35 / 96
第六章・身を守る方法
35・逆襲
しおりを挟む
何だかとってもきな臭い…そう感じる。そしてそれは、新たな皇族が誕生したこととも関係があるかも知れない。きっとスティーブ殿下は、自分の行動が廃嫡と隣り合わせなことまでは気付いていないだろう。自分の撒いた種とはいえ、皇帝陛下がそこまでの考えでいるとは…そしてルーシー。
私がゲームの中で見ていたルーシーはテンプレのヒロインらしく、とびっきり可愛くて…ちょっぴりお馬鹿。だけど憎めないタイプで誰からも好かれる。そして自ら騒動に首を突っ込んで、持ち前の心根の良さとチャレンジ精神で、あっという間にそれを解決!だけど本当は、誰にも言えない悲しみを抱えていて…だからこそ相手に庇護欲を抱かせる。そんな人だったわよ?
だけどこの世界のルーシーはどう?何かが違うような気がする。
可愛いくてお馬鹿…は合ってるわね!もう少し頑張ってBクラスくらいにはいて欲しいけど?
庇護欲を抱かせる…は、まあそうだと思う。だからこそ皆んながルーシーを守ろうと行動していたんだし。
そして騒動に首を突っ込む?それはどうかな…それは少し意味合いが違うように感じる。騒動自体を引き起こしているのがルーシーでしょ!この違いは重要なのかも。そして…
私がそんなゲームのヒロイン像とかけ離れていると感じるのは、誰からも好かれるってことだ。だってそうかしら?確かにその可愛さで、攻略対象以外にも好かれているかも知れない。だけどそれは男性限定で…だ。同性の令嬢達にも好かれてる?それはないように思う。私達のように明らかに嫌ってはいないだろうが、かと言って好きではないんだと感じるけど…。それを証拠に、同性の友達っているの?って思うけど…どう見てもいないわよね?
ということは、必ずしも乙女ゲームと同じ展開になるとは限らないってこと。皆んなのアイドル的存在だった筈のルーシーは、一部の人達にモテていたってだけだ。それですらも今となっては怪しい…となると、反撃の余地があるかも知れないと考える。その僅かな希望を胸に、何とかキャロラインの断罪だけは阻止しなくては…
+++++
「ところでさ、例のパーティーの件だけどパートナーってどうするの?皆んなは誰を誘うのか決まってるの?」
今はランチタイム!今日は珍しくアンドリューはおらず、女子会みたいになっている。お昼を食べ終えた私はここぞとばかりに、ずっと気になっていたことを聞いてみる。ダンスを踊ることを目的としたパーティーだ。それはあくまで学園内で開かれるパーティーで、皇居とかどこかの貴族の邸宅で開かれる本式なものとは違うだろう。だけど…必要になるのはパートナーでしょう?皆んなどうやって選んでるのかしら…
「そうね…婚約してる人がいたら、もちろんその人がお相手だろうけど。私の場合は居ないから…誘ってくれた人?」
クリスティーヌはそう言って普段通りにしてるけど…どうにも誘われる自信がありそうだ!そうよね…何てったってクールビューティーだから。クリスティーヌに憧れている令息達はいるわよね~ちょっと羨ましい。
「パートナーは身内でもいいのよ?中等部の時はもちろん、アンドリューとだったけど…今回こそは違う人を狙うわ!」
おっ!ブリジットの狩人宣言出ました!もう誰かに狙いを定めてる?どうぞ思い切って狩っちゃって~。でも一体、誰だろう?そして身内か…それだったらお兄様に頼む?だけど待って…あの完璧なお兄様に、パートナーが居ないと思う?そんな筈ない!容姿はもちろん、頭脳だってピカイチなのよ…いるでしょう?
ぐああぁーっ、そうなるとどうすればいいんだろう?そしていくら何でもあり得ないと思うけど、フィリップから誘われたりしないよね?そんな都合の良いことを考えてしまう…
「まあ、まだいいじゃない!そのうち誰かに誘われるかも知れないわよ?」
そんなことある?とは思うが、そんなことを悩むのは確かにまだ早い。まず初級ダンスをマスターしてからだけどね!そりゃそうかーと気持ちを切り替えようとしていると、キャロラインの様子がどうもおかしい。それで心配して顔を覗き込むと…
「私こそ、誰と踊ればいいのかしらね。殿下はもちろんルーシーとパートナーになるだろうし、妃に内定している身では、誰からも誘われないだろうし…」
そうだ…キャロライン!私なんかよりよっぽど困った状況なんだわ。スティーブ殿下の婚約者という肩書がある以上、もしも誘いたいと思ってる人がいたとしても躊躇していまうだろう。おまけに学園に通う身内がいる訳でもないし…ああ、こんなことを言い出して失敗した~!
