29 / 62
第八章
再会は突然に③
しおりを挟む
受付に行くと、受付横に置かれている応接セットのソファーに踏ん反り返って座る金髪の女性がいた。個性的な服装に気の強そうな性格だと察する。
「お待たせして申し訳ないね」
英語だが、のんびりした口調で専務が声を掛ける。
「あなたは?」
「ああ。城之内不動産の木下です」と名刺を渡した。
「そう。あなた、偉い人?」
目上の人に対する態度からも、全く常識がない。
若い時に運良く注目され有名になったレイチェルは、常識を知る前にチヤホヤされこの態度になったのだろう。
年数を重ね、この態度を注意してくれる人もおらず、今になって常識のなさと代わり映えしないデザインに、誰もが見捨てたのだと想像出来る。
「どうでしょう。私ではあなたをどうする事も出来ないのは事実です」
「ふん。なら、JJ様を連れてきてよ」
「JJ様?」
真琴は思わず聞き慣れない言葉を聞き、口に出してしまう。
「あら?あなたJJ様を知らないの?ん?あなた……」
「えっ?」
「どこかで見たような」
「初めましてですが……」
微妙な空気が流れる。
「そう。まあいいわ。それより、取引停止された事に納得がいかないわ」
「そうは言いましても、城之内グループの判断ですから」
「だから、JJ様を連れてきなさいよ」
「城之内社長は、ドバイだと思いますよ?こちらでは把握しておりません」
「秘書に連絡を入れたけど、断られたからここに来たんじゃない」
「弊社社長の花田は明日戻ると言っておりますので、明日夕方にでも出直していただけますか?」
始終木下専務ののんびりした口調に、強く言えないレイチェル。
「いいわ。あなたじゃ話にならないから、明日出直すわ」と言い捨て帰っていった。
「あの~」
「月野さんどうした?」
「JJ様って誰の事ですか?」
「エエッ!?知らないの!?」
ここで、受付で話が聞こえていた宮本が反応してしまう。
「おやっ、月野さんは聞いたことないかい?」
「はあ……」
「そうかそうか。そのうちわかると思うよ」
なぜか専務からは教えてもらえなかった――
「お待たせして申し訳ないね」
英語だが、のんびりした口調で専務が声を掛ける。
「あなたは?」
「ああ。城之内不動産の木下です」と名刺を渡した。
「そう。あなた、偉い人?」
目上の人に対する態度からも、全く常識がない。
若い時に運良く注目され有名になったレイチェルは、常識を知る前にチヤホヤされこの態度になったのだろう。
年数を重ね、この態度を注意してくれる人もおらず、今になって常識のなさと代わり映えしないデザインに、誰もが見捨てたのだと想像出来る。
「どうでしょう。私ではあなたをどうする事も出来ないのは事実です」
「ふん。なら、JJ様を連れてきてよ」
「JJ様?」
真琴は思わず聞き慣れない言葉を聞き、口に出してしまう。
「あら?あなたJJ様を知らないの?ん?あなた……」
「えっ?」
「どこかで見たような」
「初めましてですが……」
微妙な空気が流れる。
「そう。まあいいわ。それより、取引停止された事に納得がいかないわ」
「そうは言いましても、城之内グループの判断ですから」
「だから、JJ様を連れてきなさいよ」
「城之内社長は、ドバイだと思いますよ?こちらでは把握しておりません」
「秘書に連絡を入れたけど、断られたからここに来たんじゃない」
「弊社社長の花田は明日戻ると言っておりますので、明日夕方にでも出直していただけますか?」
始終木下専務ののんびりした口調に、強く言えないレイチェル。
「いいわ。あなたじゃ話にならないから、明日出直すわ」と言い捨て帰っていった。
「あの~」
「月野さんどうした?」
「JJ様って誰の事ですか?」
「エエッ!?知らないの!?」
ここで、受付で話が聞こえていた宮本が反応してしまう。
「おやっ、月野さんは聞いたことないかい?」
「はあ……」
「そうかそうか。そのうちわかると思うよ」
なぜか専務からは教えてもらえなかった――
33
あなたにおすすめの小説
腹黒外科医に唆された件~恋人(仮)のはずが迫られています~
有木珠乃
恋愛
両親を亡くし、二人だけの姉妹になった一ノ瀬栞と琴美。
ある日、栞は轢き逃げ事故に遭い、姉の琴美が務める病院に入院することになる。
そこで初めて知る、琴美の婚約者の存在。
彼らの逢引きを確保するために利用される栞と外科医の岡。
「二人で自由にならないか?」を囁かれて……。
妖狐の嫁入り
山田あとり
恋愛
「――おまえを祓うなどできない。あきらめて、俺と生きてくれ」
稲荷神社の娘・遥香(はるか)は、妖狐の血をひくために狐憑きとさげすまれ、ひっそり生きてきた。
ある日、村八分となっている遥香を探して来たのは怨霊や魔物を祓う軍人・彰良(あきら)。
彼は陰陽師の名門・芳川家の男だった。
帝国陸軍で共に任務にあたることになった二人だったが、実は彰良にもある秘密が――。
自己評価は低いが芯に強さを秘める女が、理解者を得て才能を開花させる!
&
苦しみを抱え屈折した男が、真っ直ぐな優しさに触れ愛を知る!
明治中期風の横浜と帝都を駆ける、あやかし異能ロマンス譚です。
可愛い妖怪・豆腐小僧も戦うよ!
※この作品は、カクヨム・小説家になろうにも掲載しています
謎多きお見合い相手は、秘めた愛を彼女に注ぐ
玖羽 望月
恋愛
老舗医療機器メーカーのマーケティング・企画部で働く石田琴葉【いしだことは】(28)は、仕事一筋で生きてきた。
学生時代に恋愛で痛手を負った琴葉は、それから勉強と仕事を最優先に生きてきた。
ある日琴葉は、祖母にお見合いを勧められ、「会うだけなら」と渋々お見合いに臨んだ。
そこに現れたのは眉目秀麗という言葉が似合う榛名智臣【はるなともおみ】(33)だった。
智臣は琴葉の仕事や業界に精通していて、思いの外話しは弾む。ただ自身のことは多くを語らず、会話の端々に謎を残してお見合いは終わった。
その後何も連絡はなく、気になりながらも目の前の仕事に全力を尽くす琴葉。
やがて迎えた、上層部の集う重要会議。
緊張感の中、突如発表されたのはマーケティング・企画部長の異動と、新たな部長の着任だった。
そこに現れた新部長は――
※こちらのサイトのみ投稿中です
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
【R18】幼馴染がイケメン過ぎる
ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。
幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。
幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。
関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる