42 / 44
後日談 護衛編
しおりを挟む
護衛編
俺はデュラン王太子殿下の護衛だ。
名前は色々使い分けしてるから、どれが自分の名前かわからなくなってきた。
ちょっと前まで、厄介事に巻き込まれたペトリオス侯爵令嬢の護衛を殿下から任され、任務に就いていたが、交わす言葉から気持ちの良い令嬢で、つい気が緩む。
令嬢の婚約者になるノーエ辺境伯令息も真っ直ぐな気質の良い青年で、2人が並ぶと優しい空気が辺りを包む。
だからか。
だから、殿下達はこのお2人に人間の醜い部分を見せないよう、俺をつけた事を理解した。
お2人とも愚か者では無い。
いや、令嬢の聡明さや令息の有能さを考えれば、貴族世界の汚さも知っているだろう。
それでもこのお2人には薄汚れた世界を見せたくなかった。
それは主人である、殿下達の思いでもある筈だ。
俺はお2人に危害が加わらないよう、護衛をしたが、危機管理能力が高いお2人は見事なまでに厄介事をすり抜けている。
と言うか、異様に頭の回転が早い女子生徒が、面倒事を潰していくのが少し面白かった。
無事?に厄介事が終わり、主人デュラン殿下が王太子になってホッとしていると今度は俺が厄介事に巻き込まれた。
「師匠、今日こそは武術を教えて下さい」
また、ピンクの髪をした女子生徒が突撃してきた。
「何度言えば理解する。君は頭は良いが運動神経は皆無だ」
「師匠。それではアドリアーナ様をお守り出来ません」
「……君は何を目指している。普通の侍女には戦闘能力は必要ない」
頭が良い筈なのに、何かがズレている。
「私は出来る女になりたいんです」
思考回路がおかしな方向にズレているが、熱意は凄い。
この熱量に圧倒されそうだ。
「俺は、君の師匠でもない」
不本意だが、彼女の前から逃げた。
「師匠~」
この追っかけっこが数年続く事も、そして俺が彼女を嫁にすることも知らないで、俺は取り敢えず逃げた。
俺はデュラン王太子殿下の護衛だ。
名前は色々使い分けしてるから、どれが自分の名前かわからなくなってきた。
ちょっと前まで、厄介事に巻き込まれたペトリオス侯爵令嬢の護衛を殿下から任され、任務に就いていたが、交わす言葉から気持ちの良い令嬢で、つい気が緩む。
令嬢の婚約者になるノーエ辺境伯令息も真っ直ぐな気質の良い青年で、2人が並ぶと優しい空気が辺りを包む。
だからか。
だから、殿下達はこのお2人に人間の醜い部分を見せないよう、俺をつけた事を理解した。
お2人とも愚か者では無い。
いや、令嬢の聡明さや令息の有能さを考えれば、貴族世界の汚さも知っているだろう。
それでもこのお2人には薄汚れた世界を見せたくなかった。
それは主人である、殿下達の思いでもある筈だ。
俺はお2人に危害が加わらないよう、護衛をしたが、危機管理能力が高いお2人は見事なまでに厄介事をすり抜けている。
と言うか、異様に頭の回転が早い女子生徒が、面倒事を潰していくのが少し面白かった。
無事?に厄介事が終わり、主人デュラン殿下が王太子になってホッとしていると今度は俺が厄介事に巻き込まれた。
「師匠、今日こそは武術を教えて下さい」
また、ピンクの髪をした女子生徒が突撃してきた。
「何度言えば理解する。君は頭は良いが運動神経は皆無だ」
「師匠。それではアドリアーナ様をお守り出来ません」
「……君は何を目指している。普通の侍女には戦闘能力は必要ない」
頭が良い筈なのに、何かがズレている。
「私は出来る女になりたいんです」
思考回路がおかしな方向にズレているが、熱意は凄い。
この熱量に圧倒されそうだ。
「俺は、君の師匠でもない」
不本意だが、彼女の前から逃げた。
「師匠~」
この追っかけっこが数年続く事も、そして俺が彼女を嫁にすることも知らないで、俺は取り敢えず逃げた。
224
あなたにおすすめの小説
異世界転移聖女の侍女にされ殺された公爵令嬢ですが、時を逆行したのでお告げと称して聖女の功績を先取り実行してみた結果
富士とまと
恋愛
公爵令嬢が、異世界から召喚された聖女に婚約者である皇太子を横取りし婚約破棄される。
そのうえ、聖女の世話役として、侍女のように働かされることになる。理不尽な要求にも色々耐えていたのに、ある日「もう飽きたつまんない」と聖女が言いだし、冤罪をかけられ牢屋に入れられ毒殺される。
死んだと思ったら、時をさかのぼっていた。皇太子との関係を改めてやり直す中、聖女と過ごした日々に見聞きした知識を生かすことができることに気が付き……。殿下の呪いを解いたり、水害を防いだりとしながら過ごすあいだに、運命の時を迎え……え?ええ?
