説明して。私たちも本当に何のことかわからなくて……。困惑していたら、そのまま何も言わずに帰って行ったんだ」
父親が、グレンが訊ねて来たことを教えてくれた。やっぱり、両親のところに探しにいったのだ。そして、両親になんの説明もせずに確認だけして帰った。
そんな、グレイの身勝手な行動に憤りを覚える。客観的に考えると、グレイは自分のことしか考えていない。他は、どうなってもいいような振る舞いだ。
「私、グレイ様の何にそんなに惹かれたのか今となってみるとわからない……。あの時は、本当に子供で「愛してる」って言われて舞い上がってしまったの。社交界デビューした当時、誰にも相手にされなくて寂しくて……」
リリーは、当時を思い出して悲しくなる。どうするのが正解だったのか、今でもわからない。
「いや、リリーだけのせいじゃない。私たちも悪かった。リリーには、学園にも行かせてやれなかったから友達の一人もいなかったし。自分で相手を見つけるだろうなんて、気楽に考えていたのがいけなかったんだ」
父親は、肩を落として反省している。
「昔のことは、もうやめにしましょう。リリーのこれからを考える方が大切よ。ねえ、リリー。ヴォリック国に帰って来ない? ダニエル様は、リリーをどうするつもりなのかしら?」
リリーの母親が、娘を心配そうに見る。母親としては、もうこれ以上娘に苦労して欲しくないのだ。
「ダニエル様は、バーバラとも連絡をとってくれると約束してくれたの。その後の進捗を聞いていないのだけれど……。バーバラは、アレンに着いてピーターソン家に行ってもらったの」
リリーが、バーバラの話をした。色々なことを話さなければいけなくて話が前後してしまう。
「そう。バーバラが……。でも、それなら子供のことは心配ないわね……。私も、会ってみたいものだわ」
母親が、アレンに思いを馳せる。どんな子供なのか想像を巡らせているみたいだった。そうやって、親子三人で会えなかった六年の月日について日が暮れるまで話し続けた。
そして、夜はリリーの二十一歳の誕生日をマーティン家の家族と一緒に祝ってくれた。
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