「最終手段で私達、パートナーになりましょう!同性同士でパートナーになっちゃダメだって規則…ないわよね?それがいい!」
そう言って拳を握る私に、唖然として見つめる皆が。それから…
「ワハハッ!それはいいわね?最高だわ!私もそうしようかしら」
「それいい!規則にはないもんね。それならアリシアが男性パートで決まりでしょ!早速アンドリューに習ったらいいわ~」
クリスティーヌとブリジットはそう笑って、何とか重苦しい雰囲気を解消しようとする。それにキャロラインは…
「うん!そうしましょう。私もアリシアと踊った方が、何倍…いいえ、数百倍楽しいわ!」
そう言って明るい笑顔を見せる。それに私達はホッとする。もちろん全員がそれを冗談だと分かっているが、少しでも楽しく過ごしたくて…そして私は決めた。こんな状況をそのままにしておいて良い筈はない。近々皇帝陛下にお目にかかり、それを相談するべきだと。
「さあさ、もう教室に戻らないと!午後からは化学か…面倒よね?そういえばアリシア、お手伝いしなきゃならないんじゃない?」
「そうだった!忘れてたわ」
それで慌ててカフェテリアを後にする。それにしてもランバート先生…いつまで私を、こき使うつもりかしら?
そうブツブツ言いながら教室に向かうと、嫌な場面を見てしまうことになった。
「あっ!早く自分の教室に戻ったらいいのに…」
思わずクリスティーヌがそう呟いて前を見ると、廊下に例の二人が立っている。昼休みが終わっても離れ難いようだ。「次は合同の授業だからまた会えるでしょうに!」と、何だかとってもムカつく!そして私達は、それを極力見ないようにして、横を通り過ぎ教室へ入ろうとした。そこに…
バタバタと足音を立てて、駆け足で教室に戻ろうとする令息達の一団が!次は移動教室なので急いでいるようだ。全く…危ないわね?と思いながら避けようとすると、その中の一人の令息がいきなり蹌踉めく。
「な、何?」
そう驚く私は次の瞬間、隣にいた筈のキャロラインが突き飛ばされるのを見た…はあっ?
そしてあろうことか、そこに居たルーシーとポンとぶつかる。キャロラインは何とかぶつかるまいとしたのだろう、ほんの少しルーシーに当たっただけで、その代わりに自身はバランスを崩して倒れてしまう…
「だ、大丈夫?」
私はサッと近付きキャロラインに声を掛ける…その時ふいに閃いた。あれ…この状況はいつものじゃない?逆パターンだけど。これもしかしてチャンスなんじゃないかしら…利用出来るわよね?
そして私は、すうーっと勢いよく胸に空気を吸い込んだ!
「きゃああーっ!キャロライン、大丈夫?」
突然の私の大声にその場に居る人達は凍り付く。おまけに教室の中にいたクラスメイト達も、何事かと出て来て私達を見ている。しめしめ…
そして私はキャロラインの身体を守るように抱えたまま、バッと顔を上げルーシーだけを見つめる。
「ルーシー嬢、あなた…キャロラインに何てことをするのよ?」
それにルーシーは、目を見開いて驚愕の表情をした…
私がゲームの中で見ていたルーシーはテンプレのヒロインらしく、とびっきり可愛くて…ちょっぴりお馬鹿。だけど憎めないタイプで誰からも好かれる。そして自ら騒動に首を突っ込んで、持ち前の心根の良さとチャレンジ精神で、あっという間にそれを解決!だけど本当は、誰にも言えない悲しみを抱えていて…だからこそ相手に庇護欲を抱かせる。そんな人だったわよ?
だけどこの世界のルーシーはどう?何かが違うような気がする。
可愛いくてお馬鹿…は合ってるわね!もう少し頑張ってBクラスくらいにはいて欲しいけど?
