116 / 200
116 脳筋の難解な思考
しおりを挟む
「全く意味が分からないのだけど。
私とポンコツ殿下が結婚するかもしれなかった事と、貴方の去就に何の関係があると?」
本気で不思議そうに問い質すベアトリス。
私も全く同じ気持ちで、ニコラスが次の台詞を発するのを待った。
「残念ながら、ポ……いや、クリスティアン殿下とベアトリスは折り合いが悪かっただろう?」
今、ニコラスまで『ポンコツ』って言い掛けた?
「ええ。まあ、そうね」
ベアトリスは『ポ……』には気付かなかった振りをする事に決めたらしく、何食わぬ顔で相槌を打った。
「それに、幼馴染で頼りになるアイザックも、殿下の下を去ってしまった。
…………だからだ」
「いや、だから何よ?」
ベアトリスが益々怪訝な表情になる。
必要な部分の説明が丸っと全部抜け落ちてるのに、強引に『だからだ』って締められても。『へー、そうなんだぁ』とはならないからね?
この人、絶望的に会話が下手だな。
たまに居るよね、こーゆー人。
「……えーと…、だから、その状況において俺までが殿下と決別したら、王宮ではベアトリスの近くに親しい者が誰も居なくなってしまうだろう?
王子妃になれば友人や家族とも今ほど気軽には会えない。
ベアトリスは俺達と違って正式な婚約者という立場だから、簡単にはその立場を降りられないかもしれないと思って……」
ニコラスの説明を聞いている内に、ベアトリスの美しい眉が寄り、谷底みたいに深い縦皺が刻まれた。
それってベアトリスを心配して側に居ようとしたって事よね。
でもその心配の方向性が斜め上過ぎない?
「私を気遣ってくれていたとでも言いたいのかしら?
じゃあ、どうしてあんな事を言ったりしたのよ?」
「あんな事?」
何の事だか分からないのか、ニコラスは訝し気な顔で聞き返す。
「『プリシラ・ウェブスターを見習え』って言ったでしょう?
正直に言えば、ポンコツと聖女崩れがどうなろうと知ったこっちゃ無いわ。
寧ろ私は幼馴染からあんな言葉を掛けられた事に一番傷付いたのよ」
「……そう、だったのか。……悪かった」
ニコラスは大きな背中を丸めて項垂れた。
「私は謝罪を聞きたいんじゃなくて、説明を求めているのだけど?
どういう考え方をしたら、気遣いたかったはずの相手に対してそんな言葉が出てくるのか、私にも分かる様に説明してくれない?」
腕組みをしたベアトリスがニコラスを睥睨すると、彼は益々縮こまり、俯いたままポツリポツリと説明し始めた。
「仲の悪い二人が円満な夫婦になるには、少しずつでも歩み寄る努力が必要だと思ったんだ。
最初は殿下の説得を試みたが、どんなに頑張ってみても俺の言葉なんて殿下の耳には全く届かなかった。
それなら、ベアトリスから先に歩み寄ってもらうしか無いと思って……」
「それで? ポンコツ殿下に好かれる為に、あの女の真似事をして媚を売れと?」
ニッコリと笑ったベアトリスの瞳は氷点下の冷たさだ。
背後に怒りのオーラが立ち昇っているのが見えた気がして、思わずブルっと肩が震えた。
「その……、申し訳、ありません」
急に敬語っ!
「そもそも、なんで私がそこまでしてポンコツと円満な夫婦にならなきゃいけないのよ。
そんな見当違いの助言をくれる位なら、婚約破棄に協力してくれた方がよっぽど建設的だわ」
「…………………だって、」
長い沈黙の後、俯けていた顔を上げたニコラスは捨て犬みたいな目をしていた。
「ベアトリスが『王子と結婚したい』って言ったから」
「「「「「「はあっ!?」」」」」」
あまりにも意外過ぎる発言に、ニコラス以外の全員が素っ頓狂な声を上げる。
「んな訳ないでしょっっ!!
