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第15話 涙味のミルクパンと、意外な依頼
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「いらっしゃいませ、リリアンヌ様。アトリエ・フィオナへようこそ」
フィオナの努めて落ち着いた声に、リリアンヌ・フォン・ローゼンベルクはびくりと肩を揺らし、おずおずと店内に足を踏み入れた。その表情は、かつて社交界で自信に満ち溢れていた彼女とは別人のように、不安と緊張でこわばっている。
フィオナは、店の奥にある唯一の小さなテーブルへと彼女を案内した。エリィが緊張した面持ちでハーブティーを運び、ルーカスとマルセルは、店の隅で「何かあったら即座に介入するぞ」と言わんばかりの鋭い視線を(主にリリアンヌに向けて)送っている。その重圧たるや、リリアンヌの顔色はますます青ざめていくようだ。
「あの……フィオナ様。本日は、お時間を作っていただき、本当に……」
リリアンヌがしおらしい声で切り出す。その声は、まるで鈴虫の鳴き声のようにか細い。
「堅苦しい挨拶は結構ですわ、リリアンヌ様。それで、ご相談したいこととは、一体何でしょう?」
フィオナは単刀直入に尋ねた。過去の遺恨がないわけではない。だが、今の自分はパン屋の主人。お客様(になるかもしれない人)の話を聞くのが仕事だ。
リリアンヌは、俯いたままぽつりぽつりと語り始めた。
それは、王太子妃候補としての重圧、周囲からの嫉妬や心無い噂、そして何よりも、最近のライアス王太子の自分への態度の変化に対する深い悩みだった。
「殿下は……近頃、私にほとんどお心を寄せてくださいません。いつも何かにお悩みのご様子で……私が何か至らぬことをしたのではないかと、夜も眠れないのです」
かつてフィオナを追い詰めた張本人の一人である彼女が、今度は自分が同じような苦しみを味わっている。皮肉なものだとフィオナは思った。
「そして…恥ずかしながら、フィオナ様。貴女様が『悪役令嬢』などとあらぬ噂を立てられていた頃、私は…貴女様のその強さ(と周囲に誤解されていた傲慢さ)に、どこか苛立ちを覚えながらも、心の片隅では…羨ましいとさえ感じておりましたの。私は、いつも誰かの顔色を窺ってばかりで…」
意外な言葉だった。フィオナはただ黙って、彼女の言葉に耳を傾ける。
一通り話し終えたリリアンヌの前に、フィオナはそっと温かいミルクパンと、もう一杯のハーブティーを差し出した。
「まずは、これを召し上がってください。お腹が空いていては、良い考えも浮かびませんでしょう?」
リリアンヌは、戸惑ったようにミルクパンを見つめた。そして、小さな子供のように、おずおずとパンを手に取り、ひとかじりする。
その瞬間、彼女の大きな瞳から、ぽろり、ぽろりと涙がこぼれ落ちた。
「……美味しい……こんなに優しい味のパンは、初めてですわ……」
素朴で、ほんのり甘いミルクパンの温かさが、張り詰めていたリリアンヌの心の琴線に触れたのだろう。彼女は、声を殺して泣きじゃくり始めた。
「わ、わあ!大変です!ハンカチ、ハンカチどうぞ!」
エリィが、慌てて自分の(少しパンくずがついているが清潔な)ハンカチを差し出す。
「おいおい、うちの店を涙で水浸しにするのは勘弁してくれよな。せっかくのパンがしょっぱくなっちまうだろ」
ルーカスが軽口を叩くが、その声にはいつものような刺々しさはない。むしろ、少しばかり同情しているようにも聞こえる。マルセルは…何も言わずに、そっとリリアンヌの侍女に新しいおしぼりを渡していた。さすがスーパー執事、気が利きすぎる。
フィオナは、泣きじゃくるリリアンヌを静かに見守っていた。そして、彼女が少し落ち着いたのを見計らって、静かに言った。
「私にできることは、美味しいパンを焼くことだけですわ、リリアンヌ様。殿下とのお悩みについて、私に名案があるわけではございません。でも…このパンが、ほんの少しでも貴女様のお力になれたのなら、パン屋としてこれ以上の喜びはありません」
