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空からの襲撃
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時は少し遡り、ロアーナ高原でクリスティーナ達が魔物調査を開始したころ。ロアーナ要塞指令室に三人の聖騎士が集まっていた。エリザベス、カイウス、そしてスカーレットである。
「なあスカーレット、本当に昨日のケガは治ったのか?」
昨日の戦いでスカーレットは全身に大ケガを負っている。ウルリカ様のおかげで回復したとはいえ、ケガからたったの一日しか経っていないのだ。エリザベスが心配するのも無理はない。
「ご安心くださいエリザベス様っ! すっかり元気ですよっ!」
そんなエリザベスの心配を余所に、スカーレットはピョンピョンと飛び跳ねて見せる。
重たい鎧を着込んでいるとはとても思えない元気な動きに、エリザベスはホッと一安心だ。思わず表情を緩めるが、すぐにキリッと引き締める。
「では本題に移ろう、頼むぞカイウス」
「はっ!」
カイウスは短く返事をすると、広げた地図の上に赤色と青色の駒を配置していく。
どうやら昨日の戦いを地図上で再現しているらしい。赤色の駒は魔物の群れ、青色の駒はロアーナ軍だ。
「ロアーナ高原を襲った魔物は北方より現れました。またロアーナの町を襲った魔物は東方より現れました。こちらの場所と……そしてこちらの場所ですね」
駒を配置し終えると、続いて赤色の駒から伸びるように赤色の線を引いていく。
「出現場所と周囲の地形から、魔物の群れが通ったであろう移動経路を推測しました。それぞれの経路は北東に伸びており、とある一点で繋がります」
カイウスが引いた赤色の線は、魔物の移動経路を表しているらしい。二本の線は大きく歪曲し、とある場所で交差している。その場所を見てエリザベスはハッと目を見開く。
「ここは……旧ロアーナ要塞か!」
「ええ、私の推測が正しければ魔物の発生源は旧ロアーナ要塞です」
カイウスは赤色の線をなぞるように、赤色の駒を動かしていく。地図上に示された旧ロアーナ要塞周辺に、赤色の駒がうじゃうじゃと集まっていく。
「どうやらロアーナの町を襲った魔物は、旧ロアーナ要塞で発生しているようです。そして今回の魔物発生には、ガレウス邪教団の関与が疑われています。つまり……」
「なるほど……つまりガレウス邪教団は、旧ロアーナ要塞に潜伏しているというわけか……」
「旧ロアーナ要塞に魔物を集め、なんらかの方法で魔物を操り、そしてロアーナの町を襲わせる。十分に可能性のある話だと思いませんか?」
「確かに可能性は高い……ガレウス邪教団め、ようやくしっぽを掴んだぞ……!」
声や仕草こそ落ちついているものの、エリザベスから放たれる殺気は獲物を前にした肉食獣のようだ。
魔物の襲来で傷ついたロアーナの町、そして住人の姿を思い出し、ガレウス邪教団に対する怒りがふつふつと湧きあがっているのだろう。
「よし、旧ロアーナ要塞へ向かうぞ! ガレウス邪教団を完膚なきまでに叩き潰す!」
怒りに燃えるエリザベスは、勢いよく号令を飛ばす──と同時に指令室の扉が、ドンドンと激しく音を立てる。
「エリザベス様! エリザベス様はおられますか!」
「どうした、何事だ?」
エリザベスが扉を開けると、汗だくのロアーナ兵がグッタリ膝をついていた。重たい鎧を着込んだまま走ってきたのだろう、息をするのもやっとな様子である。
「しっかりしろ、なにがあった?」
「ご報告を申し上げます……ロアーナ要塞の上空に……」
ゼエゼエと息を切らせながら、兵士は声を振り絞る。
「ロアーナ要塞の上空に……ワイバーンが出現しました……!」
「なっ、ワイバーンだと!?」
突如もたらされた、ワイバーン襲来の報せ。
邪悪なる翼竜が、ロアーナ要塞へと襲いかかる。
「なあスカーレット、本当に昨日のケガは治ったのか?」
昨日の戦いでスカーレットは全身に大ケガを負っている。ウルリカ様のおかげで回復したとはいえ、ケガからたったの一日しか経っていないのだ。エリザベスが心配するのも無理はない。
「ご安心くださいエリザベス様っ! すっかり元気ですよっ!」
そんなエリザベスの心配を余所に、スカーレットはピョンピョンと飛び跳ねて見せる。
重たい鎧を着込んでいるとはとても思えない元気な動きに、エリザベスはホッと一安心だ。思わず表情を緩めるが、すぐにキリッと引き締める。
「では本題に移ろう、頼むぞカイウス」
「はっ!」
カイウスは短く返事をすると、広げた地図の上に赤色と青色の駒を配置していく。
どうやら昨日の戦いを地図上で再現しているらしい。赤色の駒は魔物の群れ、青色の駒はロアーナ軍だ。
「ロアーナ高原を襲った魔物は北方より現れました。またロアーナの町を襲った魔物は東方より現れました。こちらの場所と……そしてこちらの場所ですね」
駒を配置し終えると、続いて赤色の駒から伸びるように赤色の線を引いていく。
「出現場所と周囲の地形から、魔物の群れが通ったであろう移動経路を推測しました。それぞれの経路は北東に伸びており、とある一点で繋がります」
カイウスが引いた赤色の線は、魔物の移動経路を表しているらしい。二本の線は大きく歪曲し、とある場所で交差している。その場所を見てエリザベスはハッと目を見開く。
「ここは……旧ロアーナ要塞か!」
「ええ、私の推測が正しければ魔物の発生源は旧ロアーナ要塞です」
カイウスは赤色の線をなぞるように、赤色の駒を動かしていく。地図上に示された旧ロアーナ要塞周辺に、赤色の駒がうじゃうじゃと集まっていく。
「どうやらロアーナの町を襲った魔物は、旧ロアーナ要塞で発生しているようです。そして今回の魔物発生には、ガレウス邪教団の関与が疑われています。つまり……」
「なるほど……つまりガレウス邪教団は、旧ロアーナ要塞に潜伏しているというわけか……」
「旧ロアーナ要塞に魔物を集め、なんらかの方法で魔物を操り、そしてロアーナの町を襲わせる。十分に可能性のある話だと思いませんか?」
「確かに可能性は高い……ガレウス邪教団め、ようやくしっぽを掴んだぞ……!」
声や仕草こそ落ちついているものの、エリザベスから放たれる殺気は獲物を前にした肉食獣のようだ。
魔物の襲来で傷ついたロアーナの町、そして住人の姿を思い出し、ガレウス邪教団に対する怒りがふつふつと湧きあがっているのだろう。
「よし、旧ロアーナ要塞へ向かうぞ! ガレウス邪教団を完膚なきまでに叩き潰す!」
怒りに燃えるエリザベスは、勢いよく号令を飛ばす──と同時に指令室の扉が、ドンドンと激しく音を立てる。
「エリザベス様! エリザベス様はおられますか!」
「どうした、何事だ?」
エリザベスが扉を開けると、汗だくのロアーナ兵がグッタリ膝をついていた。重たい鎧を着込んだまま走ってきたのだろう、息をするのもやっとな様子である。
「しっかりしろ、なにがあった?」
「ご報告を申し上げます……ロアーナ要塞の上空に……」
ゼエゼエと息を切らせながら、兵士は声を振り絞る。
「ロアーナ要塞の上空に……ワイバーンが出現しました……!」
「なっ、ワイバーンだと!?」
突如もたらされた、ワイバーン襲来の報せ。
邪悪なる翼竜が、ロアーナ要塞へと襲いかかる。
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