[完結]悪役令嬢に転生しました。冤罪からの断罪エンド?喜んで

紅月

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アドリアーナの婚約

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「わたくしの婚約が決まりましたわ」
「何処の物好きだ」

アレキサンドラがイクリスの意味深な言葉に首を捻っている頃、2年生しか使えない校舎の廊下をスタスタ歩くアドリアーナの言葉に、イズミルがニヤニヤ笑いながら憎まれ口を叩く。

此処はうるさく騒ぐアホは居ない。だから、かなり際どい話もできた。

「現状を父の方から報告したところ、アッサリと」

誰とは言わず、経緯を説明すれば、イズミルも頷く。

ウィンチェスト公爵家はその地位の高さや、重要な役職から筆頭公爵、つまり貴族のトップだ。

ウィンチェスト家のアドリアーナは、第一王子の婚約者候補になっていなかったが、本来ならもっとも有力な候補者になっていた筈だ。

「リンデラ国王陛下は、ずっと観察していたんだな」
「ええ、とても思慮深い方です」
「そして、幼かったアレキサンドラの価値を、恐ろしいほど理解してもいる」

本人は変わり者だと言うが、彼女の知識はどの王国も、喉から手が出るほど欲しい。

今のところ大きな戦争は無いが、小競り合いは何処でも起きている。
騎士団だけで無く、国軍の士気や武力を保ちつつ国民に金食い虫の軍の存在を有意義だと示し続ける事は難しい。

軍が優秀であると、他国への牽制になり、災害復旧に汗を流せば国民は軍に感謝する。そして装備品を充実させようとすれば商業も活性化する。

余談になるが、騎士達が救援に来た時炊き出しで出される騎士のスープは被災者達の心の支えになり、そのレシピを復興しても食卓に乗せたり店で出す所も増えるほど各地に浸透している。

今では当たり前になったが、今まで考えたこともない軍のあり方を彼女は示した。
イズミルはアレキサンドラの笑顔を思い出し、頬を緩めていた。

「それにアホの親もアホだったので」
「はぁ?」

アドリアーナの脈絡がありそうで無さげな言葉にイズミルは気の抜けた声が出てしまった。

「訓練がてら調べさせたら……。彼らが優秀すぎて、見過ごせなくなりました」

騎士団に新しく創設された部署の隊員をウィンチェスト家の配下が鍛えていることは知っているが、何をした?
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