[完結]悪役令嬢に転生しました。冤罪からの断罪エンド?喜んで

紅月

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三下くん達も怖かっただろうな

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試験はあっさり終わり、アドリアーナ様とデュラン殿下が同率トップと言う結果に納得しながら廊下を歩いていると、最近お世話になりっぱなしのデュラン殿下の護衛さんが突然立ち止まった。

「あの3人が居ます」

またですか。懲りない方たちの様ですね。

「わざわざ2年の棟に来たけど、あいつ居ないな」
「今日こそ顔を見て、嫌味を言ってやろうと思ってたのに」

おー、久しぶりに、もやしっ子3人を見たよ。
相変わらずガリガリですこと。
あれ?もやしっ子達って私の顔、知ってましたかしら?

「こっち、ジロジロ見るんじゃねーよ」

まるで三下の様な言い掛かりに、同学年の方が困ってますね。
はっ、女性に手を上げるなんて、最低です。

飛び出して文句を言おうとしたら、護衛さんが首を横に振り、視線を後ろに向けた。
振り返ると、物凄く黒いオーラを纏うイズミル様がいらして、ゾッとする程冷たい笑みを浮かべてます。
それなのに何も言わずに私の横を通り抜けて行きました。

「おやおや、何処の破落戸かと思えば、アーロン殿下の側近候補殿達とは」

音も無く、叩かれた女子生徒の前に立つと、冷ややかに三下君達を見下してます。
怖い、怖い、怖すぎです。

「お前は……」

商人の息子さん……、不敬罪で捕まりますよ。

「私が誰か知れば、君の方が不味い事になるが、名乗ろうか?」
「名乗れよ。僕は大商人オリアスの息子、ナオリスだ」

あっ……。あいつの実家、終わりましたね。

「ほう、自分で大商人とはね。私はユフラティス帝国皇太子イズミル。大商人なら女性に手を上げてもいいとは、いい躾をされたものだ」

平等を謳う学園内であっても、イズミル様の身分は無視できない。
ナオリス達の顔から血の気が引いて行くのが、気配だけでも分かる。

「今回は忘れてやるから、とっとと失せろ。此処で騒ぎを起こしたら、大事なお役目、無くすぞ」

黙ってて良いのかオロオロしてると、護衛さんがフッ、と笑った。

「イズミル皇太子殿下より、あの愚か者達に圧を掛けるから、下がってて欲しいと」

えっ?あのすれ違う一瞬で意思疎通してたんですか?
護衛さんも怖すぎです。
それより、護衛さん。デュラン殿下の護衛しなくていいのでしょうか?

「大丈夫です。デュラン殿下から、護衛の居ないペトリオス侯爵令嬢を守る様、申し付けられております」

はっ、言ってないのに!
護衛さんはエスパーですか?

「ククッ、心が読めるのでは無く、ペトリオス侯爵令嬢の表情が豊かなので」

全部顔に出てましたか!
淑女失格です。

反省してるとバタバタと、走る音がして顔を上げると叩かれた女子生徒とイズミル様が目の前にいる。
あの走る音は……。逃げたな。なっさけない。

「破落戸の典型だな。弱い者には偉そうにする。君は医務室で手当を受けなさい」
「ありがとうございました」

女子生徒が涙を浮かべながら頬を押さえ頭を下げているので、ハンカチを渡しました。

「あいつらの行為、許せませんが、お怪我が無くて良かった」

頬を冷やすのにも、涙を拭くにもハンカチは使えるでしょ。
うん、大した意味は無かったのですが……。
彼女の目がキラキラしてますね。
なんでだ?普通、助けた方をそう言う目で見ると思うのですが。

女子生徒が頭を下げながら医務室に向かうのを見送り、チラッとイズミル様を見た。

「傷害罪と不敬罪も追加、ってとこだな」

にやり、と笑うイズミル様。色々怖いですが、頼りになる方ですね。
それにしても、護衛さんのお名前、お聞きしても良いのでしょうか?
聞いても笑顔ではぐらかされそうですので、どうしましょう?
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