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第14章:首都攻防戦
第2話:魔物軍団
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「なるほど、なるほどですのじゃ。炎の巨人、そして氷の巨人如きでは歯が立たぬとは、これは神聖マケドナルド帝国も隠し玉を用意していたということじゃな。では、彼らよりも3倍強い魔物を仕向けようて」
半狐半人のヨーコ=タマモは右手に持つ芭蕉扇を厳かに上下に振る。それに呼応し、カラス天狗の群れがどこからともなくやってくる。彼らは手と足に鋭い爪を持ち、さらには体長も2ミャートル半ありながらも、どの魔物よりも自由に大空を飛ぶことが出来た。そのカラス天狗が群れを為して、未だに醜く言い争いをする男女に襲い掛かるのであった。
「チッ! こんな雑魚を数十匹けしかけてくるたあ、『七大悪魔』も舐められたもんだぜっ!」
黒ずくめの高身長の男が右手を左から右へと振り払う。そうすることで、自分の身長よりも遥かに長い刃を持つ死神の大鎌を現出させる。それを斜め上から斜め下へと振り払うことで、飛来してきたカラス天狗たちをバッサバッサと斬り捨ててしまうのであった。死神の大鎌を振り回す姿は、まるでこの世に死神が降臨したようにも見えた。魔物たちは怯え始める。
しかし、怯える魔物の頭を鷲掴みし、まるでスポンジでも握りつぶすかのように粉砕してしまう人物が居た。先ほどまでダン=クゥガーの左隣に座っていた半龍半人であった。紅玉のように紅い眼をギラギラと輝かせる彼女は、死神の大鎌を振り回し続ける高身長の男をじっくりと値踏みする。
「なあなあ。あいつの相手はあたしが引き受けるよ」
「ダメなのじゃ。せっかく面白くなってきたところじゃぞ。わらわたちが出撃するのは、ダン=クゥガー様がお許しになってからじゃ」
「ええーーー? 魔物如きでどうにかなる相手じゃないと思うんだけど?」
「ああいう力自慢にはうってつけの魔物がおる。そいつをどうにか出来るかどうかで、ダン=クゥガー様は、わらわの出撃をお認めになってくれるはずじゃ」
ぶつくさと文句を言う半龍半人のクリスティーナ=ベックマンに対して、半狐半人のヨーコ=タマモは右手に持つ芭蕉扇をもってして、静止をかける。面白くないと感じた半龍半人のクリスティーナ=ベックマンは傘付きの戦車に身体を寄りかからせる。
そんな彼女を放っておき、ヨーコ=タマモは隣に座るダン=クゥガー様に対して、軽く頭を下げる。ダン=クゥガーは右手を前方へと突き出し、手刀の形を創り、高身長の男の首級を斬り飛ばす所作をするのであった。その所作を了承と受け取ったヨーコ=タマモは右手に持つ芭蕉扇を大きく振り回す。
すると、大空のとある一点から、真空波が周囲へと飛び散り、カラス天狗の群れをその身ごと真っ二つに切り裂いていく。高身長の男は襲い掛かる真空波をその手に持つ死神の大鎌を持ってして、打ち落していく。
「なんだよ。ちょっとは出来る奴が出張ってきてるじゃねえか。カマイタチが1匹、2匹、3匹ってか」
イタチのような姿をした全長4ミャートルの獣がじりじりと高身長の男を取り囲み始める。高身長の男は可憐な少女に向かって、少し離れた位置にいろとのたまう。少女はボクも闘ってみたいのデス! と主張するが、高身長の男はそれを聞き入れずに、勝手にカマイタチたちと戦闘を開始するのであった。
「ベリアルは働きたくないって、ぶつくさ言っていたくせに、歯ごたえのありそうな魔物が出てきた途端に、やる気満々になったのデス!」
「まあまあ。カマイタチは見えない刃で全身をくまなく切り刻もうとしてきます。搦め手を嫌うアリス殿とは相性が悪いと思っての、彼なりの親心ですよ」
蒼髪の男が可憐な少女の横に立ち、どうどう……と宥めるのであった。そして、少女が収まらないといった表情なのを置いておいて、自分は相対せねばならぬ相手に鋭い視線を飛ばすのであった。
「ダン……クゥガー殿でしたっけ? まずは堕天から救っていただいたことに感謝の念を伝えるべきでしょうか?」
