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番外編〜はじまりの裏側で〜
エピソード16
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『ナナと少し距離を置かなきゃ』
俺は修学旅行最後の日、そう決意した。
俺の七星への気持ちは増すばかりで、下手したら無理矢理……なんてことをしてしまいそうな自分がいる。
七星とはずっと一緒にいたいんだ。
もう前のように離れたくはない。
友だちでいい。
俺の気持ちなんて知らなくていいんだ。
だから、少しだけ。
『俺』から守るために牽制を。
修学旅行が終わり久しぶりのバイトだったその日、冴木里真がBITTER SWEETに来ていた。
彼女は夏休みに走り屋グループ『龍惺会』のリーダーに少しの間ちょっかいかけられていた。俺の知っている龍惺会のリーダー龍惺はそんなに悪い男ではない。そんなに執拗くしてくることはないと思っていた。それにグループも本当に最初は走るのが目的だった。しかし大きくなり過ぎて今では『暴走族』と呼ばれても仕方のない状況になっている。
執拗に莉麻を追いかけているのは龍惺をリスペクトしている連中だろうと考えはしたが、俺はとりあえず『俺の彼女』ということにして彼女を守った。
それはひと月ほどで終わりになったが、これは使えるかも思い、莉麻に『彼女のフリ』を頼んだ。勿論それはBITTER SWEETに来ている時だけのこと。ここにはT高の女生徒も来ている、ここで見聞きしたことはたぶん噂になるだろう。
(ってか、だいぶ地味な作戦だよな。まったく効果ない可能性も)
俺は心中自嘲する。
それでも。
少しでもそれは俺の枷になり、自制になるだろう。
そして、自分の本当の心はけして言うことはできなくても、七星の隣に立つことはできるんだ。
しかし。
俺は。
本当に七星を遠ざけることになったのだ。
それは二年の学期末テスト最終日に七星と帰っている時のことだった。俺は一年間俺の勉強を見てくれた礼をしようとBITTER SWEETに誘った。
俺はだいぶご機嫌だった。
コンビニの前で彼奴らに会うまでは。
コンビニの前で出会ったのは『龍惺会』のメンバーだった。
T高の先輩でもあったタキもいた。
タキも龍惺と同じで悪い奴ではないのだ。それはわかっている。しかし『龍惺会』を抜けた俺にいつまでも関わって欲しくなかった。荒れていた頃の俺を七星には知られたくなかったから。
ここでタキと会ったことはほんの些細なことだった。
周りに別の、頭に血ののぼりやすい龍惺会のメンバーがいたことや七星が一緒にいたことが大事へと変貌していったのだ。
俺は俺の周り、明や日下部、BITTER SWEETに被害が及ばないために彼らから離れることにした。
勿論、七星からも。
『俺が守る』という言葉を覆し、『もう守れない』と告げた。
そして、もう『俺に近づくな』と。
七星に酷いことを言った。
今まで聞いたことのない大きな泣き声も聞いた。
それでも、それでもだ。
これが七星を守るためだと、この時の俺は信じていたんだ。
俺は修学旅行最後の日、そう決意した。
俺の七星への気持ちは増すばかりで、下手したら無理矢理……なんてことをしてしまいそうな自分がいる。
七星とはずっと一緒にいたいんだ。
もう前のように離れたくはない。
友だちでいい。
俺の気持ちなんて知らなくていいんだ。
だから、少しだけ。
『俺』から守るために牽制を。
修学旅行が終わり久しぶりのバイトだったその日、冴木里真がBITTER SWEETに来ていた。
彼女は夏休みに走り屋グループ『龍惺会』のリーダーに少しの間ちょっかいかけられていた。俺の知っている龍惺会のリーダー龍惺はそんなに悪い男ではない。そんなに執拗くしてくることはないと思っていた。それにグループも本当に最初は走るのが目的だった。しかし大きくなり過ぎて今では『暴走族』と呼ばれても仕方のない状況になっている。
執拗に莉麻を追いかけているのは龍惺をリスペクトしている連中だろうと考えはしたが、俺はとりあえず『俺の彼女』ということにして彼女を守った。
それはひと月ほどで終わりになったが、これは使えるかも思い、莉麻に『彼女のフリ』を頼んだ。勿論それはBITTER SWEETに来ている時だけのこと。ここにはT高の女生徒も来ている、ここで見聞きしたことはたぶん噂になるだろう。
(ってか、だいぶ地味な作戦だよな。まったく効果ない可能性も)
俺は心中自嘲する。
それでも。
少しでもそれは俺の枷になり、自制になるだろう。
そして、自分の本当の心はけして言うことはできなくても、七星の隣に立つことはできるんだ。
しかし。
俺は。
本当に七星を遠ざけることになったのだ。
それは二年の学期末テスト最終日に七星と帰っている時のことだった。俺は一年間俺の勉強を見てくれた礼をしようとBITTER SWEETに誘った。
俺はだいぶご機嫌だった。
コンビニの前で彼奴らに会うまでは。
コンビニの前で出会ったのは『龍惺会』のメンバーだった。
T高の先輩でもあったタキもいた。
タキも龍惺と同じで悪い奴ではないのだ。それはわかっている。しかし『龍惺会』を抜けた俺にいつまでも関わって欲しくなかった。荒れていた頃の俺を七星には知られたくなかったから。
ここでタキと会ったことはほんの些細なことだった。
周りに別の、頭に血ののぼりやすい龍惺会のメンバーがいたことや七星が一緒にいたことが大事へと変貌していったのだ。
俺は俺の周り、明や日下部、BITTER SWEETに被害が及ばないために彼らから離れることにした。
勿論、七星からも。
『俺が守る』という言葉を覆し、『もう守れない』と告げた。
そして、もう『俺に近づくな』と。
七星に酷いことを言った。
今まで聞いたことのない大きな泣き声も聞いた。
それでも、それでもだ。
これが七星を守るためだと、この時の俺は信じていたんだ。
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