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第十章・不思議の国のエリィ
81・祭のあと
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「ジェイはお祭りって行ったことあるのかな。もしかして、僕とあったりする?」
そうジェイに問いかけた。王都にだって祭くらいありそうだ。僕は記憶喪失で覚えてはないけれど、兄弟で一緒に行ったことくらいあるんじゃないか?って思った。それにジェイは、あれれ?暗い表情をしている。
あの怪我をした日、目が覚めて僕の目の前には弟だというジェイが居た。もちろん僕はジェイを覚えていなくって、家族だというのにまるで他人と同じだと感じた。だから正直言うと、一緒に暮らすのも不安だったんだ…
共に暮らし始めて、最初はぎこちない二人だったのが、いつの間にか一緒にいて当たり前になった。笑って泣いて、時には喧嘩して、やっぱり家族なんだと感じていたんだ。だけど、時折感じる違和感…当たり前だけど当たり前なんかじゃなくて、この感情はなんだろう?…って。
あれから僕達は、一旦宿屋に戻った。魔法石なんて高価な物を持って歩く訳にもいかず、それに辺りはまだ明るく、せっかくの祭を見物するなら夜だよね?って。それでちょっとだけ仮眠を取って、旅の疲れも軽減したところで出掛けようとしていた。それで何気なくそう聞いてみたんだけど…
「兄さんゴメン!今まで話さなかったけど、訳があって僕達は一緒に暮らしてなかったんだ。あの日久しぶりに会った後、あんなことに…」
そう言ってジェイは、長い睫毛を伏せた。僕はというとそれをポカンとして見ていた。そうなの?って。
「うん…何だか分からないけど、それなら僕達は兄弟一年目ってやつだね?だから一緒に祭に行くのも初めてなんだよね?なら今日、その初めてをしよう!」
そう言って笑顔でジェイを見つめた。僕のどこか感じていた違和感も、このことだったのかも知れない。記憶喪失の僕に、それ以上不安になるようなことを言えなかったのかも知れないな。なるほど…
「うん…僕も、その初めてしたい!」
何故かポッと赤くなりながらそう言うジェイ。それに僕はガシガシと頭を撫でて「さあ行くぞ!」と声をかける。
宿屋から出ると辺りはすっかりと暗くなっていて、通りに飾られた花が街灯に照らされて揺れている。昼間は暖かいが、夜になると少しまだ寒い…厚着をしてきて良かったと感じた。
広場に近くなると人がどんどん多くなってきて、それと共に屋台や出店も沢山立ち並んでいる。肉や野菜をこんがりと焼いた串焼きや、見たこともない果物のジュース、飴を動物の形に形どった物など。それから夜だというのでお酒も飛ぶように売れている。実は僕、お酒にはめっぽう弱い。もう二十歳だから、ガバガバ飲んでもいいんだけどね?
そんなことを思いながらメイン会場の広場に来ると、組まれた櫓から広場全体へと幾重にもの波のように灯りが灯されている。それはさながら光の洪水のようで…
「わあっ!シャンデリアみだいだぁ~」
思わずそう声が出た。キラキラの渦に身を包まれている感覚になって、手を横に広げてクルクル回る。そんな僕を、そこにいる人達は笑顔で眺めて…
「アハハ、子供が兄さんの真似をしてるよ」
ハッとして周りを見ると、何人かの子供達が同じようにクルクル回っている。なんか、恥ずかしい!だけどお祭りなんだからいいよね?と口を尖らせた。そして、ジェイと目を合わせて笑う。
櫓の上には、昼間会ったルーカスが何やら皆に挨拶をしている。そして若者達が、さっき聞いた恋人達が一緒に祭で踊ると幸せになるという言い伝えの話をしていて…その瞬間、何故かホワッとプラチナブロンドの人物が浮かぶ。
──あれ…この人は誰だったろう?そしてその人は、笑顔で僕の方を見ているが、その顔は思い浮かべることは出来ない。それに突如悲しくなる…
「どうした?兄さん…なんで泣いて…」
ジェイが驚いてそう声を上げる。それには、心配かけちゃう…いけない!と誤魔化そうとする。
「ゴメン、ゴメン。なんだか目が回ったみたいだ。調子に乗ってクルクル回り過ぎちゃったみたい」
内心僕は、動揺していた。その人を忘れちゃいけないんじゃないか?という感情に囚われて。だけども、どうにも思い出せなくて…
