66 / 96
伝説のパン屋になりましたが、路地裏でのんびり弟子を育てます! ― 焼きたての幸せと、三人の小さな夢 ―
第66話 収穫祭の奇跡と、世界を結ぶパン
しおりを挟む
収穫祭の会場は、色とりどりの旗がはためき、楽団の陽気な音楽と人々の笑い声が溢れる、まさに祝祭の坩堝だった。しかし、「アトリエ・フィオナ」の屋台に割り当てられた一角に立った瞬間、弟子たちの顔から笑顔が消えた。
すぐ隣に、彼らの何倍も大きく、金とビロードで飾り付けられた、あまりに豪華な屋台がそびえ立っていたのだ。掲げられた看板には、見覚えのある天秤とフォークの紋章が、傲慢に輝いている。 「……美食家同盟……!」 アシュラフが、憎々しげに吐き捨てた。
その屋台から、純白のコックコートを着た男が、見下すような笑みを浮かべて現れた。 「おやおや、これは驚いた。まさか、昨夜の嵐の中、本当に店を開けるとは。その根性だけは褒めて差し上げましょう。で、その泥団子のようなものが、売り物のパンですかな?」 男は、フィオナたちが並べた、素朴で不格好な「嵐のパン」を指さして嘲笑った。
「なっ……! てめえ、このパンの何が分かるってんだ!」 アシュラフが掴みかかろうとするのを、セオドアが冷静に制した。 「待て、アシュラフ君。挑発に乗るな。我々は、我々のパンで証明するだけだ」 「……そうです」リリナも、震えながら一歩前に出た。「このパンは……泥団子なんかじゃ、ありません……!」 その小さな、しかし確固たる反論に、男は肩をすくめると、興味を失ったように自らの店へと戻っていった。
祭りの開始を告げる鐘が鳴り響く。 案の定、人々は美食家同盟の屋台へと殺殺到した。そこでは、見た目も華やかなトリュフ入りのブリオッシュや、金粉をあしらったデニッシュが、信じられないほどの安値で売られている。 「すごいわ! この味でこの値段!?」 「さすがは美食家同盟ね!」 人々の歓声が、フィオナたちの心を容赦なく抉った。
対して、「アトリエ・フィオナ」の屋台の前は、誰一人足を止めようとしない。地味な見た目のパンは、隣の輝きに完全に掻き消されていた。 「くそ……なんでだよ……」アシュラフが、悔しさに拳を握りしめる。 「価格戦略でも、見た目の華やかさでも、我々は完全に劣っている……。これでは……」 セオドアの顔にも、焦りの色が濃く浮かぶ。リリナは、俯いて唇を噛みしめていた。
弟子たちの心が、諦めの色に染まりかけた、その時だった。 フィオナが、静かに、しかし力強く言った。
「皆さん。私たちは、誰かと競うために、ここにいるのではありません」 彼女は、弟子たち一人一人の顔を見回した。 「私たちは、ただ、食べる人の笑顔を想って、あの嵐の夜を乗り越えたはずです。私たちのパンを信じましょう。そして、このパンに宿る、私たちの物語を、届けましょう」
その言葉で、弟子たちの瞳に、再び光が宿った。 彼らは顔を見合わせ、力強く頷き合った。
最初に動いたのは、アシュラフだった。彼は、熱した鉄板の上で、故郷のスパイスを煎り始めた。途端に、キャラメルのような甘さと、ナッツのような香ばしさが混じり合った、抗いがたいほど魅力的な香りが、風に乗って広場に流れ出す。 「さあさあ、寄ってらっしゃい見てらっしゃい! 砂漠の太陽と、嵐の夜が出会って生まれた、奇跡のパンだぜ! 香りだけでも、損はさせねえよ!」
その異国の香りに、最初に足を止めたのは、物珍しそうに見ていた旅の商人だった。 次に、セオドアが、澄んだ声で語り始めた。 「このパンは、小麦粉を一切使っておりません。森が与えてくれた木の実と、大地の恵みである穀物、その栄養を、我々の知恵で最大限に引き出した、完全なる自然のパンです。一口で、あなたの旅の疲れを癒やすことを、私が論理的に保証いたします!」 その理路整然とした、しかし情熱のこもった説明に、知的な身なりの学者風の男が、興味深そうに眉を上げた。
そして、リリナが、小さなカップに入った温かいハーブティーを、そっと差し出した。 「あ、あの……このパンには、このハーブティーが、とても合います。飲むと、心が、陽だまりみたいに、温かくなります……どうぞ」 そのひたむきな姿に、幼い子供を連れた母親が、優しい笑みを浮かべた。