私がいつそんな事を言ったのよ!?」
珍しく淑女らしさも忘れ、ベアトリスが叫び声を上げながら立ち上がる。
座っていた椅子がガタッと大きな音を立てて倒れた。
「言ったじゃないか。
『大きくなったらビーの所にも王子様が迎えに来てくれて、幸せなお嫁さんになるんだ』って、……絵本を見ながら」
ニコラスがそう言った瞬間、ベアトリスの頬が一気に真っ赤に染まった。
(あぁ、さては心当たりがあるんだな)
「そっ、そんなの五歳くらいの頃の話でしょうが!!」
「いや、四歳と二ヶ月の頃だ」
無駄に細かいっ!
「今、その微妙な誤差どうっでも良いわよっっ!!
それに、その『王子様』って王族って意味じゃないからね!!」
「違うのか??」
キョトンとした顔で首を傾げるニコラス。
「当っったり前じゃないの!!
幼女の頃の夢物語よ! ただの憧れよ!
いつかは自分だけを愛してくれる素敵な男性が目の前に現れて───って、あ゛ーもうっ!!
なんなの、この羞恥プレイは!?
とにかく、ポンコツクリスティアンと結婚したかった訳じゃない事だけは確かだから!!」
テーブルをバンっと両手で叩いてそう言い切ったベアトリスは、叫び過ぎたせいかハアハアと肩で息をしている。
ベアトリス、動揺し過ぎてぶっ壊れかけてるけど、大丈夫?
まあ、子供の頃の無邪気な発言を皆んなの前で蒸し返されるなんて、なかなか恥ずかしいわよね。
「そうか……。
俺の勘違いで不快な思いをさせて、悪かった」
ニコラスは再び深々と頭を下げて謝罪した。
「分かれば良いのよっ!」
倒れた椅子を乱暴に起こしたベアトリスは、ドカッと腰を下ろしながらそう言った。
えーっと、今の話を纏めると……。
ベアトリスを心配して、親に反対されても横暴なクリスティアンに仕え続けた。
しかも、ベアトリスがクリスティアンと幸せな夫婦になりたがっていると思っていたから、それを応援するつもりで助言をした(まあ、結果は最悪だけど)。
───って、コレ、もしかしてニコラスはベアトリスが好きなのでは……?
「あの、これってそういう意味ですよね?」
私がアイザックにコソッと耳打ちすると、彼は小さく頷いた。
ふと見ると、メイナードは少々不機嫌そうな顔をしている。
彼もけっこうシスコンだよね。
「あー、もう良いわ。
怒っているのが馬鹿馬鹿しくなってきた。
元々ニコラスは私にとって出来の悪い弟みたいな存在だし、『出来が悪いんだから仕方がない』と思う事にする」
溜息混じりにベアトリスがそう言うと、ニコラスがちょっとショックを受けた表情になる。
同い年だし、あんなに図体がデカいのに、弟。
しかも『出来の悪い』弟……。
ちょっと可哀想な気もするけど、クリスティアンとは別の方向にポンコツ過ぎて、フォローする術が見付からないわ。
「振ら……ムグッ」
ジョエルが核心に迫る一言を発しそうになったので、私は両手で彼の口を塞いだ。
「振られたわね」
「振られたな」
「振られましたね(笑)」
だが、フレデリカ、アイザック、メイナードは容赦無くジョエルが飲み込んだ言葉を吐き出す。
私の心遣いを無駄にしないで欲しい。
「これからは、また幼馴染として仲良くしましょう」
そう言いながら差し出されたベアトリスの手を、ニコラスは複雑な表情で握り返す。
「許してくれて、感謝する」
その後、気まずさを誤魔化す様にティーカップを手に取ったニコラスは、グイッとその中身を飲み干し、やっぱり大きく顔を歪めた。
悪戯っ子みたいな顔をしたフレデリカが、ティーポットを片手に彼の背後に忍び寄る。
お代わりを注ごうとするのは、やめてあげなさい。
私とポンコツ殿下が結婚するかもしれなかった事と、貴方の去就に何の関係があると?」
本気で不思議そうに問い質すベアトリス。
私も全く同じ気持ちで、ニコラスが次の台詞を発するのを待った。
「残念ながら、ポ……いや、クリスティアン殿下とベアトリスは折り合いが悪かっただろう?」
今、ニコラスまで『ポンコツ』って言い掛けた?