蒼髪セミロングの男が睨みつけている相手は傘付きの戦車の上から決して降りようとはしなかった。ぞんざいな態度そのままに、右手をクイクイと動かし、まるで好きなようにかかってくるが良いと、態度で示してみせるのであった。その態度に蒼髪セミロングの男はカチンと頭にくる。右の手のひらで銀色に輝く球体を創り出し、それを傘付きの戦車の上で踏ん反り返っている男に目がけて、一直線に飛ばす。
しかし、ダン=クゥガーはニヤニヤとした顔つきのまま、前方へと突き出していた右手の上に白緑色の球体を創り出し、自分に目がけて飛んできた銀色の球体にぶつけ、相殺してしまうのであった。
「チュッチュッチュ。『天界の十三司徒』相手に敬意を全く併せ持っていないと言いたげな態度なのでッチュウ。我輩が教育を施すのでッチュウ!」
天界の騎乗獣であるケルビムが蒼髪セミロングの男の前へと進み出る。彼は口を大きく開き、その部分に神力を集め始める。喉奥から吐き出された一条の光線が傘付きの戦車を焼き払わんと一直線にすっ飛んでいく。
しかし、半龍半人のクリスティーナ=ベックマンが傘付きの戦車と天界の騎乗獣の間に割り込み、勢いよく右手を前へと突き出す。その突き出された右手を支点として、天界の騎乗獣が吐き出した一条の光線は四方八方へと飛び散っていく。
「へえ……。なかなかやるじゃん。あたしの手が軽く火傷しちゃったよ。なあ、ヨーコ。こいつを喰らっていいか??」
「ダメじゃ。天界の騎乗獣となれば、帝になられるダン=クゥガー様の乗り物にぴったりじゃ。なるべく傷つけぬように制圧するが良い」
「へへっ。これは難しい注文をしてくれたもんだ。じゃあ、食欲的に食べるんじゃなくて、性欲的に食べるだけで済ませてやんよっ!」
半龍半人のクリスティーナ=ベックマンはべロリと口の周りを舐めてみせる。天界の騎乗獣はゾクリと背中に怖気が走る。ギラギラとした紅い竜眼で天界の騎乗獣を見つめるクリスティーナ=ベックマンは両手両足を地面につけ、尻をあげる姿勢を取る。所謂、クラウチングスタートの恰好だ。クリスティーナ=ベックマンは右足で力強く地面を蹴り、低姿勢を保ったまま、頭から天界の騎乗獣へと突っ込んでいく。
しかしながら、クリスティーナ=ベックマンは天界の騎乗獣を押し倒すことに失敗する。彼女よりもさらに低い位置から無理やりに割り込んだ人物が居たからだ。その人物は、クリスティーナ=ベックマンの腹下へと滑り込むと、折り曲げていた両足を天へと向かって、一気に押し伸ばしたのである。
半狐半人のヨーコ=タマモは右手に持つ芭蕉扇を厳かに上下に振る。それに呼応し、カラス天狗の群れがどこからともなくやってくる。彼らは手と足に鋭い爪を持ち、さらには体長も2ミャートル半ありながらも、どの魔物よりも自由に大空を飛ぶことが出来た。そのカラス天狗が群れを為して、未だに醜く言い争いをする男女に襲い掛かるのであった。
「チッ! こんな雑魚を数十匹けしかけてくるたあ、『七大悪魔』も舐められたもんだぜっ!」
黒ずくめの高身長の男が右手を左から右へと振り払う。そうすることで、自分の身長よりも遥かに長い刃を持つ死神の大鎌を現出させる。それを斜め上から斜め下へと振り払うことで、飛来してきたカラス天狗たちをバッサバッサと斬り捨ててしまうのであった。死神の大鎌を振り回す姿は、まるでこの世に死神が降臨したようにも見えた。魔物たちは怯え始める。
しかし、怯える魔物の頭を鷲掴みし、まるでスポンジでも握りつぶすかのように粉砕してしまう人物が居た。先ほどまでダン=クゥガーの左隣に座っていた半龍半人であった。紅玉のように紅い眼をギラギラと輝かせる彼女は、死神の大鎌を振り回し続ける高身長の男をじっくりと値踏みする。
「なあなあ。あいつの相手はあたしが引き受けるよ」
「ダメなのじゃ。せっかく面白くなってきたところじゃぞ。わらわたちが出撃するのは、ダン=クゥガー様がお許しになってからじゃ」
「ええーーー? 魔物如きでどうにかなる相手じゃないと思うんだけど?」
「ああいう力自慢にはうってつけの魔物がおる。そいつをどうにか出来るかどうかで、ダン=クゥガー様は、わらわの出撃をお認めになってくれるはずじゃ」
ぶつくさと文句を言う半龍半人のクリスティーナ=ベックマンに対して、半狐半人のヨーコ=タマモは右手に持つ芭蕉扇をもってして、静止をかける。面白くないと感じた半龍半人のクリスティーナ=ベックマンは傘付きの戦車に身体を寄りかからせる。
