嘘つきな唇〜もう貴方のことは必要ありません〜

みおな

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王太子披露という名の

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 王太子殿下のお披露目パーティー。

 初めてお父様にエスコートしていただいた。

 お父様は両手に華だと喜んで下さったし、お母様やお姉様、ルーク様もそれを微笑ましそうに見ていた。

 私は・・・
こんなに家族に愛されているのだと、心から嬉しく思う。

 シリウス殿下のことや、マクラーレン王国でのことは私の心を痛めたと思ったけど、些細なことで、私は今も昔も、ずっと幸せな中にいるのだと改めて思った。

 それに、マクラーレン王国で王弟閣下に言っていただいた「価値」に関しては、本当に感謝しかない。

 私はずっと王妃様に、伯爵家の娘であることを責められていたけれど、あの辛い五年間は私の価値を上げてくれた。

 自惚れるわけじゃないけど、自分を卑下する必要はないのだと、閣下は教えてくださった。

 次に・・・
誰かと婚約するときは、胸を張って婚約をお受けできるわ。

 お父様たちが他の招待客様たちとお話されているので、壁際に避けて待つことにする。

 国王陛下へのご挨拶は爵位順だから、うちはもう少し後になる。

「リビエラ嬢?」

 声をかけられ振り返ると、腰まである銀髪を襟元で束ねた細身の男性が立っていた。

 どなたかしら?
お相手は私のことをご存知みたいだけど、私は見覚えがないわ。

「どちら様でしょうか?」

「ああ、挨拶もせずにすまない。リビエラ嬢の姉君のクラスメイトだったハデス・ウェルズだ」

 ウェルズというと、ローゼン王国の公爵家!
 数代前に王女殿下が降嫁された、筆頭公爵家だわ。

「存じ上げず申し訳ございません。リビエラ伯爵家次女のジュエルと申します」

「いや、知らなくて当然だ。クラスメイトといってもマクラーレン王国にいたのは数ヶ月だけで、その後エレメンタル帝国に留学していたんだ。ただ、ルーク・トライデント卿との結婚式の招待状をもらったのと、王太子殿下がとの話を聞いて帰国したんだ」

「そうなのですね。エレメンタル帝国には行ったことがありませんが、確か宝石の取れる鉱山が有名でしたでしょうか」

「ああ。よく知ってるね。今度トライデント卿たちと一緒に遊びにおいで。新発見のものがあるんだ」

 まぁ!新発見の宝石?
エレメンタル帝国産の宝石は、とても純度が高く美しいのだけど、帝国からほとんど輸出されないので見る機会もほとんどない。

 ウェルズ様は持たれているの?
買えないけど、見れるのなら見てみたいわ。

 ウェルズ様はとてもお話上手で、エレメンタル帝国のお話をたくさんしてくださった。

 気がつくと、そろそろ陛下へのご挨拶の順番になっていた。

 
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