嘘つきな唇〜もう貴方のことは必要ありません〜

みおな

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ゼウスの判断〜ハデス視点〜

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「分かっております。僕の考えを国王陛下にお伝えした後、両親との話し合いをしましょう」

 ゼウスはそう言うが、え?両親との話し合いにゼウスも参加するつもりなのか?

 いや、だが、廃籍されればゼウスとも『家族』ではなくなる。

 もう幼い子供ではないのだから、同席させるのが当然だろう。

「分かった」

 騎士の方に、陛下にゼウスとの話が終わったこと、またゼウスがお話したいということを伝えてもらう。

 すぐに国王陛下が来てくださり、俺とゼウスは深々と頭を下げた。

 本当に頭が上がらない。
イチ公爵家の内情に、国王陛下自らが時間を割いて下さるなんて。

 国王陛下や王妃殿下、王太子殿下ご夫妻のお力にはなりたいと思う。

 だけど、やっぱり俺はここに居たくない。

 それに、彼女がエレメンタル帝国に行くことを望んでいるから・・・

「それで、結論は出たのか?」

「ウェルズ公爵家次男ゼウスでございます。マデリーン王国国王陛下に申し上げます。発言のお許しを願いたく」

「良い、ゼウスよ。好きに話すが良い」

「ありがとうございます。僕は、ウェルズ公爵家を父の従弟であるチェルシー伯爵にお任せしたいと考えています。従弟叔父様の子供であるセニョン殿は僕の二歳年下ですが、とても優秀な方と聞きます」

 従弟叔父のチェルシー伯爵?

 父上は、俺の待遇について親戚筋と揉めてほとんど交流がない。

 だから、俺も従弟叔父上の顔も覚えていないし、子供のことも知らなかった。

 ゼウスの二歳年下なら俺の七歳下だ。
十三歳でウェルズ公爵家を出た俺とは面識がなくて当然か。

「ゼウスは従弟叔父上と交流があるのか?」

「・・・父上は虚栄心だけは高い方ですからね。何度か親戚の集まりに連れて行かれました。皆さんウンザリされていましたけどね。もちろん僕もですけど。最近お会いしたのは、去年ですね」

「・・・そうか」

 両親は、ゼウスがどれだけ優秀なのかを親戚たちに自慢しまくったのだろう。

 確かにゼウスは優秀だと思うが、周囲に褒められても謙遜するくらいが普通だというのに・・・

 ゼウスがウンザリするというのも理解る。

 いや!
今はそこじゃない。

 従弟叔父上にウェルズ公爵家を任せる?
なら、

「して、其方と両親はどうするつもりだ?」

「従弟叔父の伯爵位を継がせていただけたらと。嫡男を虐げていたのです。目に見える暴力だけが虐待ではありません。兄は留学の際に父からお金を受け取っていません。息子を無一文で放り出したのです。責を問えると思います」
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