庇護欲を抱かせる…は、まあそうだと思う。だからこそ皆んながルーシーを守ろうと行動していたんだし。
そして騒動に首を突っ込む?それはどうかな…それは少し意味合いが違うように感じる。騒動自体を引き起こしているのがルーシーでしょ!この違いは重要なのかも。そして…
私がそんなゲームのヒロイン像とかけ離れていると感じるのは、誰からも好かれるってことだ。だってそうかしら?確かにその可愛さで、攻略対象以外にも好かれているかも知れない。だけどそれは男性限定で…だ。同性の令嬢達にも好かれてる?それはないように思う。私達のように明らかに嫌ってはいないだろうが、かと言って好きではないんだと感じるけど…。それを証拠に、同性の友達っているの?って思うけど…どう見てもいないわよね?
ということは、必ずしも乙女ゲームと同じ展開になるとは限らないってこと。皆んなのアイドル的存在だった筈のルーシーは、一部の人達にモテていたってだけだ。それですらも今となっては怪しい…となると、反撃の余地があるかも知れないと考える。その僅かな希望を胸に、何とかキャロラインの断罪だけは阻止しなくては…
+++++
「ところでさ、例のパーティーの件だけどパートナーってどうするの?皆んなは誰を誘うのか決まってるの?」
今はランチタイム!今日は珍しくアンドリューはおらず、女子会みたいになっている。お昼を食べ終えた私はここぞとばかりに、ずっと気になっていたことを聞いてみる。ダンスを踊ることを目的としたパーティーだ。それはあくまで学園内で開かれるパーティーで、皇居とかどこかの貴族の邸宅で開かれる本式なものとは違うだろう。だけど…必要になるのはパートナーでしょう?皆んなどうやって選んでるのかしら…
「そうね…婚約してる人がいたら、もちろんその人がお相手だろうけど。私の場合は居ないから…誘ってくれた人?」
クリスティーヌはそう言って普段通りにしてるけど…どうにも誘われる自信がありそうだ!そうよね…何てったってクールビューティーだから。クリスティーヌに憧れている令息達はいるわよね~ちょっと羨ましい。
「パートナーは身内でもいいのよ?中等部の時はもちろん、アンドリューとだったけど…今回こそは違う人を狙うわ!」
おっ!ブリジットの狩人宣言出ました!もう誰かに狙いを定めてる?どうぞ思い切って狩っちゃって~。でも一体、誰だろう?そして身内か…それだったらお兄様に頼む?だけど待って…あの完璧なお兄様に、パートナーが居ないと思う?そんな筈ない!容姿はもちろん、頭脳だってピカイチなのよ…いるでしょう?
ぐああぁーっ、そうなるとどうすればいいんだろう?そしていくら何でもあり得ないと思うけど、フィリップから誘われたりしないよね?そんな都合の良いことを考えてしまう…
「まあ、まだいいじゃない!そのうち誰かに誘われるかも知れないわよ?」
そんなことある?とは思うが、そんなことを悩むのは確かにまだ早い。まず初級ダンスをマスターしてからだけどね!そりゃそうかーと気持ちを切り替えようとしていると、キャロラインの様子がどうもおかしい。それで心配して顔を覗き込むと…
「私こそ、誰と踊ればいいのかしらね。殿下はもちろんルーシーとパートナーになるだろうし、妃に内定している身では、誰からも誘われないだろうし…」
そうだ…キャロライン!私なんかよりよっぽど困った状況なんだわ。スティーブ殿下の婚約者という肩書がある以上、もしも誘いたいと思ってる人がいたとしても躊躇していまうだろう。おまけに学園に通う身内がいる訳でもないし…ああ、こんなことを言い出して失敗した~!
「最終手段で私達、パートナーになりましょう!同性同士でパートナーになっちゃダメだって規則…ないわよね?それがいい!」
そう言って拳を握る私に、唖然として見つめる皆が。それから…
「ワハハッ!それはいいわね?最高だわ!私もそうしようかしら」
「それいい!規則にはないもんね。それならアリシアが男性パートで決まりでしょ!早速アンドリューに習ったらいいわ~」
クリスティーヌとブリジットはそう笑って、何とか重苦しい雰囲気を解消しようとする。それにキャロラインは…
「うん!そうしましょう。私もアリシアと踊った方が、何倍…いいえ、数百倍楽しいわ!」
そう言って明るい笑顔を見せる。それに私達はホッとする。もちろん全員がそれを冗談だと分かっているが、少しでも楽しく過ごしたくて…そして私は決めた。こんな状況をそのままにしておいて良い筈はない。近々皇帝陛下にお目にかかり、それを相談するべきだと。
「さあさ、もう教室に戻らないと!午後からは化学か…面倒よね?そういえばアリシア、お手伝いしなきゃならないんじゃない?」
「そうだった!忘れてたわ」
それで慌ててカフェテリアを後にする。それにしてもランバート先生…いつまで私を、こき使うつもりかしら?