その言葉には、かつての公爵令嬢としてのプライドではなく、パン職人としての素直な想いが込められていた。
しばらくして、ようやく涙が止まったリリアンヌは、赤い目元をハンカチで押さえながら、フィオナに向かって深々と頭を下げた。
「ありがとうございます、フィオナ様……貴女様のパンと、そのお言葉に…どれほど救われたことか……」
そして、彼女は思いがけない「お願い」を口にした。
「あの、フィオナ様。もし…もし、ご迷惑でなければ……近々、王家主催で内々に開かれる小さな茶会がございまして……その席に、フィオナ様のパンをお出しすることはできませんでしょうか?」
「…茶会、ですか?」
「はい。ライアス殿下もご出席なさいます。殿下は近頃、食も細く、お元気がないご様子で……でも、フィオナ様のこの優しいパンなら、きっと殿下のお心も少しは和らぐのではないかと……そして、あの方にもう一度、本当の美味しさというものを思い出していただきたいのです」
リリアンヌの瞳は、切実な光を宿していた。それは、ライアス王太子への純粋な想いと、そして、フィオナのパンの力を信じたいという気持ちの表れのように見えた。
フィオナは、リリアンヌの申し出に言葉を失った。
王家の茶会。ライアス王太子との再会。それは、考えただけでも胃が痛くなりそうな事態だ。貴族社会との関わりは、できるだけ避けたいと思っていたのに。
しかし、目の前で助けを求めるように自分を見つめるリリアンヌの姿と、自分のパンが誰かの役に立てるかもしれないという可能性。その二つの間で、フィオナの心は大きく揺れ動いた。
「少し…お時間をいただけますか、リリアンヌ様。すぐにはお返事できそうにありませんわ」
フィオナがそう言うと、リリアンヌは「もちろんです。ご無理を言って申し訳ございません」と再び頭を下げ、侍女と共に静かに店を後にした。
後に残されたのは、ほんのり甘いミルクパンの香りと、重たい沈黙。
「……さて、どうしたものかねえ、フィオナ」
ルーカスが、やれやれといった顔で言った。
フィオナは、ただ窓の外を流れる雲を、複雑な思いで見つめるだけだった。
フィオナの努めて落ち着いた声に、リリアンヌ・フォン・ローゼンベルクはびくりと肩を揺らし、おずおずと店内に足を踏み入れた。その表情は、かつて社交界で自信に満ち溢れていた彼女とは別人のように、不安と緊張でこわばっている。
フィオナは、店の奥にある唯一の小さなテーブルへと彼女を案内した。エリィが緊張した面持ちでハーブティーを運び、ルーカスとマルセルは、店の隅で「何かあったら即座に介入するぞ」と言わんばかりの鋭い視線を(主にリリアンヌに向けて)送っている。その重圧たるや、リリアンヌの顔色はますます青ざめていくようだ。
「あの……フィオナ様。本日は、お時間を作っていただき、本当に……」
リリアンヌがしおらしい声で切り出す。その声は、まるで鈴虫の鳴き声のようにか細い。
「堅苦しい挨拶は結構ですわ、リリアンヌ様。それで、ご相談したいこととは、一体何でしょう?」
フィオナは単刀直入に尋ねた。過去の遺恨がないわけではない。だが、今の自分はパン屋の主人。お客様(になるかもしれない人)の話を聞くのが仕事だ。
リリアンヌは、俯いたままぽつりぽつりと語り始めた。
それは、王太子妃候補としての重圧、周囲からの嫉妬や心無い噂、そして何よりも、最近のライアス王太子の自分への態度の変化に対する深い悩みだった。
「殿下は……近頃、私にほとんどお心を寄せてくださいません。いつも何かにお悩みのご様子で……私が何か至らぬことをしたのではないかと、夜も眠れないのです」
かつてフィオナを追い詰めた張本人の一人である彼女が、今度は自分が同じような苦しみを味わっている。皮肉なものだとフィオナは思った。
