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第二章 原作開始
第68話 原作に無かった秘密
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あ、入学式と言えば……この後起こるリズが暗殺者に襲われるイベントはどうなるんだろ……。
イルミンスール伯爵はもうやらないだろうし、イベント自体が無くなってる可能性もあるのか?
「これで今日集まってもらった目的はほぼ終わったことになる。子供たち以外はそう時間も取れないからな。この入学式に集まれたことは良い機会だった」
「良い機会、ですか?」
「ドライ。勇者が出現すると言うことは先程からも出ている魔王の復活、封印が解けるのが近いと言うことだろ?」
「あるいはすでに復活している。ですよね」
「それはまだ無いと考えている。前回魔王が復活した時代の文献資料が残っているのだが、魔王が現れたなら魔物たちは個体差はあるがもれなく強くなり、狂暴性が増すそうだ」
「魔物の狂暴性が? いつも狂暴というか見つけたら襲いかかって来ますよ?」
「例えばだ。通常魔狼の森の魔狼は森から出てくることはほぼないのは知っているだろう」
そうだ。確かに出てこない。近くに細い街道が通っているけど魔狼に襲われたとか聞いたことないもんな。
あの森から出てくるのは、あまり数がいないゴブリンやコボルドくらいだ。
「その魔狼が森からあふれ出すようなことが起こる。いわゆるスタンピードのようなことが頻発するということだな」
「なるほど。魔王が復活したかどうかは縄張りから出ない魔物が出てくる……」
「それだけではない。スタンピードは普段は同じ種類の魔物が固まって出てくるだろう? それが入り乱れてあふれ出すのだ」
「わかるかドライ。魔物の種類別なら対処のやり方もまだ簡単だが、ゴブリンの横にオークがいてコボルド。普段は単独で動いているオーガなども一度に相手をしなきゃならなくなるのだ」
「うわ、それは面倒ですね父さん。そうなると、魔法で倒そうとしても、耐性がバラバラだから考えただけでも面倒くさいです」
「そして魔王が復活が一番わかりやすいのは……ダンジョンからのスタンピードだ」
「え? ダンジョンはたくさんの――」
そこまで言って思い出した。そうだ、原作でも街の中にあるダンジョンがあふれ出しいくつもの街や村が壊滅していた。
そして勇者パーティーがたまたま訪れた街に起こるスタンピードを防いだりするんだよな……何ヵ所も……。
台本じゃなく原作を読んでいて、勇者が引き起こしているんじゃないかと疑いをかけられたりもしていた。
読んでいて俺もそう思ったくらいだ。……コレ、勇者をどこかダンジョンの無いところに閉じ込めておいた方が良くないか?
いや、でも勇者の更なる覚醒と、パーティーのリズにアンジェラ、キャロラインを育てる意味もあるから……アレ?
俺がやればいいのかコレ……いや、でもパーティーはリズとファラ、カイラさんの三人で満タンだったよな。
なら、一気にレベルアップの手は使えないか……。
いや、超越者だし、メンバーが増えたら上限が変わってるかも?
淡い期待でステータスを見てみると ――
必要経験値固定(固定値100)
┣ パーティー内必要経験値固定
┗パーティー内経験値均等分配
※ 分配率は任意で変更可能
◆パーティー(5/5)
・エリザベス・フォン・イルミンスール
・ファラフェル・フォン・グリフィン
・カイラ・フォン・カーバンクル
・アンジェラ・フォン・カサブランカ
・キャロライン・フォン・ミレニアム
ご都合主義かよ! ちゃっかり増えてるよ! しっかりアンジェラとキャロラインも入ってるし!
ってあれ?
「ミレニアム?」
「どうしたドライ。ミレニアムとはミレニアム女王国のことか?」
「あ、いえ、その――」
「なるほど。確かにミレニアム女王国は別名ダンジョン王国と呼ばれるほどダンジョンの数は多いからな。魔王が復活したとなれば相当な痛手は負うだろう」
ダンジョン王国は聞いたことあるし、浄化の旅でも行ったこともある。だけどそうじゃなくて、さっきまで鑑定でも名前はキャロラインだけだった。
だけど超越者のところにはキャロライン・フォン・ミレニアムになっている。
それに……ミレニアム女王国長女。女王国の長女だよ! なんで孤児院で勇者の幼馴染みしてるんだよ! 原作にも台本にも書いてなかったぞ!
『リズ、ファラにカイラさんにイスも聞いて! キャロラインはミレニアムの王女だ!』
『『『え!?』』』
『あら、そうなの? 良かったじゃないドライ。こうなったらリズとカイラも王女にしてあげなくちゃね。そうすれば王女パーティーだわ』
『いや、そういうことじゃなくて!』
『あっ……そういえば聞いたことあるわ。生まれて間もない頃に突然消えた王女の話。カイラも知っているわよね?』
『はい。わたくしも聞いたことがあります。生まれながらにして聖魔法のスキルが覚醒していたと……』
『でしたら確かめなくてはいけませんわ。体のどこかに聖痕があるはずですもの』
『聖痕?』
『聖痕っていうのはね~、刺青みたいなものよ。刺青なら再生で消すことも出きるだろうけど、聖痕は消えないわね』
『刺青か、イス、それなら見たらすぐわかるんだよな?』
『わかるわね。どこにあるかわからないけど』
今見えている顔、首、手首より先、スカートの下と靴下の間にはパッと見た感じでは確認できない……か。
「ん? そう言えばミレニアム女王国で行方不明の第一王女の名が確か……っ!」
王様が呟いたことに反応した父さんとイルミンスール伯爵にグリフィン王。
ギギギと軋む音が聞こえそうな動きで部屋の中を歩き回っているキャロラインに視線を向けた。
イルミンスール伯爵はもうやらないだろうし、イベント自体が無くなってる可能性もあるのか?
「これで今日集まってもらった目的はほぼ終わったことになる。子供たち以外はそう時間も取れないからな。この入学式に集まれたことは良い機会だった」
「良い機会、ですか?」
「ドライ。勇者が出現すると言うことは先程からも出ている魔王の復活、封印が解けるのが近いと言うことだろ?」
「あるいはすでに復活している。ですよね」
「それはまだ無いと考えている。前回魔王が復活した時代の文献資料が残っているのだが、魔王が現れたなら魔物たちは個体差はあるがもれなく強くなり、狂暴性が増すそうだ」
「魔物の狂暴性が? いつも狂暴というか見つけたら襲いかかって来ますよ?」
「例えばだ。通常魔狼の森の魔狼は森から出てくることはほぼないのは知っているだろう」
そうだ。確かに出てこない。近くに細い街道が通っているけど魔狼に襲われたとか聞いたことないもんな。
あの森から出てくるのは、あまり数がいないゴブリンやコボルドくらいだ。
「その魔狼が森からあふれ出すようなことが起こる。いわゆるスタンピードのようなことが頻発するということだな」
「なるほど。魔王が復活したかどうかは縄張りから出ない魔物が出てくる……」
「それだけではない。スタンピードは普段は同じ種類の魔物が固まって出てくるだろう? それが入り乱れてあふれ出すのだ」
「わかるかドライ。魔物の種類別なら対処のやり方もまだ簡単だが、ゴブリンの横にオークがいてコボルド。普段は単独で動いているオーガなども一度に相手をしなきゃならなくなるのだ」
「うわ、それは面倒ですね父さん。そうなると、魔法で倒そうとしても、耐性がバラバラだから考えただけでも面倒くさいです」
「そして魔王が復活が一番わかりやすいのは……ダンジョンからのスタンピードだ」
「え? ダンジョンはたくさんの――」
そこまで言って思い出した。そうだ、原作でも街の中にあるダンジョンがあふれ出しいくつもの街や村が壊滅していた。
そして勇者パーティーがたまたま訪れた街に起こるスタンピードを防いだりするんだよな……何ヵ所も……。
台本じゃなく原作を読んでいて、勇者が引き起こしているんじゃないかと疑いをかけられたりもしていた。
読んでいて俺もそう思ったくらいだ。……コレ、勇者をどこかダンジョンの無いところに閉じ込めておいた方が良くないか?
いや、でも勇者の更なる覚醒と、パーティーのリズにアンジェラ、キャロラインを育てる意味もあるから……アレ?
俺がやればいいのかコレ……いや、でもパーティーはリズとファラ、カイラさんの三人で満タンだったよな。
なら、一気にレベルアップの手は使えないか……。
いや、超越者だし、メンバーが増えたら上限が変わってるかも?
淡い期待でステータスを見てみると ――
必要経験値固定(固定値100)
┣ パーティー内必要経験値固定
┗パーティー内経験値均等分配
※ 分配率は任意で変更可能
◆パーティー(5/5)
・エリザベス・フォン・イルミンスール
・ファラフェル・フォン・グリフィン
・カイラ・フォン・カーバンクル
・アンジェラ・フォン・カサブランカ
・キャロライン・フォン・ミレニアム
ご都合主義かよ! ちゃっかり増えてるよ! しっかりアンジェラとキャロラインも入ってるし!
ってあれ?
「ミレニアム?」
「どうしたドライ。ミレニアムとはミレニアム女王国のことか?」
「あ、いえ、その――」
「なるほど。確かにミレニアム女王国は別名ダンジョン王国と呼ばれるほどダンジョンの数は多いからな。魔王が復活したとなれば相当な痛手は負うだろう」
ダンジョン王国は聞いたことあるし、浄化の旅でも行ったこともある。だけどそうじゃなくて、さっきまで鑑定でも名前はキャロラインだけだった。
だけど超越者のところにはキャロライン・フォン・ミレニアムになっている。
それに……ミレニアム女王国長女。女王国の長女だよ! なんで孤児院で勇者の幼馴染みしてるんだよ! 原作にも台本にも書いてなかったぞ!
『リズ、ファラにカイラさんにイスも聞いて! キャロラインはミレニアムの王女だ!』
『『『え!?』』』
『あら、そうなの? 良かったじゃないドライ。こうなったらリズとカイラも王女にしてあげなくちゃね。そうすれば王女パーティーだわ』
『いや、そういうことじゃなくて!』
『あっ……そういえば聞いたことあるわ。生まれて間もない頃に突然消えた王女の話。カイラも知っているわよね?』
『はい。わたくしも聞いたことがあります。生まれながらにして聖魔法のスキルが覚醒していたと……』
『でしたら確かめなくてはいけませんわ。体のどこかに聖痕があるはずですもの』
『聖痕?』
『聖痕っていうのはね~、刺青みたいなものよ。刺青なら再生で消すことも出きるだろうけど、聖痕は消えないわね』
『刺青か、イス、それなら見たらすぐわかるんだよな?』
『わかるわね。どこにあるかわからないけど』
今見えている顔、首、手首より先、スカートの下と靴下の間にはパッと見た感じでは確認できない……か。
「ん? そう言えばミレニアム女王国で行方不明の第一王女の名が確か……っ!」
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