「ええ。まあ、そうね」
ベアトリスは『ポ……』には気付かなかった振りをする事に決めたらしく、何食わぬ顔で相槌を打った。
「それに、幼馴染で頼りになるアイザックも、殿下の下を去ってしまった。
…………だからだ」
「いや、だから何よ?」
ベアトリスが益々怪訝な表情になる。
必要な部分の説明が丸っと全部抜け落ちてるのに、強引に『だからだ』って締められても。『へー、そうなんだぁ』とはならないからね?
この人、絶望的に会話が下手だな。
たまに居るよね、こーゆー人。
「……えーと…、だから、その状況において俺までが殿下と決別したら、王宮ではベアトリスの近くに親しい者が誰も居なくなってしまうだろう?
王子妃になれば友人や家族とも今ほど気軽には会えない。
ベアトリスは俺達と違って正式な婚約者という立場だから、簡単にはその立場を降りられないかもしれないと思って……」
ニコラスの説明を聞いている内に、ベアトリスの美しい眉が寄り、谷底みたいに深い縦皺が刻まれた。
それってベアトリスを心配して側に居ようとしたって事よね。
でもその心配の方向性が斜め上過ぎない?
「私を気遣ってくれていたとでも言いたいのかしら?
じゃあ、どうしてあんな事を言ったりしたのよ?」
「あんな事?」
何の事だか分からないのか、ニコラスは訝し気な顔で聞き返す。
「『プリシラ・ウェブスターを見習え』って言ったでしょう?
正直に言えば、ポンコツと聖女崩れがどうなろうと知ったこっちゃ無いわ。
寧ろ私は幼馴染からあんな言葉を掛けられた事に一番傷付いたのよ」
「……そう、だったのか。……悪かった」
ニコラスは大きな背中を丸めて項垂れた。
「私は謝罪を聞きたいんじゃなくて、説明を求めているのだけど?
どういう考え方をしたら、気遣いたかったはずの相手に対してそんな言葉が出てくるのか、私にも分かる様に説明してくれない?」
腕組みをしたベアトリスがニコラスを睥睨すると、彼は益々縮こまり、俯いたままポツリポツリと説明し始めた。
「仲の悪い二人が円満な夫婦になるには、少しずつでも歩み寄る努力が必要だと思ったんだ。
最初は殿下の説得を試みたが、どんなに頑張ってみても俺の言葉なんて殿下の耳には全く届かなかった。
それなら、ベアトリスから先に歩み寄ってもらうしか無いと思って……」
「それで? ポンコツ殿下に好かれる為に、あの女の真似事をして媚を売れと?」
ニッコリと笑ったベアトリスの瞳は氷点下の冷たさだ。
背後に怒りのオーラが立ち昇っているのが見えた気がして、思わずブルっと肩が震えた。
「その……、申し訳、ありません」
急に敬語っ!
「そもそも、なんで私がそこまでしてポンコツと円満な夫婦にならなきゃいけないのよ。
そんな見当違いの助言をくれる位なら、婚約破棄に協力してくれた方がよっぽど建設的だわ」
「…………………だって、」
長い沈黙の後、俯けていた顔を上げたニコラスは捨て犬みたいな目をしていた。
「ベアトリスが『王子と結婚したい』って言ったから」
「「「「「「はあっ!?」」」」」」
あまりにも意外過ぎる発言に、ニコラス以外の全員が素っ頓狂な声を上げる。
「んな訳ないでしょっっ!!
私がいつそんな事を言ったのよ!?」
珍しく淑女らしさも忘れ、ベアトリスが叫び声を上げながら立ち上がる。
座っていた椅子がガタッと大きな音を立てて倒れた。
「言ったじゃないか。
『大きくなったらビーの所にも王子様が迎えに来てくれて、幸せなお嫁さんになるんだ』って、……絵本を見ながら」
ニコラスがそう言った瞬間、ベアトリスの頬が一気に真っ赤に染まった。
(あぁ、さては心当たりがあるんだな)
「そっ、そんなの五歳くらいの頃の話でしょうが!!」
「いや、四歳と二ヶ月の頃だ」
無駄に細かいっ!
「今、その微妙な誤差どうっでも良いわよっっ!!