そう思っていると、この場に賑やかな音楽が鳴り響く。バイオリンやフルート、太鼓など楽器を持った人達が、楽しい音楽を掻き鳴らす。それにこの場にいる人達は、待ってました!とばかりに踊り出した。そんな楽しそうな人達を目の前にして、僕も感傷に浸ってないで、踊ろうかと思い立つ。
踊るよ!と、ジェイの手を取り見様見真似で身体を動かした。最初はまるでタコ踊りのようにクネクネしていたのが、だんだん慣れてきてリズムが取れるようになってくる。すると不思議なもので、俄然ヤル気が起きる僕。
「ハハッ、ハハ楽しいね?」
「凄く楽しい!来て良かったね?兄さん」
この街に住む人全てが、この広場に集まってるんじゃないか?って思うほど、人でごった返している。人に当たるなっていうのがもはや無理で、ドン、ゴチッと人に当たりながらも、アハハと笑顔で踊る。ジェイと輪を作るように両手を繋いで、動かしているだけでも一体感を感じるんだ。やがてその輪は横に広がっていき、知らない人同士で手を繋ぎ合う。そして何重もの輪をつくり踊りは佳境に入りる。すると…
「アジャンタ、万歳!!」
そうルーカスが叫びをあげ、皆も口々にそれに続いた。
「万歳!うおーっ」
「アジャンタ!」
興奮の渦でひとしきり叫び、それからまた踊りだした。僕はといえば、大した踊りもしていないのに意外に汗だくになって…だけど、それが気持ち良く感じる。こんなに沢山の人と、それも全く知らない人達…そんな中、これ程一体になれるなんて!と感動に似た気持ちが湧く。その余韻に浸っていると、どこからか漂ってくる匂いを感じて…
──うん?なんだろう、この匂いは…
ここには自分を始め、いろんな人達の体臭が立ち込めている。これだけの人がいたら、正直臭いと感じる匂いもあるだろう。そんな中、懐かしいような安心するような匂いがしている。くんくんと鼻をひくつかせ嗅ごうとするが、どこから漂っているのか回目検討もつかない。だけど…
この匂いの人を知っている…そう感じる。かつて、いつだってその人の側にいて片時も離れ無かった…そう感じるんだ!ああ僕は、そんな大事な人を忘れているのか…?
そうジェイに問いかけた。王都にだって祭くらいありそうだ。僕は記憶喪失で覚えてはないけれど、兄弟で一緒に行ったことくらいあるんじゃないか?って思った。それにジェイは、あれれ?暗い表情をしている。
あの怪我をした日、目が覚めて僕の目の前には弟だというジェイが居た。もちろん僕はジェイを覚えていなくって、家族だというのにまるで他人と同じだと感じた。だから正直言うと、一緒に暮らすのも不安だったんだ…
共に暮らし始めて、最初はぎこちない二人だったのが、いつの間にか一緒にいて当たり前になった。笑って泣いて、時には喧嘩して、やっぱり家族なんだと感じていたんだ。だけど、時折感じる違和感…当たり前だけど当たり前なんかじゃなくて、この感情はなんだろう?…って。
あれから僕達は、一旦宿屋に戻った。魔法石なんて高価な物を持って歩く訳にもいかず、それに辺りはまだ明るく、せっかくの祭を見物するなら夜だよね?って。それでちょっとだけ仮眠を取って、旅の疲れも軽減したところで出掛けようとしていた。それで何気なくそう聞いてみたんだけど…
「兄さんゴメン!今まで話さなかったけど、訳があって僕達は一緒に暮らしてなかったんだ。あの日久しぶりに会った後、あんなことに…」
そう言ってジェイは、長い睫毛を伏せた。僕はというとそれをポカンとして見ていた。そうなの?って。
「うん…何だか分からないけど、それなら僕達は兄弟一年目ってやつだね?だから一緒に祭に行くのも初めてなんだよね?なら今日、その初めてをしよう!」
そう言って笑顔でジェイを見つめた。僕のどこか感じていた違和感も、このことだったのかも知れない。記憶喪失の僕に、それ以上不安になるようなことを言えなかったのかも知れないな。なるほど…
「うん…僕も、その初めてしたい!」
何故かポッと赤くなりながらそう言うジェイ。それに僕はガシガシと頭を撫でて「さあ行くぞ!」と声をかける。
宿屋から出ると辺りはすっかりと暗くなっていて、通りに飾られた花が街灯に照らされて揺れている。昼間は暖かいが、夜になると少しまだ寒い…厚着をしてきて良かったと感じた。
広場に近くなると人がどんどん多くなってきて、それと共に屋台や出店も沢山立ち並んでいる。肉や野菜をこんがりと焼いた串焼きや、見たこともない果物のジュース、飴を動物の形に形どった物など。それから夜だというのでお酒も飛ぶように売れている。実は僕、お酒にはめっぽう弱い。もう二十歳だから、ガバガバ飲んでもいいんだけどね?
