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手の届かない幸せ③〜エミリ視点〜
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「は?」
私とシリウス様の婚約は、王命で決まったと言われた。
婚姻までは外出禁止とされ、学園に通うことも許されなかった。
「家庭教師を雇うから、勉強をしろ。学園の卒業資格を得ないと、婚姻しても社交には出れないぞ」
お父様が言うには、この国の貴族は学園を卒業することで成人と認められるらしい。
つまりは卒業しないと、パーティーだとかお茶会だとかには出れないということらしい。
それならあのまま、学園に通わせてくれたら良いのに。
「とにかく、家から出ることは許さん。これは国王陛下の命令だ。命令を破れば処罰される。死にたくなければ大人しく家でいろ。いいな」
よくわかんないけど、処罰されるのは嫌だから頷いた。
でも、ずっと家にいるのは息が詰まった。
だから街に買い物に行きたいと言ったら、侍女と護衛と共になら許可すると言われた。
街で平民だった頃の友達に話しかけようとしたら護衛に止められて、そのまま馬車で家まで連れ戻された。
「お前はシリウス殿下の婚約者なんだぞ?他の男と話なんかして、何を考えてるんだ!息が詰まるというから、買い物ならと許可を出してやったのに!」
「ただの友達なのに!どうしてダメなの?」
「貴族令嬢は、婚約者であっても適切な距離を取るのが当たり前なんだ。婚約者以外の体に触れることは不貞と見做される。お前、相手の男の腕に抱きつこうとしたらしいな?だから護衛は止めて連れ戻ったんだ!」
そんなこと、知らないもの!
それに、シリウス様だって婚約者がいたのに私を抱きしめてくれたわ。
「・・・だから殿下は婚約解消されて、公爵家に婿入りすることになったんだ。王家の唯一の嫡子だったのに」
お父様の言うことはよくわからない。
それに、貴族って本当に面倒くさい。
その日以来、常に侍女がそばにいるようになった。
外出も許可されない。
おトイレも浴室も部屋にある。部屋の窓は鉄格子がつけられて、部屋の外には騎士が見張りで立つようになった。
夜は外から施錠されて出ることができなくなった。
こんなの、監禁じゃない!
そんなある日、シリウス様が元婚約者の伯爵令嬢に暴力を振るおうとして捕えられた。
お父様はその話を私にしたあと、ソファーに崩れ落ちた。
お父様は、あの人・・・公爵夫人と離縁してからずっと元気がなかったけど、今日は特別おかしい。
「お父様?」
「終わりだ・・・コンフォート公爵家は、もう終わりだ・・・」
終わりって、大袈裟な。
そう思っていたのに、私はそれが大袈裟でないことを数ヶ月後に知ることになる。
私とシリウス様の婚約は、王命で決まったと言われた。
婚姻までは外出禁止とされ、学園に通うことも許されなかった。
「家庭教師を雇うから、勉強をしろ。学園の卒業資格を得ないと、婚姻しても社交には出れないぞ」
お父様が言うには、この国の貴族は学園を卒業することで成人と認められるらしい。
つまりは卒業しないと、パーティーだとかお茶会だとかには出れないということらしい。
それならあのまま、学園に通わせてくれたら良いのに。
「とにかく、家から出ることは許さん。これは国王陛下の命令だ。命令を破れば処罰される。死にたくなければ大人しく家でいろ。いいな」
よくわかんないけど、処罰されるのは嫌だから頷いた。
でも、ずっと家にいるのは息が詰まった。
だから街に買い物に行きたいと言ったら、侍女と護衛と共になら許可すると言われた。
街で平民だった頃の友達に話しかけようとしたら護衛に止められて、そのまま馬車で家まで連れ戻された。
「お前はシリウス殿下の婚約者なんだぞ?他の男と話なんかして、何を考えてるんだ!息が詰まるというから、買い物ならと許可を出してやったのに!」
「ただの友達なのに!どうしてダメなの?」
「貴族令嬢は、婚約者であっても適切な距離を取るのが当たり前なんだ。婚約者以外の体に触れることは不貞と見做される。お前、相手の男の腕に抱きつこうとしたらしいな?だから護衛は止めて連れ戻ったんだ!」
そんなこと、知らないもの!
それに、シリウス様だって婚約者がいたのに私を抱きしめてくれたわ。
「・・・だから殿下は婚約解消されて、公爵家に婿入りすることになったんだ。王家の唯一の嫡子だったのに」
お父様の言うことはよくわからない。
それに、貴族って本当に面倒くさい。
その日以来、常に侍女がそばにいるようになった。
外出も許可されない。
おトイレも浴室も部屋にある。部屋の窓は鉄格子がつけられて、部屋の外には騎士が見張りで立つようになった。
夜は外から施錠されて出ることができなくなった。
こんなの、監禁じゃない!
そんなある日、シリウス様が元婚約者の伯爵令嬢に暴力を振るおうとして捕えられた。
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お父様は、あの人・・・公爵夫人と離縁してからずっと元気がなかったけど、今日は特別おかしい。
「お父様?」
「終わりだ・・・コンフォート公爵家は、もう終わりだ・・・」
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そう思っていたのに、私はそれが大袈裟でないことを数ヶ月後に知ることになる。
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