嘘つきな唇〜もう貴方のことは必要ありません〜

みおな

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処罰のその後②

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 ついでとばかりに、ロロナ様と祖父母のその後を聞いた。

 メリッサ様の幼馴染の男爵令息は、喧嘩の末に亡くなった。

 お会いしたこともない人だけど、話を聞いただけでも嫌悪感があったから、申し訳ないけど亡くなったことを残念とは思えなかった。

「最後にラムズベルト子爵夫人・・・あの女は娼館に送った。拘束し、あの女が忌み嫌う最下層の犯罪者たちに相手をさせていた。だが、あの女は悔い改めることはなかった。口を開けば人を罵り、自分は悪くないと言う。だから、方針を変えることにした。牢に繋ぎ、日々の食事に毒を混ぜることにした」

「毒、ですか」

「命を縮めるためじゃない。あの女が自信を持っている容姿が崩れていく毒だ。肌に痣や吹き出物が出来、膿がでる。髪も抜け、身体中に痛みが走る。だが、内臓を傷めるものではないから、死が訪れるわけではない。そういう毒だ」

 その罰を・・・
酷いと思えない私は、冷たい人間なのかもしれない。

 夫人を蝕む毒は、今まで夫人が踏みつけて来た人の恨みのような気がする。

 誰のことも大切にせず、自分の為だけに生きて来た夫人。

 悔い改めて欲しいとは思ったけど、あの人は多くの人の人生を狂わせてしまったわ。

 その責任は取らなきゃならない。

「そのような毒があるのですね」

「・・・子爵が、ラムズベルト子爵が他国から探して来た。よほど、子供を殺されたことが許せなかったのだろう」

 それは・・・
無理もないわ。

 嫡男だと喜んだ分、落胆も大きかったはず。
 それでも辛いのは妻だと、耐えた分だけ憎しみも増えたのでしょう。

「それで、夫人は?」

「夫人の手が届かない位置に鏡を配置してある。気が狂ったように喚いているそうだ。自害できないように部屋には何もない。ベッドはあるが固定してあるし、テーブルも固定だ。自害も出来ず、日に日に醜くなる自分の姿を見るしかない。おそらく気が狂うだろう」

「そう、ですか」

 それだけ、子爵の恨み憎しみは深いということね。

 仕方ないわ。
かつて陛下たちが証拠不十分で見逃してくれた時に、やめておくべきだったのよ。

「最後に、ラムズベルト子爵令嬢のことだが、子爵にも話をした。娘の望む通りにして欲しいということだ。令嬢が望むように、平民として暮らしてもらってかまわない。王都やラムズベルト子爵領では生き辛いだろう。ハデスに与えたヴェルセット伯爵領とかなら問題ないと思うが、どうだ?」

「私に異存はありませんわ。ご本人の了承さえ取れれば」

 ハデス様は当初領地は賜らなかった。
陛下付きになって、王都から離れることがほとんど無理だから。

 ただ、領地なしというのもあまりよろしくないと公爵様とかに言われて、王家直轄領をほんの少し賜ったの。

 ハンナの恋人のガラス工房も、ここに作ったのよ。


 
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