そんなことを思いながらメイン会場の広場に来ると、組まれた櫓から広場全体へと幾重にもの波のように灯りが灯されている。それはさながら光の洪水のようで…
「わあっ!シャンデリアみだいだぁ~」
思わずそう声が出た。キラキラの渦に身を包まれている感覚になって、手を横に広げてクルクル回る。そんな僕を、そこにいる人達は笑顔で眺めて…
「アハハ、子供が兄さんの真似をしてるよ」
ハッとして周りを見ると、何人かの子供達が同じようにクルクル回っている。なんか、恥ずかしい!だけどお祭りなんだからいいよね?と口を尖らせた。そして、ジェイと目を合わせて笑う。
櫓の上には、昼間会ったルーカスが何やら皆に挨拶をしている。そして若者達が、さっき聞いた恋人達が一緒に祭で踊ると幸せになるという言い伝えの話をしていて…その瞬間、何故かホワッとプラチナブロンドの人物が浮かぶ。
──あれ…この人は誰だったろう?そしてその人は、笑顔で僕の方を見ているが、その顔は思い浮かべることは出来ない。それに突如悲しくなる…
「どうした?兄さん…なんで泣いて…」
ジェイが驚いてそう声を上げる。それには、心配かけちゃう…いけない!と誤魔化そうとする。
「ゴメン、ゴメン。なんだか目が回ったみたいだ。調子に乗ってクルクル回り過ぎちゃったみたい」
内心僕は、動揺していた。その人を忘れちゃいけないんじゃないか?という感情に囚われて。だけども、どうにも思い出せなくて…
そう思っていると、この場に賑やかな音楽が鳴り響く。バイオリンやフルート、太鼓など楽器を持った人達が、楽しい音楽を掻き鳴らす。それにこの場にいる人達は、待ってました!とばかりに踊り出した。そんな楽しそうな人達を目の前にして、僕も感傷に浸ってないで、踊ろうかと思い立つ。
踊るよ!と、ジェイの手を取り見様見真似で身体を動かした。最初はまるでタコ踊りのようにクネクネしていたのが、だんだん慣れてきてリズムが取れるようになってくる。すると不思議なもので、俄然ヤル気が起きる僕。
「ハハッ、ハハ楽しいね?」
「凄く楽しい!来て良かったね?兄さん」
この街に住む人全てが、この広場に集まってるんじゃないか?って思うほど、人でごった返している。人に当たるなっていうのがもはや無理で、ドン、ゴチッと人に当たりながらも、アハハと笑顔で踊る。ジェイと輪を作るように両手を繋いで、動かしているだけでも一体感を感じるんだ。やがてその輪は横に広がっていき、知らない人同士で手を繋ぎ合う。そして何重もの輪をつくり踊りは佳境に入りる。すると…
「アジャンタ、万歳!!」
そうルーカスが叫びをあげ、皆も口々にそれに続いた。
「万歳!うおーっ」
「アジャンタ!」
興奮の渦でひとしきり叫び、それからまた踊りだした。僕はといえば、大した踊りもしていないのに意外に汗だくになって…だけど、それが気持ち良く感じる。こんなに沢山の人と、それも全く知らない人達…そんな中、これ程一体になれるなんて!と感動に似た気持ちが湧く。その余韻に浸っていると、どこからか漂ってくる匂いを感じて…
──うん?なんだろう、この匂いは…
ここには自分を始め、いろんな人達の体臭が立ち込めている。これだけの人がいたら、正直臭いと感じる匂いもあるだろう。そんな中、懐かしいような安心するような匂いがしている。くんくんと鼻をひくつかせ嗅ごうとするが、どこから漂っているのか回目検討もつかない。だけど…
この匂いの人を知っている…そう感じる。かつて、いつだってその人の側にいて片時も離れ無かった…そう感じるんだ!ああ僕は、そんな大事な人を忘れているのか…?
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