そうブツブツ言いながら教室に向かうと、嫌な場面を見てしまうことになった。
「あっ!早く自分の教室に戻ったらいいのに…」
思わずクリスティーヌがそう呟いて前を見ると、廊下に例の二人が立っている。昼休みが終わっても離れ難いようだ。「次は合同の授業だからまた会えるでしょうに!」と、何だかとってもムカつく!そして私達は、それを極力見ないようにして、横を通り過ぎ教室へ入ろうとした。そこに…
バタバタと足音を立てて、駆け足で教室に戻ろうとする令息達の一団が!次は移動教室なので急いでいるようだ。全く…危ないわね?と思いながら避けようとすると、その中の一人の令息がいきなり蹌踉めく。
「な、何?」
そう驚く私は次の瞬間、隣にいた筈のキャロラインが突き飛ばされるのを見た…はあっ?
そしてあろうことか、そこに居たルーシーとポンとぶつかる。キャロラインは何とかぶつかるまいとしたのだろう、ほんの少しルーシーに当たっただけで、その代わりに自身はバランスを崩して倒れてしまう…
「だ、大丈夫?」
私はサッと近付きキャロラインに声を掛ける…その時ふいに閃いた。あれ…この状況はいつものじゃない?逆パターンだけど。これもしかしてチャンスなんじゃないかしら…利用出来るわよね?
そして私は、すうーっと勢いよく胸に空気を吸い込んだ!
「きゃああーっ!キャロライン、大丈夫?」
突然の私の大声にその場に居る人達は凍り付く。おまけに教室の中にいたクラスメイト達も、何事かと出て来て私達を見ている。しめしめ…
そして私はキャロラインの身体を守るように抱えたまま、バッと顔を上げルーシーだけを見つめる。
「ルーシー嬢、あなた…キャロラインに何てことをするのよ?」
それにルーシーは、目を見開いて驚愕の表情をした…
1,253
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢はモブ化した
F.conoe
ファンタジー
乙女ゲーム? なにそれ食べ物? な悪役令嬢、普通にシナリオ負けして退場しました。
しかし貴族令嬢としてダメの烙印をおされた卒業パーティーで、彼女は本当の自分を取り戻す!
領地改革にいそしむ充実した日々のその裏で、乙女ゲームは着々と進行していくのである。
「……なんなのこれは。意味がわからないわ」
乙女ゲームのシナリオはこわい。
*注*誰にも前世の記憶はありません。
ざまぁが地味だと思っていましたが、オーバーキルだという意見もあるので、優しい結末を期待してる人は読まない方が良さげ。
性格悪いけど自覚がなくて自分を優しいと思っている乙女ゲームヒロインの心理描写と因果応報がメインテーマ(番外編で登場)なので、叩かれようがざまぁ改変して救う気はない。
作者の趣味100%でダンジョンが出ました。
地味令嬢を見下した元婚約者へ──あなたの国、今日滅びますわよ
タマ マコト
ファンタジー
王都の片隅にある古びた礼拝堂で、静かに祈りと針仕事を続ける地味な令嬢イザベラ・レーン。
灰色の瞳、色褪せたドレス、目立たない声――誰もが彼女を“無害な聖女気取り”と笑った。
だが彼女の指先は、ただ布を縫っていたのではない。祈りの糸に、前世の記憶と古代詠唱を縫い込んでいた。
ある夜、王都の大広間で開かれた舞踏会。