そんな彼女を放っておき、ヨーコ=タマモは隣に座るダン=クゥガー様に対して、軽く頭を下げる。ダン=クゥガーは右手を前方へと突き出し、手刀の形を創り、高身長の男の首級を斬り飛ばす所作をするのであった。その所作を了承と受け取ったヨーコ=タマモは右手に持つ芭蕉扇を大きく振り回す。
すると、大空のとある一点から、真空波が周囲へと飛び散り、カラス天狗の群れをその身ごと真っ二つに切り裂いていく。高身長の男は襲い掛かる真空波をその手に持つ死神の大鎌を持ってして、打ち落していく。
「なんだよ。ちょっとは出来る奴が出張ってきてるじゃねえか。カマイタチが1匹、2匹、3匹ってか」
イタチのような姿をした全長4ミャートルの獣がじりじりと高身長の男を取り囲み始める。高身長の男は可憐な少女に向かって、少し離れた位置にいろとのたまう。少女はボクも闘ってみたいのデス! と主張するが、高身長の男はそれを聞き入れずに、勝手にカマイタチたちと戦闘を開始するのであった。
「ベリアルは働きたくないって、ぶつくさ言っていたくせに、歯ごたえのありそうな魔物が出てきた途端に、やる気満々になったのデス!」
「まあまあ。カマイタチは見えない刃で全身をくまなく切り刻もうとしてきます。搦め手を嫌うアリス殿とは相性が悪いと思っての、彼なりの親心ですよ」
蒼髪の男が可憐な少女の横に立ち、どうどう……と宥めるのであった。そして、少女が収まらないといった表情なのを置いておいて、自分は相対せねばならぬ相手に鋭い視線を飛ばすのであった。
「ダン……クゥガー殿でしたっけ? まずは堕天から救っていただいたことに感謝の念を伝えるべきでしょうか?」
蒼髪セミロングの男が睨みつけている相手は傘付きの戦車の上から決して降りようとはしなかった。ぞんざいな態度そのままに、右手をクイクイと動かし、まるで好きなようにかかってくるが良いと、態度で示してみせるのであった。その態度に蒼髪セミロングの男はカチンと頭にくる。右の手のひらで銀色に輝く球体を創り出し、それを傘付きの戦車の上で踏ん反り返っている男に目がけて、一直線に飛ばす。
しかし、ダン=クゥガーはニヤニヤとした顔つきのまま、前方へと突き出していた右手の上に白緑色の球体を創り出し、自分に目がけて飛んできた銀色の球体にぶつけ、相殺してしまうのであった。
「チュッチュッチュ。『天界の十三司徒』相手に敬意を全く併せ持っていないと言いたげな態度なのでッチュウ。我輩が教育を施すのでッチュウ!」
天界の騎乗獣であるケルビムが蒼髪セミロングの男の前へと進み出る。彼は口を大きく開き、その部分に神力を集め始める。喉奥から吐き出された一条の光線が傘付きの戦車を焼き払わんと一直線にすっ飛んでいく。
しかし、半龍半人のクリスティーナ=ベックマンが傘付きの戦車と天界の騎乗獣の間に割り込み、勢いよく右手を前へと突き出す。その突き出された右手を支点として、天界の騎乗獣が吐き出した一条の光線は四方八方へと飛び散っていく。
「へえ……。なかなかやるじゃん。あたしの手が軽く火傷しちゃったよ。なあ、ヨーコ。こいつを喰らっていいか??」
「ダメじゃ。天界の騎乗獣となれば、帝になられるダン=クゥガー様の乗り物にぴったりじゃ。なるべく傷つけぬように制圧するが良い」
「へへっ。これは難しい注文をしてくれたもんだ。じゃあ、食欲的に食べるんじゃなくて、性欲的に食べるだけで済ませてやんよっ!」
半龍半人のクリスティーナ=ベックマンはべロリと口の周りを舐めてみせる。天界の騎乗獣はゾクリと背中に怖気が走る。ギラギラとした紅い竜眼で天界の騎乗獣を見つめるクリスティーナ=ベックマンは両手両足を地面につけ、尻をあげる姿勢を取る。所謂、クラウチングスタートの恰好だ。クリスティーナ=ベックマンは右足で力強く地面を蹴り、低姿勢を保ったまま、頭から天界の騎乗獣へと突っ込んでいく。
しかしながら、クリスティーナ=ベックマンは天界の騎乗獣を押し倒すことに失敗する。彼女よりもさらに低い位置から無理やりに割り込んだ人物が居たからだ。その人物は、クリスティーナ=ベックマンの腹下へと滑り込むと、折り曲げていた両足を天へと向かって、一気に押し伸ばしたのである。
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