「そして…恥ずかしながら、フィオナ様。貴女様が『悪役令嬢』などとあらぬ噂を立てられていた頃、私は…貴女様のその強さ(と周囲に誤解されていた傲慢さ)に、どこか苛立ちを覚えながらも、心の片隅では…羨ましいとさえ感じておりましたの。私は、いつも誰かの顔色を窺ってばかりで…」
意外な言葉だった。フィオナはただ黙って、彼女の言葉に耳を傾ける。
一通り話し終えたリリアンヌの前に、フィオナはそっと温かいミルクパンと、もう一杯のハーブティーを差し出した。
「まずは、これを召し上がってください。お腹が空いていては、良い考えも浮かびませんでしょう?」
リリアンヌは、戸惑ったようにミルクパンを見つめた。そして、小さな子供のように、おずおずとパンを手に取り、ひとかじりする。
その瞬間、彼女の大きな瞳から、ぽろり、ぽろりと涙がこぼれ落ちた。
「……美味しい……こんなに優しい味のパンは、初めてですわ……」
素朴で、ほんのり甘いミルクパンの温かさが、張り詰めていたリリアンヌの心の琴線に触れたのだろう。彼女は、声を殺して泣きじゃくり始めた。
「わ、わあ!大変です!ハンカチ、ハンカチどうぞ!」
エリィが、慌てて自分の(少しパンくずがついているが清潔な)ハンカチを差し出す。
「おいおい、うちの店を涙で水浸しにするのは勘弁してくれよな。せっかくのパンがしょっぱくなっちまうだろ」
ルーカスが軽口を叩くが、その声にはいつものような刺々しさはない。むしろ、少しばかり同情しているようにも聞こえる。マルセルは…何も言わずに、そっとリリアンヌの侍女に新しいおしぼりを渡していた。さすがスーパー執事、気が利きすぎる。
フィオナは、泣きじゃくるリリアンヌを静かに見守っていた。そして、彼女が少し落ち着いたのを見計らって、静かに言った。
「私にできることは、美味しいパンを焼くことだけですわ、リリアンヌ様。殿下とのお悩みについて、私に名案があるわけではございません。でも…このパンが、ほんの少しでも貴女様のお力になれたのなら、パン屋としてこれ以上の喜びはありません」
その言葉には、かつての公爵令嬢としてのプライドではなく、パン職人としての素直な想いが込められていた。
しばらくして、ようやく涙が止まったリリアンヌは、赤い目元をハンカチで押さえながら、フィオナに向かって深々と頭を下げた。
「ありがとうございます、フィオナ様……貴女様のパンと、そのお言葉に…どれほど救われたことか……」
そして、彼女は思いがけない「お願い」を口にした。
「あの、フィオナ様。もし…もし、ご迷惑でなければ……近々、王家主催で内々に開かれる小さな茶会がございまして……その席に、フィオナ様のパンをお出しすることはできませんでしょうか?」
「…茶会、ですか?」
「はい。ライアス殿下もご出席なさいます。殿下は近頃、食も細く、お元気がないご様子で……でも、フィオナ様のこの優しいパンなら、きっと殿下のお心も少しは和らぐのではないかと……そして、あの方にもう一度、本当の美味しさというものを思い出していただきたいのです」
リリアンヌの瞳は、切実な光を宿していた。それは、ライアス王太子への純粋な想いと、そして、フィオナのパンの力を信じたいという気持ちの表れのように見えた。
フィオナは、リリアンヌの申し出に言葉を失った。
王家の茶会。ライアス王太子との再会。それは、考えただけでも胃が痛くなりそうな事態だ。貴族社会との関わりは、できるだけ避けたいと思っていたのに。
しかし、目の前で助けを求めるように自分を見つめるリリアンヌの姿と、自分のパンが誰かの役に立てるかもしれないという可能性。その二つの間で、フィオナの心は大きく揺れ動いた。
「少し…お時間をいただけますか、リリアンヌ様。すぐにはお返事できそうにありませんわ」
フィオナがそう言うと、リリアンヌは「もちろんです。ご無理を言って申し訳ございません」と再び頭を下げ、侍女と共に静かに店を後にした。
後に残されたのは、ほんのり甘いミルクパンの香りと、重たい沈黙。
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