婚約者アルトゥールは、人々の前で冷たく告げる――「君には何の価値もない」。
嘲笑の中で、イザベラはただ微笑んでいた。
その瞳の奥で、何かが静かに目覚めたことを、誰も気づかないまま。
翌朝、追放の命が下る。
砂埃舞う道を進みながら、彼女は古びた巻物の一節を指でなぞる。
――“真実を映す者、偽りを滅ぼす”
彼女は祈る。けれど、その祈りはもう神へのものではなかった。
地味令嬢と呼ばれた女が、国そのものに裁きを下す最初の一歩を踏み出す。
婚約破棄のその場で転生前の記憶が戻り、悪役令嬢として反撃開始いたします
タマ マコト
ファンタジー
革命前夜の王国で、公爵令嬢レティシアは盛大な舞踏会の場で王太子アルマンから一方的に婚約を破棄され、社交界の嘲笑の的になる。その瞬間、彼女は“日本の歴史オタク女子大生”だった前世の記憶を思い出し、この国が数年後に血塗れの革命で滅びる未来を知ってしまう。
悪役令嬢として嫌われ、切り捨てられた自分の立場と、公爵家の権力・財力を「運命改変の武器」にすると決めたレティシアは、貧民街への支援や貴族の不正調査をひそかに始める。その過程で、冷静で改革派の第二王子シャルルと出会い、互いに利害と興味を抱きながら、“歴史に逆らう悪役令嬢”として静かな反撃をスタートさせていく。
我儘令嬢なんて無理だったので小心者令嬢になったらみんなに甘やかされました。
たぬきち25番
恋愛
「ここはどこですか?私はだれですか?」目を覚ましたら全く知らない場所にいました。
しかも以前の私は、かなり我儘令嬢だったそうです。
そんなマイナスからのスタートですが、文句はいえません。
ずっと冷たかった周りの目が、なんだか最近優しい気がします。
というか、甘やかされてません?
これって、どういうことでしょう?
※後日談は激甘です。
激甘が苦手な方は後日談以外をお楽しみ下さい。
※小説家になろう様にも公開させて頂いております。
ただあちらは、マルチエンディングではございませんので、その関係でこちらとは、内容が大幅に異なります。ご了承下さい。
タイトルも違います。タイトル:異世界、訳アリ令嬢の恋の行方は?!~あの時、もしあなたを選ばなければ~
『追放令嬢は薬草(ハーブ)に夢中 ~前世の知識でポーションを作っていたら、聖女様より崇められ、私を捨てた王太子が泣きついてきました~』
とびぃ
ファンタジー
追放悪役令嬢の薬学スローライフ ~断罪されたら、そこは未知の薬草宝庫(ランクS)でした。知識チートでポーション作ってたら、王都のパンデミックを救う羽目に~
-第二部(11章~20章)追加しました-
【あらすじ】
「貴様を追放する! 魔物の巣窟『霧深き森』で、朽ち果てるがいい!」
王太子の婚約者ソフィアは、卒業パーティーで断罪された。 しかし、その顔に絶望はなかった。なぜなら、その「断罪劇」こそが、彼女の完璧な計画だったからだ。
彼女の魂は、前世で薬学研究に没頭し過労死した、日本の研究者。 王妃の座も権力闘争も、彼女には退屈な枷でしかない。 彼女が求めたのはただ一つ——誰にも邪魔されず、未知の植物を研究できる「アトリエ」だった。
追放先『霧深き森』は「死の土地」。 だが、チート能力【植物図鑑インターフェイス】を持つソフィアにとって、そこは未知の薬草が群生する、最高の「研究フィールド(ランクS)」だった!