それに、その『王子様』って王族って意味じゃないからね!!」
「違うのか??」
キョトンとした顔で首を傾げるニコラス。
「当っったり前じゃないの!!
幼女の頃の夢物語よ! ただの憧れよ!
いつかは自分だけを愛してくれる素敵な男性が目の前に現れて───って、あ゛ーもうっ!!
なんなの、この羞恥プレイは!?
とにかく、ポンコツクリスティアンと結婚したかった訳じゃない事だけは確かだから!!」
テーブルをバンっと両手で叩いてそう言い切ったベアトリスは、叫び過ぎたせいかハアハアと肩で息をしている。
ベアトリス、動揺し過ぎてぶっ壊れかけてるけど、大丈夫?
まあ、子供の頃の無邪気な発言を皆んなの前で蒸し返されるなんて、なかなか恥ずかしいわよね。
「そうか……。
俺の勘違いで不快な思いをさせて、悪かった」
ニコラスは再び深々と頭を下げて謝罪した。
「分かれば良いのよっ!」
倒れた椅子を乱暴に起こしたベアトリスは、ドカッと腰を下ろしながらそう言った。
えーっと、今の話を纏めると……。
ベアトリスを心配して、親に反対されても横暴なクリスティアンに仕え続けた。
しかも、ベアトリスがクリスティアンと幸せな夫婦になりたがっていると思っていたから、それを応援するつもりで助言をした(まあ、結果は最悪だけど)。
───って、コレ、もしかしてニコラスはベアトリスが好きなのでは……?
「あの、これってそういう意味ですよね?」
私がアイザックにコソッと耳打ちすると、彼は小さく頷いた。
ふと見ると、メイナードは少々不機嫌そうな顔をしている。
彼もけっこうシスコンだよね。
「あー、もう良いわ。
怒っているのが馬鹿馬鹿しくなってきた。
元々ニコラスは私にとって出来の悪い弟みたいな存在だし、『出来が悪いんだから仕方がない』と思う事にする」
溜息混じりにベアトリスがそう言うと、ニコラスがちょっとショックを受けた表情になる。
同い年だし、あんなに図体がデカいのに、弟。
しかも『出来の悪い』弟……。
ちょっと可哀想な気もするけど、クリスティアンとは別の方向にポンコツ過ぎて、フォローする術が見付からないわ。
「振ら……ムグッ」
ジョエルが核心に迫る一言を発しそうになったので、私は両手で彼の口を塞いだ。
「振られたわね」
「振られたな」
「振られましたね(笑)」
だが、フレデリカ、アイザック、メイナードは容赦無くジョエルが飲み込んだ言葉を吐き出す。
私の心遣いを無駄にしないで欲しい。
「これからは、また幼馴染として仲良くしましょう」
そう言いながら差し出されたベアトリスの手を、ニコラスは複雑な表情で握り返す。
「許してくれて、感謝する」
その後、気まずさを誤魔化す様にティーカップを手に取ったニコラスは、グイッとその中身を飲み干し、やっぱり大きく顔を歪めた。
悪戯っ子みたいな顔をしたフレデリカが、ティーポットを片手に彼の背後に忍び寄る。
お代わりを注ごうとするのは、やめてあげなさい。
2,297
あなたにおすすめの小説
悪女と呼ばれた死に戻り令嬢、二度目の人生は婚約破棄から始まる
冬野月子
恋愛
「私は確かに19歳で死んだの」
謎の声に導かれ馬車の事故から兄弟を守った10歳のヴェロニカは、その時に負った傷痕を理由に王太子から婚約破棄される。
けれど彼女には嫉妬から破滅し短い生涯を終えた前世の記憶があった。
なぜか死に戻ったヴェロニカは前世での過ちを繰り返さないことを望むが、婚約破棄したはずの王太子が積極的に親しくなろうとしてくる。
そして学校で再会した、馬車の事故で助けた少年は、前世で不幸な死に方をした青年だった。
恋や友情すら知らなかったヴェロニカが、前世では関わることのなかった人々との出会いや関わりの中で新たな道を進んでいく中、前世に嫉妬で殺そうとまでしたアリサが入学してきた。
「お幸せに」と微笑んだ悪役令嬢は、二度と戻らなかった。
パリパリかぷちーの
恋愛
王太子から婚約破棄を告げられたその日、
クラリーチェ=ヴァレンティナは微笑んでこう言った。
