私のことはお気になさらず

みおな

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婚約者決定

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「ごきげんよう、ネス伯爵令嬢様。グリフォン公爵ヴィル様の妻、ティアですわ」

 にこやかに挨拶すると、緊張した様子のご令嬢は綺麗なカーテシーをした。

「ネス伯爵が娘、コーネリアです。お会いできて光栄です」

 少し固いけど、私は年上でしかも子を産んでいる夫人だから仕方ないわよね。

「そんなに緊張しないで?と言っても難しいわよね。ごめんなさいね?リリアが来れたら良かったんだけど、あの子今日は王宮なの」

「い、いえ!」

 リリア自身は来たがっていたのだけど、さすがに王妃様がお呼びだから、そちらに行くようにと念を押したわ。

 あの子、私が関わると常識がどこかに行ってしまうから。

 リリアならまだ少し年上程度だけど、私だとさらに三歳上になってしまうから、接点がない分話しずらいわよね。

 でも婚約すれば義母になるわけだし、慣れてもらうしかないわ。

 私、意地悪したりしないわ。でもまぁ、ヴィル様は筆頭公爵だからちょっと気後れするのは仕方ないわよね。

「お座りになって?ごめんなさいね、私とは全く接点がないから気まずいわよね」

「い、いえ。そんなことは・・・」

「いいのよ。私もヴィル様と結婚してご夫人方と交流するときに緊張したもの。皆様、私よりは年上の方ばかりだし。でもこれから貴女も高位貴族の方々と交流する機会も増えるから、少しずつ慣れていってもらわないとね」

「はい」

 そう。
コーネリア・ネス伯爵令嬢様は、ランディとの婚約を受けて下さった。

 それを聞いた時の、ランディの喜びようといったら。

 良かったわ。
ヴァイスが後継と決まったわけではないもの。

 ランディ自身は自信がないみたいに言っているけど、婚約者が出来たら変わるかもしれないわ。

「まずは、ランディとの婚約を受けて下さってありがとう。ご存知だろうけど、ランディは養子だけど、正統なグリフォン公爵家の後継候補なの。私とは血が繋がっていないけど、私の子よりランディが優れていると判断したら、ランディが未来のグリフォン公爵となるわ」

「私の家は伯爵家で、あまり力もなく・・・」

「ああ。そんなことはいいの。グリフォン公爵家は今以上の権力を欲していないわ。この間のお茶会のメンバーは、ランディの婚約者候補として、リリアが選んだの。ふふっ。妹贔屓と思われるかもだけど、私はあの子の人を見る目には絶大な信頼を置いているのよ」

 だから、リリアのお眼鏡にかなった令嬢の中で、ランディが望んだ相手なら問題ないわ。

 家格も、伯爵家なら問題ないもの。

 別にグリフォン公爵家は家格にこだわってはいないけど、やっぱり伯爵家以下と高位貴族では交流する相手が違うものね。
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