嘘つきな唇〜もう貴方のことは必要ありません〜

みおな

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茶番だわ

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「言いたいことがあるなら、この場でハッキリと言ってみるが良い。なぁに、それが僕に対する悪口でも、不敬に問うたりはしない。さぁ!」

 講堂に全生徒を集め、壇上に立った王太子殿下が何か始めた。

 どうしてそんな、芝居かかった発言なの?

 ざわざわと、ご令息ご令嬢たちは戸惑っている様子だ。

 この場には、教師たちも集められている。

 学園長もいらっしゃるようだけど、王太子殿下の暴走を止める様子はないみたい。

 唯一止められそうなルージュ様は・・・

 駄目だわ。ものすごい良い笑顔で、ダニエル王太子殿下を見てる。

「ふ、不敬に問わないとは事実ですか?」

「もちろんだ。誰の罪を問う意見を言ったとしても、不敬とはしない。王太子の名にかけて約束しよう」

 おずおずと発言したのは、伯爵令嬢。
 その問いに、王太子殿下はにこやかに応じている。

 その答えに、講堂内のざわつきが増した。

「リビエラ伯爵令嬢が、リエナイ男爵令嬢のドロシー様を突き飛ばして怪我をさせたと聞きました」

「リビエラ伯爵令嬢がリエナイ男爵令嬢の私物を勝手に奪って捨てたそうです!」

「リビエラ伯爵令嬢がウィングバード公爵令息様に近づくなと、ドロシー様を恫喝したと聞きました」

 まぁ、出るわ、出るわ。
もないのに、よくまぁそんなことが言えるわね?

 確かに王太子殿下は、発言に関して不敬には問わないとおっしゃったわ。

 でも、不敬に問わないと言っただけであって、罪に問わないとは言っていないのだけど。

 それに罪に問わなかったとしても、その発言に関する証拠調べもせずに堂々と王太子殿下に告げたのよ?

 今後、重要なポストに就くことは無理でしょうね。

 噂話に振り回される人間なんて、信用出来ないもの。

「だそうだが、リビエラ嬢、反論はあるかい?」

「私には全く覚えのないことです。まず、私は常に護衛の二人と共に行動しております。この二人はトライデント公爵家から派遣された護衛です。私がそのような愚かな行為をしていたら、公爵家に報告されていたでしょう。また、私とリエナイ男爵令嬢様との教室は別の建屋にあります。私がそちらの建屋に足を踏み入れたことはありませんし、たとえ踏み入れたとしても、私物に手をかけるような下劣な人間になった覚えもなるつもりもありません。そして、私はウィングバード公爵令息様と、ありがたくも友人として接していただいていますが、私に公爵令息様のご友人関係に関して口出しする権利がないことくらいは理解しているつもりです」

 そして、最後に付け加えた。

「証拠をご提示下さい。ご提示いただけなければ、名誉毀損で訴えさせていただきます」
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