嘘つきな唇〜もう貴方のことは必要ありません〜

みおな

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どうしてこんなことに①〜ドロシー視点〜

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「はぁ、はぁ、はぁ」

 人目から逃れるように、裏道に入り込んだ。

「どうしてこんなことに」

 フィヨルド侯爵家ご令息のレオン様と一緒に、街に出かけていた時に文句を言って来た令嬢、それがジュエル・リビエラだった。

 ピンク色の髪と瞳。
可愛い部類だとは思う。私には負けるけどね。

 伯爵令嬢、しかも他国の令嬢だというのに、マクラーレン王国の侯爵令息に対して失礼だわ。

 なのに、学園で再会した時にはレオン様は彼女に近づこうとするし、公爵令嬢のルージュ・ラウンディは邪魔してくるし。

 その日以来、レオン様は声をかけようとしてもそそくさと逃げるようになるしで、最悪。

 だからレオン様より格上の公爵令息のルイス様と親しくなろうとしたのよ。

 ルイス様は、王太子殿下のダニエル様の従兄弟。

 だから、ルージュ・ラウンディなんかキツく叱ってやるんだから!

 毎日毎日ルイス様に会いに行って、話しかけるのに全くルイス様は私を見ようとしない。

 そのうちに、会うことも難しくなって来た。

 そうしたら一ヶ月の謹慎をくらったのよ。

 何でよ?
絶対、あのルージュ・ラウンディが何かしたに決まってるわ。

 それに、あの伯爵令嬢!
トライデント公爵家の世話になってるらしいから、あの女が何か言ったのかも!

 私は謹慎の間に考えた。
お父様もお母様も、私がルイス様とだけど、公爵令嬢に邪魔されてるって言ったら、色々と作戦を一緒に考えてくれたわ。

 あの公爵令嬢は王太子殿下に溺愛されてるから、標的をあの他国の伯爵令嬢にする。

 他国の令嬢なら、親とか一緒に来てないだろうからって。

 それから、はっきりとあの女がしたとは発言しない。

 曖昧に視線とかで、周囲にそうだと思わせる。

 ナイスアイデアだわ!
そう思って実行した。

 みんな最初は信じなかったけど、私が包帯を巻いたり、顔に傷を作ったりしてるのを見て、少しずつ信じてくれたわ。

 まぁ、その怪我は自分で転んでできたものなんだけど、使えるものは使わないとね。

 そうしたら、王太子殿下のダニエル様が講堂に全生徒と先生たちを集めて、何か言いたいことがあるなら、はっきり言っていいと言い出した。

 不敬には問わないとかなんとか言ってて、だからリビエラ伯爵令嬢が私を虐めていたと発言してくれた。

 これで、あの女は終わり。

 そう思っていたのに!
何で?上手くいっていたはずなのに!

 そもそも不敬に問わないって言ったじゃない!

 なのに、どうして私たちが退学になんてなるのよ!


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