私のことはお気になさらず

みおな

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息子の初恋と一期一会

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 リリアは、人の悪意とか性格の悪さとかそういうことによく気付く。

 例えば、表面上にこやかにいい人を演じていても、その人の根底にある嫌なところを明確に感じ取っているみたい。

 そういえば、ケレス様のことも最初から妙に嫌っていたわ。

 私のことが好きだからだと思っていたけど、あれはケレス様の根底にある愚かさを感じていたからなのね。

 というわけで、リリアのお眼鏡にかなった婚約者なしのご令嬢を集めてお茶会を開くことにした。

 リリアは私に好意的な相手には、好意的に対応するし、私のお願いなら完璧に仕上げてくれる。

「リリア、ありがとう」

「お姉様のお役に立てたのなら、私はそれだけで満足です」

「ふふっ。リリア、大好きよ」

 リリアは完璧に、私のお願いを叶えてくれた。

 現在、ランディとお茶をしているご令嬢は五人。

 デミトリー侯爵令嬢のフラウ様はランディと同い年。

 ラトキエ伯爵家のミリー様は一つ年下。

 キャロット伯爵家のアニタ様は二つ年下。

 フローベール侯爵家のエリザ様は一つ年上。

 ネス伯爵家のコーネリア様も一つ年上。

 皆様、リリアのお眼鏡にかなった方々だから、ランディがどなたを選んでも問題はない。

 まぁ、これで駄目なら他国よね。
出来れば、我が国の貴族を選んで欲しいけど。

 まぁ出会いはしたのだから、あとは相性もあるだろうし、様子見よね。

 と、思っていたのだけど。

 ランディがフラウ様と話しながら、チラチラ見ているのは・・・コーネリア様?

 コーネリア様は、焦茶色の髪にエメラルド色の瞳をされている。

 あまり華美な装いを好まれないのか、今日も深い緑色のドレスを召している。

 他の方々も、リリアのお勧めだからどなたを選んでも問題ないけれど。

 後で確認してみないといけないわね。

 ランディが望むなら、婚約を打診しなくてはならないわ。

 未来の王太子妃推薦のご令嬢だもの。すぐに婚約者ができてしまうわ。

 その日、お茶会はとても和やかに終わった。

「ランディ。どなたか惹かれるご令嬢はいた?」

「・・・ええと、皆様とても素敵な方ばかりでした」

 あら?言わないつもりかしら?

「ええ。未来の王太子妃推薦ですもの。皆様、素敵なご令嬢ばかりだったわね。ランディのお眼鏡にかなった方がいるのなら、早く婚約の打診をしないと、他の方と婚約してしまうわ。でも、いらっしゃらなかったのなら仕方ないわね」

「え、いえ、あの・・・」

「ランディ。男の子でしょう?ちゃんと意見ははっきり言わなきゃ駄目よ。あのね、人の出会いや物事を行う機会は生涯一度きりであり二度と同じ機会は巡って来ないのよ」

 だから、その機会を逃しては駄目なのよ。
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