一人、また一人と、人々が足を止める。 最初にパンを口にした旅の商人が、目を見開いて叫んだ。 「う、うまい! なんだこれは! 素朴なのに、今まで食べたどんなパンよりも、深く、力強い味がする……!」 その一言が、引き金だった。
「本当だわ、体が芯から温まるような……」「見た目は地味だが、噛めば噛むほど、様々な味がするぞ!」「このハーブティーと一緒に食べると、故郷を思い出すなあ……」 口コミが、熱波のように広がっていく。豪華な味に飽き始めていた人々が、本物の「温かさ」を求めて、フィオナたちの屋台に、雪崩を打ったように押し寄せ始めたのだ。
やがて、屋台の前には、国籍も、身分も、年齢も関係なく、様々な人々が、同じパンを手に笑い合う、不思議な光景が生まれた。異国のスパイスの香りと、優しいハーブの香りが混じり合い、そこはまるで「国境を越える小さな奇跡」そのものだった。
隣の美食家同盟の屋台は、いつの間にか閑古鳥が鳴いていた。彼らのパンは、最初は物珍しさで売れたが、その中身のない、ただ豪華なだけの味は、すぐに人々を飽きさせてしまったのだ。
陽が傾き、収穫祭の終わりを告げる音楽が流れ始めた頃。「アトリエ・フィオナ」の屋台のパンは、最後の一つまできれいに売り切れていた。 三人の弟子たちは、空っぽになったパン籠を前に、夢でも見ているかのように、夕焼けに染まる広場を呆然と眺めていた。
「……売れたな」ルーカスが、ぶっきらぼうに、だが誰よりも嬉しそうに言った。 「ええ! ええ!」エリィが、涙声で抱き合った。「私たちのパンが、勝ったのよ!」
アシュラフ、セオドア、リリナ。三人は互いの顔を見合わせると、込み上げてくる感情を抑えきれずに、子供のように抱き合って、声を上げて泣き、そして、笑った。 フィオナは、そんな弟子たちの姿を、陽だまりのような、穏やかな笑顔で見守っていた。 嵐の夜に生まれた奇跡のパンは、確かに、この街に、そしてこの子たちの心に、消えることのない温かい光を灯したのだった。
すぐ隣に、彼らの何倍も大きく、金とビロードで飾り付けられた、あまりに豪華な屋台がそびえ立っていたのだ。掲げられた看板には、見覚えのある天秤とフォークの紋章が、傲慢に輝いている。 「……美食家同盟……!」 アシュラフが、憎々しげに吐き捨てた。
その屋台から、純白のコックコートを着た男が、見下すような笑みを浮かべて現れた。 「おやおや、これは驚いた。まさか、昨夜の嵐の中、本当に店を開けるとは。その根性だけは褒めて差し上げましょう。で、その泥団子のようなものが、売り物のパンですかな?」 男は、フィオナたちが並べた、素朴で不格好な「嵐のパン」を指さして嘲笑った。
「なっ……! てめえ、このパンの何が分かるってんだ!」 アシュラフが掴みかかろうとするのを、セオドアが冷静に制した。 「待て、アシュラフ君。挑発に乗るな。我々は、我々のパンで証明するだけだ」 「……そうです」リリナも、震えながら一歩前に出た。「このパンは……泥団子なんかじゃ、ありません……!」 その小さな、しかし確固たる反論に、男は肩をすくめると、興味を失ったように自らの店へと戻っていった。
祭りの開始を告げる鐘が鳴り響く。 案の定、人々は美食家同盟の屋台へと殺殺到した。そこでは、見た目も華やかなトリュフ入りのブリオッシュや、金粉をあしらったデニッシュが、信じられないほどの安値で売られている。 「すごいわ! この味でこの値段!?」 「さすがは美食家同盟ね!」 人々の歓声が、フィオナたちの心を容赦なく抉った。
対して、「アトリエ・フィオナ」の屋台の前は、誰一人足を止めようとしない。地味な見た目のパンは、隣の輝きに完全に掻き消されていた。 「くそ……なんでだよ……」アシュラフが、悔しさに拳を握りしめる。 「価格戦略でも、見た目の華やかさでも、我々は完全に劣っている……。これでは……」 セオドアの顔にも、焦りの色が濃く浮かぶ。リリナは、俯いて唇を噛みしめていた。
弟子たちの心が、諦めの色に染まりかけた、その時だった。 フィオナが、静かに、しかし力強く言った。
「皆さん。私たちは、誰かと競うために、ここにいるのではありません」 彼女は、弟子たち一人一人の顔を見回した。 「私たちは、ただ、食べる人の笑顔を想って、あの嵐の夜を乗り越えたはずです。私たちのパンを信じましょう。そして、このパンに宿る、私たちの物語を、届けましょう」
その言葉で、弟子たちの瞳に、再び光が宿った。 彼らは顔を見合わせ、力強く頷き合った。
最初に動いたのは、アシュラフだった。彼は、熱した鉄板の上で、故郷のスパイスを煎り始めた。途端に、キャラメルのような甘さと、ナッツのような香ばしさが混じり合った、抗いがたいほど魅力的な香りが、風に乗って広場に流れ出す。 「さあさあ、寄ってらっしゃい見てらっしゃい! 砂漠の太陽と、嵐の夜が出会って生まれた、奇跡のパンだぜ! 香りだけでも、損はさせねえよ!」
その異国の香りに、最初に足を止めたのは、物珍しそうに見ていた旅の商人だった。 次に、セオドアが、澄んだ声で語り始めた。 「このパンは、小麦粉を一切使っておりません。森が与えてくれた木の実と、大地の恵みである穀物、その栄養を、我々の知恵で最大限に引き出した、完全なる自然のパンです。一口で、あなたの旅の疲れを癒やすことを、私が論理的に保証いたします!」 その理路整然とした、しかし情熱のこもった説明に、知的な身なりの学者風の男が、興味深そうに眉を上げた。
そして、リリナが、小さなカップに入った温かいハーブティーを、そっと差し出した。 「あ、あの……このパンには、このハーブティーが、とても合います。飲むと、心が、陽だまりみたいに、温かくなります……どうぞ」 そのひたむきな姿に、幼い子供を連れた母親が、優しい笑みを浮かべた。
一人、また一人と、人々が足を止める。 最初にパンを口にした旅の商人が、目を見開いて叫んだ。 「う、うまい! なんだこれは! 素朴なのに、今まで食べたどんなパンよりも、深く、力強い味がする……!」 その一言が、引き金だった。
「本当だわ、体が芯から温まるような……」「見た目は地味だが、噛めば噛むほど、様々な味がするぞ!」「このハーブティーと一緒に食べると、故郷を思い出すなあ……」 口コミが、熱波のように広がっていく。豪華な味に飽き始めていた人々が、本物の「温かさ」を求めて、フィオナたちの屋台に、雪崩を打ったように押し寄せ始めたのだ。
やがて、屋台の前には、国籍も、身分も、年齢も関係なく、様々な人々が、同じパンを手に笑い合う、不思議な光景が生まれた。異国のスパイスの香りと、優しいハーブの香りが混じり合い、そこはまるで「国境を越える小さな奇跡」そのものだった。
隣の美食家同盟の屋台は、いつの間にか閑古鳥が鳴いていた。彼らのパンは、最初は物珍しさで売れたが、その中身のない、ただ豪華なだけの味は、すぐに人々を飽きさせてしまったのだ。
陽が傾き、収穫祭の終わりを告げる音楽が流れ始めた頃。「アトリエ・フィオナ」の屋台のパンは、最後の一つまできれいに売り切れていた。 三人の弟子たちは、空っぽになったパン籠を前に、夢でも見ているかのように、夕焼けに染まる広場を呆然と眺めていた。
「……売れたな」ルーカスが、ぶっきらぼうに、だが誰よりも嬉しそうに言った。 「ええ! ええ!」エリィが、涙声で抱き合った。「私たちのパンが、勝ったのよ!」
アシュラフ、セオドア、リリナ。三人は互いの顔を見合わせると、込み上げてくる感情を抑えきれずに、子供のように抱き合って、声を上げて泣き、そして、笑った。 フィオナは、そんな弟子たちの姿を、陽だまりのような、穏やかな笑顔で見守っていた。 嵐の夜に生まれた奇跡のパンは、確かに、この街に、そしてこの子たちの心に、消えることのない温かい光を灯したのだった。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】婚約破棄された辺境伯爵令嬢、氷の皇帝に溺愛されて最強皇后になりました
きゅちゃん
ファンタジー
美貌と知性を兼ね備えた辺境伯爵令嬢エリアナは、王太子アレクサンダーとの婚約を誇りに思っていた。しかし現れた美しい聖女セレスティアに全てを奪われ、濡れ衣を着せられて婚約破棄。故郷に追放されてしまう。
そんな時、隣国の帝国が侵攻を開始。父の急死により戦場に立ったエリアナは、たった一人で帝国軍に立ち向かうことにー
辺境の令嬢がどん底から這い上がる、最強の復讐劇が今始まる!
私を追放した王子が滅びるまで、優雅にお茶を楽しみますわ
タマ マコト
ファンタジー
王国の茶会の場で、マリアンヌは婚約者である王子アレクシスから突然の婚約破棄を告げられる。
理由は「民に冷たい」という嘘。
新しい聖女リリアの策略により、マリアンヌは「偽りの聖女」として追放される。
だがマリアンヌは涙を見せず、静かに礼をしてその場を去る。
辺境の地で彼女は小さな館を構え、「静寂の館」と名づけ、紅茶と共に穏やかな日々を過ごし始める。
しかし同時に、王都では奇跡が失われ、作物が枯れ始めていた――。
断罪される前に市井で暮らそうとした悪役令嬢は幸せに酔いしれる
葉柚
恋愛
侯爵令嬢であるアマリアは、男爵家の養女であるアンナライラに婚約者のユースフェリア王子を盗られそうになる。
アンナライラに呪いをかけたのはアマリアだと言いアマリアを追い詰める。
アマリアは断罪される前に市井に溶け込み侯爵令嬢ではなく一市民として生きようとする。
市井ではどこかの王子が呪いにより猫になってしまったという噂がまことしやかに流れており……。
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
【完結】政略婚約された令嬢ですが、記録と魔法で頑張って、現世と違って人生好転させます
なみゆき
ファンタジー
典子、アラフィフ独身女性。 結婚も恋愛も経験せず、気づけば父の介護と職場の理不尽に追われる日々。 兄姉からは、都合よく扱われ、父からは暴言を浴びせられ、職場では責任を押しつけられる。 人生のほとんどを“搾取される側”として生きてきた。
過労で倒れた彼女が目を覚ますと、そこは異世界。 7歳の伯爵令嬢セレナとして転生していた。 前世の記憶を持つ彼女は、今度こそ“誰かの犠牲”ではなく、“誰かの支え”として生きることを決意する。
魔法と貴族社会が息づくこの世界で、セレナは前世の知識を活かし、友人達と交流を深める。
そこに割り込む怪しい聖女ー語彙力もなく、ワンパターンの行動なのに攻略対象ぽい人たちは次々と籠絡されていく。
これはシナリオなのかバグなのか?
その原因を突き止めるため、全ての証拠を記録し始めた。
【☆応援やブクマありがとうございます☆大変励みになりますm(_ _)m】
【完結】私を捨てた皆様、どうぞその選択を後悔なさってください 〜婚約破棄された令嬢の、遅すぎる謝罪はお断りです〜
くろねこ
恋愛
王太子の婚約者として尽くしてきた公爵令嬢エリシアは、ある日突然、身に覚えのない罪で断罪され婚約破棄を言い渡される。
味方だと思っていた家族も友人も、誰一人として彼女を庇わなかった。
――けれど、彼らは知らなかった。
彼女こそが国を支えていた“本当の功労者”だったことを。
すべてを失ったはずの令嬢が選んだのは、
復讐ではなく「関わらない」という選択。
だがその選択こそが、彼らにとって最も残酷な“ざまぁ”の始まりだった。
【完結】勇者に折られた魔王のツノは、幼児の庇護者になりました
綾雅(りょうが)要らない悪役令嬢
ファンタジー
旧タイトル:膨大な魔力と知識ありのチートだけど、転生先がツノはないよね?
異世界転生、胸躍らせる夢の展開のはず。しかし目の前で繰り広げられる勇者vs魔王の激戦に、僕は飽きていた。だって王の頭上で、魔力を供給するだけのツノが僕だ。魔王が強いからツノがあるのではなく、ツノである僕がいるから彼が最強だった。
ずっと動けない。声は誰にも聞こえない。膨大な魔力も知識チートも披露できぬまま、魔王の頭上で朽ちるのか。諦めかけていた。
勇者の聖剣が僕を折るまでは……!
動けなかったツノは、折れたことで新たな仲間と出会う。チート無双はできないが、ツノなりに幸せを掴めるのか!? いつか自力で動ける日を夢見て、僕は彼と手を組んだ。
※基本ほのぼの、時々残酷表現あり(予告なし)
【同時掲載】小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2021/11/17 完結
婚約破棄のその場で転生前の記憶が戻り、悪役令嬢として反撃開始いたします
タマ マコト
ファンタジー
革命前夜の王国で、公爵令嬢レティシアは盛大な舞踏会の場で王太子アルマンから一方的に婚約を破棄され、社交界の嘲笑の的になる。その瞬間、彼女は“日本の歴史オタク女子大生”だった前世の記憶を思い出し、この国が数年後に血塗れの革命で滅びる未来を知ってしまう。
悪役令嬢として嫌われ、切り捨てられた自分の立場と、公爵家の権力・財力を「運命改変の武器」にすると決めたレティシアは、貧民街への支援や貴族の不正調査をひそかに始める。その過程で、冷静で改革派の第二王子シャルルと出会い、互いに利害と興味を抱きながら、“歴史に逆らう悪役令嬢”として静かな反撃をスタートさせていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる