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第15話(ウルナイト視点)
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「殿下、お気を確かに。まだ、間に合います。バグマルス王国は滅茶苦茶になってしまいましたが、まだ滅んではいません。心の底から悔い改めれば、魔獣たちはすぐに攻撃をやめることでしょう。私は今から、この事実を、国民たちに話して回ります。さあ、殿下も……」
ハーディンは慈悲深い眼差しで僕を見下ろし、手を取ろうとした。
僕は……
僕は……
その手を、振り払った。
「うるさい! 僕に触るな! あの魔獣は、間違いなく僕が! 僕自身の才能で呼び出したものなんだ! 今からそれを証明してやる!」
そして僕は、ハーディンの制止も聞かずに、砦の外に飛び出す。涙と笑みが入り交ざった、半狂乱の顔で瓦礫だらけの町を駆け抜けると、魔獣に遭遇した。
僕は指を鳴らし、初めて魔獣を呼び出した時のように、命令する。
「さあ、座れ! 頭を下げろ! 召喚主に従え! このケダモノめ!」
魔獣は、何も言わなかった。先程のハーディンのように、慈悲深く、そして、憐れむような目で僕を見下ろしている。その悟ったような顔が、ますます僕の心をかき乱した。
僕は、上ずった金切り声で、魔獣を怒鳴りつける。
「そんな目で見るなぁ! なんとか言え! 言ってみろよ! ケダモノが! ははっ! 言えるわけないよな!? ケダモノごときが、言葉を喋れるわけ……」
「劣等感にさいなまれた、哀れなる王子よ。悔い改める気はありませんか?」
僕は、絶句した。これまで、タダの一言もしゃべったことなどなかった魔獣が、流暢で、透き通った声を発したからだ。魔獣は、信じられないくらい優しい声で、僕を諭すように言う。
「人は、誰でも罪を犯します。しかし、悔い改める心も持っています。神は人間に対し、罰を与えますが、決して痛めつけるだけではありません」
「…………」
「正しい心を持った人間には、必ず、立ち直るチャンスを与えてくれます。しかし、そのチャンスは、無限ではありません。一度判断を誤れば、もう二度と、許されることはありません」
「…………」
「このバグマルス王国は、罪深い都です。人々は欲望にまみれ、利己心の塊のようでした。それ故に、罰を受けた。しかし少なくない数の人々が、私たちの問いかけに涙を流して反省し、心を入れ替えることを誓いました。さあ、あなたも誓うのです。これからは悔い改め、人として正しい道を進むと」
僕は、叫んだ。
「うるさいっ! 黙れぇっ!! 僕は天才召喚士だぞっ!!! ケダモノごときが僕に命令するなああああああっ!!!」
「そうですか、残念です」
魔獣は、もう僕を諭そうとはしなかった。
大きな口を開き、もの凄い速さでこちらに突進する。
僕が最後に見たのは、審判の剣のような、神々しい魔獣の牙だった。
ハーディンは慈悲深い眼差しで僕を見下ろし、手を取ろうとした。
僕は……
僕は……
その手を、振り払った。
「うるさい! 僕に触るな! あの魔獣は、間違いなく僕が! 僕自身の才能で呼び出したものなんだ! 今からそれを証明してやる!」
そして僕は、ハーディンの制止も聞かずに、砦の外に飛び出す。涙と笑みが入り交ざった、半狂乱の顔で瓦礫だらけの町を駆け抜けると、魔獣に遭遇した。
僕は指を鳴らし、初めて魔獣を呼び出した時のように、命令する。
「さあ、座れ! 頭を下げろ! 召喚主に従え! このケダモノめ!」
魔獣は、何も言わなかった。先程のハーディンのように、慈悲深く、そして、憐れむような目で僕を見下ろしている。その悟ったような顔が、ますます僕の心をかき乱した。
僕は、上ずった金切り声で、魔獣を怒鳴りつける。
「そんな目で見るなぁ! なんとか言え! 言ってみろよ! ケダモノが! ははっ! 言えるわけないよな!? ケダモノごときが、言葉を喋れるわけ……」
「劣等感にさいなまれた、哀れなる王子よ。悔い改める気はありませんか?」
僕は、絶句した。これまで、タダの一言もしゃべったことなどなかった魔獣が、流暢で、透き通った声を発したからだ。魔獣は、信じられないくらい優しい声で、僕を諭すように言う。
「人は、誰でも罪を犯します。しかし、悔い改める心も持っています。神は人間に対し、罰を与えますが、決して痛めつけるだけではありません」
「…………」
「正しい心を持った人間には、必ず、立ち直るチャンスを与えてくれます。しかし、そのチャンスは、無限ではありません。一度判断を誤れば、もう二度と、許されることはありません」
「…………」
「このバグマルス王国は、罪深い都です。人々は欲望にまみれ、利己心の塊のようでした。それ故に、罰を受けた。しかし少なくない数の人々が、私たちの問いかけに涙を流して反省し、心を入れ替えることを誓いました。さあ、あなたも誓うのです。これからは悔い改め、人として正しい道を進むと」
僕は、叫んだ。
「うるさいっ! 黙れぇっ!! 僕は天才召喚士だぞっ!!! ケダモノごときが僕に命令するなああああああっ!!!」
「そうですか、残念です」
魔獣は、もう僕を諭そうとはしなかった。
大きな口を開き、もの凄い速さでこちらに突進する。
僕が最後に見たのは、審判の剣のような、神々しい魔獣の牙だった。
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