辺境のスローライフを満喫したいのに、料理が絶品すぎて冷酷騎士団長に囲い込まれました
腐ったバナナ
恋愛
異世界に転移した元会社員のミサキは、現代の調味料と調理技術というチート能力を駆使し、辺境の森で誰にも邪魔されない静かなスローライフを送ることを目指していた。
しかし、彼女の作る絶品の料理の香りは、辺境を守る冷酷な「鉄血」騎士団長ガイウスを引き寄せてしまった。
【完結】婚約破棄はいいのですが、平凡(?)な私を巻き込まないでください!
白キツネ
恋愛
実力主義であるクリスティア王国で、学園の卒業パーティーに中、突然第一王子である、アレン・クリスティアから婚約破棄を言い渡される。
婚約者ではないのに、です。
それに、いじめた記憶も一切ありません。
私にはちゃんと婚約者がいるんです。巻き込まないでください。
第一王子に何故か振られた女が、本来の婚約者と幸せになるお話。
カクヨムにも掲載しております。
【完結】転生白豚令嬢☆前世を思い出したので、ブラコンではいられません!
白雨 音
恋愛
エリザ=デュランド伯爵令嬢は、学院入学時に転倒し、頭を打った事で前世を思い出し、
《ここ》が嘗て好きだった小説の世界と似ている事に気付いた。
しかも自分は、義兄への恋を拗らせ、ヒロインを貶める為に悪役令嬢に加担した挙句、
義兄と無理心中バッドエンドを迎えるモブ令嬢だった!
バッドエンドを回避する為、義兄への恋心は捨て去る事にし、
前世の推しである悪役令嬢の弟エミリアンに狙いを定めるも、義兄は気に入らない様で…??
異世界転生:恋愛 ※魔法無し
《完結しました》 お読み下さり、お気に入り、エール、ありがとうございます☆
編み物好き地味令嬢はお荷物として幼女化されましたが、えっ?これ魔法陣なんですか?
灯息めてら
恋愛
編み物しか芸がないと言われた地味令嬢ニニィアネは、家族から冷遇された挙句、幼女化されて魔族の公爵に売り飛ばされてしまう。
しかし、彼女の編み物が複雑な魔法陣だと発見した公爵によって、ニニィアネの生活は一変する。しかもなんだか……溺愛されてる!?
傍若無人な姉の代わりに働かされていた妹、辺境領地に左遷されたと思ったら待っていたのは王子様でした!? ~無自覚天才錬金術師の辺境街づくり~
日之影ソラ
恋愛
【新作連載スタート!!】
https://ncode.syosetu.com/n1741iq/
https://www.alphapolis.co.jp/novel/516811515/430858199
【小説家になろうで先行公開中】
https://ncode.syosetu.com/n0091ip/
働かずパーティーに参加したり、男と遊んでばかりいる姉の代わりに宮廷で錬金術師として働き続けていた妹のルミナ。両親も、姉も、婚約者すら頼れない。一人で孤独に耐えながら、日夜働いていた彼女に対して、婚約者から突然の婚約破棄と、辺境への転属を告げられる。
地位も婚約者も失ってさぞ悲しむと期待した彼らが見たのは、あっさりと受け入れて荷造りを始めるルミナの姿で……?
気づいたら悪役令嬢でしたが、破滅フラグは全力で避けます!
腐ったバナナ
恋愛
目を覚ますと、乙女ゲームの世界で悪役令嬢として転生していた私――リリナ・フォン・ヴァルデン。
ゲームでは、王子への婚約破棄やヒロインへの嫌がらせが原因で破滅する役回り。
でも、私はもう一度人生をやり直せる!
フラグを確認し、全力で回避して、自由に、そして自分らしく生きると決めた。
「嫌なイベントは全部避けます。無理に人を傷つけない、そして……自分も傷つかない!」
だけど、自由奔放に行動する私のせいで、王子もヒロインも周囲も大混乱。
気づけば、破滅するはずの悪役令嬢が、いつの間にか一目置かれる存在になってしまった!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる