【完結】聖女の私を処刑できると思いました?ふふ、残念でした♪

鈴菜

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処刑当日

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「リュミエラ・セレナーデは偽の聖女でありながら我々を騙し、真の聖女にして妹であるローデリカ様に対して不当な扱いをしていた。」

随分とまあ偉そうに嘘の罪を述べること。
私が偽の聖女で、妹が本物?
馬鹿馬鹿しくて欠伸が出てしまいそうだわ。
まあ私の身体は今、欠伸なんてできませんけど。

「…更には第一王子アダム殿下の友人であるフレンダ様への嫉妬に狂い、暗殺者を仕向けるなど…」

友人ねぇ…その割にはずいぶんと情熱的な男女の友情の育み方をされていましたけれど。
今もほら。愛し合う男女の距離で仲睦まじく手を繋ぎ私の醜態をニヤニヤと眺めていらっしゃいますよ。
ああ、やだやだ。悪趣味な元婚約者ですこと。
誰があんな奴に嫉妬なんてするものですか。

「…加えて、寄付金を横領し…」

ところで、そろそろ終わりません?
私の身体を見なさいよ。
数日前まで無縁だったボロッボロの布切れで身を包み断頭台に頭を乗せているのよ?
こんなみすぼらしい姿を民衆の前に晒してしまって、恥ずかしいわ。

「よって、ここにこの者の死刑を宣告する!」

ようやくなのね…20分以上待ったわよ。
有りもしない罪状を読み上げていた男が去り、処刑係の男たちが断頭台の近くに寄っていく。

「それでは偽聖女よ。何か言い残すことはあるか?」

王子がこれまた偉そうに問いかけてきました。
どうせ命乞いでも求めているんでしょうけどね、貴方の悪趣味に付き合ってあげるほど私優しくないの。

「ありません。」

私の返答が気に入らなかったのを隠す素振りすら見せず、王子はチッと舌打ちします。
あら、下品ですこと。

「もういい、やれ。」

王子が命令を下すと、私の首は無慈悲に落とされた。
おのれ、末代まで呪ってくれる…
具体的には、えっと…女しか生まれないとか?
でも私、呪いの才能は微妙なのよね…
魔法は得意なんだけど。
治癒も、解呪も攻撃魔法も何でもできる。

他にも例えば、魔法で動かせる人形を作ったりね。
そう、今首を落とされたのも本物の私ほど美人には作れなかったけれど私に似せた人形。
処刑係が今掲げている首も、当然人形のもの。
王子が指を指して嘲笑い、妹が必死に笑うのを我慢しながら見ているのは、ただの作りもの。
作りものなのだけど…不愉快ね。
アレを通して本物の私も笑われているみたい。
だから、私も貴方たちに笑い返してあげる。

「ねえ、聖女の私を処刑できると思いました?ふふ、残念でした♪殺されてなんてあげません。」


ねえ、真実の愛に目覚めた王子様。
ねえ、覚醒した真の聖女様。
ねえ、私を貶めた方々。

待っていてください。
私が皆様を地獄に招待して差し上げます。


「しまった。首だけになった状態で何か恐怖を与えることを言っておけばよかったわ…ウッカリ。」
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