石造りの廃屋を「アトリエ」に改造し、ガラクタから蒸留器を自作。村人を救い、薬師様と慕われ、理想のスローライフ(研究生活)が始まる。 だが、その平穏は長く続かない。 王都では、王宮薬師長の陰謀により、聖女の奇跡すら効かないパンデミック『紫死病』が発生していた。 ソフィアが開発した『特製回復ポーション』の噂が王都に届くとき、彼女の「研究成果」を巡る、新たな戦いが幕を開ける——。
【主な登場人物】
ソフィア・フォン・クライネルト 本作の主人公。元・侯爵令嬢。魂は日本の薬学研究者。 合理的かつ冷徹な思考で、スローライフ(研究)を妨げる障害を「薬学」で排除する。未知の薬草の解析が至上の喜び。
ギルバート・ヴァイス 王宮魔術師団・研究室所属の魔術師。 ソフィアの「科学(薬学)」に魅了され、助手(兼・共同研究者)としてアトリエに入り浸る知的な理解者。
アルベルト王太子 ソフィアの元婚約者。愚かな「正義」でソフィアを追放した張本人。王都の危機に際し、薬を強奪しに来るが……。
リリア 無力な「聖女」。アルベルトに庇護されるが、本物の災厄の前では無力な「駒」。
ロイド・バルトロメウス 『天秤と剣(スケイル&ソード)商会』の会頭。ソフィアに命を救われ、彼女の「薬学」の価値を見抜くビジネスパートナー。
【読みどころ】
「悪役令嬢追放」から始まる、痛快な「ざまぁ」展開! そして、知識チートを駆使した本格的な「薬学(ものづくり)」と、理想の「アトリエ」開拓。 科学と魔法が融合し、パンデミックというシリアスな災厄に立ち向かう、読み応え抜群の薬学ファンタジーをお楽しみください。
断罪まであと5秒、今すぐ逆転始めます
山河 枝
ファンタジー
聖女が魔物と戦う乙女ゲーム。その聖女につかみかかったせいで処刑される令嬢アナベルに、転生してしまった。
でも私は知っている。実は、アナベルこそが本物の聖女。
それを証明すれば断罪回避できるはず。
幸い、処刑人が味方になりそうだし。モフモフ精霊たちも慕ってくれる。
チート魔法で魔物たちを一掃して、本物アピールしないと。
処刑5秒前だから、今すぐに!
悪役令息の継母に転生したからには、息子を悪役になんてさせません!
水都(みなと)
ファンタジー
伯爵夫人であるロゼッタ・シルヴァリーは夫の死後、ここが前世で読んでいたラノベの世界だと気づく。
ロゼッタはラノベで悪役令息だったリゼルの継母だ。金と地位が目当てで結婚したロゼッタは、夫の連れ子であるリゼルに無関心だった。
しかし、前世ではリゼルは推しキャラ。リゼルが断罪されると思い出したロゼッタは、リゼルが悪役令息にならないよう母として奮闘していく。
★ファンタジー小説大賞エントリー中です。
※完結しました!
《完結》当て馬悪役令息のツッコミ属性が強すぎて、物語の仕事を全くしないんですが?!
犬丸大福
ファンタジー
ユーディリア・エアトルは母親からの折檻を受け、そのまま意識を失った。
そして夢をみた。
日本で暮らし、平々凡々な日々の中、友人が命を捧げるんじゃないかと思うほどハマっている漫画の推しの顔。
その顔を見て目が覚めた。
なんと自分はこのまま行けば破滅まっしぐらな友人の最推し、当て馬悪役令息であるエミリオ・エアトルの双子の妹ユーディリア・エアトルである事に気がついたのだった。
数ある作品の中から、読んでいただきありがとうございます。
幼少期、最初はツラい状況が続きます。
作者都合のゆるふわご都合設定です。
日曜日以外、1日1話更新目指してます。
エール、お気に入り登録、いいね、コメント、しおり、とても励みになります。
お楽しみ頂けたら幸いです。
***************
2024年6月25日 お気に入り登録100人達成 ありがとうございます!
100人になるまで見捨てずに居て下さった99人の皆様にも感謝を!!
2024年9月9日 お気に入り登録200人達成 感謝感謝でございます!
200人になるまで見捨てずに居て下さった皆様にもこれからも見守っていただける物語を!!
2025年1月6日 お気に入り登録300人達成 感涙に咽び泣いております!
ここまで見捨てずに読んで下さった皆様、頑張って書ききる所存でございます!これからもどうぞよろしくお願いいたします!
2025年3月17日 お気に入り登録400人達成 驚愕し若干焦っております!
こんなにも多くの方に呼んでいただけるとか、本当に感謝感謝でございます。こんなにも長くなった物語でも、ここまで見捨てずに居てくださる皆様、ありがとうございます!!
2025年6月10日 お気に入り登録500人達成 ひょえぇぇ?!
なんですと?!完結してからも登録してくださる方が?!ありがとうございます、ありがとうございます!!
こんなに多くの方にお読み頂けて幸せでございます。
どうしよう、欲が出て来た?
…ショートショートとか書いてみようかな?
2025年7月8日 お気に入り登録600人達成?! うそぉん?!
欲が…欲が…ック!……うん。減った…皆様ごめんなさい、欲は出しちゃいけないらしい…
2025年9月21日 お気に入り登録700人達成?!
どうしよう、どうしよう、何をどう感謝してお返ししたら良いのだろう…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる