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南国観光
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王都デナリウス、大陸の南端に位置する南ディナール王国最大の都である。海に面したこの町は、海路を通じて様々な国から人や物が集まり、文化の入り混じった独特の雰囲気を醸し出していた。
情緒あふれる町並みを一陣の海風が吹き抜ける、まさに常夏の楽園である。
「わーいなのじゃ!」
「楽しいっすー!」
「お待ちくださいウルリカ様、はぁ……はぁ……」
「お待ちくださいアンナマリア様、ぜぇ……ぜぇ……」
ウルリカ様とアンナマリアは相変わらず元気いっぱい、仲よく手を繋いでパタパタと右へ左へ。
追いかけるオリヴィアとシャルルは疲労困憊、特にオリヴィアは暑さで倒れる寸前だ。それでもメイド服を脱ごうとはしない、いやはやメイドの鏡である。
「やっぱりウルウルは可愛らしいわ、愛らしわ、天使のようだわ!」
はしゃぐウルリカ様の姿に、エリッサはすっかり首ったけ。ところでウルリカ様は魔王である、天使のようとはこれ如何に。
「しっかしまあ、この暑いのに元気だよな」
「オリヴィアさんとシャルルは倒れないでしょうか、心配になりますね」
「ワタクシは日焼けが心配ですわ、日傘が欲しいですの……」
「この炎天下で特訓すれば、きっとグングン体力がつきますね!」
それぞれ南の国を満喫中、もはやただの南国観光である。とはいえ一応は課外授業、クリスティーナは引率としての役目を果たそうと考える。
「課外授業……何をすれば……いいのかしら……、そうだ……エリッサ王女……」
「ああんっ、私のことはエリッサと呼んでください! もしくはエリエリでも構いません、むしろエリエリとお呼びください!」
「……エリッサ……私達は……課外授業にきた……。何か……授業らしい……ことをしたい……」
「でしたらステキな考えがあります、私に任せてくださいな!」
エリッサはトンと胸を叩き、眉を吊りあげドヤッと笑顔。ようやく本格的な課外授業の開始か、と思いきやウルリカ様とアンナマリアは地べたにへたり込んでいた。
「むへぇ……暑いのじゃ……」
「暑すぎるっす……溶けそうっす……」
調子に乗ってはしゃぎすぎたらしく、二人揃って汗ビッショリだ。オリヴィアとシャルルは急いで水を飲ませ、日陰に運んで汗を拭く。何から何まで任せきり、まさに至れり尽くせりである。
「むうぅ……エリエリよ、この国は暑すぎるのじゃ……」
「南国ですもの、暑いのは当り前だわ。でもねウルウル、悪いことばかりじゃないのよ」
「ふーむ?」
「ほら、あそこを見て!」
エリッサが指差した先、そこはキラキラと輝く砂浜だった。透き通る青い海が、寄せては返し煌めいている。
「ふむ、あれは海じゃな」
「デナリウスは海の町っすからねー」
「デナリウスは海の町、そしてとっても暑い町……だからこそ、海水浴はとっても気持ちいいのよ!」
「「!!」」
海水浴と聞くや否や、ウルリカ様とアンナマリアはピョンと飛び起き大喜び。先ほどまで暑さでバテていたとは思えない。
「海なのじゃ、楽しみなのじゃー!」
「私の美しさで海の男を悩殺っすね!」
「待って……エリッサ……、午後は……ディナール王に謁見なの……、海に入る時間なんて……取れないわ……。それに……誰も……水着を……持っていない……」
「だったら今日は水着を買いにいきましょう、ステキな水着屋さんを知っているの。海水浴は明日にしましょう、朝から海で遊ぶのよ!」
「でもね……私達は……課外授業にきたのであって……、遊びにきたわけでは……ないのだから……」
「だからこそ海水浴なのよ!」
クリスティーナは反対するも、エリッサは譲ろうとしない。むしろ自信満々に、ババッと大きく両手を広げる。
「課外授業は知見を広め、教養を深めるための授業よね? 海は南ディナール王国の宝、我が国を知ってもらうために海水浴は最適なのよ!」
「海といえばスイカ割り、ここは私の見せ場ですね!」
「砂浜で輝く我が筋肉か、悪くない!」
「海にいくと色々食べたくなるよな、これは商売の臭いがするぜ」
ナターシャ、シャルル、ベッポは乗り気だ、一方で海水浴に消極的な面子もいる。
「ひえぇ、私も水着を着なくてはならないのでしょうか……」
「マズいですわ、どうやってお腹周りのプヨプヨを隠せば……」
「ボクは暑死してしまうかもしれません……」
賛否は分かれるもエリッサの勢いは止まらない。クリスティーナの手を引くと、グイグイ引っ張り派手な水着屋さんへ突入。
「さあ、皆の水着を買いましょう!」
こうしてエリッサの強引な推しにより、海水浴が決定したのだった。
情緒あふれる町並みを一陣の海風が吹き抜ける、まさに常夏の楽園である。
「わーいなのじゃ!」
「楽しいっすー!」
「お待ちくださいウルリカ様、はぁ……はぁ……」
「お待ちくださいアンナマリア様、ぜぇ……ぜぇ……」
ウルリカ様とアンナマリアは相変わらず元気いっぱい、仲よく手を繋いでパタパタと右へ左へ。
追いかけるオリヴィアとシャルルは疲労困憊、特にオリヴィアは暑さで倒れる寸前だ。それでもメイド服を脱ごうとはしない、いやはやメイドの鏡である。
「やっぱりウルウルは可愛らしいわ、愛らしわ、天使のようだわ!」
はしゃぐウルリカ様の姿に、エリッサはすっかり首ったけ。ところでウルリカ様は魔王である、天使のようとはこれ如何に。
「しっかしまあ、この暑いのに元気だよな」
「オリヴィアさんとシャルルは倒れないでしょうか、心配になりますね」
「ワタクシは日焼けが心配ですわ、日傘が欲しいですの……」
「この炎天下で特訓すれば、きっとグングン体力がつきますね!」
それぞれ南の国を満喫中、もはやただの南国観光である。とはいえ一応は課外授業、クリスティーナは引率としての役目を果たそうと考える。
「課外授業……何をすれば……いいのかしら……、そうだ……エリッサ王女……」
「ああんっ、私のことはエリッサと呼んでください! もしくはエリエリでも構いません、むしろエリエリとお呼びください!」
「……エリッサ……私達は……課外授業にきた……。何か……授業らしい……ことをしたい……」
「でしたらステキな考えがあります、私に任せてくださいな!」
エリッサはトンと胸を叩き、眉を吊りあげドヤッと笑顔。ようやく本格的な課外授業の開始か、と思いきやウルリカ様とアンナマリアは地べたにへたり込んでいた。
「むへぇ……暑いのじゃ……」
「暑すぎるっす……溶けそうっす……」
調子に乗ってはしゃぎすぎたらしく、二人揃って汗ビッショリだ。オリヴィアとシャルルは急いで水を飲ませ、日陰に運んで汗を拭く。何から何まで任せきり、まさに至れり尽くせりである。
「むうぅ……エリエリよ、この国は暑すぎるのじゃ……」
「南国ですもの、暑いのは当り前だわ。でもねウルウル、悪いことばかりじゃないのよ」
「ふーむ?」
「ほら、あそこを見て!」
エリッサが指差した先、そこはキラキラと輝く砂浜だった。透き通る青い海が、寄せては返し煌めいている。
「ふむ、あれは海じゃな」
「デナリウスは海の町っすからねー」
「デナリウスは海の町、そしてとっても暑い町……だからこそ、海水浴はとっても気持ちいいのよ!」
「「!!」」
海水浴と聞くや否や、ウルリカ様とアンナマリアはピョンと飛び起き大喜び。先ほどまで暑さでバテていたとは思えない。
「海なのじゃ、楽しみなのじゃー!」
「私の美しさで海の男を悩殺っすね!」
「待って……エリッサ……、午後は……ディナール王に謁見なの……、海に入る時間なんて……取れないわ……。それに……誰も……水着を……持っていない……」
「だったら今日は水着を買いにいきましょう、ステキな水着屋さんを知っているの。海水浴は明日にしましょう、朝から海で遊ぶのよ!」
「でもね……私達は……課外授業にきたのであって……、遊びにきたわけでは……ないのだから……」
「だからこそ海水浴なのよ!」
クリスティーナは反対するも、エリッサは譲ろうとしない。むしろ自信満々に、ババッと大きく両手を広げる。
「課外授業は知見を広め、教養を深めるための授業よね? 海は南ディナール王国の宝、我が国を知ってもらうために海水浴は最適なのよ!」
「海といえばスイカ割り、ここは私の見せ場ですね!」
「砂浜で輝く我が筋肉か、悪くない!」
「海にいくと色々食べたくなるよな、これは商売の臭いがするぜ」
ナターシャ、シャルル、ベッポは乗り気だ、一方で海水浴に消極的な面子もいる。
「ひえぇ、私も水着を着なくてはならないのでしょうか……」
「マズいですわ、どうやってお腹周りのプヨプヨを隠せば……」
「ボクは暑死してしまうかもしれません……」
賛否は分かれるもエリッサの勢いは止まらない。クリスティーナの手を引くと、グイグイ引っ張り派手な水着屋さんへ突入。
「さあ、皆の水着を買いましょう!」
こうしてエリッサの強引な推しにより、海水浴が決定したのだった。
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