「どうか、お幸せに」──そして姿を消した。
完璧すぎる令嬢。誰にも本心を明かさなかった彼女が、
“何も持たずに”去ったその先にあったものとは。
これは誰かのために生きることをやめ、
「私自身の幸せ」を選びなおした、
ひとりの元・悪役令嬢の再生と静かな愛の物語。
婚約破棄で悪役令嬢を辞めたので、今日から素で生きます。
黒猫かの
恋愛
「エリー・オルブライト! 貴様との婚約を破棄する!」
豪華絢爛な夜会で、ウィルフレッド王子から突きつけられた非情な宣告。
しかし、公爵令嬢エリーの心境は……「よっしゃあ! やっと喋れるわ!!」だった。
願いの代償
らがまふぃん
恋愛
誰も彼もが軽視する。婚約者に家族までも。
公爵家に生まれ、王太子の婚約者となっても、誰からも認められることのないメルナーゼ・カーマイン。
唐突に思う。
どうして頑張っているのか。
どうして生きていたいのか。
もう、いいのではないだろうか。
メルナーゼが生を諦めたとき、世界の運命が決まった。
*ご都合主義です。わかりづらいなどありましたらすみません。笑って読んでくださいませ。本編15話で完結です。番外編を数話、気まぐれに投稿します。よろしくお願いいたします。
※ありがたいことにHOTランキング入りいたしました。たくさんの方の目に触れる機会に感謝です。本編は終了しましたが、番外編も投稿予定ですので、気長にお付き合いくださると嬉しいです。たくさんのお気に入り登録、しおり、エール、いいねをありがとうございます。R7.1/31
*らがまふぃん活動三周年周年記念として、R7.11/4に一話お届けいたします。楽しく活動させていただき、ありがとうございます。
【完結】仲の良かったはずの婚約者に一年無視され続け、婚約解消を決意しましたが
ゆらゆらぎ
恋愛
エルヴィラ・ランヴァルドは第二王子アランの幼い頃からの婚約者である。仲睦まじいと評判だったふたりは、今では社交界でも有名な冷えきった仲となっていた。
定例であるはずの茶会もなく、婚約者の義務であるはずのファーストダンスも踊らない
そんな日々が一年と続いたエルヴィラは遂に解消を決意するが──
ある王国の王室の物語
朝山みどり
恋愛
平和が続くある王国の一室で婚約者破棄を宣言された少女がいた。カップを持ったまま下を向いて無言の彼女を国王夫妻、侯爵夫妻、王太子、異母妹がじっと見つめた。
顔をあげた彼女はカップを皿に置くと、レモンパイに手を伸ばすと皿に取った。
それから
「承知しました」とだけ言った。
ゆっくりレモンパイを食べるとお茶のおかわりを注ぐように侍女に合図をした。
それからバウンドケーキに手を伸ばした。
カクヨムで公開したものに手を入れたものです。
婚約破棄の代償
nanahi
恋愛
「あの子を放って置けないんだ。ごめん。婚約はなかったことにしてほしい」
ある日突然、侯爵令嬢エバンジェリンは婚約者アダムスに一方的に婚約破棄される。破局に追い込んだのは婚約者の幼馴染メアリという平民の儚げな娘だった。
エバンジェリンを差し置いてアダムスとメアリはひと時の幸せに酔うが、婚約破棄の代償は想像以上に大きかった。
【完結】お飾りではなかった王妃の実力
鏑木 うりこ
恋愛
王妃アイリーンは国王エルファードに離婚を告げられる。
「お前のような醜い女はいらん!今すぐに出て行け!」
しかしアイリーンは追い出していい人物ではなかった。アイリーンが去った国と迎え入れた国の明暗。
完結致しました(2022/06/28完結表記)
GWだから見切り発車した作品ですが、完結まで辿り着きました。
★お礼★
たくさんのご感想、お気に入り登録、しおり等ありがとうございます!
中々、感想にお返事を書くことが出来なくてとても心苦しく思っています(;´Д`)全部読ませていただいており、とても嬉しいです!!内容に反映したりしなかったりあると思います。ありがとうございます~!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる